全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 最新50  

ストライクウィッチーズでレズ百合萌え 避難所1

1 名前:名無しさん:2009/03/08(日) 21:37:50 ID:HEMAmBSU
ここはレズ・百合萌え@bbspink掲示板にある「ストライクウィッチーズでレズ百合萌え」スレの避難所です。
基本的には上記スレ同様のルールを守って書き込んで下さい。

2 名前:名無しさん:2009/03/08(日) 22:22:39 ID:HbLryxs6
二つ立ってる?
取り敢えず>>1乙であります

3 名前:名無しさん:2009/03/08(日) 22:37:22 ID:???
>>1乙です
粘着もどうせすぐ飽きるとは思いますがね

4 名前:名無しさん:2009/03/09(月) 01:17:02 ID:???
>>1
ここに保管庫の感想板できるまでの感想書く場所建てたり
本スレに投下が怖い人用に初心者スレみたいなの建ててもおもしろいかも

5 名前:名無しさん:2009/03/09(月) 05:16:56 ID:???
今規制に巻き込まれているんだけどそういう時ここがあれば便利だな。
もっとも、全年齢用の板だから投下するSSの内容には気をつけなければいけないけどね。

6 名前:1:2009/03/09(月) 12:33:47 ID:XByogzz.
>>4,>>5
確かに本来の避難目的以外にも用途はありそうですね。
ちなみにこの板は未成年フィルタをONにしているのでR-18のSSでも大丈夫ですよ。

7 名前:名無しさん:2009/03/10(火) 23:01:08 ID:J4ZZf5CE
ここ活用しないのももったいないから本当に何かにつかったほうがいいかもね

8 名前:名無しさん:2009/03/10(火) 23:58:34 ID:WTWpDOvs
保管庫の管理人さんはここ見ているのかな?
見ているのなら何かコメントが欲しいところ。

9 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 17:39:29 ID:0MUGsWGI
3/6日以降の作品も保管されてないからね
面倒なことになってやってらんなくなるのはわかるけど
とりあえず出てきてもらってなんらかのコメントがほしい

10 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 18:36:47 ID:Pm1sIBbY
また変なの沸いてるな

11 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 18:41:32 ID:AU1xqFE2
ひどすぎる
誕生日SSは叩いてその後のただのグロを絶賛とは
どうにかならないかな…

12 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 18:48:33 ID:KksnN32U
また荒れてる…
何とかならんのか

13 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 18:54:27 ID:.JHaiBak
なにが酷いって投下に平気で割り込むのが一番酷いと思う。
4分とかもうわざとだろ。
見てるか知らないけど電撃作戦11号さんにこっちの方でGJを!最高に面白かった!

あと今度こそ投下できるようにします。

14 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 19:04:27 ID:90c9qkGM
しばらくあっちのスレを雑談メインにして作品投下をこっちに
ていうのが1番いいのかもしれないね

15 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 19:19:21 ID:0MUGsWGI
本スレと違ってなまじ荒らされたことない超平和なスレだったから耐性無いのが問題よね
やたら噛み付いてしまう人がいるし

16 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 19:42:46 ID:pKM3LSf6
荒らしの1本目の作品も割り込みだったしな。
どの作品も起承転結すら全うできないのに他人ばかり批評する屑だし。
批評も主観を否定したあとに自分は主観で語っているお粗末なものだしひどいね。

17 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 20:30:57 ID:bkQPEz7.
マジでいい加減にして欲しい。本気でイライラする。
どんだけ暇なんだよ。何がしたいんだよ。
そしてあからさまな自演なのにどうして噛み付いちゃうんだよ。

18 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 20:38:50 ID:90c9qkGM
文の書き方からして本スレ、エロパロ、避難所、半角二次にいたやつとみて間違いないよ

だから目的はただ百合をつぶしたいだけ
たとえふたなりを認めたとしてもこいつは荒らし続けるよ
無視が1番なんだけどねぇ
荒らし通報とかできる場所ないんだっけ?

19 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 20:43:58 ID:.JHaiBak
つい感情的になってレスしちまった。
本当にすまない。

あー、今日はミーナ中佐の誕生日だったのになぁ。
トイレ掃除してきます。

20 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 20:46:37 ID:0MUGsWGI
確かPINKBBSの事だと2ちゃんの運営は取り合ってくれないからねえ
とにかく相手をしないのが一番なんだがねえ

今作者さんが相手しちゃったみたいだけどあれとか特にヤバイと思うな
後々粘着されたりとかしないといいけど

21 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 20:51:49 ID:CB4Cn1.Y
とりあえずミーナさんおめでとう。

22 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 20:53:47 ID:bkQPEz7.
いや、あれは言ってくれて正直かなりスッキリしたよ。
電撃さんがあの一連の批判を気にしてなきゃいいけど…。
まぁあからさまに一人がID変えて書き込んでるって分かるんだが。

23 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 20:57:36 ID:KksnN32U
とりあえず避難所まで来ないことを祈っとく

そしてミーナさんおめでとうございます
ゲルーナとか期待してたけど今日はもう無理かな…

24 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:01:00 ID:90c9qkGM
まあ色々と荒らしについて書き込んだあとで悪いんだが、とりあえず雑談と対策スレわけたほうがよくない?

25 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:03:51 ID:TVOgBIYY
こっちは平和的でいいですね、
やっぱりこういう雰囲気が私は好きです。

悪夢は、今のスレだけで、
次のスレになったら平和になる事を祈ってます。
それと、ミーナさん誕生日おめでとう!!

26 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:09:00 ID:xho75uKs
ネウロイ対策用スレを立てました。
ここは通常の雑談用に使用していきましょう。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12483/1236773034/

27 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:10:54 ID:8VsvNuqA
>>23
こっち(避難所)の方はある程度対策出来そうだけど、どうなんでしょ?>クズ嵐

>>24
対策スレも有った方が良いかも。
もしこっちに来やがった時、何とかせんといかんし。

本スレがあの状態続く様なら、こっちに(スレ民を誘導して)
SSとか書いた方が良いのかな?
正直、ネタは有るが今はさすがにちょっと……。

28 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:11:57 ID:8VsvNuqA
>>26
スレ立てGJ&乙! 1分違いでしたorz

29 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:22:42 ID:MYQkRbhE
ニーナ、久々のミートゥルものでわくわく
それ以外にもわくわくできる要素はあるけど
変なのに負けず頑張ろうぜ

>>27投下はあくまでもあっちでいいんじゃないかな
まあ、やりにくいってのはあるだろうけど

30 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:28:08 ID:xho75uKs
正直今の百合スレには投下しにくいと思うので、SSの保管に支障が無ければこっちに投下もありかと思います。
保管庫の管理人様のご意見も伺いたいところですが。


あと、Janeでこの掲示板を見たり書き込んだりできる方法を念のため書いておきます。

・板一覧を右クリックして「新規カテゴリを追加」をクリック(板一覧が無い場合は「表示」→「板ツリー」→「板全体」で表示できる)
・カテゴリ名を入力してOKをクリックする(例:「したらば」)
・作成したカテゴリにカーソルを合わせて右クリックし、「ここに板を追加」をクリック
・板名を入力してOKをクリックする(例:「百合避難所」)
・URLに「http://jbbs.livedoor.jp/otaku/12483/」を入力してOKをクリックする。

31 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:30:43 ID:90c9qkGM
たてたほうがいいと思うなー投下スレもやっぱ
あの空気では投下できないでしょ?


さあミーナさん誕生日か
きっともっさんとアダルティーな雰囲気のなかで迎えたんだろうな

32 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:31:32 ID:KksnN32U
>>29
落ち着くまではこっちで投下してもらってもいいんじゃないかな…?
職人さんも投下しづらいだろうし、正直今は向こうのスレ見るのも嫌なんだ

33 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:38:54 ID:AU1xqFE2
荒らしの中にも気になること言ってたので聞きたいんですが、台本SSとか会話文中心なものは自重したほうがいいんでしょうか?
自分はそんなものしか書けないんで…。

34 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:40:26 ID:VtrL7K6Y
>>33
そんなコトないと思います。
普通に楽しんで読ませてもらってますし。

35 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:40:37 ID:zSHKErDQ
携帯で見るときはそれの方が読みやすいし俺は好きだな

36 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:43:38 ID:8VsvNuqA
>>33
保管庫に保存されているこれまでの膨大なSSを見れば明らか。
書き方なんて正直何でも良いと思う。個人的には。
表現の方法なんて人それぞれ。

嵐は単に文法上の些細なミスをつついたり主観で難癖つけてるだけの単なるカス。
気にする事はないですよ。

37 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:45:03 ID:LaaNysRM
>>33
気にしなくてOK!
むしろそのくらいシンプルなほうが伝わるものが多いことだってあると思うんだ。
描写を少なくして台詞からいろいろ想像させる(というか勝手に想像するんだけど)のはこういった「SS」特有の表現方法でもあると個人的には思うよ。
実際じっちゃんってそういう書き手なんじゃないかなぁ。

38 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:47:23 ID:0MUGsWGI
>>33
いやいや全っ然投下してほしいです
重厚なSSから気軽でほのぼのウィッチの会話SS
いいじゃないですか
あくまでもあのスレはSSが本分じゃないわけですし
お気になさらないでください

39 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:49:28 ID:AU1xqFE2
みなさんレスありがとうございます。

なんか感動したw
久しぶりの百合スレだww

下手っぴSSですがどうぞこれからも宜しくお願い致します。

40 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:50:55 ID:VtrL7K6Y
あぁ、でもとりあえず落ち着いたみたいで嬉しい。
やっと言える。ミーナ隊長、おめでとうございます!!

41 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:51:39 ID:GNt0z88A
みんな良い作品が書きたくて読みたいだけなんだから、
書き方なんかにこだわる必要はないと思う。

起承転結がどうたらこうたら、1人称、3人称がどうたらこうたらとかいう輩もいるけど、
そんなものなくても面白いものは面白いわけで。
・・というか、普段、そういうしがらみに囲まれている人が気兼ねせずに書けるのがいいんじゃないか。

誰だって、はじめから上手く書ける訳じゃないんだから気にせずにどんどん色んな人に書いてもらいたいな。

42 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:52:39 ID:.JHaiBak
>>33
俺はむしろそっちのが好きなくらいダナ。501会議とかもう大好き。
気軽にサクッと読めるし。

つかSSなんて別に、日本語おかしかったり、
いろいろムチャクチャだったりでもいいじゃないかと思うんだけどナ。
別に小説でも、ましてや文学なんかじゃないんだし。

面白ければそれでいい。

43 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 21:54:03 ID:TVOgBIYY
>>39
こちらこそよろしくお願いします。

個人的な意見ですが、百合スレは、
ssを投稿するスレというよりも、
妄想を共有してみんなで楽しむスレだと思っています。

下手でもいいんです、気持ちがこもっていれば。

44 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/03/11(水) 22:00:27 ID:xho75uKs
投下スレも立てた方がいいですか?
このスレを投下+雑談兼用にするという手もありますが。

45 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:01:29 ID:VtrL7K6Y
個人的には本スレと同じ感じでいい気もします。

46 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:03:23 ID:90c9qkGM
まあわけてもいいかも
そっちのほうがスッキリと読めるかもしれないし

47 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:05:08 ID:Pm1sIBbY
分けた方が良いんじゃないかな

48 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:06:25 ID:wr5x.ib6
その場合は感想は投下スレでOK?

49 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:13:49 ID:wr5x.ib6
その場合は感想は投下スレでOK?

50 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:14:38 ID:LW/X2.hU
心の憩いだったあのスレがあんなことになってしまって
毎日がなんだかアンニュイです…管理人さんマジお疲れ様です。

読み応えがある長編から胸がきゅんとするような単発もののみならず、
会話ネタとか雑談ネタで妄想力を充電できたり、
美味しいところだけ拾ってください 的な気持ちで投下できて
2ちゃん苦手だけどあそこだけは雰囲気がよくて好きだったのに…
すっかりストレスのたまる板になってしまったのが悲しいです。
対策とかは何も力になれなそうなのでここで小さくエールを送らせて
いただきます。
23スレまで戦い抜いてるここの住人は、ネウロイなんかに負けないんだから!

51 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:14:55 ID:wr5x.ib6
あれっ、なんか二回...orz
ごめん

52 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:16:18 ID:aD2YCWWw
分けなくて良いんじゃないか?
最近はSSがほとんどだけど前は画像やらリーネちゃんの基地訪探とかもあったし

53 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:19:17 ID:8VsvNuqA
まったく、今日はツイてない。
ミーナ中佐の誕生日だと言うのに、避難所にお世話になる事になろうとは……

……そうか、分かったぞ。
これはミーナ中佐にちなんで百合スレ「ダイナモ作戦」と言う事だったんだよ!(嘘

54 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:23:03 ID:0MUGsWGI
>>53
        ____
.     / ,   、`ヽ          _ ___
     / / ハ  }从.ヽハ         /´, ,`  `ヽ
     |l l斗弌メイ-k l.|l.      / /// ハ } !l Y
    Ⅳ!┬ ∨┬Ⅵリ.     イ l l斗-{ 乂ァk! 从
.     !小、  _   ,イ !      ,ゞ从┬  ┬| 八`
     | l 个r-r个 | |.       {ハ小、  _   ノィリ
    _}_}」/¨「「¨>、l.」_         N个r-r个レ^'

55 名前:保管庫 ◆YFbTwHJXPs:2009/03/11(水) 22:25:39 ID:eq6v9c0.
やってられなくなったわけではなくて単に私事が忙しかったというオチですいません。これから更新します。
どうにかなるまで静観を決め込むつもりですが最低限のことだけ言っておくと、こっちでSS投下しても当方は問題ありません。
その場合保管庫では特に区別せず時間順に追加していくつもりです。

あと投下と雑談は分けなくてもいいと思いますよ。いたずらに拡散してもどこに書けばいいかわからなくなるし、
感想と妄想と小ネタがごっちゃになったこの手のスレ特有のノリが私は好きです。

>>33
世の中にはシナリオノベルという便利な言葉があってだな……。
小説版夢使いはどこからどう見ても脚本そのものなのに面白いという私のバイブル。

最後にミーナさん誕生日おめ。こんな時に全鯖規制とは。

56 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:40:00 ID:Nrnf4ZuM
>>55
お久しぶりです。お帰りお待ちしてますからねw
このスレの空気はノリは私も好きです。今日こちらを見て改めてそう思った。

57 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/03/11(水) 22:43:36 ID:xho75uKs
>>55
書き込みありがとうございます。
SSの保管に支障はないようなので安心しました。

それから皆さんご意見ありがとうございます。
とりあえず投下スレは作らず、作品はこのスレに投下という形にしたいと思います。

この板の設定ですが、投稿本文の最大文字数は4096、投稿本文の最大行数は100です。
連投規制については設定項目が見当たらなかったので不明です。

58 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:45:25 ID:0MUGsWGI
>>55
お久しぶりです
無事が確認できてよかった

59 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:47:12 ID:QoiitRaU
スレがここんとこかなり嫌なかんじで、自分の気分まで落ち込んできちゃってたとこなんだ
でもここ見てたら感動した。みんないい人すぎて正直涙が出そうです
保管庫氏もがんばってください

あとミーナ中佐、誕生日おめでとう

60 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 22:55:00 ID:8VsvNuqA
>>55
保管庫の中の人キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─ !!
生存確認、お元気そうで何よりです。・゚・(ノ∀`)・゚・。
まとめ大変でしょうけど頑張って下さい。草葉の陰から全力で応援してます。

61 名前:zet4j65z:2009/03/11(水) 23:19:24 ID:LaaNysRM
保管庫管理人さんお疲れ様です。
正直自分のSSに長編大目なのは大好きなスオムスのマンネルハイム十字章が欲しいからだったりとっていう部分があったり無かったりw
これからも変なのはスルーの精神でがんばって欲しいです。

とりあえず、明日くらいにはSSをテキスト上げできるようにします。


百合スレ23>>632
やっぱり戦ってる女の子っていいですよね^^
あと、方位の示し方が微妙ありがたいです。
前に友人から聞いたんだけど忘れちゃったんでw

62 名前:名無しさん:2009/03/11(水) 23:31:36 ID:8VsvNuqA
>>61 zet4j65z様
ttp://www.jal.co.jp/jiten/dict/p295.html
ここの10.関連用語  機首方位  なんかも参考にされては如何でしょう?
ここでは時計回りに示す、とありますね。

63 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 00:03:17 ID:.g/KEMhY
zet4j65z閣下が投下の意思を表明されたことに自分は感激です・・・!


そしてここを作られた管理人さん、本当にありがとうございます!!

64 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 00:04:55 ID:8bZdarME
保管庫さんがぶじでよかったぁ。

65 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 00:12:24 ID:yeOJ2V3o
おお、途中送信…。
zet(ryさんはそんな理由で長編だったのですか!!
自分もやっと長編を書き始めたのは、実はスオムス勲章が欲しかったからです!!みんなそんなものだよね。
もっさエイラの続きを一昨日投下しようと思ったのに、暇だと逆に筆が進まない不思議。
明後日までにはと思っているのだけどこちらに投下しても大丈夫ということでいいんですよね?
こっちだと携帯でも書き込めるので便利です。本スレはなぜか書き込めないので。

66 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/12(木) 00:30:41 ID:HdibQi22
こんばんは。mxTTnzhmでございます。早速避難所をお借りします。
あと何か色々有るとアレなので、今回からトリ付けました。
うまくトリ付いてるといいな……。よしなに。

ご希望が有ったので、本スレ>>591-593「rebirth」の続きをちょこっとだけ。

----

「holiday」

ミーナと美緒は二人腕を絡めて、司令塔の上までやってきた。
途中、基地の整備員や担当係官、そして501のメンバーに遭遇したが、
ミーナは笑顔で手を振って挨拶するも、美緒は恥ずかしさと照れが混じる複雑な表情を作り、前を向いたまま。
「なあミーナ」
「なぁに、美緒?」
「どうしてそんなに笑顔なんだ」
「横に美緒が居るから」
「私はかなり恥ずかしいんだが」
「二人一緒だから?」
「この頭の髪飾り……そしてこの腕を縛るリボン……。どう見ても誤解されるだろう」
「誤解じゃなくて良いんだけど」
「後で色々困ったりしないか?」
「愛の力よ」
微妙に壊れかけてるか? と美緒は内心呟いた。冷や汗が一筋頬を伝った。
「さて」
気持ちを切り替えるべく、司令塔のテラスに上がった。
いつもは戦況を見たり、訓練やテストの様子を眺めたり、レーダーで周囲の状況を探知したりと、任務でしか来ない。
ふと空を眺める。午後の訓練と思しきウィッチが自在に舞っている。
「あれじゃまるで鬼ごっこね」
「巴戦も空戦技術では必要だぞ。まあ、最近は集団戦が主流になっているが疎かにはできん」
「そうね……って、今日は任務の話はしないんじゃなかった?」
「ああ、すまん。つい」
「まあ、私もそう言いつつ、機動を見たりしちゃうんだけどね」
二人してくすりと笑う。
「なあ、ミーナ」
美緒は手摺に手を掛け、大空を見上げて言った。
「なぁに、美緒?」
「前に、話した事が有ったな。戦いなど関係なく、二人で一緒に空を飛びたい、と」
「ええ。覚えてるわ。忘れもしない」
「今もそう、思っているか?」
「もちろん」
「そうか」
しばしの沈黙。
どうしたの? と微笑んで首を傾げるミーナを見て、美緒は笑顔で答えた。
「その言葉が聞きたかった。いつか、叶うといいな」
「そうね」
「この状態では飛べないが……ミーナ」
美緒はミーナと肩を寄せ合った。ふたりの距離がごく僅かまで近付いたところで、美緒はそっとミーナに口吻をする。
ベッドの上でするものでなく、ほんの軽いものだったが……場所が場所だけに、ミーナは心臓が踊り、
天にも舞い上がる気分になる。
「私からのプレゼント……これだけじゃダメか?」
照れ笑いをする美緒。
「もう一度、良い?」
「あんまり人前では……まあ、今日だけなら」
「有り難う」
何度も、唇を重ねた。
二人を見守り、包み込む空の青さは突き抜ける程に美しく、太陽の輝きは曇りなく眩む程。
しかし、幾ら陽の光と言え、彼女達の“熱気”には勝てる筈もなく……
午後ののどかな基地を、ふたりの姿が眩しく照らす。
誰にも邪魔できない、思い人同士の時間。

end

----

以上です。
zet4j65z様、勲章狙いだったとは……、いや私も実はそうでしてw
とりあえず、今後も皆様が読んで楽しくほんわか出来るSSを
投下していきたいなあと思ってる次第です。

ではまた〜。

67 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 00:56:26 ID:IxS8K1zI
>>66
隊長分補給GJ & 避難所投下第1号おめでとうございます!

書き手の方々も生存しているようですしひとまず安心ですかね。


>>65
もちろん投下OKですよ。

68 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 00:59:04 ID:FpIW1It6
>>66
美ーナ好きにはたまらん、GJ
やっぱり2人だけの静かな空間がこの2人には似合う

69 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 01:02:09 ID:lvB8I9Yo
ん〜、久しぶりにまったりで嬉しい。

70 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 01:27:39 ID:2Nc/Bdvc
昨日はレス数が7だったのに今日来たら凄く盛んになってて驚いた。
百合スレの方はどうなるんでしょうね…。
今まで避難所を必要にしないくらい平和だったのに。

>>55
良かった無事で。
かなり心配していたので安心しました。

71 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 01:32:39 ID:ff6mqebI
避難所なんてあったのか
知らずにむこうに書き込んでた

72 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 02:22:15 ID:9Mwp2yyk
>>59
私も最近まさしくそんな感じでした。
モチベ下がりまくり…でもここを見て復活した気がします。
管理人の人に感謝。

>>66
タイミングが会わず、あまり感想書けなかったのですが
いつも楽しませてもらってます。
ほんわかさせられっぱなしです。

73 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 02:36:00 ID:6KtEZGJE
こっちの空気はいつもどおりで安心した

74 名前:zet4j65z:2009/03/12(木) 02:46:52 ID:KkDFHTbo
と、いうわけで書きあげますた〜

今回怪我を負って痛そうな表現が入ってます。
人によってはグロの部類に入る表現だと思いますんでその点お気をつけください。

http://www1.axfc.net/uploader/He/so/204021
パスはswです。

語りたいことはいろいろあれど、寝ます。オヤスミー

75 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 03:06:03 ID:HdibQi22
>>74 zet4j65z様
GJ! 力作乙! 流石、戦闘描写に定評がある職人様ですな〜。
ホンマ、ニパさん無茶し過ぎ&頑丈やで〜。そして相変わらずついてないw

あと、あんまり無理しないで下さいね。6時起きって……。
ホントお疲れ様です。

76 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 08:33:53 ID:R9m.nUuQ
流石百合スレだ、ダイナモ作戦成功後もなんともないぜ
管理人さん、保管庫さん、ならびに百合スレ兵達に最敬礼!

>>74
相変わらず濃密なSSだなあ、GJ!
ニパの戦い方は命がいくつあっても足りないなwエイラ大好きすぎて可愛いw
再会シーンも見たいけどとにかくお疲れ様です、次回の話も楽しみにしてます

77 名前:6Qn3fxtl:2009/03/12(木) 10:32:27 ID:eBHaSMnU
>>76
あいつは一人だけど、百合スレ兵はひとりじゃないだろ?
私たちは絶対負けないよ!

本スレが残念なことになってしまってますけど、
この避難所とすばらしい職人&百合スレ兵があるかぎり大丈夫ですよね?
非力ながら自分もできるかぎり助太刀します。

管理人様、保管庫様、そしてすべてのスレ住人に栄光あれ!

78 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 11:39:47 ID:u6mCdGTE
赤ペン先生がまた喜々として書き込んでいますね
読む気が失せると言いつつ全て読んでるしw

79 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 11:40:22 ID:PaxbkTSw
お久しぶり、gf1xJeg9です。たぶん待ってる人が無に等しい、保管庫0634のミーナ視点を投下します

>>保管庫氏、いつもお疲れ様です
0634といまから投下するモノとは別々に保管していただけるとうれしいです。で、0634のタイトルを『Her warmth side:L』みたいな感じに変更&備考欄についてる「未完」というのを消してくださいますでしょうか
いまから投下するモノのタイトルは『Her warmth side:M』で

>>77 それがチームだ!ストライク百合スレ兵はネウロイなんかに負けないぞ

ではいきます

夜10時を過ぎたころ。
やっと仕事に区切りがついて、お風呂でひといき。今日はちょっと頑張ったわ、と凝った首をまわす。
身体を洗ってから湯船につかると、じわじわと身体の芯へ熱が伝わっていった。
ひとりでお風呂へ入ることはよくあるけれど、なんだか今日は…。
疲れているのだろうか。心に、潤いがほしい。
お風呂につかったまま手足を動かす。

ふぅ、などと息を吐いた。
広いわね、この湯船は。
今更言うまでもないことをぼそりと口に出した、その後の静寂に耐えられなくなって私は湯のなかへ潜った。





なにをしていても、浮かんできてしまう顔がある。
たぶん私は彼女に恋をしているのだと、随分前から知っている。
知っているけれど、どうすることもできないのだ。
きっと彼女の中に、女としての私はいないし、私が彼女をそんな風に思っているだなんて微塵も考えていないのだろう。
仕方がないことなのかもしれない。年も階級も行動も違いすぎているから。

お風呂を上がってから食堂に向かうと、彼女――リーネさん――の淡い色の髪を見つけてしまった。

なるべく普通を装って話しかける。
「あら、リーネさん」
リーネさんの視線が、私の服に注がれていた。そうだった。お風呂で温まった後だから、きちんとした服を身に着けていない。
「ごめんなさいね、こんな格好で」
「いえ。…紅茶、お入れしましょうか?」
「ええ。お願いするわ」
本当によく気のつく子だ、と感心しながら、椅子に腰掛け、数枚の書類とにらめっこをはじめる。
今日中にこれだけは片付けておきたくて、お風呂をあがってすぐ部屋に戻り、取ってきたのだ。

リーネさんが、入れてくれたお茶をテーブルに置く。作業をしているときはなにか口に入れておきたくなるもので、私はすぐに口をつけた。
瞬時に舌がひりひりとする。
「ごめんなさい、熱すぎました?」
「いいえ。無意識のうちに口をつけて、びっくりしただけよ」
もういちど、こんどは意識して紅茶を飲む。うん、美味しい。不味いはずはないわ、だってあなたが入れたお茶だもの。

また書類と格闘しようと視線を落としているうちに、リーネさんの姿が見えなくなっていた。
あれと思って周囲を見渡そうとしたところで、両肩にぬくもりを感じた。
「え? なに、どうしたの?」
リーネさんが後ろにいた。可愛く微笑んで、私の肩を揉みはじめる。
「お疲れでしょうから…」
ほら、こんなところであなたの優しさ。思わず涙腺がゆるむところだった。
お礼を告げて、リーネさんに身を任せる。
「あ、ほら。書類から手を離してください」
私のほうが三つも年上なのに、まるでリーネさんのほうがお姉さんみたい。私が手にしていた書類をす、と取り上げて遠くに置く。
ちょっと甘えてもいいのかしら。
「仕事する時間と休憩する時間、ちゃんとわけなきゃダメですよ」
…甘えちゃうことにしましょう。

リーネさんの手が、心地よいリズムを刻む。

80 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 11:40:44 ID:PaxbkTSw

なんだか眠たくなってきた、そのときに突然リズムが崩れた。
「すみません! い…痛かったですか?」
「あ、いいえ。大丈夫よ」
どうしたのかしら。振り返って彼女の顔を見ると、なぜか頬が染まっていた。
「あの…ミーナ中佐」
「なぁに?」
どもりながらも話しつづけるリーネさん。

「その…、なんていうか、お仕事がんばりすぎないでください」
「え?」
「…あんまり無理すると、お身体に悪いですし…」
視線が重なった。リーネさんの青い瞳の中に小さな私がいる。

「リーネさん、もしかして心配してくれてるの?」
「…は、はい」
すごく、うれしかった。部下に心配され、さらにそれを口に出させるなんて上官失格なのかもしれないけれど、ただうれしかった。
「ありがとう。私は幸せ者ね…。でもいいのよ。私にはこれくらいが丁度いいの」
ちょっとだけ無理をするのが私なのだ。それ以前に、私の仕事はあなたたちのためのものなのだから。

「じゃあ、」
リーネさんがなにかを言うまえに私は立ち上がっていた。
「それより。リーネさんこそ、がんばりすぎてると私は思うわ」
本心だった。
「いつもみんなに気をつかって。訓練もあるのに…、疲れてるでしょ?」
やさしいリーネさんは、一癖もふた癖もある隊員たちそれぞれを気にかけてくれる。
仲間ひとりひとりを見ながら生活することは、決して簡単なことではないというのに。

ぐっ、ぐっ。
私はリーネさんの薄い肩を揉みはじめる。さっきのお礼も兼ねて、日ごろの感謝をあらわしたかった。
「そんな、私が!」
上官の好意はありがたくうけとっておくものよ、リーネさん。






いつのまにかリーネさんが眠ってしまっていた。
やっぱり疲れていたんじゃない。こんなところで寝てしまっては風邪を引いてしまう、でも起こすのは逆にかわいそうで。

すうすうと寝息をたてているリーネさんを見ながら…、もしかしたらこの子の寝顔を見るのは初めてかもしれない。

生まれ育った国を守る最後の砦で日々戦っている彼女は、まだたった15歳の女の子なのだ。ここ501に、ブリタニア出身のウィッチはひとりだけ。故郷からのプレッシャーはきっと他からは想像できないほどのものなのだろうに…。

時々、思うことがある。リーネさんは将来、私なんか比べ物にならないくらいのすごいウィッチになる、と。
『故郷を守る』ということ――私にはできなかったこと。なぜかわからないけれど、リーネさんならきっとやり遂げるだろうという確信がある。

_
「リーネさん」
そっと呼びかけてみても返事は寝息だけ。
じっと寝顔をみつめていると、眉がわずかに動いて、ちいさく声を発した。
「…ちゅ…さ…」

「ミー、ナ…ちゅ…さ……」
聞き間違いかしら。それともあなたの夢に私が出演中なのかしら。後者だったらうれしいけれど…。
かなりの意識を集中させて、リーネさんの口もとに注目する。
今度は声は出されなかった。ただ、唇がうごいた。

私の唇もうごいていた、彼女のものと同じように。
気づいたときには彼女の顔が目の前にあった。
馬鹿だわ、私は。
勝手に、しかも寝ている相手に、キスをしてしまったのだ。





何分か――何十分か、経った。
リーネさんの眼がとつぜん開く。
「…中佐?」
正直おかしいのではないかと思うくらいに心臓が高鳴っていた。可能な限り冷静を装って話す。
「…おはよう、リーネさん。といっても、さっきから一時間くらいしかたってないけど」
声はなんとか正常のようだけど、たぶん私はいま変な顔をしているのだろう。リーネさんの表情に疑問が混じる。
「わ、私そんなに寝てました?…ごめんなさい、お疲れなのに」
かなり危険だ。すぐにでも離れないとボロがでてしまいそう。
「いいえ。ほらはやく部屋に戻ってゆっくり寝なさい」
「…あなたも」
ああ、こんなところでまで気を使わなくていいのに。
「ええ。そうするわ」
答えて、リーネさんに背をむける。どうしよう、顔が熱くてしかたがない。
「じゃあおやすみなさいね」
ティーカップを片付けていなかったことに気づき、厨房まではこんでから、私は逃げるように退出した。

なんてことをしちゃったの、私。明日いったいどんな顔をしてリーネさんに会えばいいの? 


まだ熱の冷めない頭の中。
私は歩きながらひとり思案していた。

Fin..

以上です。ミーナリーネ…需要、ありますか?
といっても私の拙い文じゃミーネの魅力を表現できてないんですけども!
王道?以外では、最近はハルッピーナいいと思います。リーネイラもかなり好きだし、しかし…ああ、シャーゲルが欲しい…
では、失礼します

81 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/03/12(木) 12:20:46 ID:Fdz5u51o
こんにちは。>>1様乙です。
私はひとつのスレにこんなに長くいるのは初めてで、避難所というのに来るのも初めてです。
>>74様のように深くて丁寧な文章も書けず妄想を書き連ねてるだけの私が通えてるのも、住人の皆さんがあたたかく迎えてくれるおかげです。
早く平和に戻ることを願っています。

そして>>80様GJ
ドキドキするミーナさんかわいいです




あくしずのピンナップカット見てシャーゲルがとまらない

試着中。
「全く…何故私がこんな破廉恥な格好をしなければならんのだ…しかもリベリアンと…」
「バルクホルン〜、着替え終わったかー?」
「うわっ!ば、馬鹿者!勝手に開けるな!」
「ヒュ〜♪なかなか似合うじゃん。こういうカッコのあんたもいいねぇ」
「誉められても嬉しくない!」
「んー、でも着方がなってないなぁ。もっと胸寄せなきゃダメだろ」
「ひゃっ!ど、どこに手を入れて…!」
「こーして寄せて上げて…っと。ほ〜らエロくなった。あんた、せっかくおっきいんだからもっと主張しないと」
「こ…こんな物、戦いに必要ないと言っただろう!」
「照れちゃってかーわい〜♪おーいスタッフぅ、このウサギちゃん撮影終わったらお持ち帰りさせろよー」
「なっ…!!」


ここまで妄想した
シャーゲルのためだけに買ってしまいそうだ

82 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 12:34:23 ID:lvB8I9Yo
>>81
ああ、最高です。シャーゲル堪らない。
アクシズのピンナップのお姉ちゃんの表情、あれだけでしばらく生きていけそうです。

83 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 13:03:48 ID:oViaWM9s
>>81
あ、あくしずが欲しくなってしまった
シャーゲル素晴らしー!

84 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 13:32:37 ID:XaamShgk
>>80
GJ! まったりとした大人な雰囲気イイヨイイヨー
ミーナリーネは需要有りますよ。どんどん希望。
と言うか何でも投下希望。美味しくいただきますので。

>>81
GJ! 「ここまで」って事は続きがあるんですね? わっふるわっf(ry

85 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 14:08:51 ID:lvB8I9Yo
http://www.amazon.co.jp/dp/B001PM0BU6/
amazonさん御乱心wwww

86 名前:zet4j65z:2009/03/12(木) 15:05:37 ID:U5Jnw2qQ
百合スレ23>>731こちらも見てると信じてGJ
例のズボン被ってるAAが心をよぎって吹きましたw
それでいて漂ってくるぽや〜っとした雰囲気がとってもサーニャイラな感じでよかったです。

>>61
ありがとうございます。次に戦闘モノ書くときに参考にさせてもらいます〜

>>66
なんとなく9月のあくしずのピンナップの二人を思い出しましたw
ミーナさんがリードしてもっさんが困ってる構図っていいですね〜
これらかもお互い頑張りましょ〜

>>80
常々肩揉みされてる女の子の喘ぎ声がえろいと思ってます。
と、いうわけで肩こりカップルの行く末も気になったりしますよw

>>81
あくしずは前回といいトゥルーデ総受け体質ですよね。
これからも撃墜を重ねて欲しいです!

87 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 17:36:38 ID:VxsQ7NQ.
最終話見てて浮かんだ妄想を投下致します。

第501統合戦闘航空団解散の日、ミーナ中佐の発案で私たちは送別会
を開いた。その席上、全員がガリア解放という大戦果に喜んでいたが、
その表情は満面の笑みではなく、どこか寂しげであった。かくいう私
もみんなとお別れするのは寂しい。わずか数カ月とはいえ、彼女たち
とはかけがえのない時間を過ごしてきたから。そして私にはやり残し
たこともある。

「ミーナ中佐…色々と迷惑をかけてしまってすみませんでした!」

ミーティングルームの階段の踊り場から下の喧噪をぼんやりと眺めて
いた中佐に私は近づいて、頭を下げた。

「い、いきなりどうしたの宮藤さん?」
「その…坂本さんに重傷を負わせてしまったり、脱走したことを中佐
に謝っていなかったので…」

すると中佐の表情が引き締まった。

「宮藤さん、確かにあなたの行動はマロニー大将の陰謀を挫くことに
繋がったわ。でも、気持ちばかり先走っては、あなたやあなたの周り
の人にも危険が及ぶの。それを分かってね」
「はい! ミーナ中佐」
「よろしい」

そして中佐は話を続ける。

「昔リヒトホーフェンというエースもね、間接的に師を死に追いやっ
たわ。でも彼女はそこで挫折せずに第一次大戦を戦って、最終的に八
十ものネウロイを落とした… 美緒は自分のことを負い目に思ってあ
なたが意気消沈してしまうことは決して望んでないわ。だから、これ
から軍を離れても、その力を存分に生かして頂戴。これが最後の命令
よ」
「了解!」
「相変わらず返事はいいわね」

そう言って、中佐は満足そうに微笑んだ。そして中佐は、私の頭を胸
元に抱え込んだ。

88 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 17:38:19 ID:VxsQ7NQ.
「ふふ…どう、安心した?」
「はい…とても…」

嫌われてしまったのではないかという不安もあったから、ミーナ中佐
の言葉は私の心に響いた。しかも、部隊で3番目に大きいおっぱいに
合法的に触れているのだ。安心しないわけがない。

どれくらいの時が経ったのだろうか、中佐が私を離して、私の至福の
時は終わりを告げた。安心していたずら心が出たわたしは、ついこん
なことを聞いてしまった。

「さっき『美緒』って呼んでましたけど…ミーナ中佐がみんなのお母
さんなら、坂本さんはみんなの『お父さん』ですかね?」

すると中佐の表情がいきなり暗くなった。

「そう…そのはずなの… でも美緒ったらそういうことに無頓着だか
らペリーヌさんや宮藤さんにも自分の魅力を振りまいて… 自分が格
好いいという自覚を持つべきなの!」
「あの…中佐と夫婦とかじゃなくて、坂本さんは部隊全員に厳しく接
しつつ、みんなを気遣う、大黒柱的な存在だなあと思ったんですけど
…」
「あ、あらそういうこと?びっくりさせないで宮藤さん…」
「は、はあ…」

妙な空気になってしまった。なんとかしてこの空気を換気、いや変え
ないと… そうだ!

「ミーナ中佐、最後に『リリー・マルレーン』歌ってくれませんか?
サーニャちゃんの伴奏で」
「ええ、いいわよ」

中佐が得意とする歌をリクエストすれば空気も良くなるのではと考え
たが、作戦は大成功のようだ。中佐は快諾してくれた。と、ここで中
佐が悪戯っぽく微笑んでこう言った。

「それじゃあ…代わりに『ミーナさん』って呼んでくれない?」

私も、部隊の「お母さん」と言いつつ、階級をつけて呼ぶのに違和感
を感じていたところだ。

「ミーナさん、『リリー・マルレーン』お願いします!」

ミーナさんは満面の笑みを浮かべると、下に降りていく。今から聞く
歌は、一生忘れられないものになるにちがいない。そう思って、私
も下に降りていった。(終)

89 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 17:42:34 ID:VxsQ7NQ.
以上です。リヒトホーフェン云々の話は私の創作ということを付け加えておきます。
本スレの治安回復とさらなる発展を祈願しつつ、一日遅れですが、ミーナさん誕生日
おめでとう!

90 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 20:57:08 ID:1QobFTJQ
遅ればせながらついてないカタヤイネンの新作gj

苦心惨憺ようやく帰還したスオムスでサーニャに出会い、
ブリタニアでのお礼を述べたところで、
イッルとの関係を知らされて動転するニパ、マダー??

91 名前:zet4j65z:2009/03/12(木) 21:18:49 ID:KkDFHTbo
>>90
ありがとうございまっす。
ちなみに今後の流れ的にはニパがスオムスに帰還するとエイラーニャペアはオラーシャにサーニャの両親を探しに行ったあとで、
エイラ達が移動した軌跡を追って途中巻き込まれるいろんなトラブルを解決しながら、追いついたと思ったら二人の乗り込んだ輸送機をネウロイから守って戦闘する羽目に。
また相打ちになって海に墜落したところをブリタニア行きの輸送船に拾われる、とか。
そもそもお礼にたどり着くところまでまだいくつも山があるくらいついてないくらいで丁度いいと思うんだ。

いや、とりあえず思い付きを書いてみたけど……ムリダナ(・x・)

92 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 21:41:31 ID:UinEr4Iw
>>89
GJ! ミーナさんはやっぱりいい人ですよね。

93 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 21:44:09 ID:fYdf3X2E
>>91
ツイてない、の本領発揮ですねw
いつの日にか、と楽しみに待ってます!

避難所への一時避難とは完全撤退にあらず、と一人ででも百合スレにてとりあえずSSを落とし続けるのはやはり無様なのでしょうか…

94 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 21:51:46 ID:6KtEZGJE
今月に入ってから割と離れてたんだがなんか新情報とかある?

95 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 22:23:45 ID:1QobFTJQ
>>91
北欧空戦史では「本当はついている、なんだ。
なんせあれだけの目にあっているのに、生きているんだから。」
みたいなことを言われてましたね、カタヤイネン。

最終的に、本当はついていた、ってことになるのを祈ってるよ、ニパ!

96 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 22:25:50 ID:zmzwjzd.
誤解を招く響きだな・・・w

97 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 22:31:41 ID:1QobFTJQ
ツイていないから恥ずかしくないもん!ですね、分かります。

98 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 22:38:14 ID:lvB8I9Yo
>>93
荒らしが反応しちゃうし、SSを悪く言われるレスも見たくないので
個人的な我が儘としてこっちに落として欲しいな、って思います。

99 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 22:43:40 ID:UinEr4Iw
>>93
今は荒しが居着いてるから、向こうは暫く完全放置が良いかと思います。

>>94
公式更新
あくしずでシャーゲル
Amazonご乱心

100 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 22:51:26 ID:fYdf3X2E
>>98-99
なるほど。考えが至らず申し訳ありませんでした……

結果として無作為な撒き餌を撒いてしまっていた様なのでこの場にて重ねてお詫び申し上げます。

百合23も残り約50KB
埋まるまでに煽り、叩きが飽きてくれる事を願います

101 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:03:56 ID:6KtEZGJE
>>99
尼乱心って何?

102 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:11:44 ID:lvB8I9Yo
>>101
簡単に言うと、プリマベーラ、かな。

103 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:12:20 ID:zmzwjzd.
>>101
この気持ちを今あえて言葉にするなら・・・プリマベーラ、かな

104 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:34:15 ID:aZanpYeY
>>101
ほら、つまりなんというか…プリマベーラ、だな

105 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:36:27 ID:eRLP/lRo
男にも負けず、フタナリにも負けず、
荒らしにも、時折やってくるアレな公式発表にも負けぬ、
丈夫なこころを持ち、
過分な欲はなく、不本意なカプでも決して怒らず、
いつも静かにROMっている。
一日とあけずに百合スレと公式と少しの個人サイトを閲覧し、
あらゆる時に男との絡みを勘定に入れず、
よく妄想し、それを書き込み、そして都合の悪いことは潔くスルーする。
一人暮らしの部屋のPCの前に時間があればいつもいて、
東に投下を迷っている初心者がいれば、GO!と背中を押してやり、
西に続きのなかなかこないSSがあれば、そのうち来るさと自分を励まし、
南にアイデアに飢えたる人がいれば、こんなシュチュはどうよと提案をし、
北に荒らしやネガなレスがあれば、そんなことよりと別の話題をふり、
泣けるSSには素直に涙を流してGJをし、
笑えるSSにはニヤニヤしながらGJをし、
みんなに百合厨と呼ばれ、
褒められもせず、苦にもされず、
そういう百合スレ住人にわたしはなりたい。

106 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:45:59 ID:zmzwjzd.
>一人暮らしの部屋のPCの前に時間があればいつもいて、
いやここはダメだろ!w

107 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:49:08 ID:6KtEZGJE
>>102-104
>>85をみてもわからん・・・うーむ

108 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:50:48 ID:OUBquWSs
>>107
もう修正されちゃってるねw

109 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:54:02 ID:9o/OMB22
302 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/03/12(木) 15:17:31 ID:UQLzm3Ya
>>299
こんな感じ
ttp://ranobe.com/up/src/up344538.png

110 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:54:48 ID:V6LTpgDY
魚拓あるよ
ttp://s04.megalodon.jp/2009-0312-1348-44/www.amazon.co.jp/gp/product/B001PM0BU6

これはやばすぎ

111 名前:名無しさん:2009/03/12(木) 23:57:08 ID:zmzwjzd.
何度見ても声優名で吹くw

112 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 00:10:15 ID:rXXhL3PY
何と言う破壊力…
何度見ても笑いが込み上げてくるから困る…

113 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 00:28:42 ID:2nr3jubI
これはひどいw

114 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 09:12:32 ID:QtLqGmcM
百合スレ23の632ですが、進行方向を北とすると、ですね
何時方向が何度で、と説明したほうが好かったですね。すみません

115 名前:第43手 浜辺でおいかけっこ:2009/03/13(金) 14:17:06 ID:KPV9m.WE
「うひいぃ〜〜無理ですって、こんな重しつけゴボぁ」
 バッシャバッシャと両手を振り回して海面を叩くのは扶桑海軍のアンダースーツを纏う迫水ハルカ。口を開いた拍子に思いっきり海水を飲み込んだらしく半泣きの風体でもがいている。
「つべこべぬかさないっ! 誰でもやる訓練なのコレは。あんた、海軍のくせにどうして受けてないのよ」
 波間に浮きつ沈みつする部下へ桟橋から無慈悲な叱咤がかかった。穴拭智子は溺れるにも似た挙動をするハルカを見下ろし、腕組みして仁王立つ。
 一見いじめだが、これはウィッチとして在るために必須なのだ。ストライカーをつけて海に落ちた場合を想定した過酷な訓練である。
「がほォっ?! はっ、鼻から思いっきり水がァ…助けてくださぁい智子ちゅうういぃ」
「それだけ話す元気があるならまだ平気ね。あと3分浮いてなさい」
 すがってくるハルカをあっさりと突き放し、智子は取り出した懐中時計を確認した。容赦のなさには定評がある彼女のこと、中途半端な泣き落としなど通用しない。
「そっそんな殺生なああぁ?! なんでも言うとおりにするからもう焦らさないでぇって、昨晩何度も懇願してきた従順な智子中尉はいずこへーっ」
「……やっぱり10分追加。これで両手を縛ってみるのもいいわね。あっそうそう、これはあくまで訓練だから♪ 私情が入っているわけじゃないから♪」
 救助用のロープを手繰り寄せる智子は楽しげに鼻歌を歌う。一晩中ずっと喘がされたリベンジなのか。
「じょ、冗談ですよね〜って、目が本気じゃないですかああぁ?! ま、まずい、このままじゃ本当に…こうなれば…スーハースウゥー、ていっ!」
 ザブン、ブクブクブク。ストライカーという重しをつけているため、ハルカは一瞬のうちに沈んでいく。
「なに、もうギブアップ? これからがいいとこだったのに」
 チッと舌打ちを落としつつ、智子は手に持ったロープを投げ捨てる。さすがに沈んだハルカを見捨てるわけにもいかず、羽織ったパーカーを脱ぐと美しい肢体を桟橋から躍らせた。
「さあて、面倒だけどへっぽこ海軍を引き上げ…ん? ―――ひゃうっ?!」
 艶っぽい裏声を発してしまい、波に揺られる智子は一人赤くなる。慌てて妖しげな感触が走った箇所に手をやると、なんと水着のブラがない。
「な、なななどうしてどこへ?? まさか飛び込んだ勢いで紐が解けたとか―――ああんっ?!」
 足の間を何かが撫でていき、またもや一人身をくねらせて悶える。はっとして片手で探ると、やはりというか下穿きもない。
 水中とはいえ透明度の高い海である。奥ゆかしさを美徳とする扶桑撫子としてこれは由々しき事態だ。
「ちょ、ちょっと冗談じゃないわよ! 素っ裸で陸に上がれるわけないじゃない!! 水着! はやく水着を」
 野暮ったい陸軍水着を敬遠したのを悔やんでも後の祭り。体の両脇を紐で結ぶという大胆なデザインに惹かれた過去を呪う。
 泡をくって周囲を探る智子の後ろ3メートルくらいの海面に、ぷかりと丸い頭が浮かびあがった。音もなく出てきたそれは、動揺する獲物を眺めてほくそえむ。
「あなたが落としたのは上の水着ですかァ? それとも下の水着ですかァ?」
「――――っ?! ハ、ハルカ、あんたの仕業だったのっ」
 智子はフザケた物言いに振り向き、ハルカの両手にそれぞれ握られたものを見て目を吊り上げた。
「なんのことですぅ〜? 私は海中で拾い物をしただけですよ。さあさあ、それよりどっちなんです智子中尉ぃ?」
「どっちもよ、決まってるでしょ! 馬鹿なこと言ってないではやく返しなさいっ!!」
 己の優位性を疑わないハルカ、顔を真っ赤にして喚く智子。
「そんな欲張りは通りませ〜ん。よって両方没収しま〜す」
 ハルカはそう言って両手のヒラヒラを頭から被り、顎で紐を結ぶ。これぞまさしく変態である。
「ぬあっ?! あ、あんたねええぇ〜調子こくのもいい加減に―――そこを動くなああぁ!」
 当然、烈火の如く怒った智子が猛然と距離を詰めた。

116 名前:第43手 浜辺でおいかけっこ:2009/03/13(金) 14:18:04 ID:KPV9m.WE
 鬼神のような勢いで迫りくる智子を前に、ハルカは怯えもせず余裕をかます。上体を後ろに倒してそのまま鮮やかな背面泳ぎ。さっきまで溺れかけていた一兵卒とは思えない。
「我が迫水家が代々海軍の家系だとお忘れですか? あの重りを外した今なら、さすがの智子中尉でも敵いませんよ」
 種を明かせば話は簡単。一旦海中に身を沈めたハルカは、邪魔な足かせを取り払っていたのだ。
「くっこのおおォ、ちびっこ変態海軍のくせにィ〜むわあてええぇーーっ!」
 思わぬハルカの隠しスキルに旗色が悪くなり、頭に血が上った智子は限界を超えて体を酷使する。その無茶な要求に耐えかねた肉体が悲鳴をあげ、主に反乱を起こした。
「えっ?! な、なによこれっ、足ぶぁゴボゴボ…」
「はい、ス〜イスイ♪ あらどうしたんですか智子中尉〜? ……あれ、まさか、溺れ――――ともこちゅうううういいいぃ?!」
 ハルカは色を失くして智子が沈んだ辺りに舞い戻る。深く大きく息を吸うと、勢いをつけて潜水した。


「うっ…ごほっ、かはっ……どうしたのかしら私」
 意識を取り戻した智子は何度か咳き込んで周囲を見回す。果てしなく沈んでいく感覚にゾッと身震いしたのも束の間、手に触れた砂浜の感触に安堵した。大きく息を吐いた頬にポタポタと水滴が落ちてくる。
「ご、ごめんなさっ…とも、っうい……わっわた、のせい」
 見上げた先には顔をグチャグチャにしたハルカ。そうしてやっと、智子は自分が溺れかけたのだと理解した。
「…ハルカが私を助けてくれたの?」
 言葉の代わりにハルカの頭が縦に動く。熱くなって我を忘れたあげく部下に救われたのだと、元来生真面目は智子は恥じ入った。
 軽く上体を起こせば、遠巻きに様子を窺っていた人々から歓声があげる。いつの間にやら大事になっていたらしい。
「なによ、これ?」
 ズイッと差し出されたものを見て、智子は首を傾げた。神妙な面持ちのハルカが捧げるそれは、智子愛用の扶桑刀。
「どうぞ御随意に。切り捨て御免でも、無礼討ちでも、何でも甘んじてお受けいたします」
 ハルカは覚悟を決めていたのか正座して背筋をしゃっきり。訓練中に悪ふざけして上官を土佐衛門にさせかけたのだから当然である。
 珍しくしおらしい様子に毒気を抜かれ、智子はやれやれと溜め息をついた。
「…なーに言ってるの。あんたは私を部下殺しのトンデモウィッチにするつもり?」
「へ? で、でも智子中尉が溺れたのは私のせいですよ?! 絶対怒ってますよね? 一人軍法会議ですよねっ?」
 ありえない温情措置にハルカは戸惑う。血尿を出すまでシゴきまくるとか、血反吐を吐くまでタコ殴りとか、それがこの中隊長の常なのだ。
「もう…いやーね、私はそんな小物じゃないわ。この訓練に不幸な事故は付き物なのよ」
 あからさまに不審げな視線を前に智子は微笑む。神々しい慈愛のオーラさえ纏うさまは女神のよう。
「ともこちゅうういぃ…わだしのっ私の愛がついに実を結んだんですねええーーっ!」
 手に持った物騒な刀を投げ出すと、感涙にむせぶハルカは愛する女性に真横から抱きつく。
 その勢いで智子にかけられていたタオルが吹っ飛び、強い海風に攫われて天高く舞い上がった。途端、やんややんやとあがる喝采と口笛。
「…ふっ…うふふ……いやだわ。刀なんて使ったらバレバレじゃない。あくまでも訓練中の事故に見せかけないと。こんな瑣末なことで進退を問われたら馬鹿馬鹿しいし」
 興奮冷めやらぬ空気の中、智子の唇から絶対零度の笑いがもれる。奥ゆかしさを美徳とする扶桑撫子が公衆の面前でストリーキング、これが笑わずにいられようか。
「……あの、やっぱり怒ってますよね?」
 ハルカは漂ってくる妖気にじりじりと後じさる。本能が叫んでいる、今すぐ逃げろと。
「うふ、うふふ…もう、なに言ってるのハルカったら。私が怒ってるですって? ふふっ、ふふふ―――――そんな生易しいものじゃないわ」
「ひええーっ?! お助けええ〜〜〜っ」
「うふふふ、お待ちなさあ〜い♪」
 脱兎の如く逃げ出したハルカを追う素っ裸の智子。
 命を懸けた仁義なき追いかけっこは、延々とつらなる白い砂浜の果てまで続いた。


ーーーーー


くだらなくて申し訳ない
混迷のおり微力ながら支援になれば...なんて
笑っていただければ嬉しいです

117 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 14:31:03 ID:gAwt68S.
>>89
GJ! ミーナさん慌てすぎw
でもホントミーナさんは隊の「母」ですよね。

>>116
GJ! 「ウフフアハハ」なノリですね、分かります。
何故かラストで「ノリカエセヨー」のAAを思い出したw

118 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 17:19:43 ID:/cLwdM8Y
>>116
追いかけっこwwそうきたかwww
でもこのふたりならいちゃついてるようにみえる不思議!

119 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 19:14:39 ID:h/TV0fRI
>>116
GJ!いらん子のメインカプ?きたの初めてかな?
珍しくハルカがかわいい・・・と思ったら最後は智子さんのストリップとか…w
短いのに読み応えがあって、鮮やかに面白い!お見事!

120 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 19:49:17 ID:P/zSb9mc
今まで2ちゃんだと投下する勇気がなかったのですが、こちらで初SSに挑戦しようと思っています。
その前に質問したいのですが、行間を2つあけるにはどうすればいいのでしょうか?携帯から投下だとダメって事なのか…どなたか教えていただけると助かります。初心者ですみません

121 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 20:08:57 ID:M3gymvno
>>116
ハルカがメインとは珍しいですね、GJです!
浜辺で追いかけっこは48手の中で最難関クラスと思っていましたが、こういう方法があったんですね。

>>120
↓に書き込み練習用のスレがあるのでそこで行間空けのテストをしてはいかがでしょうか。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12483/1236773079/

自分はPCなので携帯からの書き込みがどういう仕様かわかりませんが、空行の代替として全角スペース1個の行にするとかで無理やり空行にしたりとかできないんすかね?

122 名前:120:2009/03/13(金) 20:19:54 ID:P/zSb9mc
>>121さん
ありがとうございます!携帯からでもスペースいれたらできました。
行間直しながらなのでゆっくりめですが投下させていただきます、見にくかったらすみません。
サーニャ×エイラでハルトマン×バルクホルンなサーニャ&ハルトマンです。

123 名前:120:2009/03/13(金) 20:24:28 ID:P/zSb9mc
今日の昼、ネウロイが現れた。
被害はさほどなく無事に撃墜されたが、ミーナ隊長の念のためにという指示の元、夜間哨戒は昼に待機組だったバルクホルンさんとのロッテで終えた。
 


「あの…今日はありがとうございました、バルクホルンさん」
「気にする事はない。サーニャこそ毎日の夜間哨戒は大変だろう、しっかり休むといい」
 


バルクホルンさんと二人で武器をしまい、それぞれのストライカーを定位置に戻すために一旦別れる。
移動する私の視線の先に何か丸い物が見えた。遠目でもそれが何かなんて私が見間違えるはずはなかった

 

「ただいま、エイ……ラ?」
 


そこにいたのは毛布に包まったエイラだった。
今日みたいに昼にネウロイが現れたり、雨で空が見えない日には滑走路まで迎えに来てくれる。帰って来てすぐに会えるのは嬉しいけど…エイラのベッドに潜り込めなくなるのは寂しいな。

 

いつもだったら優しい笑顔で「おかえり」って言ってくれて、過保護過ぎるくらいにお風呂に行くか、サウナに行くか、もう寝るかって聞いてくるのに今日はちょっと違った。

 

「エイラ…?」
 


もう一度声をかける。しかしエイラは目を閉じて壁に背を預けて静かな寝息をたてていた。
私はエイラに触れられる距離まで近づく、人の気配にはすごく敏感なのに起きないなんて余程疲れていたのだろうか。

 

そういえば今日はエイラとゆっくり話す時間はなかった。


朝からエイラは芳佳ちゃんとリーネさんの射撃訓練のサポートで、疑似目標として未来予知の固有魔法を常に発動させてひたすら二人の射撃をかわしていた。
昼はミーナ隊長の書類に落書きをした罰としてルッキーニちゃんとトイレ掃除。
ネウロイが現れたのでそのまま出撃。そういえば、今日撃墜したのはエイラって聞いたな。


朝から魔力を使い続けて疲れてるのにこうして私を迎えに来てくれる。
あまり見る機会のないエイラの寝顔は子供みたいで、不思議な色合いの長い髪がきらきらと光って凄く綺麗。…目をそらせない、なんだかどきどきする。
エイラにとって私はなんだろう…ただの友達?チームの一員?ロッテを組む相棒?妹みたいな存在?

 

エイラが何を思って一緒にいてくれるのかは私にはわからない。でもねエイラ、私はね…
 


「私は…誰よりもエイラが好きなんだよ…?」
 


衝動的に眠っているエイラの唇に自分の唇を重ねていた。


軽く触れただけのキスでエイラの唇から感じたのは柔らかさよりも冷たさだった。毛布に包まっているとはいえ、まだ日が昇っていない格納庫は寒く、エイラの体温を奪っていた。

 

「えいら…だいすき」
 


もう一度唇に触れる。今度は少し長めに、唇を軽く動かして冷えたエイラの唇を温める…その時だった


かたんっ
 


「っ!!!」
 


小さな物音が聞こえ、反射的に魔力を開放して辺りの気配を探る。けれど、そんな事はする必要がないと言わんばかりに気配の主はあっさりと現れた。

124 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 20:30:06 ID:P/zSb9mc
「あっはは、ごめんね〜お邪魔だったよね?」
「……ハルトマン…さん」
 


短い金髪に屈託のない笑顔、とても私より二つも年上だとは思えないカールスラントのエース、エーリカ・ハルトマン中尉が現れた。


もしかしなくても……見られ…ちゃった?
顔が一気に熱くなる、確認したくても言い訳をしたくても言葉が出てこない。
 


「いつの間にゴールインしたの?普段もサーニャから?エイラは我が隊のヘタレNo.1とはいえ年上なんだからリードしないとねぇ」
 


何も言えない私に構わずハルトマンさんはにこにこしながら私に話し掛けている。
前に5時間近く話をしていた時は何を話したかまったく覚えてなかったけど、今日のは一生忘れられないと思う。
 


「ち、違います!エイラとはこれが初めてで…」
 


何か言わないとと慌てた私の口から出た言葉は完全に蛇足だった。気付いてからハッと口を押さえたけど、ハルトマンさんにはばっちり聞こえてしまったらしく、キョトンとしている。
 


「あれ、そうなの?じゃあ今のが初ちゅー?」
 


改めて言われて気付いた。そうだ、初めてなのに…というか私とエイラはまだなんでもないのに…私はこんなところで何を…!
 


「お願いですっ!エイラには言わないで…!」
 


赤くなっているであろう顔を見られたくなくて俯いたままハルトマンさんにお願いしていた。


何言ってるんだろう私は…勝手にエイラにキスをしておいて、知られたくないと思っている。
知られて、今までみたいに一緒にいられなくなるかもしれない日々が来るは嫌だ。
 


エイラが隣にいない、他の誰かがエイラの隣にいる。
考えただけで涙が溢れてきた。
 


「ちょっ、サーニャ泣かないでよ!言わない!言わないから!」
 


顔をあげるとあたふたしたハルトマンさんが約束してくれた。安心してまたさらに涙が溢れてくるけど、心配させたくないから懸命に拭った。
エイラにはいつかちゃんと謝ろう。

125 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 20:30:51 ID:P/zSb9mc
「というか、言っても信じてもらえないような…まぁいっか。サーニャはさー」
「……はい?」
「エイラが好きなの?」
「はい」
 


誰に聞かれてもこの質問には即答出来る。そしてそれはハルトマンさんも同じはず
 


「ハルトマンさんは…」
「好きだよ、トゥルーデが」
 


うぅ…聞く前に答えちゃうなんてずるい。
答えと共に向けられた笑顔は、やっぱり年上なんて思えない程可愛くて羨ましかった。私がエイラを好きって言った時はどんな顔だったのかな…こんなにあったかくなるような笑顔だったのかな。
 


「お互い相手が鈍くてヘタレだと困っちゃうよね〜」
「それなのにカッコよくて大変です」
 


二人分の笑い声が格納庫に響く、今日の事は私とハルトマンさん二人の秘密だ。
 


「ぶぇっくしっ!んぁ……さーにゃ…?」
 


私達の笑い声でやっとエイラが起きた、普段は綺麗でかっこいいのに鼻水で台無し。
こんなエイラも可愛いと思ってしまう私は色々ダメかもしれない。
 


「ちょっとちょっとー、こっちの美少女には無反応な訳?失礼な奴だなー」
「ハルトマン中尉?なんでここにいるんだよ、いつもならゴミの中に埋まってるだろ?」
「エイラと変わらないよ、トゥルーデ迎えに来たの。寝る場所ないからベット借りようと思ってね〜」
 


そう言いながらバルクホルンさんのストライカーの収納場に向かう背中を見送っていると、ハルトマンさんが振り向いてニカッと笑った。
 


「そーだサーニャ。さっきの事秘密にしておくのは一週間だけだから」
「………………………ぇ?」
 


一週間…?制限時間あり…?
 


「それまでに同じ事してね、もちろん起きてる時に」
「あ、あの…それ、しなかったらどう…」
 


答えの言葉はなかった。
ただ、ハルトマンさんはさっきのあったかくなるような笑顔とはまったく逆の意味を持つ笑顔を答えとして私に向けていた。
 


「サーニャ?何の話をしてるんダ?」
「なんでもない!なんでもないから気にしないでお願い!」
 


ぽかんとしてるエイラも手を無理矢理引いて格納庫から逃げ出してしまった。
タイムリミットは一週間…ど、どうしよう…
 
 

fin

126 名前:120:2009/03/13(金) 20:34:29 ID:P/zSb9mc
おしまいです。せっかく教えて頂いたのにやっぱり行間調整がめちゃくちゃですみません;
読んでくださった方ありがとうございました、お邪魔しました。

127 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 21:05:55 ID:zrB/iKsc
>>126
GJ!携帯からよく頑張った!
行間や改行については、おいおい慣れると思いますので気になさらず。

サーニャを焦らすエーリカは鬼なのか何なのかw
で、タイムリミット付きと言う事は続きがあるんですよね?わっふるわっふる

128 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 21:47:26 ID:hAhPLeOc
>>126
GJ! 思わずニヤニヤしてしまったw
サーニャもフラウも可愛くて、悶えてしまいそうです!

129 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 21:50:45 ID:CVPMOPLc
まとめサイトのないしょの基地探訪見れないんだが俺だけ?

130 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 22:25:50 ID:9xv.Lr5g
>>126
これは続きを期待せざるをえない
エーリカ側の話も見てみたいぜ、GJ!!

131 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 23:24:31 ID:jHZ.Trbk
>>126
イイヨイイヨー

>>129
自分も1.04以降が見れなかった

132 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 23:48:54 ID:U6aleXxQ
>>116
「浜辺で追いかけっこ」であえてハル智を出してくるセンスに脱帽します。
そして、ハルカ。頑張って生き残ってくれ。

>>126
ナイス、サーニャ&フラウ。
やっぱりニヤニヤSSは百合スレの真骨頂だわ。GJ !

>>129
同じく、基地探訪が表示されません。
ないしょの基地探訪だけじゃなくて、過去ログの変換済みHTMLも
「全部読む」でエラーが出るのがいくつかあります。
なんでだろ?

133 名前:名無しさん:2009/03/13(金) 23:58:29 ID:S4MT0dAg
あれ実は結構前から出たり消えたりしてる。
前は保管庫掲示板で一度申請があったんだけど、どうもその頃から接続が不安定みたい。
運がいい日は見られるという噂だぜ。

134 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 00:10:30 ID:tC1r9AHI
今日はホワイトデーなわけだがSS期待していいのか?

135 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 01:15:28 ID:HrIF6Xew
秘め歌3視聴できるようになってるよ
ダンケシェン・ウィッチーズ

136 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 09:31:08 ID:rGQfc2eg
>>135
まじか!…しかし携帯なので聞けないという…orz

137 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 10:58:34 ID:mU.T04us
この時代ホワイトデーの習慣ってあったんだろうか 教えてエロイ人

138 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 11:20:42 ID:icg6UjI.
>>137
Wikiによると昭和50年代かららしい。
発祥は日本で、他に韓国と台湾もやってるとか。
でもそんなこと気にせず投下してほしい。

それはそうと、花見はいつくらいがいいんだろうか?
ちまちま書き初めてるんだが。

139 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 19:01:44 ID:q9uxUlWg
このスレ埋まったら次のスレはPart24にしちゃうのはどうかな
折角番号進んだし避難所で続けてもいいんじゃないかなーと思ったんだけど

140 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 20:57:55 ID:hi2bkROY
分けてていいんじゃないか
いつか本スレがネウロイから解放されることを祈って…

141 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 21:03:39 ID:J3v6.XAs
荒らしに抵抗することはネウロイに戦闘機で突撃するようなもんだ
相手の餌になるだけだからな、スルーに勝る物は無い

142 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 21:09:44 ID:dXCxSAic
誰か、本スレの大人なルッキーニのSSを書いてくれる猛者はいないものか・・・。

143 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 21:30:32 ID:q9uxUlWg
そーかー。まあこだわるわけじゃないからいいんだ
SSを書く作業に戻るわ

144 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 21:35:46 ID:E/rzlX9A
126を書いた者です。
GJ下さった方ありがとうございました、すごく嬉しかったです。
本スレの誤字指摘も気付かなかったのでありがとうございます。
126の続きは最初考えてませんでしたが、勢いで付け焼き後日談を考えてみました。本スレ指摘の後半で凹んだのでどうしようか迷いましたが、書いてしまったしもったいない気がしたので続き投下してしまいます。
よろしくお願いします

145 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 21:37:17 ID:E/rzlX9A
あの日から私の頭の中はエイラでいっぱいだった。
ハルトマンさんはずるい…あの秘密は、条件と期限をつけてしまえば
意味がなくなってしまう事を最初からわかっていたんだ。
私がこのまま何もしなければハルトマンさんはエイラにあの夜の事を話してしまう。
言っても信じてもらえないような…ってハルトマンさんは呟いていたけど、それももう無理だ。


この三日間、私はエイラを…正確に言えばあの綺麗な唇を見つめてばかりいた。
その度にエイラから「どうしたんダ?」とか「私の顔になんかついてるのカ?」なんて言われてばかりされていた。
揚げ句の果てに今朝は


「なぁサーニャ…なんかあったのカ?バルクホルン大尉と夜間哨戒に行った日からヘンだゾ?」
「そ、そんな事ないよ?どうして?」
「なんか最近ぼーっとしてる気がしたからサ。
…もしかして大尉じゃなくてハルトマン中尉となんかあったカ?」


核心をつかれて一瞬体が緊張で固まった。
それをエイラが見逃す訳もなく、私と目線を合わせて心配そうな顔で見つめてくる。


「ハルトマン中尉ならなんか嫌な事言われたって事はないと思うけど…
なんかあったなら言うんだゾ?何だって力になるからナ」


普段はこんなに近くで目を合わせて私の事を見つめてくれないのに
何かあったのかもって考えが頭にある時はどうして何も思わないんだろう。
エイラが近い…この距離ならちょっと顔を寄せるだけで…


「っ!だ、大丈夫だから本当に。食堂、行こ?」


唇を見るたびにあの時の感触と温度が蘇る。
慌ててエイラとの距離をとり、歩き出す。
 


こんなやりとりばかりしているのだ…ハルトマンさんがこのタイミングで話してしまったら多分エイラは信じるだろう
私は「ハルトマンさんの冗談だよ」って何事もなかったかのように嘘をつけるほど役者じゃない。


じゃあバレる前にもう一度エイラの唇を奪ってあの夜の秘密を知られないようにする?
……ムリだよ。エイラとキスしたら、その時点でハルトマンさんは私との秘密を秘密にする意味がない。


私がエイラにキスをした事、エイラは私にキスをされた事、ハルトマンさんがそれを知っている事。


どっちを選んでも結果はこの三つなんだ、本当に意味がない秘密。
ハルトマンさんって、空だけじゃなく陸でも黒い悪魔なんじゃないのかと頭を抱えてしまう。
これじゃ私の固有魔法がエイラの未来予知でも回避できない
……元はといえば私がいけないんだけど。
どうすればいいかとぐるぐる考えている間に食堂に着いていた。


「やっほー二人共おはよー」


先客のハルトマンさんが大量のポテトを口に運んでいた。
よりにもよって他には誰もいない。


「おはよう、ございます…」
「オハヨー」


エイラはコーヒーを、私はホットミルクをいれてハルトマン中尉の正面の席につく。

146 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 21:38:50 ID:E/rzlX9A
「エイラ最近どーよ?いい事とかなんかなかった?」
「ンー、いい事…昨日食った扶桑の菓子がうまかったナ」


ハルトマンさんは普通過ぎるエイラの反応で私がまだ行動を起こしてないと判断してるみたい。
どうせいつかバレちゃうなら早く行動したほうがモヤモヤしなくてもいいんだ
ハルトマンさんが見ている所でしないと証明できない、今ここにいるのは私達三人だけ
これ以上絶好のタイミングはないかもしれない。


どうしたって知られてしまうんだと理解したら、不思議とあの夜にあった
エイラに嫌われたらって気持ちは消えていて、今までの私だったら考えられないような
人に言われちゃう位なら自分で、なんてポジティブな思考になった。


うん、エイラに今ここで私の気持ちを伝えよう。
私はエイラが大好きなんだもん、大丈夫。
そう決めてガタッと勢いよく立ち上がる。


「ぅわ!ビックリした!どうした、サーニャ?」


カップを落としそうになっているエイラをとりあえず無視して
ハルトマンさんに視線を向ける。
私の決心が伝わったのか一瞬びっくりした顔をしていたけど
すぐに声には出さないで「がんばれー」って唇を動かしてくれた。


「エイラ…」
「ナ、ナニ?」
「私ね、ずっとエイラに伝えたかった事があるの…聞いてくれる?」
「聞くけど…サーニャ、大丈夫か?顔めちゃくちゃ赤いゾ」


それはエイラのせいだもん、知らないよ。


「あ、あの…その…」
「…?サーニャ?」


あぅ…するって決めたのにやっぱりどきどきしてあと一歩が踏み出せない。
でもこのまま迷っていられない、ずっとこの状態だと不信に思ったエイラが
未来予知の魔法を発動させてしまうかもしれない。
そしたら私が何をしようとしてるかも当然わかる
そんな最悪な形で知られるのだけは絶対に嫌。


「エイラ…っ!」


私はエイラにキスをしようと、恥ずかしさのあまり目をつぶったまま一気に顔を寄せた。


「!?サーニャ!待っ…」
 


ゴチッ!!!!


ガタッ!!!
ゴッ!!!
 


「っ!!!!」


ネウロイとの戦闘でも聞いたことのない鈍い音が聞こえた瞬間、頭に信じられない衝撃が走り
視界が真っ白になった。
何が起こったがすぐには判断出来なくて、涙で歪んだ視界の中ようやく確認できたのは…


「あははははははははははははは!!!!!!」


ポテトの刺さったフォークを持ちながらお腹を抱えている笑っているハルトマン中尉と


「かは…っ!んにゃ…うぅぅぅぅんぁあ〜……!!」


床に倒れてよくわからないうめき声をあげるエイラだった。
おでこと後頭部を押さえて全身は小刻みに震えている。
何故か使い魔の耳と尻尾が出ていて、何かを発散するように尻尾がバシバシと床を叩いている。

147 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 21:40:24 ID:E/rzlX9A
「どうしたんですか!?」
「今凄い音が三回も…!」


芳佳ちゃんとリーネさんまで駆け付けてきた、さっきの音は廊下まで聞こえたみたい。
でも私にも何がなんだかわからない、頭が痛くてそれどころじゃない


「ミヤ…フジ……サーニャ…おでこ…魔法…治し……」
「エイラさん!?エイラさん!?」


ダイイングメッセージみたいな言葉を残すエイラの体をリーネさんが慌てて起こしていた。
私は芳佳ちゃんに椅子に座らされ、おでこに治癒魔法を受ける


「あー、ひー…お腹イター、サーニャ最高だよー」
「あの、一体何があったんですか?」


治療しながら芳佳ちゃんがハルトマンさんに尋ねる。
私も知りたいです、ハルトマンさん。


「いやね、サーニャが思いきりエイラに頭突きしたんだよ。
これ一回目の音ね」
「…サーニャが頭突きしてくるのが予知で見えたから止めようとしたんだけど
間に合わなかったんだヨ…」


頭突き!?
どうやら目をつぶったままだった私は唇より先におでこが当たっていて
端からみたら全力で頭突きをしにいったようにしか見えなかったみたい。


「二回目の音は…もしかしてこれですか?」


そう言ってリーネさんが近くに倒れていた椅子を指差す。
最初の衝撃で後に二つも音があったなんて全然気付かなかった、痛みが引くに連れて周りが見えてくる。
エイラは未だに頭の前後を押さえ、俯いてウンウン唸っている。


「あの…三回目の音って…?」


やっと声が出せるようになり、嫌な予感がしながらも聞いてみる。


「机の下だったから私の位置からは見えなかったけど…
エイラの様子だと後頭部から落ちたんじゃない?受け身くらいとりなよー」
「…それも見えたけど最初が思ったよりも勢いあって動けなかったんだよ
予知できても反応できなきゃ意味ないんだから無茶言うなよナ…」


つまりエイラは私の二倍の衝撃があったはず、私の心配してる場合じゃないよ!
芳佳ちゃんが私の治療を終えてエイラの治療をしようとするんだけど
「なんてことないっテ」とか言いながら立ち上がる。


「エイラ、ごめんなさ…!」
「あー、大丈夫大丈夫。ちょっと痛かったケド
サーニャはもう痛くないカ?」


ちょっとどころじゃないはずなのに私のおでこを撫でてくれる。


「でもサーニャちゃん、なんでいきなり頭突きなんてしたの?」


芳佳ちゃんの言葉にリーネさんとエイラもうんうんと頷いて私を見る。
思わずハルトマンさんに助けを求めるように目線を向けてしまう。
ハルトマンさんは素知らぬ顔でまたポテトを食べ始めた
この人どれだけ食べるんだろう?思わず現実逃避してしまう
しかし私の視線を勘違いしたエイラがハルトマンさんに詰め寄る


「そうか!お前カ!あの時サーニャに頭突きしろって吹き込んだんだロ!?」
「ちょっとエイラ食べてるんだから唾飛ばさないでよ!」
「うるせー!サーニャを困らせんナーー!!」
 


この一件で、私に与えられた時間は無期限になりました。


「いいかげんエイラとサーニャの距離を近づけようと思ったんだけどねー
近づかない方が面白そうだからやーめたっと!」


fin

148 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 21:44:52 ID:E/rzlX9A
おしまいです。
また携帯なのでPCから見にくいかと思います、すみません。
本スレでもこちらでもとてもSSが書きにくい雰囲気になってる気がしますが、また盛り上がるといいなと思います。
前回も含め、呼んで下さった方本当にありがとうございます。
もう続きはないので、今度こそお邪魔しました。

149 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 22:33:01 ID:658FnYBc
これは良いヘタレカップルw

150 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:21:45 ID:56YE5A3s
>>148
前半と後半を一気に読んでニヤニヤがとまりませんでしたGJです。
エイラや管理人さんがいってる通り楽しいことを優先すればいいと思うんだ。
なのでなので気にせず、続きじゃなくてももっと書いて欲しいな〜。

151 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:38:22 ID:oz08..iA
サーニャ最高GJw

しっぽをたしたししてるエイラ見てぇw

152 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:46:03 ID:d3q.eZ7c
>>148
のた打ち回るエイラが可愛すぎるどうしてくれるもっと書いてください

153 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:47:38 ID:FCluvoNQ
こんばんは。LWqeWTRGです。

投下の前に、このスレの>>33は私なのですが、みなさん暖かいレス本当にありがとうございました。
ものすごく元気づけられました。

それと>>42さん、会議室が好きだと言ってくださり本当にありがとうございます。びっくりして固まってしまいました…。
とても嬉しかったです。ありがとう…。

と、こんな私ですが宜しくお願い致します。

さて、もう14日も終わろうとするギリギリになってホワイトデーネタいきたいと思います。
>>138さんのレスを見てから急いで書き始めたのでイミフかもしれませんが、エイラとサーニャで3レス、どうぞ。

154 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:48:54 ID:FCluvoNQ
今日でちょうど1ヶ月か…。
なんとなくこうして用意しちゃったけど、やっぱり変かな…。
いや、どうひいき目に見てもサーニャのチョコの方がすごかった!
これはお返ししないといけないよ!
でも1ヶ月もあける意味あったかな…。
ええい、いいや!せっかく用意したんだ!
行く!私は行くぞ!

「エイラ?」
「ウワァッ!」
「そこまで…驚かなくても…」
「あ、ごめん…。ゴメンナ、サーニャ」
「ううん…。大丈夫」

はぁ…。またやってしまった…。
私はいつもいつも…。

「ねぇ、エイラこそ大丈夫?」
「アア大丈夫ダヨ…?」
「本当に?熱とかない?」
「ちょ待っ!サーニャ!」

熱あがる!あがるからデコくっつけないで!
デコはやめてええぇぇぇぇ…!


はぁ…はぁ…。
にっこり笑顔がかわいいぞちくしょう!

「うふふ、これだけ元気なら大丈夫ね」
「うー……」
「なぁに?まだ元気でない?」
「イヤ!元気デス!」
「うふふふ。よかった!」

まったく…。サーニャにはかなわないや。

ふぅ、よっし!
なんかリラックスできたし、そろそろ渡さないとな。

155 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:50:04 ID:FCluvoNQ
「な、ナァサーニャ」
「なあに?」
「コ、コココココレレ」

噛みすぎだ私!リラックスはどこ行った!?
うえ…めちゃくちゃ震えてるし…。
止まれー止まれー止まれー…。

「どうしたの、これ?」
「え、あ、イヤ、あの…ソノ…。先月のお返しをダナ…」
「先月? えっと……誕生日…のお返し?」
「え?誕生日? 違うケド…」
「違うの?」

ああ、やっぱり1ヶ月はあけすぎたかー!
1週間後くらいにするべきだったんだよ!
あーもーなんで私の誕生日ちょうど1週間後なんだよ被りまくりじゃん!
そのせいで1ヶ月まで延びちゃったんだよこのやろー!

「まあいいや、開けてもいい?」
「うぁ?あぁ開けてクレ!」
「……これは、マシュマロ?」
「うん…」
「ありがとうエイラ! あとで一緒に食べようね!」
「オ、オウ!」

よかったー。喜んでくれたみたいだ。
ニヒ…あとでサーニャとマシュマロパーティ♪

「うーん…」
「どした?サーニャ」
「なんか私もお返ししたいな、と思って」
「えぇ?別にいいヨお返しなんテ」
「ダメよ気になるもの。…そうだ、エイラ来て」

あれ?なんか妙な予感が…。


「じゃ、入ろ?」
「私の部屋?」
「うん」

156 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:51:19 ID:FCluvoNQ
なんだなんだ。なんかドキドキしてきたぞ?
まだはっきり見えないけど赤色?の未来が見える…。

「エイラ、横になって」
「ウン…」

ベッド…。まさか…な。
ない!赤い未来なんて見えてない!
赤じゃなくてピンクだったりなんかしてない!
また外れやがって私の能力!

「じゃあ行くよ、エイラ…」
「ま、待て、サーニャ?オイ?」
「んっ」

きたああぁ!?

「さ、サーニャ?なにする気ダ!?」
「なにって…お返しよ?」
「お返しはイイとしてこれはナンダヨ!?」
「まずはキス…」
「まず!?まずって言っタ!」

ウソだろ?オイ?
心の準備とかペースは私がとかいろいろあるんだよおぉぉ!

「だってエイラが全っ然してくれないんだもん」
「スイマセンデシタ」
「よし」

しまったあぁぁ!
…くっ!このままではマズい!

「エイラ、私のマシュマロ。うふふ…」
「腕つかんで自分から触らせんなああぁぁ!」

うああなんか普通にサーニャのペース!
なんとかしてこっからの打開を…!

「ほら、まだまだこれから…」
「う…うぅ…、ううう…」
「気持ちよくしてあげるね♪」

ああ…笑顔がまぶしい…。
打開は…ムリ…ダ…ナ……。

END

157 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:52:06 ID:FCluvoNQ
以上です。
すいませんすいませんすい(ry
サーニャイラ書きたかっただけですすいませんw

タイトルはバレンタインと絡めて「ハートのお返し」にします。

逃げます。
では。

158 名前:名無しさん:2009/03/14(土) 23:56:53 ID:x70raI/2
>>157
GJ!ヘタレなエイラさん相変わらずで安心したw
今後もどんどん書いて下さい。
貴方の文章は読んでいて和みます。
楽しみに待ってますよ〜。

159 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 00:04:11 ID:rH2stgus
>>157
寝る前に覗いて見たらエイラーニャがあるとは・・。 GJ!
いかんな。断然、エイラのヘタレ攻めにサーニャの誘い受け派だったのが、段々揺らいできている自分ガイル。

160 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 00:05:23 ID:DfsZwCcA
>>157
これはGJせざるを得ないwww 小悪魔なサーニャ、だがそれがいい

161 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 01:14:29 ID:lb6N7WQg
>>157
やはりエイラーにゃはいいw GJ!
ヘタレエイラさんかわいいぜ

162 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 01:14:32 ID:7PyZ/zkQ
ひさしぶりにエイラーニャ分を補充できた

163 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 02:32:19 ID:cnt76Czk
百合スレ800番
>とりあえずこのスレで意見が分かれそうなふたなりを始めとして男出没、グロ、スカ等については
>最初に注意書きを書く(嫌いな人はNGできるように)、または斧等にtxt上げする方法をとる。
>とテンプレに追加しておいたほうがいいかと。ふたなり自重だけでは曖昧。
>百合妄想を自由に垂れ流す場所だからあまり細かいルールはよくないかもしれないが
>他の百合スレ含めふたなり関係は擁護派と廃絶派で荒れることが良くあるから決めておいた方がいいと思うんだ。

荒らし対策スレに書いたほうがいいか迷いましたがこちらに。
少しながらも荒れる原因は先に抑えておいたほうがいいので次スレ前に決めておいたほうがいいかと思います。
テンプレに斧のURLを置いておくなりしておけば尚円滑に進むのではないでしょうか。

164 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:51:54 ID:hXffXGGA
なんか書いたはいいけどまとまり切れてない気がしますゴメンなさい。
勝手ながら10レス程使いますゴメンなさい。

165 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:52:30 ID:hXffXGGA
その日、芳佳がふわりと甘い香りに誘われて訪れた厨房には、予想外の人物がいた。

「……ん…っと、もうちょい…ダナ…」
「…あれ、エイラさん?」
「ん、ミヤフジか、…どうかしたのか?」

今日は非番であるからか、ラフなパーカーの上にエプロンを着けたエイラが、何やらオーブンを覗いていた。
集中しているのか振り向きもせず、ただ…じっ、とエイラはオーブンを覗いている。

「え、と…そのなんだかいい香りがして……」
「ム、ルッキーニに気付かれると面倒ダナ……」
「ルッキーニちゃんならリーネちゃん達と街に行ってますよ」
「ふーん、ならいいか……お、出来たかナ?」

エイラはチラリと芳佳の方を見てニヤリと笑う。
エイラがオーブンから出したソレを見て、芳佳は目を丸くして驚いた。

「わぁっ、エイラさんクッキー作れるんですか!!」
「あー。昔の同僚がよく入院する奴でナー。見舞いついでにちょっと、ナ」

くすくす、と当時を思い出したのか、エイラは笑いながら答える。
プレートの上には色鮮やかなクッキー達。
エイラはそれらを冷まし終えると、何やら小さな箱にクッキーを詰め始めた。
欠けない様に、割れない様にと一枚一枚丁寧に詰めていく。

「これで、よし。……ホレ、ミヤフジ。余り物だけど食うか?」
「え、いいんですか!?」

そんだけ、物欲しそうにされたらナー、とエイラはラッピングをしながら苦笑する。

「お、美味しいです!!サクッとしてて甘くて、あ、えと…とにかく美味しいです!!」
「フフン。サーニャにあげるんだから、美味しくない物渡す訳にはいかないダロ?」

普段とはまた違ったそのどこか誇らしげな笑顔に芳佳は一瞬、思わずエイラに見とれてしまった。
小さく視線を左右に反らし、サーニャちゃんにもそんな笑顔見せてあげればいいのに、と口の中で愚痴る。
そこで、先月のとある出来事を芳佳は思い出した。

「そうだ、エイラさん。バレンタイン、ちゃんとサーニャちゃんから貰ってたんですね。よかったです。ホワイトデーのエイラさんからの手作りクッキー。サーニャちゃん喜びますよ!」

実はバレンタイン前日、芳佳はサーニャから相談を受けていた。
内容は簡単で、エイラにどうやってチョコを渡せばいいか、と言う事でリーネも交ざって一緒に色々と話し合いを行ったのだ。

166 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:53:38 ID:hXffXGGA
しかし、バレンタイン翌日、エイラに特に変わった様子もなく、サーニャは曖昧な笑顔を浮かべるだけであったのだが。
けれど、思い過ごしだったみたい、と内心ホッとした芳佳はエイラの言葉に思わず耳を疑った。

「……バレンタイン?ホワイトデー?何言ってんダ、ミヤフジ」
「へ、このクッキーはホワイトデーのプレゼントじゃ……」
「いや、私達非番だし、サーニャと部屋でお茶でもしようと思って。その時に食べようかと…」

エイラは惚ける風でもなく、本当に何の話しだ、と首を傾げてこちらを見ていた。
芳佳は不意に背中が寒くなった様に感じた。

「あの、サーニャちゃんにバレンタインのチョコ……」
「だから、バレンタインって何だヨ?」

背中に冷水を浴びせ掛けられた位の寒気。
芳佳は知らずの内にごくり、と唾を飲み込んだ。
自省の意を込め軽く深呼吸をした後、芳佳はエイラから思う疑問を片っ端から聞き出すことにした。

「……エイラさん、先月の14日。何してました?」
「14日?……あー、なんか基地中で凄い甘い匂いがしてた日か?サーニャと夜間哨戒に出るまでは部屋で寝てて……」
「サーニャちゃんにチョコレートは貰いませんでした?」
「な、なんか怖いぞ、ミヤフジ…?」
「答えて下さい!」
「な、ナンナンダヨ……貰ってないぞ。ただ…」
「ただ、なんですか?」
「う、いや…サーニャが何か言い辛そうにチョコが何か…って言ってたから、厨房にあったチョコ借りてチョコミルク作ってサーニャと飲んダ」
「その後は!?」
「夜間哨戒行って帰って部屋に戻って寝タ」
「……夜間哨戒中、サーニャちゃん…いつもとは様子が違いませんでしたか?」
「あの日は観測所から変な機影が一瞬見えたって連絡受けたから、いつも以上にサーニャは集中してたけど……結局何も出なかったけどナ……で、いきなりどうし……何、頭抱えてんだ、ミヤフジ」

話しを聞き終えた芳佳は、思わす頭を抱えてしゃがみ込んでしまった。
一体どこからどう言えばいいのか……
芳佳はとりあえずバレンタインとホワイトデーについて話してみることにした。

167 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:54:16 ID:hXffXGGA

「…………まぁ、なんとなく言いたいことは分かっけど……サーニャが私に渡すつもりだった、とは限らないだろ?」
「此の期に及んで何言い出しますか!」

一度サーニャちゃんを含めて、キチンと話しをつけないと駄目なのだろうか?
エイラさん=ヘタレからスオムス人=ヘタレの図式に変わる前になんとかして下さい、と何処か見当違いな文句も浮かぶ。

「というかミヤフジ。私はサーニャにお礼が貰いたくてこのクッキー作った訳じゃないぞ?」
「あの、いや、ですから…そう言うことではなくて……」
「私はサーニャが喜んでくれるならそれでいいんダ。ミヤフジもあんまりサーニャに変な事言うなよ?私が何かしてるからサーニャも何かしなくちゃいけない、なんてことはないんだからナ」

そろそろサーニャが起きる頃だから行くよ、とエイラは丁寧にラッピングされたクッキーを持って去って行った。
はぁ、と盛大なため息を落とす芳佳。
リーネちゃんが居てくれたらなぁ、と今は坂本さんやハルトマンさん達と街に買い物に出掛けているリーネちゃんを想う。
その時、カタン…と小さな物音が厨房に響いた。
見れば入り口とは反対側の物陰から、俯いた様子で近くの壁に寄り掛かるその姿を見つけた。

「……サーニャ…ちゃん」

位置からして先程までの会話は全て聞いていたのであろう。
サーニャは顔面蒼白といった様子で、頬をとめどなく流れ落ちる涙で濡らしていた。

「…………よし…か……ちゃん…わた…し…」
「サーニャちゃん!?」

サーニャは、泣き腫らした目で芳佳を捉えた瞬間、力無くその場に崩れ落ちた。
慌ててサーニャを受け止める芳佳。
サーニャは芳佳の腕の内で、何かを話せる訳もなく、そのままただ静かに涙を流した。



芳佳と別れたエイラは、どこか陰鬱な気持ちで部屋へと歩を進める。
その表情は先程までとは打って変わった様に暗く、冷め切った様な視線だけを何処と言うことなく漂わせていた。

コンコンッ…
「サーニャ、起きてる…か……?」

自分の部屋なのだが、入る時にはノックをすることが半ば朝の恒例となっていた。
しかし、部屋の中には誰も居らず、畳んでおいたサーニャの服も無くなっていた。
小さなため息を一つ落とし、エイラはフラフラと部屋の中へと進み、クッキーを机の上に置いた。
そして、ボスン…と軋むベッドに身を投げ出し、力無く天井を眺めた。

168 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:55:29 ID:hXffXGGA
「バレンタイン…ホワイトデー…か。知らない訳ないだろー……」

顔を押さえる手は気持ちを無視して流れ出す涙を抑える為だろうか。エイラはそのまま声も無く泣いた。

事は先月のバレンタイン前日。サーニャを探して基地内を探していた時に、談話室にてミヤフジとサーニャを見かけたのがきっかけだった。
見つけた時は、そのまま声をかけて話しに交ざろうと二人に近付いた。
しかし、エイラはそれ以上近付くことは適わなかった。
ミヤフジに、ついぞ見た事のない笑顔で小さな包みを手渡すサーニャを見てしまったからだ。
エイラはその小さな包みをサーニャが数日前から大切そうに持っていたのを知っていた。
その光景を見た後、サーニャ達の声の届かないその場所から、エイラは静かに立ち去った。
サーニャにエイラ以外にも親しい友人が出来た嬉しさと、サーニャに自分よりも大切な人が出来た事の悔しさに、視界を滲ませて……

「サーニャに貰わなかったのか、か……そんなつもりないんだろうけどナ……嫌味にしか聞こえねぇよ…ミヤフジ…」

ベッドに自分と同じ様に転がるぬいぐるみを抱き寄せて、エイラは何かを堪える様に強く強く抱きしめた。
あの日、前もって用意していたチョコレートは、結局そのまま渡せず終い。
それでもよく分からない言い訳までして、チョコミルクなんて作ってしまったのはサーニャへの未練からだろうか、とエイラは夜間哨戒中、ネウロイに警戒しながらも、素直にサーニャを祝福出来ていない自分に嫌気を感じ続けていた。
そこまで思い出して、一層憂鬱な気分に落ちるエイラだった。



「…落ち着いた?サーニャちゃん」
「うん……ゴメンね、芳佳ちゃん」

サーニャは泣き腫らした顔を静かにあげた。
けれど、サーニャの視線はどこか虚ろで芳佳と視線を合わせようとはしなかった。
芳佳は決心したように、口の中でよしっ、と一声を入れた。

「サーニャちゃん。どうしてエイラさんにチョコレート渡さなかったのかな?」

諭す様に、宥める様に。
芳佳はサーニャの髪を撫で下ろしながら問い掛ける。

「………わたし、あの後エイラの部屋に行ったの。けど――」

169 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:56:15 ID:hXffXGGA
サーニャの心臓はうるさいくらいに高鳴っていた。
実を言えばエイラに対してサーニャから進んで何かをしようとしたのは初めてのことで、その事実に気付いたサーニャは密かに落ち込んだりもした。
だからか、ちゃんと渡せるかという不安と、エイラの笑顔が見れるかもという期待に、サーニャはいっぱいいっぱいであった。
ごくり、と生唾を飲む音が頭に響く。
立ち止まった部屋のネームプレートには愛おしいあの人の名前。
ノックをしようとあげた手は信じられないほど震えていて、サーニャは緊張に押し潰されそうになり視線も徐々に落ちていく。
その時、落ちた視線の先にエイラに渡そうと準備をしたプレゼントが視界に入った。
一生懸命頑張って選んで用意したエイラへのプレゼントとチョコレート。
弱気な私の練習相手になってくれた芳佳ちゃんとリーネさん。
それに、エイラにちゃんと気持ちを伝えたい。
いつもありがとう、私はエイラが大好きです、と伝えたい!
むん、と小さく気持ちを入れ替え、深呼吸を一つ。
そしてサーニャはノックを忘れ、エイラの部屋に突入した。

「――けど、エイラはベッドで膝を抱える様にして寝てたの。傍まで行ってみるとエイラ泣いてて……」
「エイラさんが、泣いてた…?」

芳佳は思わず耳を疑った。
エイラさんが泣いている様子なんて全く想像出来ない…と思うのは仕方ないだろう。

「…うん。だから私、どうしたらいいか分からなくなって…前にエイラにしてもらったみたいに、抱きしめて頭撫でてあげたの…そうしたら…エイラ、泣きやんでくれて……私安心しちゃって…」
「……そのまま寝ちゃった?」
「………うん。起きたら夜間哨戒直前だったし、私寝ぼけてたから結局渡せず終いで……私……」

哨戒中は、終始警戒体制。気を緩めてエイラに何かあっては本末転倒だから、とサーニャは何時も以上に気合いを入れての捜索。
おかげで基地に戻る頃にはバレンタインの事などすっかりと忘れ去ってしまっていた。
思い出したのはその翌日。
目が覚めて衣服に袖を通している時に、ベッド脇のテーブルにちょこんと置かれたままのプレゼントを見つけたからだ。
今更どう渡せばいいのだろうか…と悩み、結局は未だにサーニャの部屋に置いてある。

「芳佳ちゃん……私、エイラに何も返せないよ……」

170 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:57:17 ID:hXffXGGA
話していて自己嫌悪の泥沼に落ちてゆくサーニャ。
芳佳はサーニャの肩に手をおき、目線を合わせると、静かに口を開いた。

「サーニャちゃんは、どうしたいの?」
「………え…?」

最終的にはそこに戻るのだ。
エイラに甘え続けるならば何もしなくてよいのだから。
変わりたい、と…今までとは違った関係を築きたいと決めて行動して初めて結果は変わるのだから。

「サーニャちゃん。サーニャちゃんはどうしたいか決めてるんだよね?だけど、後一歩が踏み出せないんだよね?」
「…………うん」

つまり、やるべき事なんて一つだよね?

「ということで……サーニャちゃんは今からエイラさんの部屋に行きます」
「………え?」

悩んだ時にはまず行動。〜恐怖の扶桑行動術〜
とにもかくにも、まずはこの二人で話し合わなければ何もならない。
芳佳はサーニャの手を引くと、ずんずんとその歩を進めた。

「よ、芳佳ちゃん…でも、私……」
「あ、サーニャちゃん。プレゼントは部屋なんだよね……あ、でもチョコレートって一月持つのかな……」
「えと…チョコとプレゼントは別々だから……」
「よぅし、到着!ささっ、とりあえずプレゼント取って来て」

部屋の前にまで移動すると、次第に小声にな*

171 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:58:08 ID:hXffXGGA
しかし、エイラはベッドに倒れており、左腕でぬいぐるみを抱きしめ、右腕は目を隠す様に乗せられていた。
恐る恐る近付くと、サーニャはホッとしたような、それでいて落胆したような気持ちになった。
エイラは眠りに落ちていたのだ。

「エイラ……エイラのこと、大好きなんだよ、私」

聞こえていない、と分かると途端に大胆になれる私がいて軽く憂鬱になる。
だけど、こんなきっかけでも溢れ出した気持ちは止まらず、恥ずかしさという名の堤防はこれでもか、という程あっさりと決壊したのであった。
後はひたすら溢れ出すばかり。

「エイラ。私ね、エイラに渡したいものがあるんだよ?伝えたいことがあるんだよ?ね、エイラ。どうして私を抱きしめてくれないの?私はエイラのなんなのかな?私は、エイラの傍に…一番傍に居たいよ……。エイラ。私はエイラのことが大好きなんだよ。ううん、愛してる。……エイラ…」

一方的な独白。
貯めに溜め、貯まりに溜まったエイラへの気持ちをただひたすらに激白する。
けれども眠りに浸るエイラには届かない。
エイラには私の気持ちが届かない。
なんだか、そう感じてしまったサーニャは徐々にムカついてきた。
そうだ。元はと言えば、エイラが悪い。
何が悪いのか分からないけどエイラが悪い。
エイラが悪いんだからお仕置きが必要だよね、と薄く笑う。
色々考え過ぎたせいでサーニャは少々暴走気味かもしれない。

「エイラが抱くのはぬいぐるみじゃなくて、私なの!」
「痛…?へ、な、なななな、さ、さーにゃ!!?」

エイラが抱きしめていたぬいぐるみを奪い、エイラに抱き着く様に寝転がる。
衝撃でエイラが起きた様だけど気にしない。
だってエイラが悪いのだ。

「エイラ、今日が何の日か……知ってる?」
「へ、今日?そ、それよりなんでサーニャあの」

ほら、やっぱり悪いのはエイラだ。
私の質問をはぐらかして答えてくれない。
だけど、それがエイラなんだって分かってる。
一瞬バツの悪そうな顔をした理由は分からないけど、きっとそれが話し合わないといけない事なんだよね?
でも、今はそんなことより……

「エイラ、頭撫でて?」

緊張が解けて襲ってきた睡魔が広まりきるまで、この甘美で至福の時を満喫することにした。



172 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 05:59:12 ID:hXffXGGA
あー、そろそろ夜明けだナー、と誰に言う訳でもなく話す。
というのも、ふて寝しているとサーニャが突然抱き着いてきて、眠りに落ちるまで普段からは考えられないくらいに甘えてきたのだ。
お陰で目もギンギンに冴えてしまい、しかも眠りについた後も、抱き枕よろしくと言った感じに抱き着かれている。
しかも、抱きしめるように腕を回しておかないと寝ていてもサーニャが泣き出すのだから、エイラは嬉しいやら恥ずかしいやらで大混乱だ。
そんなこんなを一晩中続け、時刻はようやく朝を迎えようとしていた。

「……エイラ」
「うおっ!?お、起きてたのか、サーニャ」

サーニャは腕の中から顔だけをあげ、エイラを見つめる。

「今度はちゃんと答えてね……昨日は…何の日?」
「……ホワイト、デー」

そう、結局夕食もほったらかしで眠気に完敗するまで、一晩中エイラに甘えた結果、夜が明けた今日は3月15日。

「日付変わっちゃったよ、エイラ」
「…そう…だな」

サーニャはベッドから下りると横の机に置いたままの物をエイラに差し出した。
もうなんだっていいよね。エイラにあげたいんだもの、と呟きながら。

「エイラ、コレ。開けてみて?」
「…これは…サーニャがミヤフジに渡してた……」
「え、芳佳ちゃん?………あ、え、エイラ見てたの!?」

思いっ切り思い当たる節があるので慌てるサーニャ。
というか、見られてたのかぁ、となんだか今までのかかっていた余計か力が抜けていく気がしたサーニャだった。

「え、あ…あの、その偶然に…だから、えと……」
「…ゴメンね、エイラ……こんなに遅くなって」
「そう、ゴメンッ…………って…え、何?」

溜め息を吐いてから、改めてサーニャはエイラに包みを差し出した。

「え、と…チョコレートはないけど…はい、ハッピーバレンタイン」
「………これ、私に…?」

目をぱちくりと瞬いて驚くエイラ。
開けてみて、とサーニャに奨められるまで呆然としていたのは仕方ないだろう。

「……ネックレス?お、アクセサリーがトランプなんだ…あ、ダイヤのエース…」

シルバーのチェーンに、シルバーの小さなトランプがついたネックレス。
ダイヤのエースはエイラのシンボルだ。

173 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 06:00:09 ID:hXffXGGA
「うん。ずっと渡したかった。でも、勇気がなくて…」
「え、と…そんなの気にしなくていーヨ。それより、その…似合ってるかナ…?変じゃない?」

知らずか気付いているのか頬が緩みきっているエイラ。
こんなに喜んでもらえるとサーニャまで嬉しくなってくる。

「似合ってるよ、エイラ」
「本当?…あ、そのこんな立派なのとじゃ釣り合わないけど……コレ」

エイラは思い出した様に、机の上に放っておいた包みを開いた。

「わぁ…クッキーが沢山…」
「上手に出来たとは思うんだけど……」
「エイラが作ったの!?」

本当にエイラはズルい。
どうしてここぞ、というときにはしっかり決めてくるんだろう。
何より本当に美味しそうなんだもの。
まったく、エイラには敵わない。

「ウン。え、と…ハッピーホワイトデー…でいいのかナ?昨日だけど」
「……ぷっ。エイラったら、くすくす」
「な、なんで笑うんだヨー?」

水平線から昇る朝日が、ゆっくりと部屋にも明かりを燈す。
暗い部屋が次第に明るく、白く染まってゆく。

「ハッピーバレンタイン、エイラ」
「ハッピーホワイトデー、サーニャ」

どちらともなく私達は笑いあう。
私達はこれからもきっと、色々な事に怯え、不安に戸惑い、恐れていくのだろう。
自分に自信がもてなくて、どこまでも臆病な私達。
だけど、一歩は進めたんだ。
きっと私達はどこまでも行けるよね?

だから、ね…エイラ。
ネックレスのトランプの裏に刻まれてる私の告白、早く気付いてね?

おわり

174 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 06:02:43 ID:hXffXGGA
まぁ、なんか朝からいきなりゴメンなさい。
たいとるは「ほわいとでぃ」
思いつかなかったんです、ゴメンなさい。
ああ、だめだ。おやすみなさい。

175 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 08:34:18 ID:DfsZwCcA
>>174
朝からいいSSが読めたことに感謝致します。GJ!

176 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 09:08:50 ID:lb6N7WQg
>>174
ニヤニヤしたりきゅんしたりした!よかったよーGJ!
エイラーニャだけじゃなくて芳佳もいいなw
どうでもいいが「スオムス人=ヘタレ」は自分の中でかなり定着してる。 大尉以上はともかく

177 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 10:31:58 ID:KFllrnc.
>>174
最初ちょっと切なく、後に甘くと素晴らしいSSでした、GJ!!
最近のエイラーニャ分不足を補うことができました

関係ないですが、キャラソン発売が待ち遠しいです

178 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 11:39:58 ID:FVJ5s4vE
>>148
ニヤニヤできるエイラーニャGJ・・・なんだけど続かないだと・・・?

>>174
エイラさんがかっこよかったGJ!

179 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 14:28:00 ID:em6qlra6
なにこのエイラーニャラッシュ
もっとやってください

180 名前:CRwGA7CA:2009/03/15(日) 16:37:23 ID:hXffXGGA
ついさっき夢で見たすんごいシュールだったエイラーニャ。
書いてみました、ゴメンなさい。

181 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 16:37:58 ID:hXffXGGA
ここしばらく、何故かネウロイの出現頻度がぐっと下がっていた。
これは、久しぶりに出現したネウロイを即座に殲滅してしまった数日後のお話。

「……エイラー」
「……どうした、サーニャー?」

日は高く、開けた窓から入る風は涼しげで、もうこれは絶好の昼寝日和という気候。
しかし、再び睡魔が訪れる気配もなく、特に何かをしたい訳でもなく、エイラとサーニャはベッドに寝転がっていた。

「……ヒマ」
「……ダナ」

食事は先程取り終えたばかり。
外では、微妙に遠くの方から再び音速を目指すシャーリーのストライカー音。
何かしたい、と言うこともなく、エイラとしては、こうしてサーニャとのんびり過ごしてるだけで充分といえばそうだった。
が、サーニャの言う事を聞き流せるエイラは存在しない。
口調は変わらずだが、頭の中ではこれからどうしようかと、ちっちゃいエイラ達による緊急脳内会議が開廷された。
その会議は一瞬にて閉廷に至った。

「サーニャは何かしたいことあるー?」

満場一致。
サーニャのしたい事!で見事に団結を見せたミニエイラ達。
ん、と一人満足気なエイラを他所に、サーニャはエイラの言葉をゆっくりと反芻していた。

「……ね、エイラ」
「決まったのか、サーニャ?」

むくり、と起き上がるサーニャに合わせて、エイラもベッドの上に座る。
そして、エイラとサーニャの一日の行動が決まったのだった。

「……運命線、やろ」



バタンッ!!
「み、ミーナ!!大変だ!!!」

のんびりとしたお昼前、執務室にて談笑をしていたミーナと美緒の元に顔面を蒼白にしたゲルトルートが駆け込んで来た。

「どうしたのトゥルーデ?」
「ふむ。バルクホルンがそこまで慌てているとなると余程の事か?」

驚いた様にゲルトルートを見る二人。
しかし、事態はのんびりとしている猶予はない状況にあった。
全力で駆けて来たのか、日常ではご法度である魔力を開放しているゲルトルートは、息を整えるのも程々に叫んだ。

182 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 16:38:39 ID:hXffXGGA
「さ、サーニャとエイラがっ……運命線ごっこを始めたぞ!!!!」

その瞬間、ピシリ、と執務室内の空気に亀裂が走った。
こちらを見たまま微動だにしなくなった上官二人にゲルトルートは再び叫ぶ。

「ミーナ!少佐!!どうされますか!?すでにリベリアンはルッキーニを連れて上空に逃げ…げふん、避難!リネットとペリーヌ、フラウも突然買い物に行くと言って逃ぼ…もとい、避難!後残っているのは我々と……」
「み、みみみミーナさん!!エイラさんとサーニャちゃんがなんかゆっくり指を振りながら追い掛けてくるんですけど!!?」
「宮藤だけです…!!」

何を見たのか、涙ぐみながら執務室に駆け込んできた芳佳。
事情を知る三人は押し黙る様に沈黙した。
静か過ぎるその時間は長くは続かなかった。
何故なら、どこからともなく……歌が聞こえてきたからだ。

運命線〜、ぎゅっと、かさねたら〜♪

「っ!?」

思わずゲルトルートが後退る。
そして、徐々に大きくなるその歌声を前に、美緒は一つの決断を下した。

「……宮藤」
「さ、坂元さん!?」

美緒は芳佳の傍まで近付くとポン、と肩に手を置いた。

「これも修業だ」
「へ?」

ふわり、とした浮遊感を感じた瞬間、芳佳は美緒に抱き抱えられていた。
驚きのあまり目をぱちくり、と瞬く芳佳に美緒は優しく笑いかけた。
そのまま廊下まで連れられて、芳佳はゆっくりと立たされる。
そうして美緒は芳佳と目線を合わせると、ゆっくりと聞いてきかせる様に口を開いた。

「今日一日だけの辛抱だ。何、いつもと変わらず普通に過ごしてくれればいい。検討を祈ってるぞ、宮藤」
バタンッ!
「え…坂元さん?坂元さん!坂・元・さぁあああああああん!!!!!!!」

いくら呼ぼうが叫ぼうが、執務室のドアは超硬度のネウロイより堅く閉じられた。
一人廊下に佇む芳佳の前に、今だけは一番逢いたくない二人が現れる。

ココロ〜と、ココロで、手〜を〜、結んで〜♪

まるっきりの無表情。
そして一定のリズムで左右にゆっくりと移動する指。
そんなエイラとサーニャが延々と歌をリピートしながら口ずさみ、これまたゆっくりと迫ってくる。

「あわわわわ……あぅ」

力が入らずその場に座り込む芳佳。
エイラとサーニャは、そんな芳佳にあと1mという所まで迫り

183 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 16:39:09 ID:hXffXGGA
運命線〜♪

その場で止まって左右に揺れ始めた。

「……………」
「……………」

芳佳が少し後退ると、二人も少しだけ歩を進める。
特に何をする訳でもなく、ただ歌いながら揺れる。

「………な、なんなんですか。一体……」

その後、言われた通りに¨いつも通り¨の作業…掃除、洗濯、調理…を行い、芳佳は普段の数倍とも言える程の体感時間を経験した。
そうして間もなく夕食の時間。
ふと芳佳はエイラとサーニャがいなくなっている事に気付いた。
はて、と疑問に思っているうちに、ちらほら、と警戒を厳にしながら501メンバーが集まってきた。

「宮藤、今日は本当にご苦労だったな!あー、その、すまん」
「すまんな、宮藤。アレだけは…私も耐えられない…」
「え、と…ゴメンなさいね宮藤さん。その変わりと言ってはなんだけど、明日はお休みにしておいたから、今日の事は忘れて……」

流石に気が引けていたのか、口々に謝罪と労りの言葉をかけてくれる三人に、芳佳は大丈夫ですよ、と笑いかけようとした。しかし

「運命線ー、ぎゅっと、かさねたらー」

あれ、と首を傾げる芳佳。
言えども話せども出てくるのはリピートされた歌詞ばかり。
バツの悪そうに視線を反らす他のメンバー。
そんな中、あくびをしながら元凶が訪れた。

「ほら、サーニャ。食堂についたぞー」
「……うん」

先程までの様子はいずこへ。
普段通りのエイラとサーニャに首を傾げる芳佳。
はぁ、と深い溜め息を揃って落とす501運命線被害者の会。
しばらくの芳佳の言語機能と引き換えに、とりあえず無事に運命線危機は幕を閉じたのであった。



運命線ごっこ。
それはヒマになったエイラとサーニャが向かい合って指を振るだけの鏡遊び。
しかし、互いに相当な勢いで共鳴し、次第にトランス状態に陥って、エイラとサーニャの意識は一つに混ざりエイラーニャとなる。
そしてそのままトランスし続けるのだが、内心が外に反映されてしまうのが運命線の恐怖の象徴。
このままサーニャと一緒がいい。サーニャと一緒で楽しい、と歌を歌い延々とリピートするエイラ部分。
エイラと一緒で嬉しい。もっと一緒に居たい、ととりあえず無意識に近付くの人間に近付くサーニャ部分。
この二つが周囲に多大なる影響を及ぼす通称、運命線ごっこ。
ホラ、今日も耳を澄ませば聞こえてくるかもしれませんよ?

おーわり

184 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 16:41:28 ID:hXffXGGA
以上です。

よくわからなかったらゴメンなさい。

では、おやすみなさい

185 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 16:46:12 ID:ehzJL9CQ
あまりのシュールさに涙出てきたwwwていうか最後の解説www
リアルタイムツッコミしながら読みました。GJ。
一緒になって歌いだすルッキーニを想像したが無かったことにした。

186 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/15(日) 16:51:07 ID:R1.6nbS.
>>184
どうやら巻き込まれたようだ……。
これから就業までの退屈な仕事の間、暫くは頭から映像と歌のリフレインが止まりそうに無い……。
うーんめいせーん♪
GJ

187 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 17:02:15 ID:b/wxZ.kA
>ついさっき夢で見たすんごいシュールだったエイラーニャ
おい誰かいつぞやの夢分析班を呼んで来い

188 名前:海辺の芳佳 1/4:2009/03/15(日) 17:41:09 ID:4cfFrwC2
海が見たいな。

そんな事を思った。 寝台から半身だけを起こした状態で、窓の外に目をやる。
傾きかけた太陽が、診療所の中を優しいオレンジに染め上げる。
気だるい。 力の入らない、はっきりしない私の体。 それが日常になってしまった体。

つと。 涙が、頬をつたう。 こんな顔、あの人に見せたくない。
慌てて涙を拭おうと上げた手は、私が思っていたよりも低い位置で空を切った。 思うように動かない、私の手。
あぁ。 実感がある。 今日が。 宮藤芳佳、最後の日。

「宮藤。 起きていたのか。 ……寝ていなくては、体に障るぞ。 ご母堂から薬を戴いてきた。 飲むといい。」
「平気です。 なんだか今日はいつもより調子がいいみたい。」
扉を開けて、坂本さんが入ってきた。 シーツに顔をこすりつけて、咄嗟に涙を拭き取る。
扶桑に帰ってきて、うちの診療所に転がり込んできた人。 愛しいあなた。
私はこの通り、元気ですよって、にこっと笑いかけてみる。 けれど。
坂本さんが返した笑顔は、とても悲しいもの。 なんて嘘が下手な人なんだろう。 そんな所までがいとおしい。

「……変な気分。 あまりに気だるくて、私が私でないようで。 こうしていると、ウィッチとして戦ってたのが遠い昔みたい。」
「宮藤。 お前さえその気なら、またウィッチにだって戻れるさ。 今はゆっくり治療に専念する事だ。」
微笑が漏れる。 坂本さんだって、それが気休めだと分かっているはずなのに、らしくない。
そう。 らしくない坂本さん。 これは、私にしか見せない、私だけの坂本さん。 それが無性に嬉しくて。
上官と部下という関係を捨て切れない私たち。 それに安堵してる私たち。
この関係を手放す時が迫っている。 それが何だか寂しくて。 私は、ささやかな我侭を口にした。

「ね、坂本さん。 私、本当に調子がいいんです。 こんなに頭がスッキリしてるのは久し振り。
 だから一つだけ、お願い、聞いてほしいんです。 ……そこの浜辺。 二人で散歩しませんか。」
「宮藤。 お前の体は、散歩なんてできる状態じゃないんだ。 明日のためにも、しっかり休んでくれ。 お願いだ……。」
坂本さんの瞳が潤んでいる。
思えばお互い譲らない性格で、ぶつかり合って口を聞かない日も沢山あった。 それでも。
私が泣いたことはあっても、坂本さんが泣いたことなんて記憶に無くて。
坂本さんを泣かせてしまう自分が、これほど憎らしく思えるなんて知らなくて。 譲ることができたら、どんなに良かっただろう。

「……私の体です。 私が一番よく分かっています。 明日のため、なんて。 もう今日しかないんです。
 今日という日を、坂本さんにもずっと覚えていてほしい。 宮藤芳佳が喪われてしまう前に。 最後の……我侭です。」
思えばお互い譲らない性格で。 いつでも最後には私が折れていた。 そうならなかったのは、今日が初めてだった。

189 名前:海辺の芳佳 2/4:2009/03/15(日) 17:41:59 ID:4cfFrwC2
「静かな夜ですね。 潮騒しか聞こえない。 ふふ。 まるで、この世界に私たち二人だけしかいないみたい。」
「……そうだな。 あながち間違っていない。 お前だけでいい。 私は、お前だけいてくれればいい。」
「坂本さん……。」
坂本さんに手を引かれて、波打ち際を歩く。 まだ一度も使った事のなかったビーチサンダルを引っ張り出してきて、履いた。
私の足とサンダルの間を、押し寄せた波が洗っていく。 ささやかな幸福。 ずっと私が求めていたもの。
次の夏。 その次の夏。 その次の次。 この海を訪れた夜に。 坂本さんは、今日という日を思い出してくれるだろうか。
屈みこんで、海の水を手の平に掬う。 坂本さんへ向けて、ぱしゃっとかける。

「えいっ。」
「うわっ。 やったな、こいつ!」
「うふふ。 坂本さん、こっちですよー。」
「あっ、おい! 走るな! お前は走れる体じゃないんだぞ!」
砂に足を取られて、うまく走れない。 あぁ、でも、気持ちいい。 こんな風に体を動かすのは、本当にいつ以来だろう。
掴まえてください、坂本さん。 私たちが、これからも、いつまでも。 ずっとずっと離れないように。
そんな他愛のない言葉が口をつきそうなほどに、空には満天の星。 海に映りこんだ月。 世界は安らぎに満たされていた。

「こっちこっちー。 それでも毎日訓練してるんですかぁー!」
「こらっ、宮藤。 ふふ、まったく。 お前、本当に具合が悪いんだろうな?」
夜の浜辺で、二人きりの追いかけっこ。 あまりに少女で、笑われそうで、これまで言えなかったけど。
ずっとやってみたかったんです。 夢だったんです。 好きな人と、こんな風に、波打ち際で戯れてみたかったんです。
私、忘れません。 絶対に忘れません。
満たされていたはずの世界。 それなのに、突然、私の天地は失われて。 私の体は、自律を失って砂浜に投げ出された。

「あ、あれ。 あはは。 かっこ悪い。 転んじゃいました……。」
「芳佳っっっ!!!」
抱き起こされる私の体。 平衡感覚さえ保てないほど弱っている体よりも。
自分の体が思うままにならない衝撃なんかよりも、もっともっと。 私にとって大事な出来事が、今、起きた。

「痛みは無いか!? 苦しさは!? くそ、私はなんて愚かだったんだ……!」
「……初めて、名前で呼んでくれましたね。 私のこと。」
「え?」
分かっていた。 いつまでも上官と部下という関係を捨て切れなかった私たち。 でも本当は、憧れていた。
私は芳佳。 あなたは美緒。 それだけ。 何の不純物も混じらない、ただの二人。 そういう関係に憧れていた。
意識を保つのがつらい。 骨の髄まで沁みこんだ疲労が、私という人間をぼやけさせる。
宮藤芳佳、最後の日。 ようやく私たちは、ただの芳佳と美緒になった。

190 名前:海辺の芳佳 3/4:2009/03/15(日) 17:42:39 ID:4cfFrwC2
「……ずっと恐れていた。 お前を芳佳と呼ぶ事で、何かが変わってしまうかもと、恐れていたんだ。
 こんな事なら。 もっと早く、呼んでいればよかった。 お前を愛している。 愛しているよ、芳佳……。」
「……私も、愛しています。 美緒さん……。」

いつも頼もしさを覚えていた腕に体を預ける。 あぁ、なんて嘘が下手な人なんだろう。 なんていとおしい人なんだろう。
この人は、私に隠し事ができない。 美緒さんがハラハラと零す涙で、私は、私の状態を悟った。
……もう自分では。 具合がいいのか悪いのかすら、分からない。

かつてこの人の右目には、全てを見通す輝きが宿っていた。
魔力を失った今、そこに見られるのは普通の瞳。 扶桑に生れ落ちた証、漆黒の瞳。
この暗がりの中でも、私の姿が映っているのがハッキリと分かる。 その事実に、小さな幸福を感じる。

あぁ、嬉しいな。 今は、今だけは確実に。 この人の世界は私だけで構成されているんだ。
嬉しいな。 ここになってようやく。 私たちの間にあった、全ての壁がなくなった。 嬉しいな……。

「美緒さん。 宮藤芳佳がいなくなっても。 宮藤芳佳を覚えていてくれますか。 この時間は。 色褪せませんか……?」
「いくらでも色褪せればいい! 明日がある。 来年がある。 忘れる度に、新しく刻み込めばいい!
 芳佳。 愛してる。 いつも、いつまでも。 この身が朽ちて、生まれ変わったとしても。 私の傍にいてくれ!!!」

涙が溢れ出した。 止められない。 愛しくて。 ただただ愛しくて。
私は、分かっていなかった。 まだまだ分かっていなかった。 愛しさというものの、本当のかたちを。
美緒さんの涙が、私の頬を濡らす。 それが私の涙と交じり合って、月明かりの中で柔らかな光を放っている。

ずっと恐れていた。 宮藤芳佳という物語の終わりを恐れていた。 でも、もう怖くない。
あなたに巡り逢えてよかった。 いつも、いつまでも。 この身が朽ちて、生まれ変わっても。 あなたの傍にいます。

「おい、芳佳! 芳佳っっ!!」
もう、意識が繋ぎとめられない。 でも、もう怖くない。 心がとても暖かい。
この瞳を閉じた時、一つの物語が終わるんだね。 でも、何も怖くない。 それは新しいはじまりだから。

目が霞む。 閉じていく瞼。 美緒さんの声がとても遠い。

さよなら、宮藤芳佳。

愛してます。 美緒さん……。

191 名前:海辺の芳佳 4/4:2009/03/15(日) 17:43:20 ID:4cfFrwC2
「ペリーヌさん、いやにご機嫌ですね。 何かあったんですか?」
「あらリーネさん。 ふふ。 特に何というわけでもないのですけれど。 我々宛に、坂本少佐からのエアメールですわ。」
手振りに合わせてSakamotoの字がヒラヒラと揺れる。 懐かしいスペル。
くすっ。 なるほど。 それは一大事ですね、ペリーヌさん。

一人で楽しませてあげようと思ってドアから出て行こうとした、その時。
ガシャーン!! ティーセットの割れる音にハッと振り向くと、ペリーヌさんがテーブルに倒れこんでいた。
その顔が病人のように真っ青で、私は思わず彼女に駆け寄った。

「ど、どうしたんですかペリーヌさん? 一体何があったんですか!?」
「……う……嘘よ……。 こんなの嘘……。」
聞こえているのかいないのか、虚ろなペリーヌさんの瞳。 救いを求めるような色。 私と目が合うと、泣き笑いのような顔で呟いた。

「みっ。 宮藤さんが……。」
「!! よ、芳佳ちゃん? 手紙に芳佳ちゃんの事が書いてあったんですか? 芳佳ちゃんに何かあったんですか!!?」
ペリーヌさんの口から出た名前に、私の心臓が竦み上がる。 芳佳ちゃん。 芳佳ちゃん!
我を忘れたままのペリーヌさんから手紙をひったくって目を通した瞬間。 私の世界は、足元からガラガラと崩れ落ちていった。
震えが酷くて立っていられない。 呆然とその場にへたりこむ。

嘘。 こんなの嘘。 ペリーヌさんの呟きが耳を通り過ぎてゆく。 心は麻痺したまま、私の目はもう一度手紙の内容を追いかける。

 * リーネちゃん、ペリーヌさん、お元気ですか? 連絡が突然になってしまってすみません。
 * えーと、何から書いたらいいかな? 言いたい事たくさんあるけど、それはまた直接会った時にでも。
 * とりあえず、この写真。 どう見ても紅さしすぎだよね、私。
 * 前日までいっぱい患者さんを治療してたせいで、凄く青白い顔してたんだよねー、この時。
 * まぁ、そのおかげで美緒さんに凄く優しくしてもらっちゃったから、いいんだけどねー。 えへへ。
 * あ、えーっと、ごめんなさい。 こういうのって、ばかっぷる、って言うんだよね?
 * 気をつけなくっちゃ! にへへ〜。 ……まぁ、そんなこんなで。

のろけムードたっぷりな文の上には、白無垢姿の坂本少佐が、ウェディングドレス姿の芳佳ちゃんをお姫様だっこしている写真。
そこに書かれた一文を読んで、ペリーヌさんと目を合わせて。 私たちは仲良く卒倒した。

 ―― 坂本芳佳になりました!

おしまい

192 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 18:13:06 ID:b/wxZ.kA
宮本、宮本じゃないか!GJ!はらはらしたけどバカップルEDとはw

ん?カールスラントからウィッチが一人飛び立ったようd

193 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 18:16:15 ID:ehzJL9CQ
>>187
ここにいるけどこれは流石に難解過ぎて禿げそうです
強いて言うなら指、合唱、の二つをキーワードとみなすこともできますが、問題はそれらを夢の主がどういう視点でどのように見たか、なので
SSから精神状態を分析するのはちょっと無理がある

>>191
途中まで鬱展開かと思ってドキドキしたじゃないかああ!
もっ芳は貴重なんだ、これはいい結婚オチGJ!

194 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 18:18:23 ID:L5QCm88o
これは素晴らしい美緒芳!GJ!
だけど最後がなぁ……。きっとペリーネはペリーネで結ばれるんだと脳内妄想しろってことですね。
なんか新しく目覚めてしまった気分。

195 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 18:18:49 ID:/OWcUahc
>>191
GJ!この二人のカップリングって個人的に結構好きなんだけど書く人少ないんだよね
この話の後のペリーヌとリーネが病みそうで怖いw

196 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 18:40:13 ID:b/wxZ.kA
>>193
いたのかよ!w

>>195
俺も超好き。恩人の娘に手を出すなんてそんな!みたいに葛藤するもっさんと
わ、私坂本さんを…わわわ何考えてるんだろ坂本さんにはミーナさんやペリーヌさんがいるのに…
みたいになってる芳佳とかね

197 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 19:00:45 ID:z8a62ZdE
ガリアとカールスラントから計3人のウィッチが殺気ムンムンで飛び立った!((((^o^))))

修羅場になる可能性大!成就するには敵も障害も多い芳本カップル!


だがそれがいい

198 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 19:43:41 ID:3hafgYBQ
>>184GJ!
うっんめいっせ〜ん♪ぎゅっと、かっさねたっら〜♪
しかしあなたいつ寝たのw朝寝?昼寝?…まあそれはいいとして、夢ってのはわけわからんもんですよねー
俺は昔某生徒会ぱやぱやアニメのキャラと超真剣に卓球する夢みたんだ。あれは何だったんだろうか

>>191
な る ほ ど そ う い う こ と か w
ふう…はらはらさせやがるぜ…GJでした!こういうのもおもしろいなあ

199 名前:名無しさん:2009/03/15(日) 19:45:05 ID:DfsZwCcA
>>184
シュール杉て笑いが止まらんwww

>>191
3レス目までの鬱展開がまさかの大逆転 だがそれがいい。

200 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 00:05:46 ID:ytGLalLs
>>180
シュールだが…なんかいい!
てかミニエイラ達を想像して死んだ。

>>191
3レス目で泣きかけたけど…
4レス目で見事に裏切られた!
マジでGJ!!

201 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 00:06:29 ID:1IV7Jkqg
芳佳ともっさんてあんま百合って感じがないんだよな
お互い他に正妻がいるし

202 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 00:14:14 ID:DUShzgos
お互い正妻が居るのになんかタマラなくなってガバァ!!な
もっ芳がす・き

203 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 00:27:51 ID:G7GvfYV2
もっさんとよしかは脳内で男に変換して熱い友情物と妄想すると萌える
性的に

204 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 00:34:56 ID:DUShzgos
え?e?
>>203はこの板に居るのにもかかわらずもっさん芳佳で性転換同性愛モノを
想像しちまうのかい????

205 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 00:46:34 ID:N1EFhsjg
むしろ俺はマロニーとブリタニア首相が女体化+若返りの脳内変換でニヤリとなる

206 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:01:53 ID:1IV7Jkqg
それはさすがに猛者すぎる

207 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:07:21 ID:1R4jT7E6
このおかしな流れを断ち切るどんなカプでも良い甘々SSをw

208 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:10:43 ID:N1EFhsjg
戦艦赤城は女の子扱いで大丈夫でしょうか?

209 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:17:39 ID:OhL.cKHE
ウォーロックがアップを始めたようです

210 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:32:20 ID:dXHR3frM
>>205
マ「……大丈夫よ。これからは、私のウォーロックが守ってくれるわブリタニアも貴女も」
ブ「……でも、だからって501の子達を追い出すなんて……」
  ウォーロックも実戦はまだ早いわ。……私達には、まだ彼女達が必要なのよ!?」
マ「……。貴女の大事な、その子達を守るためにもなるの。分かって」
ブ「……」
マ「(……ウィッチ達の事なんて、忘れさせてやるわ……)」

こうですか!? 分かりません!
誰だよって言うか誰得なんで甘々なSS頼むwww

211 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:35:39 ID:Dx5qFQ7g
>>205
ムリダナ(・x・)っていうかキャラを変換し切れなかった自分に敗北orz

甘甘支援したいところだが弾が無い。
丹精込めて弾を込めてたら朝になりそうな予感w

212 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:39:53 ID:DUShzgos
もっさんとミーナたいちょうの尼尼なやつよ読みたいよぉ〜う

213 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:42:30 ID:ikpxv4Mw
レンちゃんと芳佳ちゃんの甘甘納豆なssを読みたいです!!










うんごめん

214 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 01:43:46 ID:PeVghJFs
シャッキーニの性的な意味で甘いのが見たいです

215 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 02:10:49 ID:1R4jT7E6
>>210
真面目に誰得ワラタ
誰得分かってるならわざわざその二人でSSやるなよ!!w

>>211
丹精に弾込める→気付けば朝→朝飯食べる→さて弾撃つか
何も問題が無い件。

216 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 02:15:30 ID:xg/iNKY2
トゥルーデ誕に向けて執筆中

しかしもっミーナが読みたい!

217 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 02:20:27 ID:PeVghJFs
>>216
そういえばそろそろお姉ちゃんの誕生日か・・・執筆作品頑張ってくださいね。

218 名前:CRwGA7CA:2009/03/16(月) 03:02:10 ID:N1EFhsjg
甘々ではありませんゴメンなさい。

変わったカップリング…になるのかな…?

219 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 03:02:41 ID:N1EFhsjg
青い空。薄い白雲。穏やかに吹く優しい潮風。
見たままに天気は快晴。
最高の洗濯物日和だね、と芳佳はリーネと談笑しながら洗濯物を干そうとしてした。
 
「げ、芳佳っ!危ないっ!!」
「へ…」
 
ドスン、と芳佳の頭に直撃する何か。
改めて見れば、それは分厚いアルバムだと分かったが、今はそれどころではない。
 
「よ、芳佳ちゃん!?芳佳ちゃん!!」
 
その場に崩れ落ちた芳佳の名を、リーネは懸命に叫ぶ。
何事だ、と騒ぎに気付いた美緒とミーナも現れる。
その時
 
「…………ぅ…」
「芳佳ちゃん!!大丈夫?芳佳ちゃん!」
 
意識を取り戻したのか、薄目を開けた芳佳。
思わず芳佳を抱きしめようとしたリーネを、ミーナは優しく止める。
 
「宮藤さん。意識はしっかりしているかしら?…宮藤さん?」
 
ミーナは軽く芳佳の頬を撫で、意識の有無を確認する。
その後ろから事の張本人であるルッキーニも顔を出した。
 
「ウジュー……芳佳ぁ、大丈夫?」
「ルッキーニ。お前には少々話しを聞かせて貰わんと「…義仲殿?」…何?」
 
聞き覚えのない名前に美緒が後ろを振り向くと、半身を起こした芳佳が、何故か涙を流しながら美緒を見ていた。
芳佳は感極まった様に声を絞り出した。

「……義仲殿……よもや…再び……ああ、義仲殿ッ!!」
「……………あ。もしかしてあの時の、芳佳のこっくりさん…かな?」
 
現状にいる唯一の事態の理解者であるルッキーニは密かに頬を引き攣らせる。
まさかの巴御前の再来。
どうしようかなー、とルッキーニが言い訳を考えている内に、状況は凄まじい勢いにて悪化の一途を辿る。
 
「な、待…宮藤ッ!おい、しっかりしろ!!」
「義仲殿…?ま、まさか私をお忘れに…?中原兼遠が娘、巴にございます!!」
 
芳佳(巴)は美緒に懇願するように抱き着き、涙を流して問う。
 
「ち、ちょっと宮藤さん!?落ち着いて…」
「……まさか、貴様が義仲殿の記憶を…?」
「……ッ!!!」
「な、み、宮藤!?」
 
懇願した様子から一変。
ミーナを視界に入れた芳佳(巴)は、普段からは信じられない様な低い声にてミーナに問いを投げ掛ける。

220 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 03:03:41 ID:N1EFhsjg
「と、巴御前ーっ!ストップ!スト〜ップ!!」
「……む?うぬは…確か………そう、か。ここは扶桑でもなく……ましてや、我の生きている時代でも無いのであったな……」
 
慌てて話しに割り込んできたルッキーニを視界に納めた芳佳(巴)は、今の状況を把握するに至った。
固く握りしめていた美緒の服を力が抜けていく様に手放し、放心したようにその場に座り込んだ。
 
「……すまなかったな、見ず知らずの方。そちらの方も、驚かせて申し訳ない」
 
芳佳(巴)はそのまま力無く美緒とミーナを見あげ、謝罪を述べた。
が、違うと分かっていても押さえ切れないのか、美緒を見た後、はらはらと静かに涙を流していた。
 
「………ルッキーニ。詳しく説明しろ」
 
そんな様子をいかなる思いで見ていたのだろうか。
美緒の声は少し震えていた。
 

 
「……まさか、本物の巴御前に会う事ができるとはな…」
「堅苦しい敬称など不要じゃ。巴と呼んでは貰えぬか美緒」
「ではそうしよう、巴。茶を注ごうか?」
「頂こう」
 
ルッキーニから一通りの話しを聞いた美緒は、何かを決意したように一人納得すると芳佳(巴)に木刀を差し出し、突然二人で打ち合いを始めた。
芳佳(巴)も訝しむ様に木刀を眺めたが、美緒の目を見るや、静かに間合いを量り木刀を構えた。
かくして、剣にて存分に語り合った二人はどちらからとなく木刀を下げ、固い握手が結ばれた。
そうして今、二人は近くの木陰に身を委ね、静かに茶を啜っている。
新たな友との出会いを祝して。
今日という出会いの日に感謝を込めて。
我らが語り合うのに言葉は不要、と無言の会話に花を咲かせていた。
 
一方
 
「芳佳ちゃんが芳佳ちゃんが芳佳ちゃんが芳佳ちゃんが……」
「美緒が美緒が美緒が美緒が……」
「……………う、ウジュー…!?」
 
基地壁の角に向かって、三角座りにてブツブツと相方の名を呟き続けるリーネとミーナを、ルッキーニは数時間後に芳佳(巴)が石に躓いてこけた拍子に芳佳に戻るまで、奔走し続けるのであった。
 
おーわり

221 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 03:05:45 ID:N1EFhsjg
タイトルは「ともともえ」

はい、適当です。ゴメンなさい。
 
友巴?友と萌え?
 
あはははははははは

ゴメンなさい。おやすみなさい。

222 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 03:09:47 ID:nkOJgr8s
>>221
剣で友をつくるとはさすがもっさん そして後で隊長に襲われるんですねわかります。

223 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 03:11:25 ID:nkOJgr8s
書くの忘れてた…

GJ

224 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 05:33:10 ID:UEV7Z/8.
>>221
GJ!どっちも正妻が居るから後が大変だw
PPKにボーイズにえらいこっちゃですぜ。

225 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 09:04:01 ID:scQV2wIs
何気にもうキャラソンでんのか
金ないからよっぽどじゃなきゃ買う気はしないが

226 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 09:54:21 ID:1R4jT7E6
まぁ金無くても買うんですけどね。
キャラソンも、ゲームも、ドラマCDも、ねんどろも。
それが、愛でしょう〜♪

227 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 11:44:10 ID:O.t33U8U
ねんどろ高いし置く場所ないし死ねる

228 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 12:26:57 ID:Q1OgzPq2
キャラソンって早売りはしない類のものなのか?
基本的にCDを買わないからよく知らないんだが。

229 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 12:44:41 ID:Dx5qFQ7g
CDやDVDは発売日1日前に店頭に並んでることが多いと思う。
そんな自分は密林発注だけどw

230 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 13:15:54 ID:1R4jT7E6
同じく密林であります。
だけど密林って書籍・CD関連って一日遅くないですか?

あぁでもエイラーニャが、エイラーニャが楽しみ過ぎてもう死んでもいいや

231 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 13:28:50 ID:3R4yw7uQ
>>229ありがとです。
俺…えいらにゃのCD買ったら続き物から目をそらしてえいらにゃを書き始める自信があるよ。
つまりこれはそれまでに他のは書き上げろってことダナ。

232 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 14:10:16 ID:hx0t11IE
キャラソン全部欲しいけどいささかお金がない
ドラマCDを買うのがせいいっぱいなんだよな

233 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 14:32:29 ID:3BCNxCVs
えいらにゃ人気だなぁ
宮本も発売なのに…

234 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 15:34:46 ID:1R4jT7E6
まぁバッチリ芳佳と坂本のも買うんですけどね
ただ期待度としてはエイラーニャのが高い

235 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 16:28:38 ID:ecPyDNis
一時期はやったエーリカと芳佳のカップリングです。今回は自重して戦闘などなしの平和な話です。
一応保管庫894と連関性あり。でも別の話です


「ハルトマン中尉、お掃除しに来ましたよ」

そう言いながらエーリカの部屋の扉を開けて、芳佳は絶句した。なんとなれば昨日芳佳によって完璧に掃除されたその部屋が
原状回復と言うべきか、何事もなかったかのように散らかっていたからだ。
掃除されたことを示すのは、ただ埃が溜っていない床板や照明の傘だけだ。今日も作業着を着てごみ袋とバケツを持っていく
など、重装備をするべきというゲルトルートの意見は正しいようだ。付き合いが長いだけのことはある。

「ハルトマン中尉、お掃除しに来ましたよ、じゃなくて掃除しに来たよ、おねえちゃん、って言ってよね」

エーリカは芳佳の受けた衝撃など始めから無い様な調子でのんびりと答えた。

「掃除しに来たよ、おねえちゃん、はい復唱。いや、おはよう、もあった方が好いね」
「そ、そんなこと言って全く姉らしいことしてないじゃないですか」

芳佳は辛うじて応答しながら、昨日の、エーリカの様子を思い出さずにはいられなかった。



芳佳がゲルトルートに今日は予定が入ったから代わりにエーリカの部屋を掃除してくれないかと申し訳なさそうに頼まれたの
は昨日のことだった。早朝の訓練を終えたばかりで疲れていたが、大好きなおねえちゃんの頼みだったので芳佳は快諾し、指
定された装備でエーリカの部屋へ向かった。
ゲルトルートが週に一回以上は掃除しているということが信じがたい部屋をしかも、エーリカの二度寝を阻止しながら掃除す
るという重労働を毎日するという約束をしてしまったのも昨日のこと。
そのような契約をしてしまったのはエーリカの魔力ゆえとしか説明の仕方がなかった。
芳佳が掃除し終えて部屋から出て行こうとした時、エーリカの態度は急変した。エーリカはまず片手にバケツ、もう片方の手
にはゴミ袋をつかんでいる芳佳に近づくと彼女をそっと抱きよせた。そしてエーリカは、びっくりする芳佳をそのまましばら
く赤ん坊をあやすようにゆっくりと揺らしながら、そっと彼女を撫でつつ話しかけた。

「ありがとう、とても楽しかったわ。また明日、ここへ来て私の代わりに掃除していってくださらないかしら」

よく聞くと話し方に対し、私の代わりに掃除していってくださらないかしら、の部分に途轍もない違和感があるのだが、芳佳
はそこまで考えを巡らすことが出来なかった。そもそも、部屋に入った時からなんとなく様子が変だったとはいえエーリカが
静かで育ちの良い話し方をすること自体が予想外だった。
エーリカの顔を見ると、彼女はその両方の眼に普段とは違う光を宿らせ、優しく穏やかに微笑んでいた。あまりにも自然な様子だったので芳佳は混乱した。

(もしかして演技しているのかな。いや、この人は得するために人を欺いたりしないし、本当にこういう一面がある、のかな・・・)

そんなことを思っている芳佳を見てエーリカは上品にくすくすと笑い―

「約束してね。絶対よ」

そう囁くと無断で、しかし鷹揚な仕草で芳佳の唇にキスした。
濡れた音、甘美な匂いと感触が伝わり、芳佳は、はいと答えるのがやっとで、とんでもない約束をしたことに数時間気付かな
かったのだった。

236 名前:さっきの約束は…by電撃作戦11号:2009/03/16(月) 16:30:04 ID:ecPyDNis
それに比べて今日のエーリカはどうかと言うと、芳佳はおっぱい大きくていいねと返答しにくいことを言ったり下半身をいや
らしい手つきで撫でたり、かと思うと抱きついて大好き、などと言ってくる。芳佳は苦笑した。まったくエーリカの正体が判
らない。
それでもいやな気はしなかった。エーリカは可愛くて、ゲルトルートが夢中になるのも当然だ。芳佳もそうなり始めていた。

「今日はここまで。一応綺麗になったでしょう」

片付け終えた芳佳は、今日もエーリカは私だけが知っている表情を見せてくれるだろうかと期待し、不安でもあった。
それらは芳佳の表情にも表れていたらしくエーリカはそれを感じ取ることが出来た。

「あの、もしかして期待しているかな」

エーリカは言い難そうに謝った。

「昨日のあれ、って言えばいいのかな。あれ、演技だったんだ。だから二度は恥ずかしくてできないよ。ごめんね」
「演技だったんですか」
「うん。子供扱いされてついやっちゃった。芳佳、怒ってるよね」

別にエーリカが悪意を持っている訳ではないので怒る理由はなかった。

「怒っていないよ。それに私、姉らしくないおねえちゃんも好きだよ」
「おねえちゃんって呼んでくれるの」
「はい」
「嬉しいな、でも私どうして姉らしくないなんて言われなきゃならないの」
「それは、自分の胸に手を当ててよく考えてください」
「酷いよ。貧乳で悪かったね」
「おっぱい絡みのことじゃありませんって」

芳佳は困ってしまった。

「おっぱい以外のことも考えられますよ」
「しゃべり方がだんだん妹っぽくなくなってるよ」
「いろんなお姉ちゃんといろんな接し方があるんです」

若干不満げなエーリカに芳佳は、少し照れくさかったがキスをした。

「約束のキスですよ。また明日来ますから、今日はもう二度寝しないでくださいね」

素直なエーリカの返事を聞きながら、こういうおねえちゃんも、本当にありかもしれないと思った。
数十分後、食堂へ向かう芳佳はエーリカの部屋の前を通り過ぎる時あはあはあは、と力なく笑った。なんとなれば二度寝と寝
坊をしたエーリカがゲルトルートに怒鳴られていたからである。
二度寝しないのも約束、でも明日も行くというのも約束ですよねーと芳佳は呟いて、それから笑いを隠すように頬を可愛らしくふくらませ、明日だけですからね、と独り言を言った。

237 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 19:29:03 ID:FO6pf4L2
>>236
一時期どころか今も私の中ではブームです、熱冷めないです
貴重なハルマフジ及び芳リカまたは芳佳マンをありがとう!!!本当gj!!!ひゃっほーー!

238 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/16(月) 20:01:00 ID:Dx5qFQ7g
時間軸的に次はサーニャの誕生日で、扶桑から二人ウィッチが来て……とか思ってたらなんか話がぜんぜん違う方向に飛んでった。
と、いうわけで喫茶店です。
最近ピアノが使われてないけど風景としては存在しているので「ピアノのある喫茶店の風景」に間違いは無いと思っていただければ幸いです。
20kbを超えてくると分割して投下するのが面倒くさくなってくるのでtxtで落としますが、ちょっとえっちな表現程度しかありませんよ。

ttp://www1.axfc.net/uploader/He/so/205612
パスはswです。

239 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 20:56:31 ID:dSAf0C3U
キャラソンは嬉しいがなぜもっさん×ミーナが無いのかと
そーいえば全部集めると一枚の絵?になるらしいけど
芳佳二人居けどどうなるんだろ

240 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 21:30:52 ID:jhn8UQ8k
>>238
イヤッッホゥ!!!久々に喫茶店キターーー!! GJ!!!
しかもニパさん参戦とは恐れ入った!今後も目が離せないぜ!


この前のCHASERS03も最高だったし、これはもうマンネルハイム十字勲章が叙勲されますな!

241 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 21:33:21 ID:/dqLzEEo
>>238
喫茶店きた!しかもニパ回!
堂々と嫁呼ばわりとか…いらないさすがニパ命いらない(フリーガーハマー的な意味で)
しかも普通に取っ組み合いでサーニャに負けてるっていう…ほんまスオムスはオラーシャに弱いでえ
ウェイトレスのエイラも可愛いだろうなー。次回も楽しみにしてます。GJ!

242 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 22:13:07 ID:eDCIe07Q
>>238
>「ゑ?ゑ?ゑ?ゑ?ゑ?」
吹いたw相変わらず最高でしたGJ!サーニャ→エイラの強さに感動した
ニパも好きだー!サーニャとニパの修羅場とか正直悶えました。うひひとか思ってる自分きめえ・・
喫茶店シリーズ大好きです

243 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 22:37:55 ID:dsj/4kmo
>>238
は……鼻血が…止まらんぜよ……

ウエイトレス姿のニパだけでもだめになりそうなんだが……この破壊力……
こういうの読みたかったんだ! GJありがとおおお!!

244 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 23:05:39 ID:E4EuKZvU
>>238
GJGJGJGJ!!これはたまらん!!
あああニパいいよおニパエイラああ!!サーニャとの絡みがもうね、最高だ。
しかしこの設定はやっぱ仮想未来モノの中では断トツに素晴らしいと思う。だって妄想止まらなくなるもん。

とりあえずサーニャとニパが段々仲良くなるにつれてサーニャがニパを好きになっちゃったんじゃないかと危惧するエイラまで妄想した。

245 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 23:06:19 ID:XD.noSXs
GJ
もっさんと宮藤に扶桑に連行されたニパが、
どんな艱難辛苦を経てハカリスティに辿り着いたのかすげー気になるwww

246 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 23:45:55 ID:QiTco52Y
サーニャの前で嫁宣言とかニパはフリーガーハマー喰らってもおかしくないレベルwww

247 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 23:48:08 ID:XD.noSXs
まさかこの私の前でそんな宣言をするウィッチがいたなんて…と、
さすがのオラーシャ英雄殿も意表をつけれててワロタwww

248 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 23:58:35 ID:Cpzu0hEI
>>238
GJ! まさかのニパ参戦で修羅場とかw
やっぱり喫茶店は面白さに定評があると言うか
貴方は何を書いてもステキな事で定評な職人さんです!

249 名前:名無しさん:2009/03/16(月) 23:59:23 ID:nkOJgr8s
>>238
GJ 今回のエイラーニャはいつにもまして破壊力が高いwww
ニパがこのあとサーニャとエイラを巡って凄絶な戦いを繰り広げることを願って…

250 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 00:04:44 ID:0fHrqn0w
ニパの嫁宣言に対してさらりと「…それはそれでそうなんだけど…」と言い切るサーニャ最高ですw

エイラの日課がどんどんエスカレートしていくのか楽しみだw

251 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 00:20:22 ID:0SfsfyDc
喫茶店ヤバすぐる…
エイラさんじゃなく自分が鼻血噴きそう

それからニパはハカリスティに通うのか、3人で住むのか。それが問題だ

もし住むなら夜はエイラさんをはさんで川の字、そしてサーニャさんとニパさんのお色気攻撃による奪い合いが…
あ、血

252 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/17(火) 01:36:43 ID:UkBKBXA6
コメントありがとうございます〜。
あと、保管庫管理人さんも毎度保管作業ありがとうございます。
ニパは住み込みにすると色々問題がありそう……っていうか方程式でそういう感じの事やってるから別のアプローチにしたいんでMTBで通ってるって事にします。
遅くなったときはお泊りか、シュトルヒで送ってもらうかのどちらかかなぁ。

それはそうと、ニパの高速治癒能力って派手なツッコミ貰っても次のシーンには復活してるギャグキャラ用能力じゃないかと思ってたりするんだが、ダメカナ?

>>226
ねんどろだけはスルーにしとく予定。だってハルトマン部屋レベルなんで立体もの買うと絶対パーツ無くすんだもん!

>>230
密林、うちの場合は本はおくれ気味、CDはランダム、DVDフライングって言うイメージかなぁ。
ストウィDVDはほぼすべてフライングできたよ。

>>236
自然な感じに芳佳からお姉ちゃんと呼ばれてるフラウを見て嫉妬覚えてしまうトゥルーデまで想像しますた。
GJです〜。

253 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 01:43:39 ID:sPNvKP6o
>>252
DVD全部フライングって何処の都会ですか!w
田舎なのでフラゲは1巻と最終巻のみでしたorz

254 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/17(火) 01:47:58 ID:UkBKBXA6
やっちまったw
『MTBで通ってるって事にします』ってと書いてからアレっと思って本文見返して気付いた。
どんがらがっしゃーんのところに何でどう突っ込んだかとか全然フォロー入れてねぇし。
ニパは自転車で来てます。
ちょっとしっかりした作りのマウンテンバイク。
あのショートカットな容姿とMTBってすごく似合うと思うんだ。
(保管庫877の影響でエイラのそういう姿を想像しようとすると三輪車に行き着いちゃうのはヒミツw

255 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 02:17:14 ID:RXVU7cFM
サーニャが動物拾ってきてかわいがる話書いてみる

256 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 02:19:25 ID:kqXC4jBY
じゃあ俺はエイラが黒猫を見つけて一人話しかける物語を書いてきますね

257 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 03:22:18 ID:sPNvKP6o
横からすいません。只今、対策スレの方にて新しいテンプレについて議論中です。
雑談スレのため、こちらでやるのはあまり宜しくないと思いましたので、
対策スレの方で意見をお聞かせ下さい。只今議論になっているのは、 
「ふたなり」、「男出没」、「グロ」、「スカ」、「SM」、「鬱展開・ED」
この6項目について、txt上げにするかどうかです。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12483/1236773034/

スレの今後に関わるコトなので、意見をお願いします。

258 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 05:23:48 ID:9Gnau/uI
すいません、ちょっと教えてください。

この板って、やっぱり年齢制限ありですか?

259 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 05:49:00 ID:ew0qCBBY
>>258
>>6らしいのでおkだと思う。
ただスカなりふたなんかになるといろいろ問題出てくるけど。
その辺のことは>>257のとおり対策スレで現在議論してるので、目を通していただければ。

260 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 05:57:30 ID:9Gnau/uI
>>259
> >>6らしいのでおkだと思う。
ご回答ありがとうございます。

ああ、そうか。私の文章だとそういう風にもとれちゃいますね。
すいません。もっとちゃんと書きます。

この板は、18歳未満の読み書きは禁止でしょうか?

261 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 06:11:33 ID:ew0qCBBY
>>260
こっちこそちゃんと読んでなくてすいません。
年齢制限に関しては元のスレが18歳未満が立ち入り禁止、保管庫もそれに準拠で禁止となってるので、
この避難所もそういうことになるかと。
(まあ、本スレや保管庫も18歳未満でも見てる人いるんだろーけど)
でも今探してみたかぎり、別にそういうことは書いてないっぽい……?
その辺どうなってるのかは避難所の管理人様に聞いてみないとわからないですね。すいません。

262 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/03/17(火) 06:38:33 ID:4Vv0la0Y
>>260
一応「未成年フィルタ」という設定があって、それはONにしているので、ルール的には18歳未満の読み書きは禁止です。
実際この類のルールがネット上で守られているかどうかは疑問ですが。

263 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 07:04:36 ID:9Gnau/uI
>>262
> 一応「未成年フィルタ」という設定があって、それはONにしているので、ルール的には18歳未満の読み書きは禁止です。
管理人様、ご回答ありがとうございました。

明確なお返事がいただけましたので、これを最後の書き込みといたします。
理由は……まあ、察してくださいw

「本スレ805に私のブログのURLが張られているよー」と
教えてくださった方がいらっしゃったので、
ちょっと様子を見に来ました。ええと、3番目のヤツです。

ただ張られているところからだと作品に到達しにくいので、
もしご興味がある方がいらっしゃいましたら、
「サーニャ/こころのうた」でググっていただければ、と思います。

それでは。

264 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 07:57:50 ID:nSip6K2k
>>252

待ちに待った喫茶店、まさかのニパ参戦、GJです。

ところで。

●ブリタニア―ドーバー―北海1944 CHASERS03
かなりついてないカタヤイネン

これがsw_yuri037.txt


●スオムス1946 ピアノのある喫茶店の風景
 繁忙期のひととき

これがsw_yuri039.txt

…あれ、もしかして私038を取り逃してますか?

265 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 09:23:29 ID:IlFoYQz6
避難所の割に速いなーこのスレ

266 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 09:34:58 ID:jSUIU7Rs
向こうは規制で書けない人がいるがこっちはないからね。
ここんとこ一連のアレで溜ってるのもあるだろうけど。

>>264
!!!

267 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 09:45:54 ID:EiEnTX4M
お聞きしたいのですが、ここって連続書き込み制限や文字数制限はありますか?

268 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 09:55:16 ID:jSUIU7Rs
>>267
>>57

些細なことだけど100行って区切りが長くていいよね。

269 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 09:56:08 ID:SGTnHZrM
些細なことだけどシャッキーニ分が欲しい
頭の中では想像できても具体化なんてできないもんだ・・・

270 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 09:58:59 ID:IlFoYQz6
最近はアニメ板のほうの本スレからもめっきり離れてるんだが、新情報とかグッズ展開とかは別にないのかな

271 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 10:21:20 ID:NRJxAeWg
>>270明日がキャラソンの発売日だぜ!!えいらにゃえいらにゃ!!
自分も昨日教えてもらったのだけど、CDは前日には早売りするらしいので今日はもうあるかもしれないということらしい。
確かにDVDはどの巻も前日にはどこの店でも売ってたからそういうことらしい。

272 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 10:23:53 ID:jSUIU7Rs
新情報も何も、明日は秘め歌CDの発売日だぞ!
今日はフラゲ組の報告があるはずだからスタッフ次第ではここも騒ぎになるかもわからんね。

グッズ展開はwikiに書いてあるよ。ねんど芳佳がそろそろ発売のはず。

273 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 12:21:19 ID:lUscpC3w
方程式の番外編が読みたいです・・・

274 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 12:46:35 ID:ol4aLvv6
ちょっと今から電気屋とかCDショップ巡ってくるわ

275 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/17(火) 13:09:57 ID:GnczvgfM
>>264
手元で適当に管理してるtxtファイルの番号なんで、結構番号と投稿順ってばらばらだったりします。
確認してみたら38はメイドネタの話のファイルでした。

>>271
今回の密林は負け組みだ・・・まだ発送したってメールが届かないや……orz

276 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 13:12:04 ID:C6/Uqgh2
秘め歌げっと〜!!
休みでよかったと思ったのは久しぶりだー!!
多分聴いたらえいらにゃがかきたくなるよ〜。
>>229さん質問に答えてくれてありがとでした。
>>273それは自分も書きたいと思ってます。
そういうこと言ってもらえるとドキリとしますね。

277 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 13:37:32 ID:ol4aLvv6
たらいま俺もフラゲしてきたよ
http://imagepot.net/view/123726455267.jpg
内容はまだ言わない方が良いよな?

278 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 13:51:29 ID:RzwrVfdQ
もっと!もっと焦らしてくれ!今から買いに行くから!

279 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 17:54:06 ID:SGTnHZrM
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1237278894/
新スレが立ちましたので一応報告

280 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 19:01:15 ID:lUscpC3w
もう届いてるだと・・・?

281 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 19:29:13 ID:O6BcjbFo
正直秘め歌買ってもドラマ部分しか聞かないつもりでいるくらい曲はどうでもいいから
ドラマ部分の出来がいいか悪いかだけでも教えてほしかったり

282 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 19:42:41 ID:heLKs58.
曲がどうでもいいなんてそんな寂しいことは言わない約束
ドラマ部分はそんなに長くはないが
●芳佳もっさん
・いつものおっぱい星人
・トークの代わりに一つおまけ(百合成分無し)
●エイラーニャ
・ウンメイセーン
・とりあえず買うべき

283 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 20:04:47 ID:4Vv0la0Y
>>282
芳佳のおっぱい星人ぶりはもっさんのおっぱいに対して発動したんですか?

284 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 20:29:53 ID:O6BcjbFo
>>283
百合成分無しって書いてあるからそうじゃないんじゃ?



エイラーニャ買うぞー

285 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 20:32:30 ID:heLKs58.
>>283-284
百合成分が無いってのはドラマ部分のことじゃなくておまけのほうです
説明不足スマソ
芳佳ちゃんわりともっさんのおっぱにおっぱおっぱしてましたおっぱ

286 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 20:32:59 ID:RXVU7cFM
900円程度の輸入版ばかり買っていたせいで2500円のCDが異常に高く感じます

287 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 20:39:11 ID:4Vv0la0Y
>>285
ありがとうございます。
リーネちゃんのおっぱおっぱはやはり秘め歌4までおあずけですか…

288 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 21:21:08 ID:ol4aLvv6
エイラの歌が結構良い
芳佳は何時も通りおぱおぱ
サーニャはエイラにバカッ///って感じ

289 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 21:24:35 ID:AqcMLMTM
どのくらいのエイラーニャ度なのか気になる・・・
百合ヲタじゃない奴が聞いてもガチなくらいだといいんだが

290 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 21:25:43 ID:ol4aLvv6
後、以外とエイラニャはデュエット曲でニヤニヤできるぞ>>281

291 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 21:50:29 ID:FcMAPVJE
エイラニャデュエットは試聴できるとこだけでもニヤニヤが止まらなかった
早くこないかなキャラソン
メール便だから発売日にこなさそうだな…

292 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 21:53:54 ID:.l6AkfgY
おまいら謝れ!金が無くてキャラソンCDなんてとても買えない俺に謝れッ!

293 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 21:56:01 ID:bl/m04F2
金がなくても購入するのだ。私はずっとそうやって生きていた。
エイラの声聴いてればお腹は減らないと自己暗示しています。

294 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 21:56:41 ID:RXVU7cFM
正直あんまり百合分高くないと思う

295 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 21:57:46 ID:AqcMLMTM
俺も買えないわ
スパロボも発売するし・・・

296 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:06:07 ID:ol4aLvv6
百合百合ムハー(゚∀゚)=3を期待しすぎると落ち込むかも
なというかいろんな事の補足?って感じ
まあ、まったく百合分が無いわけではないけどね

297 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:08:45 ID:dNXMv/UE
百合分過剰で最後の秘め声CDのミーナみたいに過剰なキャラ付けされても困るから
少しにおうぐらいが丁度いい

298 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:16:04 ID:AqcMLMTM
他のキャラはそれでもいいが、エイラーニャくらいはガチがよかった

299 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:18:31 ID:kqXC4jBY
せめて秘め声でサーニャに対する気持ちをだな・・・
なんで気にかけるのかくらい言ってほしかった

300 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:22:53 ID:dNXMv/UE
>>298マイナーカプ好きから言わせてもらうが、十分ガチだろw
贅沢は敵だ

301 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:37:03 ID:9XeVcqDQ
歌の間にトーク、ではなく
トーク中に歌が入る感じなんだね。
いいなこーゆうの!

302 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:41:37 ID:l9i86wiE
つーかエイラーニャデュエットの歌ふっつーにいい歌じゃね?
ただ単に俺がエイラーニャ贔屓ってだけかなw

303 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:47:54 ID:l9i86wiE
これって名前が青くなってなくてもちゃんとsagaってるよね? ……ね?

304 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:48:38 ID:dNXMv/UE
アニメ2の本スレにシャーゲルピンナップきたぞー
20日が祝日だからかな

305 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 22:51:53 ID:AL1AZyMo
こういうシンセバリバリ使った曲ダメだわ
薄っぺらい

306 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/03/17(火) 23:03:40 ID:4Vv0la0Y
>>303
必ずsageになる設定になっています。
でもよく考えてみたら避難所内でsagaるだけなのでsage設定にする必要も無かったですね

307 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 23:16:41 ID:l9i86wiE
おお管理人さんが直々に!
すんませんありがとう。

308 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 23:22:25 ID:yPMXoaqk
>>304
おおおおおおおおお!!
YBEEEEEEEEEE!!
お姉ちゃん可愛すぎる、これだけでもうしばらく生きていける。
いやもう死んでもいいかも分からない。

309 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 23:23:13 ID:ol4aLvv6
見てきた
ヤバイ予想外に破壊力が高いw
速く発売してくれ・・・

310 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 23:25:09 ID:heLKs58.
シャーゲルが並んでる絵が見れた
もう何も思い残す事は無いぜ……

311 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 23:34:38 ID:.FTD55qw
ふひいいい…シャーゲル破壊力やばいぜ
トゥルーデかわいすぎだろこれは!


>秘め歌
カールスラント大好き人間な俺はダンケシェン・ウィッチーズが楽しみすぎて歯磨きが手につかないんだナ

312 名前:名無しさん:2009/03/17(火) 23:42:59 ID:jSUIU7Rs
あの、秘め歌ネタバレはどこまでおkなんですか
そろそろあの一件を言いたくてしかたない

とかなんとか考えてたらシャーゲルキター!!
表情良過ぎだろこれ何だよもう死にそうになったじゃまいか!
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org0972.jpg

313 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 00:07:53 ID:.fvt9Vtk
なんかシャーリーのバランスおかしくね?

314 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 00:08:11 ID:dANC7gjs
あの一件って?
そんな重大なこと有ったっけ?
・W・の事とかか?

315 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 00:11:51 ID:RxlnlXUE
このピンナップかわいいけど
トゥルーデがすごく誰かわかりません本当にありがとうございました

316 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 00:12:42 ID:bYtripGc
>>313
ウサ耳と髪が広がってるので頭でっかちに見えるんだよ・・・・多分

317 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 00:19:56 ID:hi8Tb7P6
???それよりもバックに散ってるハート???

ラブラブなのか?????
らぶらぶなのか???????!!!!!!!

318 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 00:26:15 ID:X9hVYEj2
最近シャーゲルのよさに気付いたのでこのピンナップはかなりほしいわ

こんな感じで色々なキャラの組み合わせだしてほしいよなー

リーネイラやシャーリーネ
ルッキーニャやシャーニャ
ハルマフジやペリミーナ
芳佳マンやゲル坂
芳リカや坂リーネ
エー芳やリネミナがきたら俺は喜びのあまり発狂する自信がある

319 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 01:07:39 ID:gU9AacWI
私はシャイラとかもっさイラとかに最近興味があるよ。
というかピンナップにエイラが全然こないよちくしょー!!

320 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 01:15:49 ID:RxlnlXUE
>>319
メガミマガジン「……」

321 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 01:16:19 ID:hi8Tb7P6
お姉ちゃん乳首建ってね?

322 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 01:35:25 ID:vLwn3WYs
お姉ちゃんどこからどう見ても感じてますシャーリーに何かされてるとしか思えません
どう見ても乳首立ってます本当にありがとうございました。

323 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 01:39:18 ID:.fvt9Vtk
シャーリーの右手の形からして何かのスイッチを押してますね
つまりry

324 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 01:40:58 ID:RxlnlXUE
恋するトゥルーデは切なくてシャーリーのことを思うと乳首が立っちゃいます本当にありがとうございました

バニースーツの胸の部分尖ってるだけな気がするけど本当にありがとうございました

325 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 01:45:10 ID:p5y60sBQ
>>320
エイラーニャ洗いっこ以外でエイラがでてたピンナップってあったっけ?
水着で背筋をピンとさせてるやつが可愛かったことだけは確かなんだが。
ピンナップはルッキーニとミーナばかりのイメージがあるのは気のせいか?偏りあるよね?
グッズ展開もいくら主人公だからって宮藤ばかりだしなぁ。
もっと満遍なくだしてほしい…というか人気が高いと思われるキャラを先にだした方が売上が上がるから、他のキャラの商品展開につながるんだし、宮藤で押すのって微妙じゃないのかなぁ?
相対的に見れば人気トップに近いってわけじゃなさそうだし…まぁ絶対的に見れば皆満遍なく人気があると思うけどね。
主人公だと買うっていう層って多いのだろうか?

326 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 01:54:53 ID:lWtNuXrQ
CD買おうと思って行きつけの店にいったら速攻で完売してたんですが。
同じ地区に同志がいる!

327 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 02:05:26 ID:vLwn3WYs
>>323
やはりそう思いますよね本当にありがとうございました。
>>324
いいえ、あれはどこからどう見てもシャーリーのコトを
思って立っちゃってます本当に本当にありがとうございました。
恋する妹は切なくてワラタ

>>325
ルッキーニは分からないけど、ミーナについてはやはり本編で
お風呂シーンが無かったからピンナップで優遇されてるんだと一人で納得してますw

本スレの方で素晴らしいシャーゲルSSが投下されているぞ!

328 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 02:27:32 ID:.fvt9Vtk
人気があるから抱き枕みたいなのよりは出さない方がいい

329 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 02:32:52 ID:z9wq9hXg
抱き枕が出たらでたでいいじゃないか
サーニャの抱き枕をこっそり愛用するエイラの姿が見えるしな

330 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 04:54:37 ID:X9hVYEj2
>>325
主人公からグッズ展開始めない普通?

いくらなんでもいきなりエイラから始めたら違和感あるだろ…
1番人気はありそうだけどさ

331 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 07:02:46 ID:q21pSZtU
シャーゲルはシャーリーの方が年下なのに完全に上手なのがいいね
というかゲルトの受け性能が異常

332 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 07:03:39 ID:q21pSZtU
と、本スレと間違えた

333 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 11:11:33 ID:RxlnlXUE
ねんど芳佳すっごいかわいいですよ
紳士淑女も一撃必殺の馬鹿可愛さですよ

早くリーネと並べたい

334 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 11:28:23 ID:dANC7gjs
うあぁぁっぁぁねんどの芳佳が欲しくなってきたーー

335 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 11:29:25 ID:WOpzYsj6
>>333
そんなこと言わないでくれ・・・
欲しくなってしまった

336 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 11:52:35 ID:Ro0FrzxY
サンプル写真を見る限りだとねんど芳佳は確かに可愛いけど、
ねんどリーネちゃんが発売決定してくれないと買う気になれないなぁ

337 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 12:05:46 ID:od/OjrLY
他のキャラも出すならカプで一緒に出して欲しいよ

338 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 12:43:09 ID:dANC7gjs
そうなんだよなー他のキャラ出すなら迷わず買うんだけど・・・
ドラマCDとかも今後出るし金無い・・・

339 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 20:42:09 ID:ettWmj/o
備えよ常に、だぞ
みんな

340 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 21:09:09 ID:a4nZhnHY
決定してるのはねんどろルッキーニだけだよなぁ
ねんどろシャーリーは望み激薄……
ねんぷちでいいから全キャラだしておくれ

341 名前:名無しさん:2009/03/18(水) 21:12:51 ID:hi8Tb7P6
ここの住人でイベントチケット当たった人居る〜?

342 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 00:09:01 ID:Q3tpfuo.
キャラソン欲しい。しかし金がない。
レンタルも考えたが近くの店じゃ取り扱わないようだ
貸してくれる友人でもいれば…いかんいかん、他人に頼るようではだめだ!
うぐぁああああ!よしもっさん!えいらーにゃ!

343 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 07:59:36 ID:aWsYcCRo
スレが平和になったのに、規制で書き込めないのでこちらに、

今、秘め歌聴きましたが良いですね。
ここでも出てるとおり、2はエイラーニャ+・W・でニヤニヤ出来ますし、

1でも、もっさんの平和になったら経験を生かして本でも書くか…のところは、
思わずニヤニヤしてしまいました。

ぜひ両方買う事をお勧めします。

>>80
gjです。
元ネタが分からないのが悔やまれる。

344 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 08:01:20 ID:aWsYcCRo
上の>>80は、本スレの>>80です
すみません

345 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 10:40:35 ID:bK2HDYa6
同じく規制のためにこちらで…(´;ω;`)
本スレ>>80GJです!
ノーフォローのもっさんに笑ってしまったw

それにしても携帯の全鯖規制いつとけるか分からないとかキツ過ぎる…

346 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 18:39:27 ID:0c4QgQzc
携帯の規制いつ解けるだろう…
解けなかったらSSはこちらに投下しても大丈夫ですか?

347 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 18:47:21 ID:WhT1Vxqw
問題ないんじゃないかな?
ただ、見る人が若干少なくなる気がしなくもないけどね。

348 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 18:49:58 ID:JE9Qe2Fo
>>346なんなら本スレに誘導入れるよ。

349 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 19:32:09 ID:QNU5P7YE
あら?携帯の全鯖規制っていつからどこでやってんですか?

350 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 20:15:39 ID:nZOWg85.
俺ybbだからPCも規制されてるorz
避難所しか書き込めれない

351 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 20:29:07 ID:QNU5P7YE
自分は普通に書き込んでたのになあ
キャリアが関係してるんですかね、この携帯規制ってのは

352 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 20:45:37 ID:kf7yjwow
PCも携帯も規制食らってるんでここに書き込ませて頂きます。
本スレ>106GJ! トゥルーデはお姉ちゃんというよりお母さんだったな。だがそれもいい。

353 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 21:03:46 ID:0c4QgQzc
>>348
ありがとうございます!
おねえちゃん誕生日SSなので日付変わったら投下しに来させていただきます

因みに撃墜部隊ですw

354 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 21:06:43 ID:Zfi8iNOE
★090313 バス・バス路線板「ハァハァ|○○発目」荒らし報告(再々発)
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/sec2chd/1236980778/52

52 名前:ちきちーた ★[] 投稿日:2009/03/19(木) 04:37:45 ID:???0
050040\d+[_a-z]+\@\.ezweb.ne.jp
050050\d+[_a-z]+\@\.ezweb.ne.jp

規制

auが全鯖規制みたいだね。
前のdocomo規制と同じか。

355 名前:名無しさん:2009/03/19(木) 21:30:56 ID:i3NhT1lc
規制されてるのでこっちで
本スレシャーゲルGJ!あのピンナップのおねえちゃんはそういうわけだったのかw

356 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/03/20(金) 00:00:14 ID:GAb1w/Kc
改めましてこんばんは!
トゥルーデ誕生日おめでとうー!!

規制で本スレに書き込めないのでこちらに投下させていただきます。
エーゲルですっ。エロはいつもの程度ですw

357 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 00:00:55 ID:GAb1w/Kc

『お姉ちゃん、誕生日おめでとう!』

ああ、クリス。私の誕生日を覚えていてくれたんだな。

『私からプレゼントがあるの。気に入ってもらえるといいな…』

お前から貰う物なら私は何でも嬉しいぞ!インクが出ないペンだろうがその辺の雑草だろうが、世界一の宝になる!

『えへへ、じゃあ……』



「トゥルーデっ♪」
「うわっ!!」

突然のしかかってきた重みで目が覚めた。
ぅ…部屋が明るい。電気がついているのか?
眩しい視界にクリスの残像がふわふわとしている。しかし目の前にいるのは…

「…エーリカ?…クリスはどこに……」
「なに寝惚けてんのー?クリスなんかいないよ」

…夢だったというのか!
軽くショックを受けていると、エーリカがにこっと笑った。

「誕生日おめでとう、トゥルーデ」

時計を見ると、0時を過ぎていた。そうか、3月20日。今日は私の誕生日だ。

「起こしてごめん。一番に言いたかったんだ」

そう言って頬を染めるエーリカ。
…素直に嬉しい。心がじんと温かくなった。
クリスの夢をぶった切られたのはアレだが…

「ありがとう、エーリカ」
「へへ、どういたしまして」

頭を撫でると、エーリカはくすぐったそうに笑った。
…その時に気付いた。見慣れない、赤い色の何かに。

358 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 00:02:17 ID:GAb1w/Kc
エーリカの首に巻き付いた、大きな蝶結びになっている帯状の赤い何か…

「…エーリカ、なんだこれは」
「何って、リボンだけど」

リボン?
首にこんな大きなリボンを巻き付けて何をやっているんだ、こいつは。

「これの意味、わかる?」
「…いや」

私が首を振ると、エーリカはやれやれと肩をすくめた。
そして急に、体をくねっとさせると上目遣いでこう言った。

「誕生日プレゼントは……わ・た・しっ☆」

………

「……はぁ?」

思考回路が停止しかけたが、なんとか声が出た。

「なんだよトゥルーデ、ノリ悪いなぁ。もっと喜ぶかまっかっかになって恥ずかしがってくれなきゃ」

エーリカはぶーぶー言いながら口を尖らせた。わからん。こいつの発想は私の理解の範囲を越えている。

「つまり、今日一日私はトゥルーデの言う事何でも聞くよって事」
「…ほう。ならやってもらいたい事がある」
「なになに?」
「部屋の掃除を徹底的にやれ」
「ちーがぁうー!そういう色気のない事じゃなくってさ」

ぶんぶん首を振ったエーリカは、ぐっと顔を近付けてきて囁いた。

「私だったらこう言うよ。“トゥルーデを私の好きにさせて”って」

359 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 00:03:23 ID:GAb1w/Kc
「…!な、っん…!」

その言葉の意味に気付いた瞬間、エーリカに口付けられた。

「ん、ふ…ぁ…」

唇を割ってきた舌が、口内をじっくりと掻き回す。
その間に布団が捲られ、剥き出しの鎖骨をつぅっと指がなぞる。

「ひゃ…ぅ…」
「ふぅ…」

銀の糸を引き口を離したエーリカは、そのまま首筋に甘く噛み付いた。

「あっ…」
「ね、トゥルーデ」

少し顔を上げ、エーリカが呟いた。

「どこを可愛がってほしいか…ちゃんと言ってね。ん…じゃなきゃ、ずっと痕付けちゃうから」

間近でくすっと微笑む顔は、天使のように愛らしいのに彼女の通り名“黒い悪魔”そのもの。
こいつはわかってるんだ。私がこの笑顔に勝てない事を。

「ぁ、あ…っ、エーリカ…」

震える声で呼ぶと、首筋に埋められていた金の頭がひょいと上がった。

「……っ、その…」

口ごもっていると、それはまた視界の端へ消える。

「ひゃ、エーリカっ…」
「なんでしょうか、ご主人様」

うう…何が「ご主人様」だ白々しいっ!

「命令がないなら続けます〜」
「や、ちがっ…む、むね…」
「うん、胸を?」
「…さ…さわって…」

360 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 00:04:24 ID:GAb1w/Kc
ぽそっと告げると、エーリカはいやに楽しそうににやっと笑った。

「了解」

完全に布団を剥ぎ、露になった私の胸に手が伸びる。

「う…」
「別のとこ弄って欲しくなったら言ってね」

つまり「言わなきゃ触らない」という事か。
…私とした事が、まんまと罠にはまってしまったようだ。

「っ…ぁ、…」

エーリカは本当に胸だけに愛撫を続ける。

「あ…ん…くぅ…」

あぁ、焦れったい。
目を向けると視線がかち合った。あの、悪魔の微笑み。

「っ…エー…リカ…」
「ん?なぁに?」

恥ずかしい。触ってくれなんて言えない。
そう頭では思っているのに。
すぅっと細められた青い瞳に吸い込まれるように、唇が言葉を紡いでいく。

「…さわっ、て…」
「どこを?」
「っ…こ、こ…」

僅かに、脚を広げた。これが私の精一杯だ。

「ん、仕方ない。許してあげる」

エーリカの手がゆっくりと下に降りてきた。

「誕生日だもんね」
「ふあっ、あん!」

ぐち、と音を立てて指が私の中に入ってきた。急な刺激に腰がびくんと跳ねる。

「どこがいい?」
「ぁ…う、もっと…奥…」
「こうかな〜」
「ッ、ひあぁっ!」

361 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 00:05:37 ID:GAb1w/Kc
「お、当たり?」
「やっ…エーリカ、だめだっ…ぁ…」

私が漏らす“だめ”が、止めろという意味ではない事をエーリカはよく知っている。内部を弄る指が更に早くなった。

「や、だめぇ…!エーリカぁっ…」
「いいよ、トゥルーデ」
「あっ、…あぁぁッ…!」

瞬間、全身を快楽が駆け巡り、大きく仰け反った。
一気に力が抜け、溜まっていた息を吐き出す。

「お気に召した?私のプレゼント」
「ん…はぁ…何か、違う気が…」
「気のせい気のせい」

まだ呼吸の整わない私に、エーリカはぎゅっと抱き着いてきた。

「今日はパーティーしないとねー。宮藤とリーネにケーキ焼いてもらお。あとたっくさんご馳走を…」
「…食べたいだけじゃないのか、お前」
「失礼しちゃうな〜。今年もトゥルーデの誕生日を一緒にお祝いできて、凄く嬉しいんだからね」
「…エーリカ…」
「来年も祝わせてね。その先もずーっとさ。そんで、私の誕生日も祝って」

そう言って笑うエーリカは、屈託のない無邪気な微笑みを浮かべた。

「あぁ…もちろんだ」

私も笑い返す。
大切な人と、お互いの誕生日を祝い合える。なんて素晴らしい事だろう。

「今日は言う事を聞いてくれるんだったな」
「うん」
「…キス、してくれないか…?」
「了解っ」

唇に、優しい口付けが降りてきた。

「トゥルーデ、だいすき」

その言葉が、何よりのプレゼントだよ。


ありがとう、エーリカ。

362 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/03/20(金) 00:07:12 ID:GAb1w/Kc
おしまいです。読んでくださった方ありがとう!


今日はストパンイベ参加なのでこの辺で!

363 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 00:09:20 ID:fcYEyu5M
GJ!&いってらお気を付けて。

364 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 00:29:45 ID:VzfwOnYs
GJです
お姉ちゃんの誕生日なら絶対きてくれると思ってたぜ撃墜部隊さん

てかお姉ちゃん誕生日おめでとう

365 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 00:44:12 ID:VzfwOnYs
今日同人のオンリーイベントあったんですねwww
戦場の乙女達…こんなのがあるとは全く知らなかった
完全に不覚でした

366 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/20(金) 00:50:47 ID:m1RazdkQ
>>362 トゥルーデ撃墜部隊様
GJ! 流石お姉ちゃんのスペシャリストw お見事です。
早く規制解けると良いですね&イベント気を付けて。

367 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/20(金) 01:18:56 ID:y1J73m4w
>>362本命GJです〜
投下タイミングが素敵過ぎるw
主導権とられまくりなトゥルーデが素敵杉w
あと本スレに誘導入れときました。っていうか自分>>348で〜す。

368 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 04:42:54 ID:6hnEj01w
>>362
GJ! やっぱりエーゲルはええのうw あとイベントの方、気をつけて行ってらっしゃい

369 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/03/20(金) 07:01:09 ID:GAb1w/Kc
皆さんありがとう!イベ楽しんできます!

>>367
誘導ありがとうございました!
シャーゲルえろかわいかったです。ピンナップ買ったらビクビクするトゥルーデしか浮かばなくなりそうだw


平和が戻ってきてよかった。いいスレですね

370 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 10:33:59 ID:YNXsmpn.
ズギュウウウン鼻血吹いたので転載

         ,. . ──: : :--. . . ,
       /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :Y  ̄   -  、
      /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヾ 、       ヽ
     /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : i: : ヽ: : i! !        ',
     i!: : : : : : : : : : : : : : : : : : i: !: : : ト: :y/ / /i     i
     i: : : : : : : : : : : : : : :/: : :∧!:!: : i: ゞ:!/7-/!    _ i
.     i:i: : : : : : : : : : : : :/: : :/: :Vヘ: :iゝ:≠ニヘi!>  i ! | | !_
     !:i: i: : :i: : : : : : : :/: : :/: : : ! ) i!ヘ i i::::} >i!  i !/ | ー' )
     ',: : !: : i: : : :i: : : /: : :/: : :/!:i!: :!リ ! `¨ /  //)|   イ
      ';: :!: i: :i : : !: : i!: :/: : / レ Vノ  〝 /  // ノ    }
       ヾ:!:!: i:∧: :!: :!:/: /    /  u  /  / ∧__   i´
        ';:i!:i!/ ヾ:i:i!/     /    /i! / ヘ/: : : ! /
      _ /∧ ̄<イ-ト 、ー/==ー=〒 / / /i:::::/: : : : :Y
  __ ==イ /::∧> ̄/::/V  ̄ ̄7⌒V  /イ:::!:::::/ ̄ : : : :!
イ ̄: : : : : :/:i::/: : : : /:::/: : : : : : :/ : : : iー_ /:::::://: : : i: : : :!
: : : : : : : : /:i:::i!: : : :/::::i!: : : : : :/: : : : : : !::::::::::::://: : : : :i: : : !
: : : : : : : :/::i::i!: : : :/:::::!:!: : : : : :/: : : : : : :.!::::::::/:/: : : : : :i!: : :」
: : : : : : :/:::!::i!: : : :/::::!::!: : : : : :: : : : : : : : :.V/:::/: : : : : : :!: /<
V: : : : : i::::!::i!: : : :/:::::!:::!: : : : : : : : : : : : : : :ヾ:/: : : : : : : :V:::::::>
.!: : : : : :!:::!::i!: : : :i:::::::!::::!: : : : :i: : : : : : : : : : : :Y: : : : : : : /:::::イ
.i: : : : : イ!:::::!: : : :/!::::iヘ::!: : : : :!: : : : : : : : : : : : i: : : : : : /::::::::i
i: : : : : : :!/V: : : : :i:::::i: ヾ!: : : : !、: : : : : : : : : : : :!: : : : : /:::::::::i
i: : : : : : :i!: : : : : : : !:::!: : : : : : : !: \: : : : : : : : : !: : : : /::::::::::::i
i: : : : : : :!: : : : : : : : !:i: : : : : : : ヾ : :∧ : : : : : : : !: : : /::::::::::::::!
i: : : : : : :!: : : : : : : : :i!: : : : : : : : ://:::::::\ : : : : : : : /::::::::::::::::i
.i: : : : : : !: : : : : : : : : !: : : : : : : :イ::::::::::::::::::' 、_ イ::::::::::::::::::::!


あと両スレともSSGJ!!やっぱお姉ちゃんたまらんわ

371 名前:名無しさん:2009/03/20(金) 17:43:01 ID:JZx/yWeI
本スレ>>140GJ!
カールスラント組だけの誕生日ってのもなかなかいいものですな

372 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 01:10:05 ID:MnbdqOxw
本スレ>157
GJ!芳佳が天然ジゴロなのは非常に頷ける。もっさんの愛弟子だからな。

373 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 05:28:46 ID:W5gBmGCA
昨日のオンリーイベントの収穫はどうだったんだろう…行った人に簡単にレポートとか頂ければ、とか思ったり


そうそう、本スレのほうで「そろそろ活動再開しようかな」みたいな不穏なレスが確認されてます
本人かどうかはわかりませんが注意したほうがいいと思います

374 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 11:52:17 ID:c2T6SZLg
荒らし、煽りは完全無視。完全スルー。
荒らし、煽りには放置が最も効果的です。
構えばあなたも荒らしです

これだけ。別にほっておけばいいよ。
正直対策スレももう必要ないと思う。
もう噛みつく住人も居ないと思うよ。
てか話題にあげるのも避けた方がいい。
気にされてると思い込むから。

375 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 13:28:25 ID:SoPxrMUc
>>373

私はコスメインでいったので買い物はほとんどしてませんが、見た感じやっぱりエイラーニャ多めでした。
あとリーネや扶桑コンビメインが多めだったかな
スキフェスより人はかなり少なかった

376 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 13:31:12 ID:dqrY7mR6
>>375
コス…メイン…?
そっちのが気になるw

やっぱりエイラーニャは強いか…

377 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 17:44:07 ID:SoPxrMUc
あ、ところで撃墜部隊ですが

あくしず買いました。シャーリーはばっちりズボンが見えてますね


とりあえずこのおねえちゃんだけで今年いっぱいは生きていけるわw

378 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 17:56:40 ID:mCypOjts
>>373さん
サークル側で参加しましたが、他にも色々なイベントがあったためか開始直後が人がたくさんいて後半はまったりだったと思います。
自分の所が落ち着いてからいざ買おうとしたら完売ばかりでした;

379 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 23:01:54 ID:tZ9BTcB.
>>377
シャーゲルでお風呂ポスター作れよ!!と言いたいw
だったら買うのに。

380 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 23:24:48 ID:Qpe4/FJA
zet4j65z 様、本スレでなんか言ってますがお気になさらないように

381 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 23:46:21 ID:Qpe4/FJA
・・・っということで残りのCDのジャケットキターーー!!
http://columbia.jp/strikewitches/

382 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 23:51:07 ID:SkDoKFKU
>>381
ジャケットキター

けど、芳佳分身してね?

383 名前:名無しさん:2009/03/21(土) 23:56:21 ID:Qpe4/FJA
>>382
そこは心にフィルターかけてどっちか消そう・・

384 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:13:41 ID:waKlu6TY
見てから双子として脳内補完余裕でした

385 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:34:05 ID:gy4AEIRY
双子の妹だと!?

386 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:36:45 ID:7TZx3myM
リーネのおっぱいを同時に吸えないことに不満を持った芳佳の想いが分身に繋がったのだった!

387 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:41:27 ID:SBLGoxUo
オンリーは百合も多かったのかな

388 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:53:27 ID:qWDUMkcs
誘導されてたので、こっちに投下します。
先日貰ったお菓子があまりも美味しかったので、つい・・・。

389 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:53:52 ID:qWDUMkcs
第38手 プレゼント

今日は3月14日。
いつもよりも少しだけ早く朝ご飯の準備をしていたら、にこにこ顔の芳佳ちゃんが食堂にやってきた。
「リーネちゃん、リーネちゃん。今日って何の日だ♪」
「あ、おはよ芳佳ちゃん。今日はホワイトディだね、芳佳ちゃん。」
「うん。おはよ。 そうなんです! ホワイトディなんです!……ということで、リーネちゃんにプレゼントです♪」
「わぁ。嬉しい。芳佳ちゃん、ありg……ぇ!?」
芳佳ちゃんが取り出したのは、ゆで卵の上半分みたいな形をしたお菓子で、真っ白なんだけれどもてっぺんだけほんのり紅い。
たぶん、前に芳佳ちゃんが言ってたお饅頭というものだとは思うのだけれど・・これは……。
「……あ、あのね。芳佳ちゃん。」
「あ、あれ? リーネちゃん。お菓子、嫌だった?」
「えと、違うの。嬉しいんだけど、その……気持ちは嬉しいんだけれど。」
「う、うん」
「……芳佳ちゃんが好きなのは分かるけど……いくらなんでも、お菓子まで胸の形なのは、ちょっと……。」
「ち・違うよ!! リーネちゃん。 こ・これは、イチゴ大福って言って。扶桑じゃ一般的なお菓子で……。」
「ふ・扶桑では胸の形のお菓子が一般的なのっ!?」
「そうじゃなくて、ブリタニアのイチゴって大きいから先っぽがちょっと見えてるだけだってば!!」
「さ、先っぽ……。」
「ち・が・う・のー!!」

**************

「もー、リーネちゃんたら〜。」
「ご、ごめんね。芳佳ちゃん。 私、勘違いしちゃって……」
「ううん。それはいいから、早く食べてみて。 これ、ちょっとした自信作なんだよ。」
「うん。いただきます。」
めしあがれ、と、両手の上にあごを乗せた芳佳ちゃんがテーブル越しに微笑む。
早速、私は芳佳ちゃん特製のイチゴ大福に口を付けた。
かぷり。
「……わぁ。」
美味しい。
表面のもちもちとした感触が心地良いし、中のしっとりとした餡の甘さが口いっぱいに広がってくる。
もう少し歯を進めると、大きめのイチゴのつぷつぷした食感になって、
シュワッ、としたイチゴの甘酸っぱい果汁が餡の甘さを洗い流していく。
はぐはぐと噛み締めるたびに広がるさっぱりとした甘さと酸っぱさに私はすっかり夢見心地になってしまった。
こくん。
「どう? 美味しいかな?」
「……うん。 ほっぺた……落ちちゃうかも。」
「えへへ、でしょでしょ。おばあちゃん直伝なんだよ〜。」
芳佳ちゃんは褒められたのが嬉しいのか、ニコニコしながらイチゴ大福に手を伸ばす。
ぱくり、とイチゴ大福に噛みついて、んー、おいし〜 (><。と、目尻を下げる芳佳ちゃん。
もぐもぐとイチゴ大福を頬張る姿はまるでリスみたい。芳佳ちゃんの使い魔はたぬ……小さなわんちゃんだけど。 ※豆柴、小さな柴犬です。
清々しい朝に、美味しいお菓子、ご機嫌な芳佳ちゃん。気分はふわふわとして、なんだかすごく幸せな感じ。

390 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:54:19 ID:qWDUMkcs
「……リーネちゃん。そんなにじっと見られたら恥ずかしいよ……。」
「あ、ごめんなさい。芳佳ちゃんが食べてるトコ、なんだか可愛かったから、つい。」
「……もー、ずるいよ、リーネちゃん。おだてたって、ダメなんだからねー」
そんな事を言ったって、芳佳ちゃんの口調はとても嬉しそうなので、私には効果がないのです。
しかし、扶桑の人は凄いことを考えるものだ。このイチゴはたぶん、一番甘くなる前のイチゴを使っている。
このイチゴ大福の甘酸っぱい美味しさはそこから来ているのだろう。
もちもちとした食感は餅米なるものを使って表現しているらしい。中のあんこはどんなものなんだろう?
手つかずのイチゴ大福をそっと割ってみた。
「あー! あ、あ、あ。 えーと、リーネちゃん。……それは、ちょっと。」
「? あ、ダメだった?」
「いや、えと、ダメじゃないんだけど、それはちょっと困るというか何というか……。」
「???」
わたわたと両手を振って何かを必死にアピールする芳佳ちゃん。
よく分からないけれど、イチゴ大福の中身がマズイらしい。
割ったイチゴ大福を観察するけれど、変なモノは見つからない。
イチゴにしたって同じで、綺麗な形のイチゴで……。
「あれ?」
「あ、あ、あ〜〜!」
よくよく見てるとイチゴのおしりの方が少し欠けている。これは……。
「ご、ごめんなさい。リーネちゃん。」
「え、え、え?」
深々と頭を下げられても何のことだかさっぱり分からない。
イチゴが欠けていたら何かマズイのだろうか?
「そ、その。リーネちゃんに美味しいのを食べて欲しくって、
 ブリタニアのイチゴってスカスカのもあるから……その、かじって味見しちゃったの……。」
「……え。」
イチゴ。かじる。芳佳ちゃんが。
くるくると単語が頭の中を駆け回って合体し、一つの単語となった。
すなわち、『間接キス』。

「え、と。ごめんね。 その、嫌だったよね。 こ、これ、下げちゃうね。 ……って、あのリーネちゃん?」
慌てた芳佳ちゃんは、お皿を下げようとするけれども、そんなことをさせる私ではないのだ。
そそそ、と。お皿を引き寄せてキープ。
「これ、芳佳ちゃんが私のために作ってくれたんだよね。」
「え、うん。そうだけど……」
「じゃあ、コレ、私のなんだから。取っちゃダメ。」
「リーネちゃん……。」
両手を組み合わせて、じーんと言う擬音が聞こえてきそうな顔の芳佳ちゃん。
ご、ごめんなさい。イチゴ大福が美味しいのは本当なんだけど、本音を言うと芳佳ちゃんとの間接キスを逃したくないのです。

「そうだ。芳佳ちゃん。 私からも芳佳ちゃんにプレゼントがあるんだよ。」
「え、ホント?」
「うん。 じゃーん。」
「うわぁ、凄い。ケーキだぁ♪」
ふっふっふ。昨日から芳佳ちゃんの目を盗んでせっせと作ったイチゴのデコレーションケーキ。
周りを苺とクリームで飾り付けた外見の豪華さもさることながら、中身だって凄いのだ。
スポンジは普通のバターと薄力粉を使ったモノではなく、ふわふわしっとりのミルクシフォン。
スポンジの層の間にはブルーペリーにラズベリー、もちろんストロベリーだって入っている渾身の一作なのだ。
「もうすぐ朝ご飯だから、後で食べようね。……芳佳ちゃん?」
「えー、リーネちゃん、リーネちゃん。ちょっとだけ、ちょっとだけ、味見しようよ〜。」
「だ、ダメだよ。芳佳ちゃん。もうすぐ、朝ご飯なんだから。」
「だって、これ、リーネちゃんが私のために作ってくれたんでしょ? じゃあ、私のだから食べても良いよね? ね?」
「……それ、さっきの私の台詞……」
「ね。ね。ね♪ リーネちゃん。いいでしょ。いいでしょ〜。」
うう。芳佳ちゃん、ずるい。そんなキラキラした目で見つめられて断れる訳無いのに……。
「もー、みんなには内緒だよ〜」
「うん。内緒内緒☆」

391 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:54:44 ID:qWDUMkcs
ケーキに必須の紅茶を用意してテーブルに戻ると、待ちきれないと言った表情の芳佳ちゃんが待っていた。
そんな無防備な顔を見ていると、こうむずむずとしてきちゃうんですけど……。
「……でも、リーネちゃん。バレンタインの『友チョコ』もすごかったけど、これもすごいねー。」
………。
無言でケーキを取り上げてみた。
「あ、あの。リーネちゃん?」
「……そんなのあげてないもん。」
「え? でも、リーネちゃん。私にって、チョコケーキくれたような……。」
「……チョコはあげたけど……」
「???」
芳佳ちゃんは本気で分かってないみたいだ。
バレンタインの時なんてあんなに2人でいちゃいちゃしていたのに、まだ気付いていない。
あのチョコケーキ。どう見たって本命のチョコだって分かるはずなのに。
本当に扶桑のウィッチは……。
「……ばか。」
「えーと、あの、リーネちゃん。……ケーキは。」
「あげません」
「えー、なんで、なんで!?」
「それが分かるまではお預けです。」
「分かんないよ、リーネちゃん〜。許してよー。」
「甘えて見てもダメなのはダ〜メ。」
「リ〜ネちゃ〜ん」

「……いちゃいちゃしている所に悪いのだけれど、」
『ミーナ中佐!?』
思わぬ人の声を聞いて慌てて振り返ると、そこにはミーナ中佐の姿。
ミーナ中佐は、空いた扉に寄りかかって腕を組んで、悪戯っぽい瞳で私たちを見つめている。
だらしない格好のはずなのに、その姿はとても様になっていて、まさに大人の女性といった感じだ。 ※18歳です。念のため。
中佐は慌てる私たちを落ち着かせるように微笑んで言った。
「……そろそろ、食堂にみんなが集まりだしてるから、朝ご飯の準備をお願いできるかしら?」
「わ、分かりました。」「すぐに用意します。」
「それと、リーネさん。」
「は、はい? 何でしょう?」
「……気持ちはよく分かるわ。……頑張って。」
がしっ、と。肩を叩かれ、万感の思いがこもったの口調で呟くミーナ中佐。
――ああ。ミーナ中佐も同じなんだ。
何だか胸の奥がぎゅっと熱くなってきて、思わずミーナ中佐の胸に飛び込んでいた。
「中佐っ!」
「リーネさん!」
突然の抱擁にも関わらず、ミーナ中佐は優しく抱き留めてくれた。
ああ。年齢も人種も国境も越えて、今。私たちの思いは一つ。

「え、え、えー? ど・どうなってるんですか!!?」
『鈍感っ!!』

ちなみに、3月14日の午後の訓練は中止となった。
それは、約一名のウィッチが全く分かっていないのに、実にきわどいプレゼントを贈ったためだが、それはまた別の話。

                                Fin

392 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 00:59:56 ID:eAj3mH/c
本スレ書けない(ry
>加東大尉×稲垣軍曹
需要ありまくりんぐです先生!というか途中まで書いて挫折したので代わりに書いてください。
稲垣軍曹の初々しさと加東大尉の押しの弱さ、とかとにかくおいしいところがある組み合わせなのに、
自分がやると芳ーニャを書くのにエイラを出さざるを得ない要領でどう転んでもマルセイユ×圭子になるから困る。
どの道アフ魔女組は作品少ないから書いて欲しいところ。

とか何とか書いてたらリアタイきたー
>>391GJ!文字通り甘々でドキドキでした!
しかし余計な注意書き入れると後ろからキュッされるぞw

393 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 01:30:42 ID:vtwCtPLE
>>391
最近芳リーネという正統派成分が足りてなかったところなんだ… GJ!

あと本スレ規制で書き込めないんでここで言いたい。書き手の皆さんはネウロイに屈することなく、
これからもSSを投下して欲しい。少なくとも私は皆さんが書くSSを必要としてます。
そしてそれを保管する保管庫氏もです。自分にできるのはGJをつけることぐらいですが、応援しております。

394 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 02:15:41 ID:BQJDBSm.
>>391
ミーナさんのキュッでPC壊されますよ、気をつけて!
…冗談はさておき、久々の芳リーネGJでした!

48手も残すところあと1手となりましたねぇ

395 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 11:17:01 ID:EH0tDnZk
>>391
なんか中佐のポーズを想像して実際にやってしまった
やっぱこの2人は安心できるから好きだGJ

>>394
その最後の一つとは・・・?

396 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 11:31:15 ID:3xBLRuIQ
>>395
第23手 キス・頬に
だね。

397 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 11:39:40 ID:EH0tDnZk
>>396
ありがとうございます
なんて甘いお題なんだろう

398 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 13:51:21 ID:UWoQlJCE
48手最後と聞いて参加したくなり書いちゃいました!
サーニャ×エイラ、ハルトマン×バルクホルン。ついでにサーニャ&ハルトマンです

399 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 13:52:33 ID:UWoQlJCE
「エイラは…サーニャを起こす時はどうするんだ?」


なんだが困った顔をしたバルクホルン大尉が唐突にこんな事を聞いてきた。
サーニャがよく寝ぼけて私の部屋で寝ているのを知っていて聞いてるかわからないけど…
もしかしてまた変な所でサーニャが寝てるのを見つけたのか?


「ごめん大尉、サーニャがどっか寝てるのカ?なら私が起こしに行くヨ」
「いや、そうじゃない。サーニャではないんだ」
「は?サーニャじゃないのになんでサーニャの起こし方なんか聞くんだヨ?」
「その…起こしたいのはフラウなんだ」


大尉いわく、ハルトマン中尉が毎朝起きてくれなくて困っているらしい。
ズボン盗難事件の日も起こしに行ったらしいが、なかなか体をおこしてくれないし
布団を剥いだらズボンはいてなくて説教をしたが、それでも時々はいてないらしい。


サーニャも寝てる事が多いから参考に起こし方を聞きたいって訳だな


「まぁ、ズボラなフラウと違ってサーニャなら何かあればちゃんと起きるだろうし」
「そうだナ」


これは嘘。
サーニャは起きない。起こそうとすれば不機嫌そうな顔をするし
私のベットを占領して毛布に包まって丸くなる。


「服を適当に放ってズボンをなくしたりしないだろうし」
「まあナ」


これも嘘。
寝ぼけてるからなんだろうけど、私の部屋にサーニャが服を脱ぎ散らかすなんてしょっちゅうだ。
ただ皆が知らないだけで、サーニャは結構めんどくさがりだし子供っぽいんだぞ。
教えないけど。


「ま、私がサーニャを起こすことなんてあんまりないっテ」
「そうか、わざわざ呼び止めてすまなかったな」


どうしたものかと呟きながら首を傾げる大尉。
皆が皆、ルッキーニみたいにシャーリーの声で一発で目が覚めてくれたら助かるよな


「でもバルクホルン大尉とハルトマン中尉は私とサーニャより付き合い長いだロ?
起こし方くらい何かなかったのカ?お菓子くれたら起きる、くらい言いそうなもんだけどナ」
「あぁ、確かに起こし方の指示をされたことはあったな」
「なんだ、あるんじゃないカ。だったらそれでいいだロ」
「いやしかし…あれは…なんというか……」
 
 


話を適当に切り上げて部屋に戻る時、頭の中でさっきの大尉の言葉を自分に置き換えて考えてみた。


『お姫様が起きるのは王子様のキスなんだから考えろ、と言われたよ。
やった事は一度もないがな…お前ならどうする?エイラ』


どうするって言われても…そんなのまるで告白じゃないか
確かにサーニャはお姫様だ、夢にまで見て会いたいと願う王子様はお父さんとお母さん。
だから私は灰かぶりの女の子から見える
未来の中の王子様とダンスパーティーの為に魔法をかけてガラスの靴を与え、
幸せの手助けをする魔法使いでいたいんだ。


お姫様は魔法使いを好きにはならないだろ?
だからどうするかなんてわからないよ
 


「って……またかヨ〜」


見慣れた部屋のドアを開けて見えた光景はこちらに背を向けてベットに眠るお姫様。
少し肌寒くなってきたせいか、毛布を求めて今日はここでお休み中。
訓練がある訳じゃないし食事の時間にはまだ早い
起こす理由もないからこのまま眠らせてあげようと思ったけど…

400 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 13:53:38 ID:UWoQlJCE
「あ、私のタロット!」


サーニャは占いの途中だった私のカードを敷布団の一部として利用し
その上ですやすや寝ている。酷いじゃないかサーニャ…曲がっちゃうよ
せめてどかしてから寝てくれよ。
起こさないように静かにサーニャの体の下からカードを抜き、枚数を数えると一枚足りない。


「どこダ…?」


反対側かと思って、サーニャの体に触れないようにベットの奥に手をついてのぞきこみ
やっと見つけたカードはサーニャの手の中という最悪の場所だった
起こさないように手の中から抜き取ろうとするけど離してくれない


「勘弁してくれよサーニャ、離してヨ…」


一瞬、キスしたら離してくれるかなとか考えたけどそんな事出来るわけないと
頭をぶるぶる降って考えを消し、ちょっと強引に引っ張る


「……ん…」
「っ!」


無理矢理過ぎたのか、サーニャが起きてしまった。
ぼーっとしてるサーニャと目が合う。カードに夢中で気付かなかったがお互いの顔は近く、目の前はサーニャの顔でいっぱいだ


「あ、あのっ!サーニャ、これ、離し…」
「…おはようエイラ」


頬に柔らかい感触。今の…なに?
首だけ起こしたサーニャにキスされた…のか?


「……おやすみ」


ぽかんとしている私を無視してサーニャはまたぽふっと枕に頭を下ろし
さっきと同じ体勢で眠りについた。
違うのは、私が必死に奪おうとしていたカードがサーニャの手から落ちて『恋人』の正位置になっていただけだった。
 


信じられるか?

魔法使いがお姫様からキスをもらえるお話があるんだぞ?
そんな変わったお話のキスはおはようのキスなのか、おやすみのキスかもわからないんだ。
 
 


「で、おはようのちゅーはもらえたの?サーニャ」
「……いえ、エイラは私よりタロットに夢中みたいです。
だから勇気だして…その…私から…」
「ひゅー!前から思ってたけどサーニャって結構大胆だよね!」
「ハ、ハルトマンさん!向こうの二人に聞こえちゃいます!」
「で、エイラの反応は?」
「恥ずかしくて寝たふりしちゃったので…寝ぼけてると思ったんじゃないかと」
「ダメじゃん…」
 


「なぁ、バルクホルン大尉」
「なんだ?」
「さっきの話だけど、ハルトマン中尉にしてあげなよ
王子様のキスでお姫様が起きない世界なんてないんだからさ」



fin

401 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 13:58:02 ID:UWoQlJCE
おしまいです。48手狙っていた方いましたらすみません;
IDがわからないのですが、以前この避難所で同じカップリングを書いた者です。
お邪魔しましたとか言ったのに書いてしまったので、今回は普通に去ります。
私も皆さんのSSをたくさん読みたいので本スレ気にしないで盛り上がればいいと思います!
読んでくださった方ありがとうございました!

402 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 15:07:22 ID:Hbw4Pxaw
>>401
全エイラが泣いた。素晴らしい2人の距離感。GJです!
最近、エイラーニャより断然サーニャイラ派だ。

あと、これで48手完走なんダナ。
すべての作者さんにいち早く乙を!
自分も何本か書いたけど、こういう企画大好きだからまたなんかやりたいナー。

403 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 15:35:19 ID:Cit0v5TQ
>>401
この話すごく好きだー。4人の関係がいいね。GJ!

404 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 16:17:07 ID:L2CR9Cfk
>>401
gj!ニヤニヤさせて頂きました。とても良かったです。
サーニャってやっぱり結構大胆ですよね…w

405 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 17:24:35 ID:ZYTjEELs
>>401
いい!この四人いいな!GJ!
サーニャのことで嘘をつくエイラさんに萌えた。
魔法使いを自認しているエイラさんは全俺も泣いた。

406 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 20:01:13 ID:12FIlFlg
あの、言いにくいんだがこの広告って消せませんか?
なんというか、非常に邪魔だwwww

407 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 20:33:22 ID:AnAl7tjE
専ブラ使って見てるので広告とか意識したこともなかったが……確かにこれはw

408 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 20:35:43 ID:pXasvxls
>>391
GJ!やはり正統派芳リネはいいものだなあ
おっぱ大福(違)想像して吹いた。いちごどんだけでかいのw
そして、扶桑の魔女たちに振り回される(?)ミナリネコンビきて俺歓喜

>>401
GJ!王子様のキスとかすばらしくロマンティック。たまらねえ
寝たふりサーニャ×へたれえいらっていうのも程よくていい
エーゲルすきーな俺としては是非トゥルーデさんにも王子様になってもらいたいところ。
いやしかし!あえてエーリカが王子様とか……どうだろ?

409 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/03/22(日) 20:36:42 ID:BQJDBSm.
>>406
あれはデフォルトで付いていた物なので多分消せないと思います。
消せたらlivedoorにとって掲示板を無料で貸し出すメリットが無くなりますから…

Janeの例しか知りませんが、>>30のような設定をして、専ブラで閲覧することで対策していただくしかないかと。

410 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 20:50:06 ID:AnAl7tjE
ギコナビの場合は以下の手順で見られるようになりますな。
ttp://gikowiki.dyndns.info/index.php?FAQ#qd1a93a3

てか、有名どころの専ブラはほとんどがしたらばに対応してるような。

411 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 21:03:26 ID:ppXWpYD2
>>391
あー、とっても甘い気持ちになりました。
やっぱり、芳リネは可愛いなぁ。
芳佳とリーネの距離感が絶妙で最高です。
ミーナ中佐はいいお姉さんですね。色気も
あってリーネの相談役になって欲しいなぁ。

第二期で二人が再会したら、リーネは芳佳に
おっぱいギューを絶対やって欲しい。

412 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 21:29:59 ID:CoO4P5N.
>>401
GJ!
寝たふりしちゃうサーニャかわいいなぁ。
最近エイラを攻めまくりなサーニャしか書けなくなったからこんなかわいいサーニャが書きたい。


それで、秘め歌ドラマの続きというか妄想しちゃったのですがこういうのは投下していいんでしょうか?

413 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 21:32:20 ID:MweInxyo
よしこい!

414 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 21:45:16 ID:CoO4P5N.
ありがとうございます。
ではいきます、タイトルは「運命線でPR」、…なんかいい題名ないかなぁ…。
まあとりあえずこれでいきます。
エイラーニャで3レス。会話だけ、オチも弱いですが、どうぞ。

415 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 21:46:27 ID:CoO4P5N.
う、ん、めいー、せーん…、ぎゅ、と、か、さ、ねたー、らー…。


「リーネちゃん…、あの2人大丈夫かな…」
「夜間哨戒終わってから眠ってないみたいだからね…」

「さーにゃ、そうじゃなくてこう…、う、ん、めいー、せーん…」
「せーん……」

「うーん…。夜間哨戒明けはまずかったかしら…」
「さあな。だがあいつらもやると言っているんだ。見届けてやろう」
「そうね…」

「違うって…。ちょっといいカ…?」
「ん…えいら…?」
「こう…動かして…、せー…、ん…?」

(さーにゃのきれいなゆび、というか体が…冷たい…)

「えいら…?」
「さーにゃ、冷えてるじゃないカ…」
「あ…」
「私があっためてやるから、おいでサーニャ…」
「うん…ありがとう……」


「うわぁ、うわぁ! 芳佳ちゃん見た!? わたしがあっためてやる、だって〜!」
「いたっ!いたい! いたいってリーネちゃん!」
「うらやましいな〜。わたしもあんなふうに…。ねっ、芳佳ちゃん!」
「え? あ、うん、そうだね」

416 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 21:48:03 ID:CoO4P5N.
「さーにゃ…」
「えいら…」

「なんか…空気が変じゃないかしら?」
「そうか? 仲がよくていいじゃないか! はっはっはっ!」


「えいら…きもちいい…」
「うん…私も…。ずっと、この…まま……で…」

「あー」
「立ったまま寝ちゃった…」
「今日は無理かしら…」
「ふむ…」

「…はっ! 寝ちゃダメだサーニャ!」
「みゅぅ……私…眠いの…」

「起きた…」
「エイラさんもサーニャちゃんも大変そう…」

「もう少しだからガンバレ! ガンバレサーニャ!」
「えいらが…言うなら、がんばる…」

「あー、いけるか? 2人とも」
「はい大丈夫です…。ね、えいら」
「うん、いくぞサーニャ!」



「よし、では本番だ。バルクホルン、準備はいいか?」
「大丈夫だ、いってくれ」
「うむ、エイラ、サーニャ、やってこい!」


う、ん、めいー、せーん…。


「す、すごい…」
「指の動きも、体の移動もぴったりそろってる…」
「ふふ、さすがね」
「ああ、いいチームだ」

417 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 21:49:13 ID:CoO4P5N.
「よし! 2人ともよくやった! これで終了だ、もう休んでいいぞ」

「やったー…、おわったぞさーにゃ…」
「うん…」
「やっと眠れる…。ふわぁ〜ぁ…」
「ふわ……ぁむ…。わたし…もう、ダメ……」
「うわ危ないっ!」
「むにゃ…」

「サーニャちゃん撃墜…」
「あっ! 芳佳ちゃんあれ見て!」

「ったく、しょうがないナ…。よいしょっ、と」

「お姫様だっこだよ芳佳ちゃん! いいなぁ…、ね! 芳佳ちゃん!」
「あ、うん、そうだねリーネちゃん」


―――――

「よしサーニャ、サーニャの部屋ついたゾ。ほら、服脱いで。……それじゃおやすみ、サーニャ」
「……」


「ふぅ、ツカレタナ〜…」
「う、ん、めいー、せーん……カ。ふふ、さーにゃと一緒に映るゾー…」
「ふわぁ…ぁふ…。さー、にゃ……」


ぼふっ!


「うわっ! なになに!?」

「みゅぅ、…むにゃ……」

「サーニャ…! なに部屋入ってきてんダヨー…。ったくぅ、…今日だけダカンナー!」
「ぅ…うにゃ…えいら……」
「…ふふ、おやすみ、サーニャ…」


END

418 名前:名無しさん:2009/03/22(日) 21:50:29 ID:CoO4P5N.
以上です。
結局一緒に眠るいつもどおりの2人なのでした。
ちなみにサーニャはたたまれた服をしっかり持ってきて居座るつもり、ということで。
なんか本当に普通ですね…。ごめんなさい…。


そんなことより秘め歌いいですよね〜。
「twinkle star」とかもうね…、サーニャかわいさ爆発。
そして「Sweet Duet」はもうラヴラヴですし「GOOD MORNING!!」も「黒い瞳」も最高…。どうしてこんなにいい曲ばかりなんだ!
芳佳もかわいかったし坂本さんはかっこいいし…。

うわ、長々とすいません…。
では失礼します。
あ、LWqeWTRGでした。それでは。

419 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 00:36:30 ID:MkdAsVIU
GJです。
CDいいなぁ…まじ欲しい

420 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 00:54:07 ID:/T7Yy8G6
まさかとは思うペリーネCDなんちゃってCM

「はぁ、なんだか最近目が疲れますわね…」
「ペリーヌさん。はい、そんな時には…これですっ!」
「あらリーネさん、それは…ブルーベリーですわね」
「そうです。甘くて美味しい上にビタミンも豊富なんです」
「ですけど、少々食べた後が……」
「任せて下さいっ!そんな時には…これですねっ。501特性のブルーマリーキャンディーですよ!」
「美味しいですわ。これでしたら、お手軽に頂けますわね。…あら、この味はもしかして」
「はい。更にマリーゴールドのエキスを加えた滑らかな風味が特徴なんです」
「これでしたら、いくらでも頂けますわ」
「目の疲れには甘くてまろやか、501印のブルーマリーキャンディー」
「全国の薬局で絶賛販売中ですわよ」



……流石にないかなぁ…?
ちょっとした間にまた24からこっちに来てるし…

ですが、こちらでもSS職人の皆様方、GJでした!

421 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 01:42:11 ID:GgKG.4J2
遂に48手完結しましたね
遅ればせながらおめでとうございます
一応48手ってこれで終わりじゃないんですよね?
これからも48手はどんどん増えていってほしいです
テーマに沿って書くのとかやりやすいだろうし

422 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 02:11:02 ID:GaCdoK8c
これは後の96手の始まりにすぎなかった

423 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 02:55:20 ID:/T7Yy8G6
エイラーニャCD聞いて出て来たのがこんなのって……

414さん、ネタ被らせてゴメンなさい。

424 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 02:56:01 ID:/T7Yy8G6
私が¨ソレ¨と遭遇したのは、扶桑で放映される第501隊のプロモーション撮影の最中だった。
そう…その日、私は彼女達二人に¨初めて¨遭遇してしまったんだ。
 
ザワザワと賑わう中庭。
私達はペアを組みながら、それぞれで撮影を行っていた。
ポーズや動きは事前に連絡があったので、細かな調整だけの短作業の予定だった。
緊張した面持ちの宮藤とリネットを、坂本少佐がほぐそうとしていたりする様子も見られる。
微笑ましく見ていたのだが、後にその場面が採用されていたのが分かって少し笑った。
また、その様子を見ていたペリーヌもバッチリと撮影されている様も見受けられたが、概ね全体的に無事終わりそうに思えたんだ。
 
…そう、確かに、その時までは。
 
一応とは言え、501隊の撮影係として、全体の状況を見て周っていた私の所に、撮影班の人員から声がかかった。
言われて見回して見れば……確かにいない。
私は眉を顰めた。
 
「あらトゥルーデ、どうかしたの?」
「ああ、ミーナ。実はな…」
 

 
私は基地の中をとある場所を目指して歩を進めていた。
ミーナに言われて、そう言えば…と思い出したのだ。
あの二人、エイラとサーニャは昨晩も夜間哨戒の任があったので、ギリギリまで眠らせておいてやろう、と話しを先日していたのに、だ。
…撮影会の空気に当てられたか、と小さく被りを振る。
そして私はエイラの部屋の前に辿り着いた。
ノックをしようとドアに手を近付けた時、私はふと¨ソレ¨に気付いた。
いや、気付いてしまった。
どこからともなく…と言っても眼前のドア向こうからだが…唄が聞こえてくるのだ。
 
運命線ー、ぎゅっと、かさねたらー♪
 
その唄には聞き覚えがあった。
何しろ、今の今まで散々に聞いていたのだから。
ただ、私の知っている歌とは相違点が一つあった。
それは
 
ココローと、ココロで、手ーをー、結んでー、運命線ー…♪
 
何故か延々と流れ続けるそのフレーズ。
……怖い。
何が怖いって、その唄声が恐ろしく平淡なのだ。
なんと言うか、感情を捨てた感じと言うか抑揚がないと言うか……。
このドア一枚の向こうで、一体何が起こっていると言うのだろうか。
ええい、カールスラント軍人たる者、度胸くらい見せるさ!
 
…ガチャッ!
 
私は意を決して、ドアを開けた!

425 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 02:57:04 ID:/T7Yy8G6
 
バタンッ!
 
そして即座に閉めた!
カールスラント軍人たる者、諦めも肝心だ!
……うん、出来れば私は何も見なかった事にしたい。
更に望むならば、今すぐにクリスの顔でも見て、和みを得たい。
ドアを背に、少々現実逃避を始める私を嘲笑うかの様に唄は続く。
 
運命線ー、ぎゅっと、かさねたらー♪
 
加えてギギギ…、と聞こえてきたドアの軋む音。
どうやらキチンと閉め切れなかったらしい。
ビクンと勢いよく背筋が伸びる。
私は恐る恐ると言った様に背後を、エイラの部屋のドアを見た。
そこには…やはり先刻と同じ光景が、その姿を現しつつあった。
 
手ーをー、結んでー、運命線ー♪

ゆっくりと開くドアから徐々に現れるその二つのシルエット。
ゆっくりと左右に揺れる身体。
指も一定の間隔にて左右に揺れる。
ゆったりと進む様は、まるで幽鬼の類いか。
半開きの目は、何を考えているのかも分からない程に空虚。
無表情にて無感情。
薄く開かれる口から、ただ延々と唄が紡がれ続けていた。
 
「え、エイラ…サーニャも……大丈夫、か?」
 
引き攣る頬を堪えながら問い掛けるも、返ってくるのは運命線。
私が一歩後退れば、二人は一歩、歩を進める。
私が二歩後退れば、二人も二歩、歩を進める。
 
「…………」
 
得体の知れない緊張感に包まれる。
一定の距離。
それ以上、二人とも近付く事も離れる事もない。
…一体、どうするべきだろうか?
忘れかけていたが、撮影班も待っているハズだ。
 
私は一つの決断を下した。
 

 
「すまない。遅くなった」
「何かあったの、トゥルー…デ……」
 
結局、予定していた時刻より、幾分遅れて撮影現場へと辿り着いた。
心配そうな面持ちで迎えてくれたミーナだったが、私の背後を見て言葉が途切れる。
 
「ミーナ…気にしたら負け、だ。…宮藤達はどうした。姿が見えないが…?」
「…え、あ…えっと、リーネさんとペリーヌさん達と一緒に街まで買い出しに。美緒とフラウは哨戒。フランチェスカさんとシャーリーさんは…散歩だったかしら?」
 
そうか、と静かに息を漏らす。
運がいいのか、感がいいのか……

426 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 02:58:28 ID:/T7Yy8G6
まぁ叶うならば、極力、今の状況のこの二人は見ない方が衛生的にいい。
私からだいたい人二人分位か…離れた位置を着いて回るエイラとサーニャ。
これだけ聞けばなんというお姉ちゃんの為のパラダイス、略して姉パラなのだが……。
私は色々と聞きたそうなミーナに、後で詳しく話す、と説得にもならない言い分にて質問を遮る。
とにもかくにも、さっさと撮影を終わらせてこの二人を寝かし付ける事が最優先だろう、と考えていた。
が、そうは問屋が下ろしてはくれなかった。
 

 
一糸乱れぬと言うよりも、一指乱れぬの方が正しいのだろうか。
ズレの微塵も感じられない振り付けにて、エイラとサーニャのパート部分は即座に撮り終わることが出来た。
 
「エイラ、サーニャ。二人とも夜間哨戒後に大変だったな。だが、これで無事に終わった。ゆっくり休んでくれ」
「…トゥルーデ」
 
二人の肩を軽く叩き、これで万事解決と踵を返した所で、なんだか苦笑いのミーナに呼び止められた。
ちょいちょい、と差される指の方向は…後ろ?
 
…誰もいない。
 
なんなんだ、とまたミーナの方を向くと…そこには、二つの人影。
思わず顔が引き攣るのがよく分かる。
 
「え、と…ど、どうした、二人とも…?」
 
運命線ー♪
 
返ってくる返事もなく、ただゆらゆらりとその場にて揺れるエイラとサーニャ。
 
「み、ミーナ…?」
「バルクホルン大尉。本日、今これからをもって、リトヴャグ中尉及びユーティライネン少尉の行動観察・指導の任を言い渡します」
「ちょ、ま…!?」
「とりあえず今日一日様子を見ましょう。…ちゃんと面倒見てあげるのよ?お・ね・え・ち・ゃ・ん・?」
 
固まる私をその場に残し、スタスタと撮影の撤収作業の指揮に取りかかるミーナ。
命令付きで残された私は青く澄んだ大空を見上げ、振り返って、揺れ続けるエイラとサーニャを見つめ
 
「……………はぁ」
 
大きなため息を吐いたのだった。
 
時刻は午前10時を過ぎた頃。
結局私はその日、夕食前にふらりと二人が消えるまで、数時間に及ぶ忍耐との壮絶な我慢比べをするハメになったんだ。
 


427 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 02:59:03 ID:/T7Yy8G6
 
この日を境に時折姿を現せるようになった、揺れ続けるだけのエイラとサーニャ。
後にこの二人の行動を「運命線ごっこ」と呼ぶようになり、501隊の間ではネウロイの一斉攻撃に次ぐ恐怖の代名詞となった。
 
運命線、ぎゅっと、かさねたら。
 
それは一度捉えた目標は簡単には逃がしてあげないという、エイラとサーニャからの合図なのかもしれない。
 
そして、酷く穏やかな今日みたいな日には、耳を澄ませば……ほら、ね?
 
 
おーわり

428 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 03:02:24 ID:/T7Yy8G6
あはははは

ネタ被らせた上にこんなのでゴメンなさい。

CRwGA7CAでしたー

429 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/23(月) 03:30:48 ID:nO1BTXww
>>391
GJ! 甘々な二人に「これだから扶桑の魔女は」ですねおいしいです

>>401
GJ! 4人それぞれの関係がステキです。ごちそうさまでした。

>>418 LWqeWTRG様
GJ! エイラーニャは甘々こそ正義だと思います。CDいいなあ……w

>>420
ワロタw 深夜のTVショッピングw

>>422
「わしの百合球は108式まであるぞ」ですね、わかります。

>>428 CRwGA7CA様
GJ! エイラーニャなんだか怖いw けど読み応えあってステキです。


改めてこんばんは。mxTTnzhmでございます。
今回は何となく思い浮かんだネタをひとつ。
ちなみに今回も保管庫No.0450「ring」シリーズ続編と言う事で宜しくです。

430 名前:smooth criminal 01/03:2009/03/23(月) 03:31:29 ID:nO1BTXww
けだるい午後の台所。芳佳とリーネ、美緒の三人が居る。
「で、戸棚にしまってあったケーキを食べた犯人ですが」
芳佳は台所の現場を指さして言った。
「ふむ。午後の休憩用に作ったケーキが無くなったと」
報告を受け、顎に手をやり様子を見る美緒。
「全員分用意してたんです。十一個。でも全部無くなってて」
「どうしよう、芳佳ちゃん」
「大丈夫、きっと解決するよ」
おろおろするリーネを前に、頷く芳佳。
「しかし、どうやって犯人を割り出すんだ」
美緒は何故か自信たっぷりの芳佳に聞いた。
「犯人の特徴は、大体分かってます」
「ほう? どんなだ?」
美緒の問いに、芳佳は腰に手を当て、ゆっくりと説明する。
「年齢は十代前半から後半、もしくは二十代前半の女性。身長は百四十センチ台から百六十センチ台。
午後のおやつに不満を持っているか、食欲による衝動的犯行か愉快犯か、もしくはそれ以外の理由も考えられます。
犯人の国籍はロマーニャ人と思われますが他国の人である可能性も捨てきれないですね。
犯人は単独犯か同一グループの複数犯、または別々のグループが同時に犯行に及んだものと……」
「芳佳ちゃん……」
「宮藤」
「はい?」
「全然絞り込めてないが」
「え、そうですか? 結構いいセン行ってると思ったんですけど」
「大丈夫かお前は……」
苦い顔をする美緒。こめかみの辺りを指で少し押さえ、言葉を続ける。
「仮にもここは軍の施設だからな。出入り可能な人間は限られる。しかし、わざわざ指紋採取や尋問などをするつもりか?」
「いえ、そこまでは流石に……」
「とりあえず、すぐ出せそうな代わりのモノは無いのか?」
「ええっと。リーネちゃん、何か有ったかなあ?」
「う〜ん……。作り置きのクッキーとかで良ければ」
「なら今日はそれを代わりに出せば良い。あと夕刻皆が食事に集まるだろうから、その時改めて聞いて回れば良いだろう」
「はい」
「では後は頼んだ」
美緒はそれだけ言うと、すたすたと執務室に戻った。

「ケーキ? ああ、ごちそうさん」
「ウジャッ あれ食べちゃダメだったの?」
「犯人はやっぱりルッキーニちゃんだったのね」
シャーリーの部屋でケーキの皿を見つける芳佳とリーネ。シャーリーとルッキーニは罪悪感の欠片もなく、首を傾げている。
「リーネちゃんが二時間掛けてじっくり焼いたケーキなんだよ? せっかく午後の休憩で出そうと思ってたのに」
シャーリーのベッドに寝転ぶルッキーニに顔を近付けて、諭す様に注意する芳佳。
「ごめぇん芳佳、リーネ。でもお腹空いてたし、十一個きれいに分けてあったからいいかな〜なんて」
「だからって全部食べちゃ……」
「ゥエッ? あ、あたし全部食べてないよ!? ねえシャーリー?」
「あ、ああ。ほら、この通り」
ケーキの皿を二枚寄越すシャーリー。
「すげえ美味かったよ。また今度作ってくれよな。楽しみにしてるからさ」
「はあ……」
それ以上の追及は諦め、皿を二枚持って部屋を出る二人。
「じゃあ、後は誰なんだろう?」
「う〜ん……」

「これカ?」
エイラが差し出したのは、ケーキを置いていた筈の皿。二枚有る。
「あう……エイラさん達もですか」
エイラの部屋で見つかった新たな証拠。エイラの部屋にはサーニャも居た。
「ハラヘッタナ〜とか思ってタラ、ちょうどケーキが十一個置いてあったから貰ったんダケド。食っちゃまずかったノカ?」
「……いえ、結局は皆さん食べるからいいんですけど」
「リーネさん。美味しかった、このケーキ。また、食べたいな」
「リーネ、サーニャがこう言ってるんだ、絶対作れヨナ? 私も期待してるゾ?」
「あ、ありがとうございます」
エイラが発する「はよ出てけ」オーラを敏感にキャッチした二人は、お皿を回収してそそくさと立ち去った。

431 名前:smooth criminal 02/03:2009/03/23(月) 03:31:54 ID:nO1BTXww
「……ご馳走様」
ペリーヌが突き出したのは、ケーキの皿。口元をナプキンで拭いている。
「まさかペリーヌさんまで盗み食いするなんて」
驚く芳佳。
「盗み食いとは失敬な! 棚に隊の人数分綺麗に分けてあったら、一皿は自分の分であるとか、思いませんこと?」
「でも、断り無しは良くないです」
リーネが消え入りそうな声で正論を言う。
「そ、それは……なら、今度から張り紙でもしておいてくださいまし!」
「そんなあ」
「ともかく、また作って頂けるのを期待しておりますから」
そう言い残し、ペリーヌは部屋のドアをばたんと閉めた。
呆気に取られる芳佳とリーネ。

「ごち〜」
「美味かったぞリーネ。流石だな」
トゥルーデの部屋。目の前でいちゃつくバカップル二人を前に、食事当番の二人は心が折れる寸前。
エーリカがテーブルに手を伸ばし、ほい、と皿を取り、芳佳達に返す。これで回収された皿は七枚。
「また作ってね〜。今日のすごい美味しかったよ。ねえトゥルーデ」
「ああ。今日のは美味かった。なあエーリカ」
「いえ……。どうしたしまして」
皿を受け取りつつ、二人の顔を見る芳佳。肌は妙に艶が有って……ケーキで何をしたか何となく想像出来てしまう。
「どうした宮藤、リーネ? 何か問題でも有ったか?」
「いえ、無いです」
「お邪魔しました」
二人はそっと扉を閉めると、はふうと溜め息を付いた。

「あら。このケーキ、食べちゃいけなかったの?」
口元に手をやり驚くミーナ。執務室に戻った美緒から話を聞き、まるで初耳とばかりに少々戸惑っている。
「とりあえず私が事情を話すから、すぐに空いた皿を寄越すんだ。ケーキを持ってきた私に責任が有る」
「美緒、口元……」
「ん? 何か付いてるか?」
そっと顎に手をやると、そのまま唇を奪うミーナ。危うく皿を落としそうになる美緒。
「な、何をするんだ、このタイミングで」
「こう言うのもたまにはどうかなって思って」
うふっと笑うミーナ。美緒は複雑な顔をしつつも、最後は少々の照れ笑いをする。
「まあ、その、なんだ。宮藤達が心配してるから、早く……」
ドアがノックされ、入って来たのは芳佳とリーネ。
ふたりとふたりの、目が合った。
「あ」
「あら」

台所に戻った芳佳とリーネは、皿を洗う作業に入った。
「何か疲れたね、芳佳ちゃん」
「だね、リーネちゃん。結局、全員持ってったんだね……」
「芳佳ちゃんの推理、当たってたね」
「結果的にそう言う事になるかな」
苦笑いをする芳佳。
「でも」
ふと思い出したかの様に、皿を見る。
「どうかした?」
「お皿は十一枚有ったのに、何で全部無くなったんだろうね?」
「そう言えばそうだよね。あと、みんな『十一皿有ったから』って言ってたよね」
「そこもなんか、おかしいよね」
手元にある九枚の皿を数え、首を傾げる芳佳とリーネ。
「あと二枚。私達の分、どこ行ったんだろうね」
「もう私訳分かんなくなってきた……」
「でも、皆さん美味しいって言ってくれたし。私、また頑張って作るよ」
「わあ、リーネちゃん前向き! 私もまた手伝うから、頑張ろう!」
「ありがと、芳佳ちゃん」

432 名前:smooth criminal 03/03:2009/03/23(月) 03:33:19 ID:nO1BTXww
そんな二人を、物陰からそっと見つめる人物が。
「ウジャー どうしようシャーリー。何か言いにくいふんいきだよ〜」
「流石に四皿食ったとは言い出しにくいよなぁ」
「でも、このお皿どうしよう」
「さりげなく食堂のテーブルに置いて、逃げるか」
「了ぉ解ぃ」
二人は忍び足で食堂テーブルの端に皿を置き、脱兎の如く逃げた。
「あら? シャーリー大尉にルッキーニさん。……これは?」
入れ違いに食堂にやってきたペリーヌは、卓上に投げ出された皿を二枚手に取った。
「あ」
「あ」
「……え?」
芳佳とリーネが振り向き、皿を持つペリーヌと目が合った。

end

----

以上です。
オチらしいオチも無いんですけどね……。
某所でお馴染み、名推理が冴えるあの方を501でやったらどうなるかなーと。
「実は全員が犯人」と言うのもありがちですが、ひとまずはこんなとこで。
タイトルは、有名なあの人のあの曲から……。このPV好きなんです。どうでも良い事ですけどw

ではまた〜。

433 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 11:20:55 ID:8dy5OQx6
>>432
最後ペリーヌさんがかわいそすぎるwwwGJ!

434 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 12:15:41 ID:aGwKngaw
大量で乙しきれない
とりあえず皆GJ

435 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 13:23:19 ID:DeJim.Mg
>>432
シャッキーニ、皿の枚数を数えてあえて四枚持ってたのかw
ペリーヌはまあいつものことだね
GJ

436 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:31:07 ID:FjGlrE6M
智子×ビューリングをまた書いちゃいました。需要なくても一応落とします。
前書いたやつの続きなんだけど…覚えてる人いないかな。
あらすじ→智子はビューリングと付き合ってます。

437 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:32:58 ID:FjGlrE6M

「ねー、ビューリング」

「なんだ?」

「あんた私に隠してることあるでしょ」

智子は日頃思っていることを言った。今は恋仲なのだから、何を言うのも普通でしょ、なんて智子は考えていた。

ソファに腰掛けていたビューリング。煙草を吸おうとしていたが、智子が来たのでやめた。

「…ないぞ?」

「…隠しっこはなしだからね」

「トモコには何も隠さないさ」

2人は約束していた。たわいのない、約束。お互い本音で付き合うということ。
特にビューリングはスオムスに死にに来た経歴があるわけで、無論今そんなことはしないだろうが、ビューリングは寡黙だから。智子は時々不安になってしまうことがあった。

「ならいいけどさ」

そういってビューリングの隣に座る。
頭をビューリングの肩に預ける。

「…私って駄目だよね」

「そうだな」

「って、否定しなさいよ否定!」

クスリと笑ってビューリングは智子の頭を優しく撫でる。智子も自然と微笑んでしまう。バカップルである。

「…トモコは駄目なんかじゃないよ」

「…不安になっちゃうのよ…なんでかな、ビューリングが突然どこかに行っちゃう気がするってゆうか…好きだから不安になるのよ」

面と向かって好きと言われて頬を赤らめるビューリング。ビューリングの頭も、智子にもたれ掛かる。

「どこか行くときは道連れだ」

そう言い肩を抱いて智子を自分に引き寄せる。智子は心を射抜かれた。

「…流石ね、撃墜されたわ」

そう言って智子はビューリングに口付けた。

438 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:35:23 ID:FjGlrE6M



「何を書いているんだ?」

夜遅くまで灯りをつけ、ペンを動かす智子。
もうみんな寝ていて、そんな中一人でなにやっているのか、ビューリングは気になった。

「戦友への手紙♪」

「ふぅん…」

煙草を吸おうとしたが、智子が近くにいたのでやめた。
かわりにコーヒーを飲もうとする。

「お前も飲むか?」

「……」

無言。集中して書いているためか、聞こえなかったようだ。

「おい。飲むのか、飲まないのかはっきりしろ」

「…うん、そうね………」

上の空の返事。やれやれと言いつつ、結局自分の分だけ用意した。

カリカリカリ、そんな音しかしない。
ビューリングはひたむきに書き続ける智子をみて、あんまりこんな表情の智子をみたことないと思う。
そう、まるで…愛しい相手への手紙を書くようで。
思うと刹那、ビューリングは手紙をのぞき込もうとする。

すると、智子は手で手紙を覆ってしまった。

「みちゃだめ」

「な…」

なぜか裏切られた感が残ったビューリング。

「いいじゃないか、見せてくれても」

「嫌よ」

「…隠し事なしと言ったのはお前じゃないか」

黙る智子。見せてあげたいのだけれど、しかし中身が中身だった。智子は恥ずかしくて見せられなかった。

「…私とお前の仲でもか?」

「…あんたには見せらんないわ」

グサッと。智子の言葉は、彼女の心に突き刺さった。
ビューリングはショックだったようで、悲しい表情になった。

「…ビューリング?」

黙ったビューリングをみて智子は聞く。

「…寝る」

それだけ言って、ビューリングは行ってしまった。
テーブルには、書きかけの手紙といれたてのコーヒーが残った。

439 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:37:24 ID:MkdAsVIU



翌朝。

「おはよう、ビューリング」

智子は挨拶をするが、ビューリングは俯いたまま返事をしない。無視。
カチンときた智子は、大きな声でビューリングの耳で叫ぶ。

「おーはーよーおーー!!」

「…朝からうるさい」

さらに腹が立つ智子。

「あーそー、わるーございましたね!」

そう言って智子は、ビューリングのもとから去っていった。
そんなやりとりをみていて、ハルカはすぐに智子に近づく。

「中尉!!」

「…何?ハルカ」

「私が代わりになりますから…!」

突然言われ、智子は頭に?をたくさん浮かべた後、聞く。

「…何の?」

「恋人です!!」

盛大にこける智子。

「あのねぇ…私たちはまだ、というか永遠に破局しません」

「じゃあ今さっきのやりとりは?喧嘩していたじゃないですか」

「たまにはあるわよ、喧嘩ぐらい。今はビューリングが頭冷やしてくれるのを待つだけ…」

「私がなんだって?」

ビューリングが後ろにいた。
軽く驚いたあと、智子は言った。

「ねぇ…ビューリング、仲直りしようよぉ…」

「…お前が謝ったらな」

「…あんた何にそんなに怒ってるの?」

カチンときたビューリング。それもそうだ、智子は自分のしたことを忘れていたからだ。
昨日の智子の発言は、ビューリングを傷付けたのは紛れもない事実だった。

「…自分で考えろ!」

とだけ残して、ビューリングは朝食にむかってしまった。
残された智子は呆然としてしまった。

…もしかして、嫌われちゃった…?
そう思うと涙が零れそうになる智子。

一方横では、ハルカは一人考えていた。
これ、もしかして…私と中尉がよりを戻せるチャンスかしら。

別にもともと恋人じゃないのに、そんな感じの内容を、頭に巡らせていた。

440 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:39:41 ID:MkdAsVIU



朝食後。

キャサリンはエルマ、ウルスラと話していた。

「うーん、おいしかったねー。1日のパワーを摂取できたねー♪」

「沢山たべましたもんね」

「朝は1日のはじまりね。沢山食べた者勝ちね」

クスクス笑うエルマ。無言のウルスラ。
三者三様の、いつもの振る舞い。
そんな中へ、智子が死んだようなオーラをまとってやってきた。

「…あんたたち、助けて…」

「きゃぁぁぁ!どうしたんですか、いったい何が!」

「トモコー、ミイラみたいな表情ね〜!!」

「……むしろゾンビ」

何気に酷いことを言うウルスラであった。

441 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:42:16 ID:MkdAsVIU



「つまり、なんでビューリングに怒られているのかわからなくて落ち込んでる、そうゆうことねー?」

コクリと頷く智子。今にも泣きそうだ。

「泣かないでください〜」

エルマが頭を、ウルスラが背中を撫でる。

「…このまんまじゃ、別れることになっちゃうよ…」

「大丈夫。私がなんとかするね♪」

「…どうやって…?」

「まずは思い出すね。昨晩、何かビューリングに酷いこととかしなかったかねー?嫌がるのにチョイチョイ、とか」

「しないわよ、失礼ね!」

「でも智子中尉、ライオンさんだから…」

「……獣」

「だーかーらー、私はしてません!」

「よく思い出すねー。自分が何をしていて、何を言ったのか」

智子は思い出す。昨日、手紙を書いていて。それで、ビューリングが覗いてきて。思わず隠して…あいつは確か…

はっとなる智子。

「…私、酷いこと言った」

「おぉ、思い出したねー?」

「…確か、手紙の内容をあんたには見せられないって言って…多分、それかな…」

「でも手紙の内容だけでそんな怒りますかね?」

エルマが疑問に思い言った。

「確かにねー。どんなに近い存在でも、みせたくないものくらいあるしねー…」

「……嫉妬」

ぽつりとウルスラは言った。

「嫉妬?」

「…親しそうな間柄と彼女はとった。それで多分…」

「自分以上の相手なのだと思って不安になり、ヤキモチをやいた、つまりそういうことねー?」

コクリと頷くウルスラ。
智子は合点がいったようだ。

「つまり、ビューリングは…武子に対して妬いた、と?」

「…多分」

智子はみるみるうちに顔を赤らめて、嬉しげな表情を浮かべた。

「よかったですね♪原因がわかって」

「…ありがと、みんな!」

智子は隊の皆に礼を言った。

「さぁさ、早く仲直りするねー。礼はそれからね♪」

智子は思った。
やっぱり仲間っていいな、と。

442 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:44:50 ID:MkdAsVIU



「ねぇ、ビューリング」

ビューリングは外で煙草を吸っていた。
彼女は智子が来たのがわかると、直ぐに吸うのをやめた。

「…わかったわ、私が手紙を見せなかったからよね。それで、私があんたには見せたくないって言って…不安にさせちゃったんだよね」

「……」

ビューリングは黙っていた。
そんな彼女に、智子は近付き抱き締める。

「…ごめんなさい」

腰に手を回し、謝る智子。
そんな智子に対し、ビューリングの返事は…強く抱き締めることだった。

「…私こそ、すまなかった。誰にでも見せたくないものはあるのに、辛くあたってしまった」

2人はしばらく抱きしめあっていた。
智子が口を開いた。

「…ちょっと、痛い」

「あ…すまない」

ビューリングは腕を解いて、智子を離した。智子は名残惜しげに離れた。

「実はね、手紙を見せたくなかったのには理由があるの」

「…?」

「宛先はね、私の一番の相手なの。あ、一番ってゆうのは友達としてよ?」

フォローをいれる智子に嬉しくなるビューリング。

「…ありがとな。それで?」

「…実はね、あんたのこと書いたの」

「…私を?」

「うん。大切な人ができた、って」

顔が赤くなるビューリング。カァ〜っと、効果音が入るかのようだった。

「それで恥ずかしくって、ついつい見せたくないなんて言っちゃった」

「…そうだったのか…」

「だからって、あんなこと言っちゃってごめんね…」

「いや。私の方が悪かった。ごめん」

「何よ、私の方が悪いって」

「私の早とちりが原因だ。悪かったのは私だ」

「だから私が悪かった…って、何これ。バカップルみたいじゃない、これじゃ」

顔を赤らめて言う智子。少し笑って、ビューリングは言った。

「…トモコとのバカップルは悪くないかもな」

443 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:46:05 ID:MkdAsVIU



後日。
加藤武子の元に一通の手紙が届いた。

「スオムスに行って、仲間だけじゃなく恋人まで見つけるなんて…変わったわね、本当に」

嬉しそうに友人の変化を見守る武子だった。




宛 加藤武子様

久しぶりね、武子。元気ですか。
武子のことだから、仲間を大切にしながら更なる戦果を挙げてることでしょう。
私も大切な仲間と共に、負けじとやっています。

さて、武子に一つ報告があります。
実は大切な人ができてしまいました。
しかも相手は女です。私は女色ではないと思っていたけど、恋してしまいました。今ではもう恋仲となりました。
変なことを、しかも突然書いてごめんなさい。
でも、一番の戦友で親友である武子には知ってもらいたかったから書きました。

またいつの日か、武子とこの大空を翔たいです。だから、その日まで絶対に怪我なんてしないで、お互いに頑張ろう。
遠い空の下、あなたの無事を願い、私も頑張ります。それでは、また。

いつまでもあなたと共に戦う 穴拭智子

444 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:48:17 ID:MkdAsVIU
途中一個抜けました。本当にごめんなさい…
>>437>>438の間に以下をいれて下さい。

445 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:49:35 ID:FjGlrE6M



「智子中尉、お手紙です」

訓練のあと、夕食を食べにゆく前の時だった。
エルマが手紙を持ってやってきた。

「誰から…って、武子から!」




宛 穴拭智子様

久しぶり、智子。元気でやってますか。
頑張りぶりは国を越えて伝わってくるようです。
久しく会っていなくて寂しいです。あなたとまた共に訓練したいな、なんて思ったりしてしまいます。智子、あなたはどうですか。
いつの日か、共に飛べる日が来てほしいです。この空を、二人で並んで…

手紙にはそんな感じの内容で綴られていた。
智子は久しぶりの親友からの手紙に大変喜んだ。

「あとで返事書かなくちゃね」

446 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 16:53:45 ID:MkdAsVIU
以上でした。欠落したとこがないと意味が分からないですよね…やってしまいました。

キャラが一人歩きしてたら目を瞑ってください。ジュゼがいないのはごめんなさい。どんな子か今ひとつわからない…あとハルカが空気なのもすいませんm(_ _)m

447 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 18:56:50 ID:2Tkyorec
>>446
その手紙を横目で見ながら
「やっぱり流されやすいのは直ってなかったのね。あの子」
「そうね、久々にあって床を共にしている私も……ね」

448 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 19:00:57 ID:wEUkNGEw
>>446
GJ! 甘々バカップルご馳走様です。
順番少し位間違えてもキニシナイ! 面白かったです。

>>447
何というコンボ
続きマダー??(・∀・ )っ/凵 ⌒☆

449 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 19:10:15 ID:2Tkyorec
>>488
東藤カプはノリでつけたんだ……。
パスタ准尉なら何とか、の前に加東稲垣やらないとね。

450 名前:ゲルトルートと魔法のズボン 1/3:2009/03/23(月) 21:27:51 ID:io6ULlvA
 とある昼下り。ゲルトルートは人気のない廊下で、銀色のズボンを拾った。
ズボンには一枚の紙切れが添えられていて
そこには角の丸い女の子らしい字面で、次のように綴られていた。
『このズボンは魔法のズボンです。
履いた者の望みをたちまち叶えてくれます。
ただし、効果はズボンを着用している間だけです。
それでは良い一時を』
 ゲルトルートは肩を落として本の少しばかり溜め息を吐いた。
 誰がやったか知らないが、もし見つけたら徹底的に絞ってやる
と心に誓いながら、ゲルトルートはズボンをコートのポケットに押し込むと、午後の軍務に勤しんだ。


 ゲルトルートがもう一度ズボンを手にとったのは
その日の仕事が終わり、夕食を食べ終えて、自分の部屋でくつろいでいた時だった。
 ベッドに仰向けて寝そべると、銀色のズボンを両手で掲げる。
ズボンはよくよく見てみると、極めて丁寧な造りをしている事に気がつく。
 まず何と言ってもその手触りである。おそらくシルクが使われているのではないだろうか。
なんにしても、その極上の触感から、相当な代物が用いられているのは、間違い無いだろう。
 次にその刺繍である。よく観察すると、下地の銀よりもう一段明るい銀色で
幾何学的な紋様が描かれているのがわかる。魔方陣を連想させる模様だ。
 ゲルトルートは腕をそのままに上体を起こすと、ズボンに鋭い眼差しをおくった。
無論、糸のほつれなどは一切なく、真に丁重な仕上がりだ。
これなら、そこらの貴族はもちろんの事、皇帝家にすら、出したとしても恥ずかしくはないだろう。
 ゲルトルートはもしや、と思った。もしかしたら、紙に書いてあることは本当かもしれない。
 そう思わせるぐらい、そのズボンは完璧だった。天下無二の宝物として崇め奉られても不思議とは感じないほどに。
 それには気品があった。神々しさがあった。眩い後光すら感じられた。

451 名前:ゲルトルートと魔法のズボン 2/3:2009/03/23(月) 21:29:22 ID:io6ULlvA
 ゲルトルートはベッドから音も立てず、静かに立ちあがる。
ゆっくりとした動作で、ズボンを腰の上にあてがうと、果たしてそれは、ぴたりと合った。
 運命かも知れない。はたまた神様からの贈物か。
 ゲルトルートはおそるおそる、銀色のズボンを履きにかかる。
額に一筋の汗がながれる。喉を鳴らし、ズボンを掴む手は、微かに震えていた。
何度も足に引っ掛けながら、漸くゲルトルートは自身のズボンの上に、銀色のズボンを身に着けた。


 ゲルトルートはこの素晴らしい状況に夢見心地だった。
間断なく耳に入る“妹達”の甘える声に、頬が緩むのを抑えられないでいる。
ミーティングルームにゲルトルートの理想郷が築かれていた。
部屋の中央のゲルトルートを中心に、楽しい喧騒が広がっている。
 俄に魔法の体現。猫の耳と猫の尻尾。頭部のアンテナ。
騒ぎのはしにいたサーニャの様相に、皆の視線が集まる。
サーニャは目を瞑り
「何か…近付いてくる」
どよめきの中でゲルトルートが
「ネウロイか?」
と口を開く。
「わからないわ」
目を開けて
「けど、北…ロンドンからたがら…」
「奴か」
坂本がミーナに視線を向ける。
「ええ。多分そうね…」
頷いて、ミーナはゲルトルートへ顔を向ける。他の者も不安気な面持で頭を向けた。
ゲルトルートは困惑気味に周囲に視線を巡らす。
 そんな時に、誰かが弱々しく、震える声で囁いた。“お姉ちゃん”。
ゲルトルートは瞬間、身体を強張らせる。誰か、後に続いて“お姉ちゃん”。
 次第に多くなっていくその声に、一々身体をびくびくさせて、ついに
「“お姉ちゃん”に任せろ!」
握り拳を胸の前にして、高らかに宣言。
部屋はどこか、和やかな空気に包まれた。ゲルトルートは“妹”に囲まれる。
前に後ろに抱き着かれ、ゲルトルートは“妹達”の頭を聖母のように撫でてやる。
 そんな中で、サーニャが独り呟いた。
「来た」

452 名前:ゲルトルートと魔法のズボン 3/3:2009/03/23(月) 21:30:39 ID:io6ULlvA
 ドアを蹴破る音がけたたましく鳴り響いた。同時に、ブリタニア陸軍の服を着た男が二人、部屋の中に駆け入る。
兵士はウィッチを囲むように両面に分かれ、短機関銃を腰に構える。
 ゲルトルートは“妹”を守るように両腕を広げ、左右の兵士をきりっと睨み付けた。
後ろには肩を寄せ合う“妹達”の怯え、ざわめく声。
 汗が、ゲルトルートの顔を輪郭沿いに伝う。汗は、そのまま下顎に達し、床に小さな染みを造り出す。
 そして、廊下を歩く音…。
単調な足音。それは、万力の歯車のように刻々と、迫り、音量を上げて、近付いてくる。
 ゲルトルートは兵士を視界に認めながら、ドアの方を警戒する。
淡々と、冷酷に歩みは進む。ざわめきは、いつの間にか
消え失せていて、部屋に響くのはただ、規則的な、足の音。
ゲルトルートの心臓は、早鐘のように動作を速くする。
生唾を飲み込んで、腰を掴まれる。振り返ると、心配そうな“妹達”。
ゲルトルートは一瞬目を丸くして、直ぐさま細め、微笑んだ。“妹達“も微笑んで
そして、歯車は止まった。


ゲルトルートが振り向くと、そこには一人、マロニーが居た。
ゲルトルートは顔を改め、毅然たる態度でマロニーに歩み寄る。
見上げて、階級の差異を無視するかのように、きつく、その冷淡な瞳を睨め付ける。
左右の兵士は無礼な態度をとるゲルトルートに対し、銃を構えた。
が、マロニーはそれを手振りで制す。そして、ゲルトルートを俯瞰し
不意に、笑顔になって、口を開いた。
「“お姉ちゃん”」


ゲルトルートはズボンを脱ぎ捨てた。

453 名前:ゲルトルートと魔法のズボン 3/3:2009/03/23(月) 21:34:20 ID:io6ULlvA
多すぎるんで皆まとめてGJ!!

さて、遅れ馳せながらゲルト誕生日SSです。
全然百合百合してなくてごめんなさい。
けど、こんなノリが許されるなら、シリーズ化も考えていたりw
例によって携帯からの、QB1eHhb+でした。
拙作ですが大目に見てやって下さい。

454 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 22:00:22 ID:gxd9gU/2
>>

455 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 22:05:03 ID:gxd9gU/2
携帯だと慣れないんでカキコをミスりました。ごめんなさい。
SSいっぱいで幸せ〜みんなGJ

あとテスト板の>>21が気になる今日この頃。

456 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 22:05:54 ID:XuZGeaso
>>452
GJ。
だが、次からは「男出没」注意のコメントを先に入れるともっと良い。

457 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 22:23:00 ID:GKlAQXt2
>>446
GJ!前のはビューリングがハルカの前で穴吹中尉にちゅーするやつのことかな?
些細なことであーだこーだ悩むのは何だかオモメティックトモコ全開でニヨニヨするw

>>452
すごいもの想像しちまったじゃねーかばかやろうwwwwww
だがGJ!!お姉ちゃんハーレムをもっとkwsk!

458 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 22:38:36 ID:2Tkyorec
>>455
ごめん、それ書いたの私だ。
その後ロマーニャ義勇軍と扶桑海軍によって扶桑陸軍はおいしく頂かれましたとさ。

459 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 22:42:50 ID:GKlAQXt2
言われて見に行ったら何ぞこれw
こういう小ネタ大好きだぜ

460 名前:名無しさん:2009/03/23(月) 23:40:01 ID:Zikmn1eQ
>>453
GJ!おもしろかったよ
…ただ、その、あれだ。マロニーきしょ(ry
お姉ちゃんは妹に対してのみお姉ちゃんなんですよね、わかってます

>>455
確認完了
ちょwこういうネタ好きだ。ハルッピーナいいよなぁ…

461 名前:名無しさん:2009/03/24(火) 14:56:41 ID:L1XMCS.E
保管庫管理人様、IDがわかったので保管NO0926の話のIDをP/zSb9mcにお願いします、お手数かけてすみません。
GJしきれない位SSが…みんな楽しませていただきました!GJです!

462 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/24(火) 16:44:40 ID:fdzv8m9Y
こんにちは。mxTTnzhmでございます。
ふと思い付いたので、ざざっと書いてみました。
今回は「ティータイムグダグダトーク」と言う事で、よしなに。
ちなみに今回も保管庫No.0450「ring」シリーズ続編と言う事で宜しくです。

463 名前:名無しさん:2009/03/24(火) 16:46:12 ID:fdzv8m9Y
「talk chat」

ミーティングルームに集う隊員達。リーネの煎れた紅茶と特製のお菓子が皆に振る舞われる。

「わあ、このお茶とお菓子美味しいです! やっぱり良いなぁ、ここ」
「だから、お茶とお菓子で所属を決めるのは良くないぞ」
「でも、制服が可愛いとか言ってガッコー決める子だってたくさんいますよ?」
「ここはどこぞの学校じゃない。戦いの最前線だ」
「ああ流石です、お姉さま……」
「こら、その呼び方は止めろ」
「じゃあ、お姉ちゃん!」

「……バルクホルンさん?」
「はっ、いけない。意識がつい彼岸の彼方へ……頼むからその呼び方は止めてくれ」
「『お姉さま』『お姉ちゃん』だってさ〜。やるねえ堅物。横でヨメがふてくされてるぞ」
「ウジャー 何か泥沼〜」
「いいよね〜トゥルーデはモテモテでさ〜」
「言うな! エーリカ誤解だ! てかなんでここにヘルマが居るんだ!?」
「今度は飛行テストだそうよ。シャーリーさんのP-51Dとどっちが速いか勝負ですって。楽しみね、美緒」
「ああ、そうだなミーナ」
「負けませんよ、シャーリー大尉」
「ノリノリだな、ヘルマ。あたしはもう既に負けた気分だよ……。ジェットストライカーにどうやって勝てって言うんだよ?」
「あたしがチューンしてあげる」
「ルッキーニはチューだけでいいよ。てかあの感覚、もう一度で良いから味わいたい……ああ……」
「リベリアンはすっかりスピードに取り憑かれたな。……おい、リベリアン?」

「格闘戦なら負けませんよ? レンナルツ曹長」
「お、宮藤。まさか単機でレンナルツに挑むつもりか? 良い度胸だ。日々の訓練の賜物だな! はっはっは!」
「格闘戦に持ち込めば、必ず何とかなります! 坂本さん直伝の左捻り込みで……」
「甘いですね。時代は一撃離脱の集団戦です。相手の得意分野、自分の不得手なとこにわざわざ入る訳がないです。
それに個々の技量はあくまで補助的なものであって、Me262はそもそも速度が……」
「あらあら、みんなで模擬戦で、しかも集団戦? 良いわね実戦的で」
「なら、私とミーナは戦の見届け人だな」
「わたくしは少佐のお供と記録係を担当いたしますわ」
「じゃああたしは芳佳と一緒にヘルマを討つ〜」
「じゃあ私も芳佳ちゃんと一緒にレンナルツ曹長を狙い撃ちます」
「私は、芳佳ちゃんを魔導レーダーで支援します」
「私はサーニャの掩護をするゾ」
「ならば私は(姉として)宮藤の側に立って掩護しよう。エーリカも来るだろう?」
「私は何でも良いよ。トゥルーデを諦めてレンナルツさえ帰れば」
「ちょっと待って下さい! 何で501全員を敵にしないといけないんですか!? 幾ら何でも不利です!
あとハルトマン中尉、さりげなく『帰れ』とか酷いです……ううっ」
「じゃあ、あたしがヘルマをサポートしよう。同じハイスピードなストライカー同士、息が合うんじゃないか?」
「あの、巡航速度からして既に相当な差が有るんですけど……」

「ヘルマの馬鹿! シャーリーいじけちゃったじゃん!」
「いいよなあ、ジェット……。どうせあたしなんか……」
「何故落ち込むんですかシャーリー大尉!? 私は単に性能的な事を言っただけで」
「どうせあたしのP-51Dは遅いですよ。……笑え、笑えよ」
「ウギャー シャーリーがやさぐれたー」
「ルッキーニ、こう言う時はもう一度ストライカーをバーンと派手にやればイインダヨ」
「え? でもあたし、どうやったかもう覚えてないし……また怒られたり殴られたりしそう」
「こうなったらヘルマ、お前のストライカーをあたしによこせ! あたしが履いて音速超えてやる!」
「やめてください! Me262は極めて精密でデリケートなストライカーなんですよ?」
「……あたしの国をまた馬鹿にしたな!?」
「何故怒るんですか? 私何にもヘンな事言ってないのに」
「ちくしょー! ヘルマのストライカー貰う、て言うか○○してもうばいとる!」
「待って下さい! 勝手に私のストライカー履いちゃダメです!」
「リベリアンを怒らせてる自覚が無いのか、ヘルマ。それは問題だぞ」
「助けて、お姉ちゃん」

「とにかく、みんなお茶でも飲んで少しゆっくりしなさい。良いですね?」
「はーい」
「トゥルーデ、目覚めた?」
「……すまないエーリカ、私は一体何を」
「シャーリーはシャーリーでイイジャン」
「うん、そうだなルッキーニ。お前のお陰でなんか吹っ切れたよ」
「お茶のおかわりお持ちしました〜」

「わあ、このお茶とお菓子美味しいです! やっぱりもう一度501に転属願い出そうかなあ」
「一度出してたのか!?」
「バルクホルン大尉も私を推薦して下さい」
「だから、お茶とお菓子で決めるのは良くないぞ」

endless

464 名前:名無しさん:2009/03/24(火) 16:47:22 ID:fdzv8m9Y
以上です。タイトルは「talk chat」と言う事で宜しくお願いします。
ちょっと間違えました。すいません。

今回はループオチ、と言う事でひとつ。あんましループしてませんが……。
なにげにヘルマを混ぜると面白いかも知れない、とか思ったり。
ちなみに、この話は保管庫No.0848「future world」の続きと言う事で宜しくお願いします。

ではまた〜。

465 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/24(火) 17:17:53 ID:NsARH4HI
>>464
ヘルマはもうレギュラーでもいいんじゃないかってくらい溶け込んでますね。
それとmxTTnzhmさんヴィクトリア十字章の受賞オメです^^
っていうかringシリーズだけで何本あるんだろ……。



あと、保管庫掲示板の方で「モトネタ表示できないかな?」って話題出してます。
ご意見のある方いましたらよろしくです。

466 名前:名無しさん:2009/03/24(火) 18:02:15 ID:gQmPHdy6
>>464
GJ!!
会話だけでもその情景が浮かんでくるww

467 名前:ある中隊長の穏やかな?一日(光宗):2009/03/24(火) 20:14:04 ID:tQt6Hxzs
ミカの朝は地獄のように熱く、絶望のように黒く、失望のように苦いコーヒーで始まる。第一中隊の宿舎、窓際に近いミカのベッドを中心に隙間なくベッドが集められ、ミカに寄り添うように愛らしい寝息をたてている少女やしどけなく抱き付いている者もいる。因みに全員全裸である。コーヒーを一口飲むとミカはまるで上等のマシュマロを口に含むように、可愛い“いもうと”たちの唇やなだらかで柔らかな膨らみに深く口付けをした。

「わたくしの可愛い“いもうと”たち、もう朝よ。起きなさい」
 その一声で中隊全員が目を覚まし、ミカに抱き付いてくる。
「御機嫌よう、お姉さま」
「お姉さま、昨晩は……その、素敵でした」
「お姉さま、御髪を整えますわ」
「では、私は服を」
 
 人が傍目に見ると何処の王侯貴族のハーレムかと目を疑うであろう。そしてそのハーレムの主人はブロンドの巻き毛が美しき少女なのだから更に首を傾げる事になる。が、ここはスオムス空軍の駐屯地であり、ハーレムの主は第一中隊長でその寵姫達は彼女の列機たちなのだからある意味職権乱用なのかもしれない。
 だがそれについて文句を言う者はおらず、列機たちもその事については不満を漏らすことも無い。――まあ、新しく“いもうと”を迎えようとすると紛糾することがあるのだが。
 
 “いもうと”たちに身支度を整えてもらい、ベッドから離れてスツールに腰掛ける。飲みかけのコーヒーを口にしながら身支度を整える“いもうと”たちを眺める。ミカにとっては欠かせない朝の至福のひと時である。

468 名前:名無しさん:2009/03/24(火) 20:16:04 ID:tQt6Hxzs
ふむ、再度文段落をつけないとダメみたい。
次は直すようにしますか。

469 名前:名無しさん:2009/03/24(火) 21:28:27 ID:Iwz7nlCA
>>463
>endless

ワロタwwww


>>467
ボス…続き…待ってます

470 名前:名無しさん:2009/03/24(火) 22:02:31 ID:Cp2R61Wc
WBC終わって見に来たら、何この大量SS。読むのに凄い時間かかったよw みんなGJ!

>>422>>429
ネタ帳をひっくり返してみたけど、108までは届かないなぁ・・。
職人の皆様、以下のネタはご自由にお使いください。

49 洗いっこ
50 つめきり・手
51 つめきり・足
52 貴方のYシャツ、私のパジャマ
53 裸エプロン
54 男装
55 口移し
56 指ちゅぱ
57 壁に押しつけて、唇を奪う
58 間接キス
59 投げキッス
60 写真にキス
61 キスマーク
62 甘噛み
63 マッサージ
64 脱がす
65 着せる
66 抱き枕
67 腕枕
68 君が泣くまで褒めるのを止めない
69 交換日記
70 1日限定、貴方の言うこと何でも聞きます
71 子供のことで喧嘩
72 自分の方が好きだと喧嘩
73 貴方そっくりのぬいぐるみ
74 オイル塗り
75 熱を測る
76 涙をなめる
77 初夜
78 お酒の力を借りて
79 布団は一つ、枕は二つ
80 Yes/No枕
81 愛妻弁当
82 相合傘
83 コップは一つ、ストロー二つ
84 マフラー一つ
85 指相撲
86 にらめっこ
87 お化け屋敷
88 2人で観覧車

471 名前:名無しさん:2009/03/24(火) 22:43:53 ID:UMLQsSZc
なんという・・・見てるだけで妄想があふれ出してくるようだ

472 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/24(火) 23:57:28 ID:fdzv8m9Y
ちょっと私信込みで失礼します。

>>465 zet4j65z ◆le5/5MRGKA様
レスどうもありがとうございます。
zet様に教えて頂くまで、受章してた事に気付かなかった(汗
まさかあんな凄い章を頂けるなんて思ってもいなかったです。
ホント有り難い限りです、いやマジで。

「ring」シリーズは、私自身も当初思っていた以上に長いものになりました。
これも皆様のレス有っての事です。いやホントに。めちゃ励みになります。
ありがとうございます。今後も機会を見て、続けていければなあと思ってます。

>>467
続き期待してますよ〜。

>>470
「窓越しにキス」
「ガラス越しにキス」
「曇ったガラスに指でらぶらぶメッセージ」
と言う電波を受信しました。……なんかすいません、どっかおかしいですね。

ではまた〜。

473 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 01:35:47 ID:JY7HzdCY
>>470
これ使ってもいいのかな

474 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 01:46:39 ID:/dFetiP.
あと20個考えて108式にしようよ

475 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 02:04:04 ID:gmqJRO2Y
わしの波動球は(ry

476 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 04:01:02 ID:372hEiLI
>>463
まずは、ヴィクトリア十字章受賞おめでとうございます。
自分の中では「ring」のエーゲルが公式といっても過言ではないです。
そして、レンすけ溶け込みすぎワロタ。もう転属してしまえww

>>467
新しいコーヒーを淹れてお待ちしています。

>>470,474
いくつか考えてみた。108にはちょっと足りませんが。
・お互いに無視
・仲直り
・付き会い始めたきっかけ
・愛の深さを証明したい
・すれちがい
・二人で記念写真
・告白・直接伝える
・告白・間接的に伝える
・告白・周りにけしかけられて
・お見送り

ついでに「ブックマーク・ア・ヘッド」から
「どんなときも全部本気」、「夢への共犯者」という怪電波も受信。
どうしろと。

477 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 04:27:44 ID:0WeMLvDY
じゃあ
・キス・おはようの
・キス・おやすみの
・キス・見送りの
とかあってもいいと思うんだ

あと、サーニャのキャラソンを聞いててふと思ったんだけど、ブリタニアで地平線が見えるところあるのかな?
日本は山ばっかだから地平線が見えるところないらしいけど

478 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 05:39:33 ID:BY2e.Y0A
イギリスは分からんけど北海道なら地平線は見える場所があるよ。

479 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 07:17:16 ID:wQZa29Aw
個人的には是非「甘える」を加えてほしいw>108

480 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 09:09:53 ID:u1ZMGJx2
ならば、「おねだり」も、要るよね!

481 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 10:16:10 ID:nrVdY1/g
49 洗いっこ
50 つめきり・手
51 つめきり・足
52 貴方のYシャツ、私のパジャマ
53 裸エプロン
54 男装
55 口移し
56 指ちゅぱ
57 壁に押しつけて、唇を奪う
58 間接キス
59 投げキッス
60 写真にキス
61 キスマーク
62 甘噛み
63 マッサージ
64 脱がす
65 着せる
66 抱き枕
67 腕枕
68 君が泣くまで褒めるのを止めない
69 交換日記
70 1日限定、貴方の言うこと何でも聞きます
71 子供のことで喧嘩
72 自分の方が好きだと喧嘩
73 貴方そっくりのぬいぐるみ
74 オイル塗り
75 熱を測る
76 涙をなめる
77 初夜
78 お酒の力を借りて
79 布団は一つ、枕は二つ
80 Yes/No枕
81 愛妻弁当
82 相合傘
83 コップは一つ、ストロー二つ
84 マフラー一つ
85 指相撲
86 にらめっこ
87 お化け屋敷
88 2人で観覧車
89 窓越しにキス」
90 ガラス越しにキス」
91 曇ったガラスに指でらぶらぶメッセージ」
92 お互いに無視
93 仲直り
94 付き会い始めたきっかけ
95 愛の深さを証明したい
96 すれちがい
97 二人で記念写真
98 告白・直接伝える
99 告白・間接的に伝える
100 告白・周りにけしかけられて
101 お見送り
102 キス・おはようの
103 キス・おやすみの
104 キス・見送りの
105 どんなときも全部本気
106 夢への共犯者
107 甘える
108 おねだり 番号つけてみた。まだ議論は必要かな?このスレの妄想力と発想力はもう凄いを通り越して怖いぜw

482 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/25(水) 10:49:26 ID:ZYPDGVGA
うう……【相手のズボンをはく】とか【肩車】とか【共同撃墜】って言おうと思ったら既に108そろってたぁ。
みんな妄想はやいw

483 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 10:53:15 ID:FXxARkzg
ちくしょう…目隠しだーれだ、がないだと!?
あと服を交換とかペアルックとか髪をとかすとか指切りとかが悶える。

484 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 11:33:19 ID:VZ3A7YO6
確か48手に「やきもち」もなかったような…王道だと思ってたのに

485 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 11:46:25 ID:ZCFsDGDg
>>481
ガラス越しキスと窓越しキスの違いがわからないなぁ。
あとお見送りがあるならおかえりシュチュも欲しいかな。
つかこのスレの煩悩は108でも収まりきらないのかー!

>>483
目隠しは第16手にある。つか書いたの俺だ。
まあ思いつく→投下まで5分の超手抜きだけどな。

>>484
やきもちは第48手にあるよ。ハイディエイラーニャマジ萌える。

486 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 12:10:47 ID:cIpoZE5U
「匂いを嗅ぐ」も欲しいところだな

487 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 12:40:55 ID:yVcPsUqc
501手まで作ればよくね?

いや、なんでもない。

488 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 13:51:01 ID:Aowt/mt6
言い出しっぺの法則
ぜひ頑張って作ってくれ

489 名前:影の人:2009/03/25(水) 19:48:38 ID:FgTXaUko
投下します。
リーネ視点で内容は>>481の「58 間接キス」。

短いです。

490 名前:第58手 間接キス:2009/03/25(水) 19:50:09 ID:FgTXaUko
 青い空を白い雲がゆっくり流れていく。うららかな日差しが降りそそぐ、心地のいい昼下がりだった。
 陽にあたためられた風が木々のあいだをすり抜けていった。さわさわという葉擦れの音に混じって小鳥のさえずりが聞こえてくる。手もとの花には黄色い羽のチョウがじっと花びらにしがみついて蜜を吸っていた。ここはわたしたちだけでなく、空を飛ぶいろいろな生きものがひっそりと羽を休めるための隠れ家なのかもしれない。
 林のなかにそこだけぽっかりと開けた空間、背のひくい草花が密生していて人の手が加えられた形跡はない。以前、わたしと芳佳ちゃんで見つけた秘密の花園だった。
 わたしはひざ枕している芳佳ちゃんの頬をさすった。ぷにぷにやわらかいほっぺはマシュマロのよう。
 芳佳ちゃんは目を閉じたまま、くすぐったそうに笑みを浮かべた。つられてわたしも笑顔になった。

491 名前:第58手 間接キス:2009/03/25(水) 19:52:42 ID:FgTXaUko
 ネウロイ襲撃の予報もなく、気候がおだやかなのもあって今日のランチは各自に好きな場所で取ることになった。
 ミーナ中佐やバルクホルンさんたちは基地内で、少佐はペリーヌさんに誘われて海の見える丘へ、シャーリーさんとルッキーニちゃんはハンモックに寝そべりながら、エイラさんとサーニャちゃんは人知れずどこかへと消えていった。
 みんなそれぞれにランチを楽しんでいるのだろう。わたしと芳佳ちゃんも二人だけのランチタイムを満喫した。
 わたしの作ったサンドウィッチや芳佳ちゃんが握ったおにぎりなどをお腹いっぱい食べ、デザートに用意したカラメルソース仕立てのプリンを食べさせあいっこした。照れくさそうにはにかむ芳佳ちゃんはおもわず抱きしめたくなるくらいかわいかった。
 ランチが終わって集合までの小一時間、わたしたちは自然が奏でる音に耳を澄ませ、風がはこぶ香りのひとつひとつを味わった。自分たちも自然の一部となり、身をゆだねる。あざやかな緑色につつみ込まれ、凝り固まっていた不純物が解きほぐされていく感覚。すぅ、と胸がすくような、さわやかな心地をおぼえる。
 肌で直に感じる光や音はまるでわたしたちに鳥や木々とおなじ生きものであることを思い出させてくれているようだった。

492 名前:第58手 間接キス:2009/03/25(水) 19:54:35 ID:FgTXaUko
 わたしは芳佳ちゃんの髪に指を差し入れた。やさしく、気持ちを込めてくしけずる。
 芳佳ちゃんとお友だちになってからまだ何ヶ月も経っていない。にもかかわらず、あたかも幼いころからの親友であるかのように感じられてならなかった。
 わたしとちがって快活で、誰とでもすぐ打ち解けて、いつも前を向いて走っていける女の子。本来ならわたしなんかとは縁のない子だった。
 けれどわたしたちは出会い、こうして手を伸ばせば触れることができるほど近しい関係になった。
 わたしは芳佳ちゃんとなかよくなってからというもの、たびたびおばあちゃんの言葉を思い出すようになった。
『ふつうの人は特別な才能なんて持っていないわ。だから努力して、特別になろうとするの。あなたは魔力をもって生まれたけれど、それも努力しなければなんの意味もなくなってしまうわ。大事になさい。そのちからはあなたを幸せにするためにあるのだから、ね』
 わたしは“魔力”という才能をきっかけにして芳佳ちゃんに出会うことができた。
 魔力を除けばただの女の子にすぎないわたしが芳佳ちゃんにめぐり合えたのはひとえに魔力のおかげ、ここまでなかよくなれたのは芳佳ちゃんの人懐っこい性格のおかげだ。
 でもこれから先は魔力のみに頼ることはできない。もちろん、芳佳ちゃんのやさしさに甘えていても望ましい未来などやってこないだろう。
 わたしの唯一の才能が与えてくれたこのチャンスを逃がしてはならないのだ。やさしくてかわいくて、大好きな芳佳ちゃんとずっとなかよしでいるために、わたしは努力する必要がある。お料理も訓練もがんばって芳佳ちゃんのとなりを堂々と歩けるくらいの実力を身につけたい。
 そうした上でもっとわたしのことを知ってもらい、わたしも芳佳ちゃんのことを知っていまよりも深く分かりあえるようになりたい。なにもかもを分けあって互いの気持ち、ほんのわずかなこころの揺れ動きまでも感じ取れるように。
 わたしには魔力以外にたいした才能なんてないのだから、自分にできることを人一倍がんばって、いつか芳佳ちゃんの“特別”になりたい、そう思うのだった。

493 名前:第58手 間接キス:2009/03/25(水) 19:55:40 ID:FgTXaUko
 風が芳佳ちゃんの前髪を揺らした。まぶたにかかった髪を横に払ってあげる。反応がないので顔を近づけると静かな寝息が聞こえてきた。どうやらあたたかい陽気にやられて夢の世界へ旅立ってしまったようだ。小さく開いたお口に、わたしはくすりと笑った。
「……わたし、がんばるからね、芳佳ちゃん」
 いつかきっと芳佳ちゃんに見合うだけの女の子になってみせる。
 愛らしい寝顔をそばで見ていられるように。
 一番の笑顔をわたしに向けてもらえるように。
 わたしは唇に人差し指の腹をあて、起こさないようにそっと芳佳ちゃんの唇にそれを触れさせた。



 おしまい

494 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 19:59:08 ID:FgTXaUko
以上です。読んでくれた人に感謝。
楽しんでもらえたら幸い。

それと108手(501手?)がその通りにいかない場合などは
ただの無題でよろしくお願いします>保管庫の管理人さん

495 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 20:03:07 ID:GgxgdYnk
>>494
リアルタイムで読んでました! いきなりの投下GJ!
雰囲気が柔らかくて(・∀・)イイ!! 二人の関係を暗示してる様でステキです。

496 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 20:17:45 ID:.IJ35BQs
>>494
こういう優しい雰囲気の作品大好きです。GJ!

497 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 20:59:51 ID:PX14aViI
お題はとりあえずキリのいい数字までで増やして保管庫へ一覧にして
それを消化したらまた次のキリのいい番号まで作って掲示していくというのはどうよ

それも矢鱈と増やしていくんじゃなく配列にも関連性があると尚いいな

誰か頼む

498 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 21:15:45 ID:vrhX1bVQ
>>494
GJです。とても癒されます。自然の中っていうが
一層穏やかな気持ちになります。

芳リーネは甘いのが似合いますね。ふー、しあわせ。

499 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 21:51:30 ID:yLAI5foU
108まで60なんだから、各々10個づつ位でお題を整理してみるとか。
携帯からなんでうまく参照出来ないから適当に書くけど以下みたいな感じはどうだろ?

キス編、ハグ編、言葉編、服装編、感情編、その他編。

とりあえず48でも108でも6の倍数になるから整理するならカテゴリは6がいいのかな。

500 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 21:54:05 ID:5B79Al9g
■キス
間接キス
写真にキス
投げキッス
窓越しにキス
ガラス越しにキス
指ちゅぱ
甘噛み
キス・おはよう
キス・おやすみ
キス・お見送り
無理やり奪う(壁にry)

■お世話
(する)
つめきり
マッサージ
口移し
脱がせる
着せる
オイル塗り
看病(熱を測る)
褒める
洗いっこ

(される)
おねだり
あまえる

■コスチューム・プレイ
裸エプロン
男装
貴方のYシャツ、私のパジャマ
相手のズボンをはく

■喧嘩
子供のことで
好きの度合い(自分の方がry)
お互いに無視
仲直り
やきもち
すれちがい

■シュチュエーション
1日限定、貴方の言うこと何でも聞きます
お酒の力を借りて
布団は一つ、枕は二つ
コップは一つ、ストロー二つ
マフラー一つ

■主題歌
どんなときも全部本気
夢への共犯者

■遊び
指相撲
にらめっこ
肩車

■告白(〜その後)
直接伝える
間接的に伝える
周りにけしかけられて
曇ったガラスに指でらぶらぶメッセージ
付き会い始めたきっかけ
愛の深さ

■道具
キスマーク
腕枕
抱きまくら
相合傘
交換日記
愛妻弁当
記念写真
Yes/No枕
貴方そっくりのぬいぐるみ

■フェティシズム
匂いを嗅ぐ
涙を舐める

■場面
初夜
観覧車
お化け屋敷
お見送り
共同撃墜


分け方が変なのがあるが一応まとめてみたらこんな感じになった
4つ多いんだナ

501 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 22:05:41 ID:yVcPsUqc
>>500
まとめ乙
結構ばらつきあるなあ、しかし見てるとにやにやしちゃって考えがまとまらないから困る。
()が付いてるのは何とかして外した方が見栄えはいいよな。
あとやたら長いのも何とかしたいが……

どうでもいいが避難所初の>>501げっと

502 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 22:15:30 ID:qc.Jg/0U
個人的にはもうお題系はいらないと思う
読む前からネタは割れるし枷にしかならない
48手も尻すぼみだったし企画するにしても違った方向性の方がいいんジャマイカ

503 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 22:30:33 ID:Unt4f0ew
>>494
終始一貫したあまあまな空気にすごく癒されました!
甘いだけでなく、ちゃんと芯のあるところがいいですよね。

さて、ご無沙汰してます。XRp1SOaoです。
下がっていたモチベと、崩れていた体調も戻ったので、リハビリがてらに本スレ23に載せた「その後」の続きを投下してみます。
題して「その後の後」
6レスほどになると思います。

504 名前:その後の後1/6:2009/03/25(水) 22:31:55 ID:Unt4f0ew

「楽しそうだね、お姉ちゃん」

 唐突に、それこそ何の予兆も無く響いてきたその声は、瞬時にわたしを凍らせることとなった。
 ああ、この瞬間こそ自分の油断を嘆いたときはないだろう。勿論それはこの瞬間までわたしを確かな幸福に浸していたものであり、もしそれに何かの対

価が必要であったと告げられたとしてもわたしは迷うことなくそれを支払うだろうと思ってはいたのだが―ああ、なんということだ。そもそもこのケースについ

ての対処式を何一つ浮かべていなかった、いやあえて意識から遠ざけていた自分の愚かさを心底憎む。

「ク、クリス…」

 部屋の入り口には車椅子に座した我が妹、クリスの姿があった。まだ体力が回復しきっていない彼女は、外出の際には車椅子が欠かせない。その世話

が要らなくなるころには、基地に呼んで皆を紹介してやろうとは思ってはいたのだが―何故今 この瞬間においてここにクリスがいるのだろうか。いや、勿

論いて悪いというわけじゃないぞ。ただこう、出来ればもう少しタイミングをずらして欲しかったというかだな。

 ここに至っても宮藤の腕はわたしに絡みついたままであり、密着した状態を維持している。宮藤からはクリスは見えないだろうから、無理もないことか。

わたしの全身は即座に離れるべきという答えを導き出していたが、すがるようにわたしを抱く宮藤を跳ね除けるなんてわたしには出来るはずもない。

 だがしかし、このままこの状況を維持するということは間違いなく良くない状況へと自分を追い込むものだろうと、確信じみた予感を抱かざるを得なかった

。ああ、気のせいということにして片付けられれば良かったのだが。いつもと変わらない愛らしい笑みを浮かべてるはずのクリスの背後に渦巻いているどす

黒いオーラと絶対零度もかくやといわんばかりの冷気がそれを許さない。
 いや、しかしだ。この状況はおかしい。クリスは今更敢えて言うまでもない程愛らしいまさに理想的な妹であり、そして宮藤も血のつながりはないとはい

えそれ以上の絆があると信じて疑わない妹だ。その傍にあることはわたしにとって何ごとにも代えがたい幸福であるはずであり、それが二人揃うなどと最

早賞賛すべきいかなる修飾区であれそれを表しきることは出来ないだろうと思えるほどの幸せを与えてくれるはずだった。少なくともわたしがうっすらと浮

かべていた未来予想図ではそうなっていたのだが。だが実際はこの有様だ。一体何を何処でどう間違えたというのだろうか。誰か教えてくれ。

 誰か―そういえば、ハルトマンは何処だ。気が付けば先程までそこにいたはずの彼女は影も形も見当たらなかった。一体何処に行ったというのか―まあ

、ハルトマンの気まぐれについて考察するほど無意味なことはあるまい。ハルトマンだしな。老後の暇つぶしにでも勘弁願いたい議題だ。

 いや、それどころではない。逃避できるのであれば生産性の欠片もないそれに没頭してみるのも悪くないと思わなくもないが、本当にそれどころではな

い。

 こめかみを貫通しそうな勢いで刺さってくるクリスの視線は絶賛強化中であり、このままでは本当に穴が開いてしまいそうだ。とりあえず、この体勢がい

けないのだろう。宮藤には悪いが、ここは一度離れてもらって―

505 名前:その後の後2/6:2009/03/25(水) 22:33:17 ID:Unt4f0ew

 「お姉ちゃん?」

 思わず鼻血を噴出すところだった。それはこちらの身を離そうとする仕草へ宮藤が取った反応なのだが、怪訝さと寂寥さをまぶした上目遣いというものが

ここまで高威力だとは夢にも思わなかった。いや、夢でなら何度かお目にかかったことはあったはずだが、やはり現実は違う。もう思わず全力で抱きしめた

くなるほどの、破格の愛らしさだ。

 そして同時に先程の描写が過剰だと思えるほどのまるで殺気じみた冷気に凍らされることになった。宮藤に向けられていた視線が強制的にぐるんとクリ

スの方を向く。それは生存本能にも似た衝動だったが、果たしてそうすることが何らかの防衛手段になっていたかという自信は欠片も無かった。ああ、そ

れでも確認せざるを得なかったのだろう。

 微笑は先程のまま。愛らしいはずのその笑顔を彩るのは、これこそ絶対零度の世界だと言わんばかりの冷気とどす黒いどころか一切の光も逃さぬとた

だひたすらに深淵の如き黒さを増しつつある空気だった。勿論それはわたしの主観的な情景に過ぎないのだろうが、今このときにおいてはまさしく真実に

他ならない。

 この状況をどうすればいいのか。いや、このまま行けばどうなってしまうのか。ああ、一体なんでこんなことになっているのだ。それを知ったところで打開

策に繋がるとは到底思えないが、そう考えざるを得ない。逃避だと分かっていたとしても。

 きしりと再び床が軋む音が聞こえた。クリスの車椅子の車輪が回り、床を移動する音だ。そう、クリスは少しずつこちらに近付いてきている。勿論、先程

描写した情景を一切変えないままでだ。ああ、わたしはどうなってしまうのか。

 そこでわたしは気がついた。クリスが僅かなりとも移動した為だろう。おそらくはその対象はそれに気が付かなかったに違いない。何故なら、それに気が

付かなくてもおかしくないほどの状態にあるようだから。

 ふわりと見慣れた金髪が揺れている。ああ、そうだ。ドアの影からこちらを伺っていたハルトマンは、懸命に声を押し殺しながら―笑い転げていた。

「ハルトマンッッ!!!!」
「あ、しまった」

 わたしの怒声に、ハルトマンは全くしまったと思っているとは思えないあっけらかんとした表情で、そう言った。ぷちりとこめかみ辺りの血管が切れたよう

な音が頭蓋に響く。どうしてこうもこいつはわたしを怒らせることにかけては天才的なんだ。先程までの様子が嘘のようにあっさりと緩んだ宮藤の腕を抜け

、わたしはハルトマンに詰め寄る。

「貴様、どういうつもりだ!何故ここにクリスを連れてきた!」
「クリスに頼まれたからだよ。"お姉ちゃん"の働いてる場所を見たいっていわれちゃ、断れないよね」

 それこそ鼻歌でも歌いだしそうなのほほんとした気軽さでわたしに応対するハルトマン。確かにそうこられては―無論軍規的な意味では問題がないわけ

ではないが、正当な手続きさえ取ってあれば問題はない―ずぼらなハルトマンがそこまで手を回しているとは考えがたいが―いや、こいつは悪巧みの為

の努力は惜しまない奴だ―それに現状それを確認する術はなく、それを反対理由に挙げるわけにも行かない―わたしに言い返す術はなくなる。それが狙

ってたとしか思えないタイミングを伴っていたとしても、偶然と言い張られてはそれを突き崩すことは難しいだろう。

「いや…だが、わたしに内緒というのはどうなんだ」

 すっかり勢いをそがれ、それでも何か言わねばとかろうじて反論を搾り出してみる。

「びっくりさせたかったんじゃない?」

 ああ、やはりそう返されるよな。ああ、確かにびっくりさせられたさ。微笑ましさとは正反対の方向性においてだがな。

「それよりさ、ほっといていいの、あれ?」
「え?」

 ハルトマンがわたしの背後を指差す。それに釣られて振り返ると―

506 名前:その後の後3/6:2009/03/25(水) 22:33:54 ID:Unt4f0ew

「あなたが"現地妹"の宮藤さんですね。姉がいつもお世話になっていると聞いています」
「ううん、あなたが"本妹"のクリスちゃんだね。こちらこそ、お姉ちゃんにはお世話になっています」

 そこには対峙する二人の妹たちがいた。

 ギシギシと空間が軋む音がする。おかしい、確かに先程まで桃色の空気を纏っていたはずの宮藤が―何故今は先程のクリスをも凌駕しそうなほどの漆

黒のオーラを纏っているのか。いや、クリスもまたその密度を上げている。二人の優劣関係は皆無に等しい。―いや、そんな実況している場合ではないだ

ろう。

 というかだな、本妹とか現地妹とは何だ。そんな単語ははじめて聞いたぞ。

「なれない妹役、ご苦労様です。"本妹"のわたしが来ましたから、もう無理にしなくていいんですよ」
「平気平気、クリスちゃんもずっと妹は大変だと思から、ここにいるときは担当のわたしに任せてくれてもいいんだよ」
「心遣いありがとうございます。でも、大丈夫です。"現地妹"は、そろそろ遠慮してもらえませんか」
「自分で言うより、随分疲れてるみたいだね。大人しく本国で休んでていいよ。その間は―そうだね、その間とも言わず、ずっと代わってあげてもいいかな」
「うふふ、宮藤さんって面白い方なんですね」
「クリスちゃんも、面白いと思うよ、うふふ…」

 ああ、妹同士の微笑ましい会話のはずなのに。何故わたしはこう悪寒と恐怖に苛まれながらそれを聞かなければならないのか。
 いや、いかん。折角の妹同士だ。仲良くあるべきだ。しかしこの状況において、わたしになにができるというのか。いや、それでもわたしは二人の姉だ。

何とかしないといけない。
 とりあえず歩み寄ろうと一歩踏み出そうとしたその瞬間、猛禽類の如き二対の眼差しがわたしを射抜いた。一瞬後錯覚だと気が付く。わたしへ振り向い

た二つの顔は、変わらぬ愛らしさを湛えているものであった。だが、その背後に渦巻くものはその形容からは程遠いものであり、ひょっとしたら錯覚では無

かったのかもしれんなと瞬時に評価を反転させられることとなった。

「「おねえちゃん?」」

 ぴくりと体が震える。わたしの望む呼称ランキング永年一位に位置するそのフレーズのはずなのだが、何故だ。何故こうもそれが寒気を呼び起こすのか



 硬直したわたしを尻目に、二人は再び顔をあわせる。そこには先程までの緊張感はなく、傍目から見れば仲の良い二人組みともいえそうな、そのフレー

ズを感じさせるアイコンタクトだった。

「折角ですからお姉ちゃんに決めてもらいましょうか」
「そうだね、わたしもそれがいいと思う」
「結果は考えるまでもないですけどね」
「うん、そうだね」

 そしてこのひしひしと競りあがってくる悪い予感は何だ。何か、芳しくない状況にジリジリと追い詰められているような、そんな気がする。戦場であるなら

ば、戦略的撤退を試みるべき場面だろう。だがしかし、二人の間で渦巻く何かは今はわたしの体に絡みつき、それを許そうとしない。

507 名前:その後の後4/6:2009/03/25(水) 22:34:35 ID:Unt4f0ew

 こいつに頼むのは癪だが、ここは第三者の助けが必要なようだ。

「おい、ハルトマン…って!」

だがしかし、唯一この場で助けを超えそうな相手は、既に廊下の先へと歩み去っていた。

「じゃねー。これ以上いるとお邪魔みたいだからね」
「ま、待て!戻って来い、ハルトマン!…エーリカ!」
「んふふ、その呼び名、もう少し早く使ってれば、考えたかもね?」

一瞬足を止め、それでもそれを捨て台詞として、ハルトマンは角へと消えた。これでわたしに助力しうる存在はなくなってしまったということか。いや、それ

ならば自力で―

「「お姉ちゃん?」」

ぽんと二つの手がわたしの両肩にそれぞれ置かれた。わたしの体が、先程の比ではないほどに、カチリと硬直する。

「「どっちがいい?」」

 時既に遅し、というわけだ。
 臨む二つの笑顔はまるで大型ネウロイの大群のような威圧感を持ってわたしに返答を迫る。だが、さて、それに答えうる言葉は一体何処にあると言うの

だろうか。

 視界の端に映った窓の外では、陽はまだ日没とは程遠い高さにあり、長い午後になりそうだと溜息混じりの諦観をわたしに与え、そしてそれすらも許さ

れる状況にある自分の身をただ嘆くのだった。

508 名前:その後の後5/6:2009/03/25(水) 22:35:09 ID:Unt4f0ew

 数刻後、わたしは食堂のテーブルに突っ伏していた。近付く気配に、それを視認できる分だけ頭を上げると、いかにも興味津々と言う表情を浮かべたエ

イラの姿があった。

「なあ、どうなったんだ、大尉」

 嘆息が漏れる。ああ、これがハルトマンであればまだよかったか。が、あの場にいなかったエイラがこう尋ねてきているということは、つまりはあの臀部か

ら尻尾が生えているに違いない子悪魔は、基地中に先程の一連の状況を触れ回ってくれたに違いない。勿論それは想定の範囲内ではあるのだが、頭痛

の種であることもまた確かだ。

 本来であれば黙秘を通すべきであることなのだろうが、最早それすらどうでも良かった。

「どっちもと答えたら、心底呆れられた」
「…ああ、なるほどな」

 その二人の表情は、まさしくわたしの気力全てを奪うに相応しい破壊力だった。あの二対揃った蔑んだ眼差し。思い出すだけで興奮…いや、何を言って

るんだわたしは。思い出すだけで、どんよりと気分が沈んでいく。ネウロイよ、襲ってくるなら今だぞ。今なら容易くわたしを討ち取ることができるに違いない



「で、件の二人はどうしたんだ?」
「あれから意気投合してな、今は二人で中庭でも回ってるはずだ」
「そっか」

 エイラはふーんと声を上げつつ、二人がいるであろう中庭のほうへと目を向ける。わたしの角度からは見えないが、直立する彼女の視線からなら、窓越し

に二人の様子を見て取ることが出来ているのかもしれない。

「じゃあ、よかったんじゃないか?」
「なにがだ」
「二人、仲良くなったんだろ」

 エイラの言葉に、わたしは一瞬制止し、そしてふんと息を付いた。なるほどそうか、そういう考え方も出来るのか。そうだな、確かにわたしはこうしてどんよ

りと落ち込む羽目になったのだが、それをきっかけとしてあの二人が仲良くなれたのなら、それはそれで喜ぶべきなのだろう。わたし個人としても、そして

あの二人の姉としても、だ。

「すまんな」

 むくりと上体を起こし、気まぐれで悪戯好きと称される、それでいて心根の優しいスオムス空軍少尉へと向き直った。

「励ましに来てくれたのだろう」
「あー…そういう言い方も出来るのか」

 エイラはわたしの言葉に暫く思慮深げに天井を見上げ、それに対して似つかわしくないなとわたしが感想を浮かべる直前に、まさしく彼女らしいにいっと

した笑みを浮かべつつこちらに視線を戻した。

「新たなヘタレ仲間に先輩として挨拶に来ただけなんだけどな」
「…なんだそれは」

 というより、こいつは自覚していたのか。あまりにあんまりなその言い様に、思わずみぞおち辺りから笑いがこみ上げてくる。普段であればその物言いを

注意すべき場面ではあるのだが―そうだな、確かにその分野においてはわたしの方が若輩なのだろう。尤も、誇れるべきことではないのは確かだが。

509 名前:その後の後6/6:2009/03/25(水) 22:35:47 ID:Unt4f0ew

 さて、伏している場合ではない。こんな機会は、そうそう訪れるわけではないのだから。

「悪いが早速卒業させてもらうことにしよう」

 席を立つ。ニヤニヤ笑みを浮かべながら見送るエイラに感謝を残し、わたしは食堂を後にした。先ほどの情景を鑑みるに、この行動が蛮勇と呼ぶべきか

勇敢と呼ぶべきか英断と呼ぶべきかは分からない。

 だが陽はまだ高く、この気持ちの良い午後はまだ暫くはその猶予を残している。ならば、姉妹三人で過ごしたいと思うのは、姉として不自然なことではな

いだろう。

 向かった中庭、わたしを認めた二人が並んで大きく手を振っているその光景に迎えられ、わたしは自分が如何に幸せ者であるかということを深く実感す

ることとなった。

(おわり)

510 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 23:23:48 ID:5B79Al9g
■キス
間接キス
写真にキス
投げキッス
窓越しにキス
ガラス越しにキス
甘噛み
指ちゅぱ
涙を舐める
キス・おはよう
キス・おやすみ
キス・お見送り
無理やり奪う
キスマーク

■お世話
つめきり
マッサージ
口移し
脱がせる
着せる
オイル塗り
看病
洗いっこ

■遊び
指相撲
にらめっこ
肩車
観覧車
お化け屋敷

■お付き合い
告白・直接伝える
告白・間接的に伝える
告白・周りにけしかけられて
付き会い始めたきっかけ
初夜

■喧嘩
子供のことで
好きの度合い
お互いに無視
仲直り
すれちがい

■道具
お酒
腕枕
抱き枕
相合傘
交換日記
愛妻弁当
記念写真
Yes/No枕
カップルストロー
カップルマフラー
曇りガラスにメッセージ
貴方そっくりのぬいぐるみ

■コスチューム・プレイ
裸エプロン
男装
相手の服を着る/自分の服を着せる
相手のズボンをはく

■その他
一日服従
褒める
甘える
おねだり
匂いを嗅ぐ
同衾
お見送り
共同撃墜

■主題歌
どんなときも全部本気
夢への共犯者


重複消して揃えて簡潔にして62になったけどこれ以上は無理ダナ
誰かタッチ

>>502の言うのもわかるが
残りものってつまり難しくて誰も手を出さなかったってことだから数が減れば減速は当然
新しくなればしばらくはにぎわうはずだしそれでいいんじゃないか

511 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 23:26:09 ID:5aKzupi6
ネタさえあれば誰か書くかもしれないんだしいいんじゃない?
ネタ出しがそこまで迷惑ってことはあるまい

512 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/25(水) 23:48:24 ID:0jz69v3Q
>>509 XRp1SOao様
GJ! お姉ちゃんと妹二人の仁義無き闘いですね、わかります。
お姉ちゃんも冷静に状況を見てないで早くなんとかw


さてこんばんは。mxTTnzhmでございます。
先程より話題沸騰の「108式」?……はどうなるかまだ未定ですが、
一応「愛妻弁当」のカテゴリー? と言う事で
ぱっと思い付いたので、ざざっと書いてみました。
ひとつよしなに。

ちなみにこれは保管庫No.0479「on and on」、0507「origin」、0513「juggler」の
後日談と言う事で、宜しくお願いします。

513 名前:world's cooking show:2009/03/25(水) 23:49:54 ID:0jz69v3Q
さて。今日は我が愛するミーナの為に料理を作ろうと思う。
ここに用意したるは、……そう、扶桑の米だ。
もう炊いてあるって? ああ、宮藤に頼んだ。……ダメ? 一人で最初からやれ?
そんな固い事言うな。私がやると米が固くなるんだ。なんでか知らんが。多分照れてるんだろ米が。
なんだミーナ、そんな顔して。ここは笑うところだぞ? 大丈夫、心配するな。
今から作るのは、何たって私の得意料理、そう、扶桑の携帯食……なんでそっち見るんだミーナ。
……そう、今から作るのは扶桑の誇る携帯食、戦国の世から……いやもっと前からか……
とにかく長い歴史を持つ扶桑の……ええっと……おにぎり。そう、おにぎりだ。
何で言い忘れそうになったかって? 地方によっては「にぎりめし」だの「おむすび」だの
色々言い方が有るからな。どれにしようか迷ってたんだ。決して忘れた訳じゃあないぞ。
ホントだぞ、ミーナ。何笑ってるんだ。お前の為に作るんだからな。何度も言わせるな。

さてさてお立ち会い、これからまず具を……ああ、もう用意してあるな。
うむ、流石は宮藤、実に手際が良い。うむ、それでこそ扶桑の……なんだミーナ、今度は何が不満だ?
これからが本番だぞ? 決して手抜きしてる訳じゃあないぞ。
えっ? 「そもそも料理は禁止にした筈」だって? 今更固いこと言うな。
米まで固くなるし、第一ミーナ、お前の不機嫌な顔は……うん、それはそれで美人だな。私は嫌いじゃないぞ。
でもミーナにはいつも笑って居て欲しいんだ、私としてはな。
せっかくのカールスラント美人が台無しだぞ。
……早く続きをやれ? 大丈夫、手順を忘れた訳じゃないから。

さて、まず用意したボウルに水を張って……顔を洗う訳じゃないぞ?
ここで手をよく湿らせて、……こうして、と。
さて、うまく握れるようにこうして手指を柔軟に……何事もリラックスだからな。
リラックスか。どうも緊張するな。ちょっと一杯。
……これは何かって? 勿論、扶桑酒だ。ワインも有るぞ?
ガリアのワインもなかなかいいが、カールスラントのワインもまたオツなもんだ。
飲んでないで早くやれって? いや、これでも真面目にやってるつもりなんだがな。
まあ、慌てる何トカは貰いが少ない、とは扶桑の諺でな。まあゆっくりやろうじゃないか、ついでにもう一杯。
ふう。なかなか胃に染みるな、色々な意味で。
ああ緊張する。妙な気分になってきた。
さて、いよいよ本題。
この、炊いた米を……あっつっ!!! 宮藤、これ熱いぞ!? ミーナも何笑ってるんだ。
普通に腹抱えて笑ってるじゃないか。リアクション芸の披露じゃないんだぞ。
料理だ料理。
さて、今度は慎重に……あちちっ、……こうして、こう。握って、少しくぼみを作って……
中に具を詰める! そんな力入れなくて良い? 練習したんだがな。まあ良い。
それで次に、海苔を巻いて……その前にもう少し握れ? 宮藤、そこまで指図するならお前が……
えっ、それじゃあ私がキッチンに立ってる意味がない? ふむ、確かにそうだな。
じゃあ続きを。もう少し、握って、握って……ふんぬっ! よし、こんなもんだろう。
そして海苔を……なんだ、海苔が切れてないな。一枚豪快に使おう。ミネラルたっぷりで肌にも良いぞ。多分。

さて、完成だ! 題して「おにぎり ブリタニア風」どうだ? 良いだろう?
では早速、ミーナ、来てくれ。せっかくお前の為に作ったんだ、遠慮せずに。
辺りを見回したって無駄だぞ。何故か皆居なくなってお前一人だけだ。
きっと美味い筈だ。何度も練習したからな。何たって、お前の為に作ったんだからな。

どうだ、味は?
……なんでワインばっかり飲んでるんだ?

end

514 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 23:52:19 ID:0jz69v3Q
以上です。
実はついさっき某通販サイトから「世界の料理ショー」DVD-BOX買いませんか〜と
DMが来てたんで、それをヒント(元ネタ)に、ひとつ作ってみました。
実際リアルタイムで映像を見た事は全く無いんですけど……
てかそもそも放送時には私は生まれてもないです(;´Д`)
で、google先生やwikipedia先生に聞いて、想像して書いてみた次第です。
如何でしょうか? いわゆる「美緒の料理ショー」と言う事で。

>>485
言い出しっぺとして補足させて貰いますと……、
「窓越しのキス」は、窓が開いていても開いて無くてもどっちでもおk。
物理的な遮断が無い状態。
「ガラス越しのキス」は、ガラスと言う物理的な遮断が有るけど
お互いの姿は見える、そこでガラスを通して「お互い重ね合わせ」……
と解釈して頂ければ。
なんか細か過ぎ&妄想し過ぎですね。すいません。

>>502
いわゆる「妄想108式」(実際もっと有りますけど)については、
仰る通りですし、確かに数が多いのもアレですので、
「お題」にするのが厳しいのであれば「ガイドライン」的な扱いとするのは如何でしょう?
ともかく、せっかくこんだけ沢山のネタが集まったのだから、
何かしら活かしたいですよね。せっかくの妄想の種が勿体ないw

ではまた〜。

515 名前:名無しさん:2009/03/25(水) 23:59:22 ID:qc.Jg/0U
GJ!前回がもう思い出せないw500番台とは
108式はね 48手を更にメリハリなくしただけの規格ならお題目として掲げて
スレみんなで示し合わせて行うほどのコンテンツかなあと思うんだよね
数も数だしお題にしてしまうと確実にぐだぐだになるよね

516 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 00:27:00 ID:nyXlaNn6
議論のあまりSSをスルーしていては本末転倒だぞ
>>509GJ!!貴重な芳ゲル分をサンクス、そしてエイラワロタ
ところでもしかして改行失敗してる?

>>510
続きあんのかよww今回もGJ!!
もっさんの相変わらずのダメさ加減に妙な安心感を覚えてしまった。


お題は確かに増やし過ぎるとgdgdになるだけな気がする。
実際108まで広げると逆にお題に当てはまらないSSを書くほうが難しくなりそうだw
もっと厳選するか48手の再利用で、更なる+αが望めるような企画ができればいいんだけど……自分には思いつかないな。
でも書きたいシチュとかは結局書き手が考えて決めるわけだし、48手と同じことを108題でやるのはスレとしてちょっと……と思う。

同じ企画モノなら、人もまだまだいるみたいだしまたリレーでもやれたらやりたいなあとか思ってるんだけど。
2期決定記念ってことで。

517 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/03/26(木) 01:17:40 ID:sza6YHrU
久しぶりにきたら新作がいっぱい!これから読ませていただきます…
また日曜日イベがあるけど参加する方はいるのかな?私は行きます!

518 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 01:38:03 ID:N4ediQQM
>>514
ミーナさんの為に一生懸命なもっさんはかわいい。
惚れた女に対する態度がまさに昭和初期生まれの若旦那ってかんじ!

>>517
私もイキますぜ〜。おねえちゃんのほんを買い占めます

519 名前:XRp1SOao:2009/03/26(木) 02:12:47 ID:kE/Z.xeY
>>516
改行失敗してました、すみません。
帰宅して見返したら、死ぬほど見難くて愕然としました。
メモ帳で折り返しのチェックを外して無かったのが原因みたいです。
申し訳ありません。

>>514
ふんぬっ!で笑いました。
絶対お結びの範疇外の物体になってるような…

お題は、ぜんぜん埋めるのに貢献していない私が言うのもなんですが
ネタが浮かばないときはすごくありがたかったりします。
埋めなきゃダメといわれると困りますけど、こういうのもあるよという形なら問題ないかと思われます。
というより、書きたいとは思ってるのですが、積んでるネタを先に片付けなきゃ…

520 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 03:52:08 ID:JwbHVxIg
四十八手はこのままスッパリ終わって
何かするなら全く新しい事をした方が良いと思う。

521 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 04:10:12 ID:AgKnfzqU
これまでに出て来た通称「108式」はいいとして……
要は使い方と言うか、方向性ですよね。
急いで決めなくても、色々皆でゆっくり話し合っていけば良いのでは?

個人的には、あれはネタの宝庫なので、有効に使ってみたいかなと。
>>520の言う通り「48手」とは別扱いでもいいかも知れないですね。
既にネタ(妄想)の数が尋常じゃないしw
どんだけここの住人は訓練されてるんだw

522 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 04:33:48 ID:d86665UY
>>509
超GJ!!
個人的にクリス大好きだからもっとクリスのSSが増えるといいな〜

エーリカとウルスラとトゥルーデとクリス、この4人でほんわかなSSが読みたくて読みたくて。
誰か書いて下さい、お願いします。

523 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 06:38:50 ID:Aau4fRoU
108式はまだ再考の余地がありそうダナ。あと俺もリレーはまたやりたい。
まあ別に無理してなんかの企画する必要なんてないんだし、いままでどおり普通でいいと思うけどナ。
(こういう企画って個人的には大好きだけど)

とか言いつつ、今唐突に電波を受信した。
vipなんかにたまに立つ「架空の○○作って××騙そうぜ」みたいなスレを応用して、
アンカーつなげてスレ1本でSSみたいのを作れたら面白いかも。
アンカー主はアンカーとお題(受け攻めのキャラ、舞台、シュチュなど)振って、
そうしてお題決まったら、その先の展開をアンカーで決めていくという。

524 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 10:11:47 ID:nyXlaNn6
フミカネ更新キターーーーーーー!!
マルセイユ!マルセイユ中尉!!

死亡フラグ回避の手段に不謹慎ながら感心してしまった。
僚機に助けられてってペットゲン少尉のことかな?きっとそこでも色々あったに違いない。
そして恩師って誰だ恩師って誰だよ加東さん以上に大事な人がいるのか!!

それにしても渋過ぎる。

525 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 10:37:23 ID:kdhp2cwI
マルセイユの絵初めて見たが、美人というかカッコいい感じだな

526 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 10:53:29 ID:J62KLZBA
シャッキーニとマルセイユは元・問題児同士か。
ルッキーニは秘め声でマルセイユのことを怖いって言ってたけど、
厳しくしつつ温かく見守ってくれてたらいいな。

まぁ同じ問題児でも内容は全く違うんだろうけどね。

527 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 11:47:57 ID:6rrFANsI
加東さんにも少しは触れてほしかった
てかマルセイユかっこいいな

528 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 12:01:27 ID:V4vTQjdc
アフ魔の表紙とずいぶん印象や使い魔のアレが違いますねマルセイユさん
なんでだろ

しかしまあまた使い魔の死亡ってまたよくわからない新しい設定が出ましたね
まあ百合スレ的には気にしなくていいことか

529 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 12:23:49 ID:WT5Abek6
史実だとマルセイユが42年に戦死するから、それの回避用だろうな
ルッキーニやサーニャ、ミーナ、宮藤の元ネタの人は
史実では戦死してるわけだけど、『大変珍しいこと』を多用するわけにもいかないし、どうするんだろうな

530 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 12:27:28 ID:Bzke6mMc
>>529
あくまでも「元ネタ」と言うかモデルなんだから、
その辺はあんま気にしなくても良いんでないかな?
フミカネ氏も言ってたじゃないか「鬱展開はしたくない」って。
……あれ、違ったっけ?

531 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 12:30:25 ID:lLkD0VS6
しないでください、だった気がする。

532 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 12:53:43 ID:X53Bk/0I
芳ペリーネトリオとシャッキーニのキャラソン試聴もハジマタ

533 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 13:41:56 ID:m4wi788.
シャッキーニのキャラソン素敵ですね
癒される

534 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/26(木) 16:14:15 ID:VQ0W.Ysk
こんにちは。mxTTnzhmでございます。
今回は「ネウロイ撃破の帰り道グダグダトーク」と言う事で
思い付くままに書いてみました。
トゥルーデとシャーリー二人の会話です。
ちなみに今回も保管庫No.0450「ring」シリーズ続編と言う事で宜しくです。

535 名前:walkie talkie:2009/03/26(木) 16:15:02 ID:VQ0W.Ysk
「ふーっ、しかし今日のネウロイは面倒だったなあ」
「ああ。しかし以前のもの程ではないな」
「とにかく、早く帰って風呂入ってサッパリして、なんかこう、冷たい飲み物でも飲みたいね〜キューっと」
「基地に帰還し報告を終えてこそ、戦闘終了だ。まだまだだぞ」
「これだから堅物はぁ。もうこの近くにネウロイは居ないし、大丈夫だって」
「緩み過ぎだ、リベリアン。そう言う油断が隙を生み、事故や撃墜に繋がるんだぞ」
「そういうアンタだって、やけに速度上げてるじゃないか。早く帰りたいんだろ? わかるよ」
「ちっ違うぞ!? あくまでも、戦場からの帰還を可及的速やかにだな」
「要するに早く帰りたいって解釈でいいんだろ?」
「なぜそう取る?」
「あんたの顔が必死だからさ。大丈夫、基地もみんなも逃げないって」
「お前だって、どんどん速度上げてるじゃないか。さてはルッキーニと……」
「おいおい、なんでそこでルッキーニが出て来るんだ? おかしいじゃないか」
「いつもお前の帰りをハンガーで待ってるだろ」
「まあね〜。そこがまたかわいいんだけどさ〜。そうそう聞いてくれよ、この前なんかさ、ルッキーニの奴、
わざわざハンガーまで『喉渇いたでしょ〜』って水筒持って来てくれてさ。それがもうたまんなく可愛くってさ。
でもそれお茶入れてると見せかけてバーボン入っててさ、あたしそれ気付かずにぐいーっと一気飲みしちゃって、
もう報告書どころじゃなくなっちゃって、ルッキーニ横で大笑いしてるし……」
「……」

「ところで、堅物さあ」
「何だリベリアン」
「堅物とハルトマンって、いつ結婚するのよ?」
「もうしてる」
「してるって、そりゃ婚約だろ。法律的な『結婚』はまだだろ?」
「今は戦時中だ。仕方ない」
「そういうもんかね。勢いでしちゃってもいいんじゃないの?」
「仮にも私達は501を、いや、ブリタニアの防衛と言う重大な任務を背負ってるんだ。そんな気軽な事は出来ん」
「でも、基地の中ではあっちこっちで……」
「やめんか!? てか貴様見てるのかっ!?」
「そりゃあ、あっちでイチャイチャ、こっちでイチャイチャされたら嫌でも目に飛び込んで来るって話だよ」
「……すまん。今後は自重する」
「別に責めてる訳でもやめろって言ってる訳でもないよ堅物。前はあんなにカチコチで張り詰め過ぎ、規則の塊だったのが、
今じゃでろんでろんになってるのを見るのも悪くないつうか、あたしとしては少しホッとしてるとこもあるんだ」
「何だそれは。何故お前に安心されないといけないんだ」
「同じ先任尉官だからさ。ま、それはいいとして」
「流すな。リベリアンだって、ルッキーニとよく……」
「見てない様で見てるねえ、堅物も」
「その嫌らしい笑みを止めろ。こっちだって見たくて見てる訳じゃない」
「まあ、お互いそう言う事にしておこうか」
「……」

「で、結婚はいつよ?」
「だからまだだって」
「しちゃいなよ」
「何でそうせかすんだ」
「その方がお互い区切りも付くんじゃないの?」
「私は、今のままでも十分だ。一緒に居るだけで良いんだ。それにエーリカと二人で話して決めてあるんだ。
『この戦いが終わったら、式を挙げよう』って。……どうしたリベリアン、顔が青いぞ?」
「あんた、……死ぬ気か?」
「はあ? 何故そうなる」
「『戦地で結婚願望を口にすると死に易い』って話、どっかで聞いた事有るぞ」
「最初に話を振って来たのは貴様だろリベリアン! なに縁起でもないことを!」
『シャーリーさん、バルクホルン大尉?』
「中佐?」
「ミーナ、どうした? 敵か?」
『いいえ。敵はいません。ただ、無線で二人の話が筒抜けなんだけど……』
「ありゃ」
「なっ! こ、これは……は、謀ったなリベリアン!」
「なんでそうなるかね〜。ほら、見えて来たよ。あたし達の基地が」
「あ、ああ……。もうすぐだな」
「さあ、帰ってお互い、愛しのダーリンだかハニーだか、まあどっちでもいいけど、無事の再会を
喜び分かち合おうじゃないか……って何ため息ついてるのさ」
「いや。何でもない」
「あー、腹減ったなあ、喉渇いたな〜」
「無線で聞こえるようにわざと言ってるだろ、リベリアン」
「ばれた?」

end

536 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 16:15:54 ID:VQ0W.Ysk
以上です。
グダグダですね。すいません。

トゥルーデのは死亡フラグではないですよ。
なんたってウルトラエースですから(何

ではまた〜。

537 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 20:29:14 ID:ugTNJ32c
>>536
なんだ、このバカっぷるコンビは!?
けしからん!もっとやれ!!

たくさんお題出てるけど、お題一覧みたいな形で置いておけばいいんじゃないかな?
前もこんなの思いついたけど、誰か書いてー、みたいなのがあったから、それを受け付けるようなイメージで。

後、個人的な意見でアレなんだが、>>510の「一日服従」はなんか、語呂的にいちゃいちゃな感じがしないので元の「貴方の言うこと〜」の方がいいなぁ。

538 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 21:27:37 ID:KhPlJYo6
小ネタ
エーテル噴流式ストライカー「橘花(きっか)」
ネ式20-魔導エンジン搭載。
カールスラントの噴流式ストライカーMe262 「シュヴァルベ」を参考に造られたジェットストライカー。
シュヴァルベより小型化されているが、最高速度はシュヴァルベに劣る。
扶桑皇国初の実用型ジェットストライカーであり、後にリベリオンにその技術が渡る事となる。
また推力を20%増したネ式20-魔導エンジン改も設計されている。

539 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 23:10:58 ID:k2CFDT1E
マルセイユの使い魔が42年に死亡とあるけど、
カトーさんと出会ったり統合団アフリカを結成するくだりはどの年号になるんだろ?
シャッキーニが配属されてくるまでの間かな?
つか、マルセイユかっけー…ほれる

540 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 23:16:33 ID:rMZxwxgc
カトーとマルセイユが出会ったのが、40年か41年ごろだろうから…
アフリカの統合団結成もおそらくそれぐらい
42年ぐらいにはカトーも加わってるはず
使い魔が42年に死んで、44年にシャッキーニがくるときでもアフリカにはいるようだから
軍人ではあり続けているようだ

541 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 23:28:34 ID:bMyb961E
そもそも使い魔を失うというケースが稀なんだし、そうなったウィッチは
その後も別の使い魔と再契約して飛び続けようとするのかも謎だなー
使い魔が死ぬ要因は普通の動物とは違うんだろうし何やったら死ぬのか見当もつかんのぜ

542 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 23:38:26 ID:pVDGmRVk
YES/NO枕ネタが楽しみすぎて今夜は眠れそうにない
たとえ書くと宣言した職人がひとりもいなくても、だ…

543 名前:名無しさん:2009/03/26(木) 23:39:24 ID:J7lRy5oE
>>541
きっと被弾しそうになったマルセイユをかばって・・・
泣けるぜ・・・

544 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 00:09:16 ID:vr8SFDTE
>>542
YES/NO枕って
ttp://www.kyoto-wel.com/item/IS81021N00111.html
この事?

是非その妄想をSSに!

545 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 00:13:04 ID:REPBmt6o
今。時代はYESYES枕!!

546 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 01:57:46 ID:CuGtHuzw
何というSSラッシュ・・・。
この俺が、読み切れないだと・・・?

547 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/03/27(金) 02:48:57 ID:U16kc5cQ
皆さんGJ!トゥルーデ率が高くてニヤニヤw


わたできの衣装がやっと終わって落ち着いたので投下します。
ヘルマ×トゥルーデです

548 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 02:49:47 ID:U16kc5cQ
はやく、はやく。
もっと速く飛んで、私のストライカー。
この言葉、早く伝えたい。

はやく、はやく。





「…ヘルマ!」
「こ、こんにちは!突然の訪問失礼致します!」

力なく敬礼する私を、皆さん……ストライクウィッチーズ隊の皆さんはびっくりしたように見つめた。

「ヘルマさん、大丈夫?魔力が残ってないんじゃない?」

不安そうに声をかけてくれるヴィルケ中佐。

「だ、大丈…ふぇ〜…」

もう一度敬礼しようとするも、足がふらついた。

「っと…!レンナルツ、しっかりしろ」
「ふわっ!ば、バルクホルン大尉…!」

倒れそうになった私を支えてくれたのは、バルクホルン大尉だった。
ああ、やっぱり大尉はお優しいです。細いのに力強い腕もふかふかの胸もあったかくて……

「レンナルツ?」
「……はっ!す、すみませんです大尉!」
「いや、かまわないが…一体どうしたんだ、魔力がなくなるまで飛ぶなんて」
「あの…実は、近くまで別件で来ていたので、無理を言って少しだけ抜けさせていただいて…なるべく早くと、最大出力で飛んできました」
「なっ…途中で完全に魔力が切れたりしたらどうする!今後は気を付けろ!」
「りょ、了解しました!」

549 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 02:51:06 ID:U16kc5cQ
うう、怒られてしまった…

「でもどしたの?そんな急いでくるなんて」

ハルトマン中尉が首を傾げてそう言った。

「そ、それは…あのっ…」

私は未だ体を支えてくれている大尉を見上げた。なんとか背筋を起こし、姿勢を正す。

「大変遅くなり申し訳ありませんっ!ゲルトルート・バルクホルン大尉、お誕生日おめでとうございます!」
「…え…」

大尉は驚いたように目をぱちぱちさせる。
それはそうだ、今日は3月27日。大尉の誕生日は本当は3月20日なのだから。

「すみません…本当は当日にお伝えしたかったのですが、新しい試作機の実験が終わらず連絡できずにいて…一週間も遅れてしまって、本当にすみませんでしたっ!」

一気にそう言って、深く頭を下げた。

「あの…レンナルツ、頭を上げてくれ。謝る事なんか何もないだろう」

少し戸惑い気味の大尉の声に、ゆっくりと顔を上げる。

「嬉しいよ、わざわざ祝いの言葉を言いに来てくれるなんて。ありがとう」
「バルクホルン大尉…」

大尉の優しい笑顔に思わず見とれてしまう。
はぁ…なんて綺麗な人だろう…

…はっ、うっとりしてる場合じゃないです!

「大尉、これ…プレゼントです。対した物じゃないのですけど…受け取ってください!」

550 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 02:52:20 ID:U16kc5cQ

私は懐に大切にしまっていた包みを差し出した。
大尉はまたありがとう、と微笑んで受け取ってくれた。

「開けてもいいか?」
「はいっ」

中身は、小さい黒猫の置物。少し前に買い出しに出掛けた時、見つけた物。

「可愛いな。ふふ、レンナルツに少し似ているな」
「そ、そんな…」

実は、少しだけ自分を意識して選んだ物だから、大尉の言葉がとても嬉しかった。
私の一部でもある黒猫が大尉と一緒にいてくれれば、離れててもいつでも側にいるような気がして…
恥ずかしくて大尉には言えませんけど!

「大事にする。ありがとう、レンナルツ」
「いえっ!気に入っていただけて光栄であります!」

大尉の素敵な笑顔が見れただけで、本当に来て良かったと思う。


それから私は魔力がある程度まで回復するのを待ち、日が暮れる前に軍に戻った。



―――


「お帰りなさい、ヘルマ」

軍に戻ると、シュナウファー大尉が出迎えに来てくれた。

「ただいま戻りました、シュナウファー大尉」
「トゥルーデにプレゼント渡せた?」
「はい!喜んでもらえました!」
「良かったわね」

ふふ、と笑ったシュナウファー大尉は、ちらりと時計を見た。

551 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 02:53:38 ID:U16kc5cQ
「そろそろいい時間ね。ねぇヘルマ、少し私の部屋にこない?」
「え?あ、了解しました大尉」
「軍務の時間は終わったでしょ、ヘルマ」
「ぁ…はい、ハイディ」

何故か楽しそうなハイディに、私はついていった。


少し薄暗いハイディの部屋に入る。リトヴャク中尉もそうだったけど、ナイトウィッチの部屋は夜の闇に慣れるためにいつも暗くて、ちょっとだけ怖い…

「ちょっと待ってね」

ベッドに座ったハイディは、魔力を解放した。
羽根と尻尾と共に、頭部に魔導針が出現する。
そのまま目を閉じじっとしている。

「…?」

ハイディが何をしているのかわからず、私はただ見ているだけだった。

「…ん、見つけたわ」
「どうしたんですか?ハイディ」
「ヘルマ、魔力を解放して私の手を握って」
「はい…」

言われるまま私も魔力を解放しハイディの手を握った。
すると、頭の中に何か声が聞こえてきた。この声は…

「バルクホルン大尉の声…」
「そうよ」

大尉に続いて、ヴィルケ中佐とハルトマン中尉の声もした。三人で何か話しているような…

「三人で飲み会でもしてるのかしら」
「あの…ハイディ、これは一体…」

何もわからないままの私に、ハイディはにこっと微笑んだ。

552 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 02:55:11 ID:U16kc5cQ

「ごめんね。ヘルマがトゥルーデにあげた置物に、ちょっとマイクを仕込んでおいたの」
「…へっ…?」
「トゥルーデが向こうでどうしてるか気になるじゃない?」

くすくすと笑うハイディ。
あの、ハイディ…それは、盗聴って言うんじゃ…

『うわっ!こら、エーリカ!』

大尉の声が頭に響いて、言いかけた言葉を中断した。

『なんだよ、嬉しいくせに〜』
『う、嬉しくない!…ゃ、ばか…どこ触って…』
『あら、フラウったらいきなりね。じゃあ私も…』
『やっ、ミーナ…ぁ、あ…』

こ…
これは、まさか…!

「ひゃあああ!ちょ、中尉に中佐!何をやって…!」
「トゥルーデ、相変わらず夜は被撃墜王ね…」
「そそそんな事言ってる場合ですか!音声止めてくださいハイディ!」
「手をしっかり握って離さないのはヘルマの方だけど」
「だ、だってそんな…あ、大尉…こんな声出して…ううぅ、可愛いです!綺麗です!羨ましいです〜!」

大尉の甘やかな声が頭の中いっぱいに響いてきて、私はバタバタ暴れながらもハイディの手を離さなかった。

「まぁ、こうやってたまに二人でトゥルーデに想いを馳せましょう」
「で、でもこれって盗聴…あぁっ大尉ったらそんな声…!」

ああ…あの黒猫は本当に、離れた私たちを繋いで(?)くれました。

「色っぽすぎます!ダメです大尉ーっ!」

刺激の強さにくらくらしながらも、黒猫からの通信をしっかりと聞いてしまう私でした…
ごめんなさい、大尉…

553 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/03/27(金) 02:56:43 ID:U16kc5cQ
おしまいです。


関係ないですがマルセイユかっこいいな…アフリカ読みたくなった


では失礼します〜。イベ楽しみだ

554 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 06:43:29 ID:7TWlAwNI
「魔導針で盗聴…その発想はなかったわ、今すぐエイラにネコペンギンを(ry」

ここまで考えて、そんなみみっちいことしなくてもサーニャはエイラと一緒なことに気付くのであった


GJです、面白いこと考えられますねえすげえや
ハイディさん怖いっす

555 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 09:50:27 ID:z.te.4Pw
>>553
やべぇな。俺にはヘルマ属性は無かったはずなのに、ちょっとぐっと来るモノが・・・。

すぐそこのエイプリルフールで思い切り騙されちゃうヘルマさんとか誰か書いてくれないかなぁ、とかぼやいてみる。

556 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 17:00:30 ID:R.9/1l4s
>>553
GJです!!
私もわたでき参加者なので楽しみです。会場でコス見ますねw


SS投下します、相変わらずの携帯ですみません;
またサーニャ×エイラ・ハルトマン×バルクホルンです。

557 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 17:02:49 ID:R.9/1l4s
こんなにわくわくするのって初めてかもしれない、怒られちゃうかもって
わかってるのに止められない、だって楽しいんだもの。
私は今、ストライカーユニットなしで空を飛んでいる。
貴女は受け止めてくれますか?
私の体を、気持ちを、抱きしめてくれますか?


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「謹慎処分で自室禁固…?」
「うん、サーニャが哨戒に行ったすぐ後かな?
宮藤とルッキーニと三人で『扶桑侍ゴッコ』ってモップ振り回してたら
ミーナの顔にクリーンヒットしたんだよ」


だから昨日エイラの部屋に外側から鍵がかかってたんだ。
哨戒を終えていつものようにエイラの部屋に潜り込もうとしたのにできなくて
仕方なく自分の部屋に帰ったけどよく眠れず、皆と同じ時間に食堂に来てしまい
そこで初めて、エイラが昨夜から謹慎処分中だと知った。


「笑い事じゃないだろうフラウ、あの時はお前も…」
「えー、トゥルーデなんの事言ってんのー?」
「………僚機をあっさり見捨てるんじゃない」


逃げたのかな、ハルトマンさん
バルクホルンさんは手に持っていた報告書でぺしっとハルトマンさんの頭を軽く叩いた
怒られてるのにハルトマンさんは嬉しそうだ、バルクホルンさんは芳佳ちゃんが来てから
すごく柔らかくなったと思う…ハルトマンさんには特に。エイラ達のいたずらなんかにも
やり過ぎでなければ見過ごす事が増えた。


「ネウロイはしばらく現れないだろうというミーナの判断で三人まとめて自室禁固だ
食事の支度にリーネが大忙しだったよ。」
「あの、ルッキーニちゃんの自室禁固ってどうなるんですか?」


哨戒から帰ってくる時、毎回違う場所で眠っているのをよく見る。
部屋はあるんだろうけど、部屋でじっとしているルッキーニちゃんなんて想像がつかない


「脱走の可能性も考慮して、特別にリベリアンの部屋での禁固処分だ
あくまで処分が優先だからな、あいつと一緒なら大人しくしてるだろうと
鍵もリベリアンに管理を任せてある、あいつが出る場合は部屋に鍵をかける約束だ」
「ちなみにさっきミーナから鍵と許可を貰って宮藤にご飯持って行った
リーネはなかなか戻ってこなかったね」


な、なんかそれってちょっと…ずるい
自業自得とはいえ、二人とも処分中でも好きな人に会えているのに、私は…

会えないとわかるとなんだかどんどん会いたくなってくる。


「処分はいつまでなんですか?」
「今回は一日だけだって、明日の朝には出てこれるでしょ」


こんなにいい天気で、珍しく早く起きたのに明日までエイラには会えない。
太陽は苦手だったけど、エイラの髪をきらきら照らしてくれると気付いてからは少しづつ好きになれたのに…
今日は私はお休みだから、少しの時間でもエイラとお散歩とか行きたかったな。


「さて、私は哨戒に行ってくる。二人ともおかしな事を考えるなよ」
「おかしな事…?」

バルクホルンさんの何気ない一言に反応したハルトマンさんはふと考え込み
だんだんと笑顔になる、例えるなら『にや〜〜』って感じ

558 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 17:03:22 ID:R.9/1l4s
「な、なんだフラウ!その笑いは!?貴様また何か余計な事でも」
「ねぇねぇサーニャ!エイラに会いたい?」
「ぇ?は、はいっ!」


いきなり迫って来たハルトマンさんにびっくりしたけど、エイラに会えるかもって言葉に
期待が高まり、思わず返事をしてしまった


「オッケー決まり!トゥルーデももちろん協力してくれるよね?」
「何をするかもわからないのに協力しろとは何事だまったく…」


指揮官ハルトマンさんは私とバルクホルンさんの肩を組んで本日の作戦について話しはじめた


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「まったく…ミーナにバレたら我々もただではすまんぞ」
「あ、あの…すみません、本当に」
「いや、サーニャのせいではないさ
フラウが…ついでに私も勝手にやっているだけだ」


格納庫でストライカーの準備をし、背中にMG42を二丁抱えたバルクホルンさんは
笑顔で返してくれた


「…サーニャは変わったな、以前だったらこんなめちゃくちゃな事に
付き合わなかっただろう、今日が初の謹慎処分かもしれないんだぞ?」
「それはバルクホルンさんも同じですよ、ハルトマンさんの影響ですか?」


ハルトマンさんの名前をだしたらバルクホルンさんの表情がなんとなく
柔らかくなったような気がした。こんな所はすごくエイラに似ている


「そうかもしれないな。…時間だ、行こう」
 
 


あーぁ、つまんね。
ミーナ中佐にモップを当てた私は当然怒られた、顔じゃなくて足とかだったらセーフ……いや、ムリだナ
だいたい、1番ノリノリだったハルトマン中尉がいつの間にか逃げ出していて
怒られなかったってなんなんだよ、こーゆー時だけは僚機をあっさり捨てるんだもんなー
退屈になって占った今日の自分の運勢は『予期せぬ自体』だった、もうなってるっつーの。
はぁ…サーニャに会いたいなぁ…


その時ドアをノックする音が響いた。


「やっほーエイラ、元気?」
「ハルトマン中尉!?おまえー!昨日はよくも裏切ったナ!」
「あー、それ今度暇だったら聞くからさ
とりあえず今すぐ窓開けてしっかりキャッチする、わかったね?
ミスったらかなりマズイよ」
「……ナニ言ってんダ?」
「はい急ぐー」


しぶしぶ窓を開けて外を見る、あーいい天気。
耳を澄ますと誰かが飛んでいるのかストライカーのエンジン音が近い。
……………近い?っておい!近すぎる!!
あまりに近いエンジン音に思わず窓から身を乗り出して外を見た。
そこには予想もしなかった光景があった

559 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 17:03:49 ID:R.9/1l4s
「エイラーーーー!!」
「サ、サーニャーーー!?」


エンジン音に負けないように普段から考えられない大声で私の名前を呼び
ストライカーを装着していないサーニャが後ろからバルクホルン大尉に抱えられて
楽しそうに空を飛んでいた。


「行くぞっ!エイラ!」
「エッ!エーッ!?」


状況を何一つ理解してない私を無視して
バルクホルン大尉は私に向かってサーニャを文字通り『投げた』
体だけが反応して、窓から飛び込んで来たサーニャを抱き留めたけど
勢いで軽く後ろに吹っ飛び、幅が足りなかったのか首だけがベットから落ちて
ベットサイドにぶつかりそうになった、でもサーニャの腕が
しっかりと首にしがみついていたので気合いで止まった。


「サーニャ、無事ー?」
「だ、大丈夫です!」
「よっし大成功!んじゃ、私行くねー」


廊下からは呑気なステップが、外からはストライカーのエンジン音が遠ざかり
部屋はまた静かになった


「……ふふっ、あはははっ。
あー、怖かったーまだドキドキしてる」
「さーにゃぁ…」


耳元でサーニャが楽しそうに笑っている。
こんなに明るく笑うサーニャはすごく珍しい。
しかし、それまで自分がサーニャを抱きしめたままだった事に気付いて
慌てて手を離し、体を起こす。


「サ、サーニャ!あの、離してほしいナーなんて」
「やだ」


短く答えて首に回されたサーニャの腕の力が強くなった。


「うー…どうしたんだよさーにぁ、あんな事したら危ないっテ
怪我したらどーすんだヨ」
「だってエイラに会いたかったんだもん、そしたらハルトマンさんが
この入り方を考えてくれて、バルクホルンさんが連れて来てくれたの」


やっぱりハルトマン中尉か…でも、あの堅物大尉までこんな事するなんてびっくりした。
MG42を二丁背負いつつサーニャを抱えるなんて、たしかにバルクホルン大尉の
魔法じゃないと重量オーバーだ。
投げる専門のシャーリーがやれば、私は某ネウロイのようにお腹に穴が空いていただろう

560 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 17:04:18 ID:R.9/1l4s
「ッタクー、三人揃って私みたいになりたいのかよ、退屈なんだゾー」


さっきまで、だけど。
サーニャが皆とこんな大掛かりないたずらが出来るようになるなんてすごく嬉しい。
歳相応にハメを外すべきなんだよ、いたずらだって思いきりすればいい
今回はちょっと危ないからもう止めて欲しいけど


「でもサーニャ、どうやって出るつもりなんダ?ご飯とか食べに行けないゾ?
私のを半分こでいいか?」
「ううん、それは大丈夫」


やっと私から離れたサーニャをよく見ると、背中にリュックを背負っていた。
中を開けると出るわ出るわ!
サンドイッチ、水の入ったボトル、お菓子…おぉサルミアッキ!ま、枕まで…


「なんかリュックやポケットからなんでも出てくる猫のキャラクターとか
いつか流行りそうだな、扶桑あたりで」
「それ大きさが関係ないならフリーガーハマーが出てくると嬉しい…」


サーニャは枕以外を机に置いていきなり服を脱ぎ散らかしだした


「いっ!?サーニャ!?」
「………眠い。昨日…あんまり…寝て…」


サーニャはまた私にしがみついてそのまま横に倒れ込んだ。
生身で空飛んだ直後に眠くなるか?見た目は繊細なのに意外と肝が据わってるんだよなぁ


「今日だけ…だかんナ」


サーニャの服は…後でいいや。
する事もないんだ、私も寝よう。
 
 


「まさか処分を受けてない子が基地から逃亡なんてねぇ」


坂本と話していたミーナは呆れていたように呟く。
二人はエイラの部屋の真下にあたる場所にいたのだ
ストライカーのエンジン音も響いていたし、気付かないはずがなかった


「はっはっは、これではサーニャとバルクホルンも明日一日は自室禁固か?」
「そうね…サーニャさんに関してはエイラさんの部屋で謹慎してもらいましょう
皆して変な癖にならなければいいれけど」
 


翌日、宮藤・ルッキーニ・エイラの謹慎は解かれたが、サーニャ・バルクホルンは自室禁固処分となった。
姿を確認されなかったハルトマンはこの二日間、処分を受けていない。



fin

561 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 17:11:12 ID:R.9/1l4s
おしまいです。この4人ばっかりですみません、IDはP/zSb9mcって人です。
パソコンでまとめみたら3本書いた人の勲章と
何かを貰えててびっくりしました、ありがとうございます。わーい。

562 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 17:48:12 ID:4fKyjl2I
>>561
なんというアクション映画wwwだがそれがいい。GJ!

それにしてもこのスレの住人はどうしてこんなにネタを思いつくんだか。悔しい…でも尊敬しちゃう…!

563 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 21:23:58 ID:8KxkIAmo
>>561
エーリカヒドイw だが、GJ!
次の日は謹慎解かれてもサーニャにつきあって1日一緒にいるだろうエイラを妄想してしまったよ。

564 名前:<削除>:<削除>
<削除>

565 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 21:29:32 ID:YM6XZwhI
サーニャにはぜひとも「いえっさ」と言ってもらいたい

566 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 21:45:31 ID:8KxkIAmo
いや、そこは格好良く「Yes Sir!」だろう

567 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 22:03:49 ID:LOWR10z6
オラーシャ語で「ダー!」だったらどうかと思うんだナ
でもサーニャが言うならきっとかわいいんだナ

それよりも私を受け止めてーな積極サーニャは良いものだ!GJ!
そしてエーリカはさすがw

568 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 23:17:24 ID:HHA5q8ZE
シコルスキーが槍でついたときも「ダッ!!」だったな
ロシア人は気合いれるとき「ダ」なのか

569 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/03/27(金) 23:20:42 ID:OL57BI6U
サーニャが「ウラー」とか「ダワイダワイ」とか言ったらソレはソレでかわいいかなーとか思いつつうまく想像しきれない。

>>566
現代では慣例的に軍隊では「Yes Sir!」が使われてたりするけど女性に対しては「Yes Mam!」が政界だったりする。
小説でもこっちが使われてるからSSで生かすならコッチかもw

570 名前:名無しさん:2009/03/27(金) 23:26:12 ID:0lkTnh0g
>>565
エリスに通じるところもあるかもしれんね
いえっさ良いよいえっさ

571 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 00:03:53 ID:bbOmJfN2
Yes, ma'am!
マム、って響きがやわらかくて好き

572 名前:Confeitable,Comfortable 1/2:2009/03/28(土) 00:07:48 ID:xv2o4YP6
枕を抱きしめたまま起き上がって、細目で彼女を見やる。にじんでいく視界に、既視感のような気持ちが
こみ上げる。
ねえ、ねえ。声には出さずに、呟いて。伝わりっこないけれど、語りかけて。
あのね、実はね。どうしようもなく胸を包んでいるこの気持ちをどうにかして言葉にしようと、懸命に思考を
めぐらせるけれども、やっぱりどうしても言葉にならない。

あなたの空色を、本当は良く知っていたの。今更記憶にメモを取らなくたって、エイラの色は目に焼きついて
いる。
だってだって、ずっと見上げていたから。眩しいと思いながら眺めていたから。私とは無縁と思われた明るい
昼間のその空を、エイラを見ることで補完していた。それは無意識の行動だったから気付かなかったけれど、
今、改めて考えたらそうだったのに違いないと確信できる。

「…そうね」

否定したところできっと、エイラは「私がいいって思ったからいいんだ」という風に返すのだと思ったから、
私は彼女の言葉をそのまま肯定することにした。そうね、そうだね。こういうのって、いいよね。
けれど、私が「いい」と思えるのはこういった休日が珍しいからではなくて、そんな日を一緒に過ごして
くれる人がいるからだ。一人きりじゃない。分かち合う人がいる。それだけで、何でもない日はとくべつに
なる。一人で過ごすことの多かった私にとっては、それがとてもとても、貴重なことに思えるのだ。

そうだろ?
いつもの抑揚の無い発音で、けれども明らかにご機嫌なのだとわかる口調で、エイラが起き上がって笑い
かけてくる。その顔を見るのはちょっとだけ気恥ずかしくて、視線を落として彼女の空色を見た。
「…ほし?」
そして、そこに見つけたワンポイントの刺繍に、思わず声を上げる。エイラの今来ているパーカーには、
空色の上にぽつりと黄色い星がプリントされているのだった。青い青い空のようなその色にそれがある
ことは、私にはとてもとても不思議なことに思える。ん、なあに?エイラが首を傾げたから、何でもないわ、
と答えてごまかした。よく考えたら、彼女の服には背中やおなか、肩や胸、どこかしらに星の刺繍やプリント
が入っていたような気がしてきた。

(星が好き…なのかな)

それはますます、私にとっては不思議な感覚だった。だって昼間に星は見えない。けれど夜に空色はない。
日が落ちて、夜の暗闇がやってくるからようやっと弱弱しい星の光は輝くことが出来るのだもの。もちろん
空色を好むエイラが星柄をも好んでいようとも、私に文句をつける余地なんてこれっぽっちもないのだけれど。

ちかちか光ったりはしない、単なる刺繍に過ぎないその星に、私は自分の故郷を想う。赤い星を模した
記号が、私の国を表すマークなのだ。もちろん、私の普段身につけている服にもそのマークは描かれて
いる。
おそろいね、なんて口にするのは、なんだか自惚れみたいだから出来ないけれど、小さな小さなその共通点
が、とてもとても嬉しくて。もしかしたらそれさえもエイラの気遣いなのではないかしらと思えて心が温かく
なる。金平糖みたいな甘い甘い優しさを、ぽろぽろと手に降らせてくれているような。ただの国のマークでしか
なかったそのマークが、どうしてか今はひどく愛しい。

「サーニャ。」

手、出して。
声をかけられて、言われるがままに手を差し出す。がさごそとサイドテーブルに手を伸ばしたエイラが、袋を
ひとつ取り出して差し出した私の手の上で傾けた。ぽろぽろとこぼれてくるのは半透明に透き通った、いろ
いろな色をした小さなつぶつぶ。一粒とって口にすると、とげとげの感覚と甘い味。懐かしい味わいと共に
溶けて行くそれは、星の形を模したコンフェイト。

ありがとう。
ようやっと言葉に出来た気持ちは小さな呟きにしかならなかったけれど、静かな静かな休日の、静かな
静かなこの部屋ではちょっと大きく響いた。少なくともエイラが嬉しそうに笑ってくれたから、伝わったのだと
確信できた。

『星が好き』。その言葉を、頭の中のメモ帳に書き込んでいく。ページをめくって、『わたし』についての項目に
も、同じ言葉を。



すみません、以前投下した「ハニーバースディ」を名乗り間違えたようです。
コンフェイト(confeito)は金平糖の意です。
21X2w2Ibでした。

573 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 00:10:06 ID:xv2o4YP6
間違えて後半投下してしまいました、すみません
前半を投下してもどうしてか反映されないのでtxtあげをします。少々お待ちください。

574 名前:21X2w2Ib:2009/03/28(土) 00:15:56 ID:xv2o4YP6
http://tool-ya.ddo.jp/webfs/~enigma/Confeitable-Comfortable.txt
>>572は投下ミスなのでこちらをご覧下さい
どうも失礼いたしました

575 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 00:26:13 ID:EJuMju4c
>>574
2の多い人キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!
相変わらずステキな文章GJ!

576 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 04:24:45 ID:IYhD2iLY
>>574
「ねむくないかー?」のひとことでこんなに萌えるとは思わなんだ……。
やばいっす。イラストと一緒に見たら癒しの力が半端無ぇ。GJ!

577 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 07:11:30 ID:s3dvqwmM
>>574
あなたの書くサーニャの気持ちはほんにかわいおすなぁ……
このきっかけでサーニャが星にやたら詳しくなったとか想像するともうたまらんよ
エイラはエイラでおそろいのつもりで着てて、問い詰められて赤くなるところまで想像したw

578 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 08:36:48 ID:79kUI92w
数日ぶりに来たのだが、進行はこっちがメイン?

579 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 10:26:47 ID:6EtQXw4A
SSを投下するのだったら、避難所の方が良いと思う。
今、本スレに投下したら喰い尽くされるよ。

580 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 10:53:39 ID:qX3J/a9o
>>578
メインと言うか、bbspinkの方は殆ど例の自演・中傷で埋まってるから
SS投下にしろ雑談にしろこっちが良いと思う。

581 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 10:57:18 ID:DwEeYTzI
ハイデマリー→サーニャ×エイラがもっと増えたらいいなぁ

582 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 16:04:38 ID:79kUI92w
まだいるのか・・・もう見るのも嫌だよ

明日はオンリーだが行ける人レポお願いしますだ

583 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/28(土) 21:22:42 ID:uZmbSGbc
こんばんは、mxTTnzhmでございます。SS出来たので投下します。
今回は保管庫No.0932「talk chat」の続編
(つまりNo.0450「ring」シリーズ続編ですね、ややこしくてすいません)
と言う事で宜しくお願いします。

584 名前:hot stuff 01/05:2009/03/28(土) 21:23:14 ID:uZmbSGbc
管制塔の無線から、ミーナの合図が二人に聞こえた。
空を飛ぶ芳佳とヘルマは同時に加速し、位置取りを始めた。
「遂に始まったか」
美緒が呟く。
「ええ。高度9000からのスタートですわ」
ペリーヌがレーダーで補足した情報を伝達する。
管制塔のベランダには501の隊員全てが集まり、“世紀の一戦”の行方を見守っている。
先日の休憩時に出た“模擬戦”の話題は、結局シャーリーとの速度勝負そっちのけで「芳佳vsヘルマ」で決定し、始まったのだ。
雲一つない青空。ネウロイの警報も無く……模擬戦には丁度良い。
トゥルーデとエーリカは肩を寄せ合って空を見る。
「レンナルツとミヤフジが一対一の決闘ねえ。トゥルーデはどっちが勝つと思う?」
「私は……どっちにも勝って欲しい」
「どうして? 二人の“お姉ちゃん”だから?」
「ち・が・う」
トゥルーデはエーリカの顔を睨んで否定すると、再び空を見つめ、呟いた。
「かたや、我がカールスラントが誇る最新鋭のジェットストライカー。技術的にも、絶対に勝てる筈だ。
しかし、宮藤は我々501の仲間、家族みたいなものだ。あいつも何だかんだで、技術的に上達している。
501の代表として、簡単に負けて欲しくは無い」
偽りの無い、素直な気持ちを吐露するトゥルーデ。
「だよね〜。ちょっと複雑な気分だよね」
「そう言うエーリカは、にやけてるじゃないか」
「見える?」
トゥルーデの腕をぎゅっと握って笑うエーリカ。やれやれ、と溜め息を付いてトゥルーデはエーリカの肩を抱き寄せた。
ルッキーニは、空に軌跡を残す二人を指差して言った。
「ねえねえシャーリー、どっちが勝つか賭ける? ……シャーリー?」
「いいよなあ……ジェットストライカー」
手摺に頬杖をついてため息を漏らすシャーリーを、エイラがつついて言った。
「まだ落ち込んでるのカヨ〜。そのうちリベリオンでもジェットストライカー作るダロ?」
「それまでに、あたしがまだ現役のウィッチで居られたらいいんだけどさ……」
シャーリーは手摺をぎゅっと握り締め、身を乗り出して叫んだ。
「ちくしょー! そのストライカーあたしによこせー!」
「それにしても、リベリアンは病気だな」
ぽつりと呟くトゥルーデ。
「叫ぶなッテ。サーニャ起きちゃうダロ」
エイラに身体を預けながら、ぼんやりと空を眺めるサーニャの姿が有った。
「二人とも、加速してる……」
「宮藤は何考えてるンダ? 速度じゃ勝てないノニ」
エイラとサーニャは状況を見守った。
その横では、心配そうに見守るリーネの姿が有った。
「芳佳ちゃん、勝てるかな」
「大丈夫だリーネ。宮藤には勝機がある」
リーネの肩をぽんと叩き、頷く美緒。

芳佳は加速し、まずはヘルマの動きを探る。
一方のヘルマは、速度と高度を上げ、一撃離脱戦法の構えだ。
芳佳は、ハンガーを出る直前、美緒にぐいと肩を掴まれ、頬をくっ付けて言われた事を思い出す。
それは初めて空に上がった、あの時と同じ感覚。
「良いか宮藤。相手は一撃離脱を得意とする高速のジェットストライカーのウィッチだ。一撃離脱と言う事は、
初太刀……最初の一撃をやりすごせば後は何とかなる。まずは最初に気をつけろ。特に高々度ではな」
芳佳は心の中で反芻する。美緒のアドバイスはもう少し有った。
「前の戦闘でも知っての通り、あのストライカーは低速域では弱い。そこが狙い目だ。粘って格闘戦に引きずり込め。
もし相手が速度を落さなければ、私達の零式艦上戦闘脚の得意な低空域に持ち込め。いいな」
美緒の言葉を胸に刻む。うん、と頷き、九九式機関銃を構えた。
一方のヘルマは真っ向から芳佳を狙い、30mm機関砲で銃撃してきた。
最初の一撃。狙い澄ました、正確な射軸が芳佳を捉える。
ひらりとロールしてかわす。ぎりぎりのところを弾が飛んで行く。
幾ら模擬弾……ペイント弾と言え、肌に当たるとべとつくし、当たった瞬間はかなり痛い。
当たれば即負け、しかもべとべとのおまけつき。
それに……501のみんなの為にも、負けられない。
芳佳は顎を引くと、サイドスリップを掛けながら旋回、反転した。
ヘルマはその手には乗るまいと、速度を維持して芳佳をやり過ごし、大きな弧を描いて再び芳佳に迫る。
高速で迫るヘルマの銃撃を、またも皮一枚で避けきり、ロールを繰り返して隙をうかがう。

585 名前:hot stuff 02/05:2009/03/28(土) 21:23:39 ID:uZmbSGbc
「まずは、初太刀でやられなかった宮藤を誉めるべき、か」
美緒が戦況を聞き、呟いた。
「流石に一撃で、とはいかないでしょうね。何せ、空戦技術……格闘戦に関しては、貴方の愛弟子だから」
ミーナが美緒に語り掛ける。
「ともあれ、どうなるか」
二人は揃って、空を見た。

「なんて面倒な!」
ヘルマは思わず声を荒げた。
当たる筈の弾が、当たらない。何故か避けてられてしまう。
一撃で仕留める筈が、出来ない。ひらりひらりと左右に振られ、蝶の如くかわされる。
そして得意の距離を取る事が出来ず……気付くと零式持ち前の小さな旋回半径で、いつの間にか背後を取られている。
勿論、即座に圧倒的な速度差で振り切り、再度一撃離脱での攻撃は出来ても、ひやりとする場面があった。
いや、むしろ僅かなタイミングでも、後ろにつかれるパターンが増えてきた。
芳佳もまだヘルマが操るMe262の速度に慣れないのか偏差射撃が微妙にズレて当たらないのだが……。
これが他の熟練ウィッチ……例えば、かの坂本少佐だったら……と思うと、ぞっとするヘルマだった。

司令塔では、戦況……と言っても模擬戦だが……が刻々と報告されていた。
「レンナルツ曹長、射撃するも当たらず。宮藤軍曹、一瞬背後を取るも振り切られる……」
様子を双眼鏡で眺めていたミーナは、顔を曇らせた。美緒がそれに気付き、どうした、と声を掛ける。
「いえ……私の予感が当たらなければ良いんだけど」
「それは悪い予感か? そうだろう?」
「ええ。あまりにのめりこんで低空域に入り過ぎると……」
「確かに、入り過ぎは危険だな」

戦況は膠着していた。互いに得意な戦法で譲らず、既に七分が経過していた。
芳佳は、賭けに出た。
再び一撃必殺で迫るヘルマをちらりと見やると、低空域へと降下し、ヘルマを誘い込んだのだ。
苛立っていたヘルマはそのまま低空域に突入し、芳佳を狙い撃つ。
芳佳は右に左にとスリップ、ロールを繰り返し、弾を避け、距離を乱す。
『宮藤さん、レンナルツさん、高度が低過ぎます。上昇しなさい』
ミーナからの指示が飛ぶ。その瞬間、芳佳は美緒直伝の左捻り込みを掛けた。
芳佳のストライカーが、身体がぐるりと回転し、ヘルマの真後ろにぴたりとつけた。
ヘルマは芳佳の動きに合わせ、顔を向け、機関砲を構えた。
その刹那、芳佳は、あっと言う顔をして、構えていた銃を放り投げ、ヘルマに近付いた。
「貰った!」
ヘルマはトリガーに指を掛けた。しかし、芳佳の突然の不可解な行動を疑問に思う。
その疑問は、振り返って気付いた。地面すれすれ、森林の直上が見え……
木々に接触し、ヘルマの意識はそこで途切れた。

586 名前:hot stuff 03/05:2009/03/28(土) 21:24:14 ID:uZmbSGbc
「宮藤軍曹!」
かっと目を見開くと、ヘルマはベッドから跳ね起きた。
ぐい、とトゥルーデの腕が伸び、ベッドに押し戻される。
「落ち着けヘルマ。もう終わったんだ」
「……?」
何の事か理解出来ないヘルマ。身体にはほのかな光りと温かさがそそがれ、癒される。
「分かるか? ここは医務室だ」
傍らには、ベッドの脇で必死に治癒魔法を施す芳佳の姿があった。
「わ、私は……」
呆然とするヘルマ。部屋にミーナと美緒、そしてリーネが入ってきた。
「大した怪我で無くて、本当に何よりだわ、レンナルツさん」
「ヴィルケ中佐……坂本少佐も」
「貴方のストライカーも奇跡的にほぼ無傷だそうよ。外装が少し痛んだ位で。少しオーバーヒート気味らしいけど」
ミーナがほっとした表情で告げる。
「あの、一体……」
「レンナルツ、お前は失速して墜落したんだ」
美緒が告げた、衝撃の一言。
「つ、墜落……」
言葉が出ないヘルマ。
「宮藤さんとの格闘戦で低空域にもつれ込んでね……。幸い落下地点が森林地帯だったから、
木がクッション代わりになったのでしょうね。あと、宮藤さんがその場ですぐに治癒魔法を使ったから」
「ここに担ぎ込まれた後も、宮藤がずっとお前に治癒魔法を掛けているんだ」
「そう、ですか」
頭に巻かれた包帯を手で触る。真剣な眼差しで治癒魔法を続ける芳佳を見る。
芳佳の頭に生えていた耳が、不意に引っ込んだ。同時に身体の力が抜け、がくりと床に崩れ落ちた。
「宮藤!」
「芳佳ちゃん。大丈夫?」
慌てて皆に抱きかかえられ、芳佳は薄目を開けた。
「あ、バルクホルンさん、リーネちゃん。私なら……それよりも、レンナルツさんが」
美緒が、再び伸ばし掛けた芳佳の手を取り、言った。
「宮藤、もういい。レンナルツならもう大丈夫だ。お前は魔力を消耗しているから、今日はもう休め」
「でも、まだ。私、レンナルツさんに……」
「無理はするな。休め。これは命令だ、いいな」
美緒のきつい表情に圧されたのか、芳佳は弱々しく頷いた。
「はい」
「行こう、芳佳ちゃん」
リーネは芳佳の肩を支えると、よろよろと医務室を出て行った。ドアを閉める際、リーネからヘルマに向けられた視線が冷たく感じた。
「あ、あの……すいませんでした」
ヘルマは、しょんぼりと肩を落として呟いた。
「レンナルツさん。模擬戦だからこそ、無理はしちゃダメよ。ネウロイとの戦いでもないのに、傷付くのは……」
言い掛けて、そっと肩に手をやり、微笑むミーナ。まるで我が子を見守る母みたいな慈愛を感じる。
「申し訳、ありませんでした」
ヘルマはうつむいた。ぽつりぽつりと、涙が毛布に零れ落ちる。
ミーナは少し困った顔をして、美緒を見た。
「良い模擬戦だった。お互い一歩も引かぬ、見事なものだったぞ」
美緒があくまでウィッチとして誉め、慰めの言葉を掛ける。
「泣くなヘルマ。誰にだってミスは有る。宮藤もムキになって低空域に入り過ぎたんだ。奴も謝っていたぞ」
トゥルーデがヘルマの肩に腕を回す。
「でも、私……私……」
「ヘルマ」
トゥルーデの口から発せられた、柔らかなことば。家族に呼ばれたみたいな気分になり……
「お姉ちゃん」
ヘルマはトゥルーデにしがみついて、しくしくと泣いた。
トゥルーデは少し顔を赤らめてミーナと美緒を見た。二人とも、やれやれと言った顔をしている。
「後は任せたぞ、バルクホルン」
「よろしくね、トゥルーデ。私達はこれで」
「ああ。分かった」
ミーナと美緒は揃って部屋を出た。
二人っきり、医務室に残される。
ヘルマはまだ泣いている。
「悲しいのか? 悔しいのか?」
トゥルーデの問い掛けに、首を縦に振るヘルマ。
「誰に対して? 宮藤? 自分自身に?」
ヘルマの頭は動かなかった。感情が暴発したのか、単純な答えしか返ってこない。
冷静に自分の犯したミスを把握し、次の成功に活かすというのは、ウィッチとして当然の事だ。
しかし、その前にヘルマはまだ若い、と言うより幼い。理性よりも感情が先走るのもある意味当然だ。
「大丈夫だ、ヘルマ。問題ない」
トゥルーデはそっと抱きしめ、泣き止むのを待った。

587 名前:hot stuff 04/05:2009/03/28(土) 21:24:56 ID:uZmbSGbc
ヘルマは疲れたのか、泣きながら寝てしまった。
トゥルーデはどうして良いか分からず、ひとまずそっと腕を離し、ヘルマをベッドに寝かしつけ、ふうと一息付いた。
「お姉ちゃん」
背後からの呼び声にぎくりとして振り返る。エーリカだった。
「何の真似だ、エーリカ。おどかすな」
「トゥルーデ、夕食になっても来ないから、心配して来ちゃったよ」
エーリカはそう言うと、廊下からディナーの一部を持ち出したらしい一皿を、トゥルーデに渡した。
「これは何だ?」
「リーネが作った、白身魚のフライ。タラかな。そのまま食べるの面倒だから私がパンで挟んでみました〜」
「別にそのままでも良いと思うが……サンドイッチ風か。ともかく、有り難う」
「ソースとかは何もかけてないよ。私が何かするとトゥルーデ怒るから」
「余計な事はしないでくれ。頼むから」
「ほらね。まあ、冷めないうちに食べて食べて」
「ああ」
食パンに挟まれたフライを一口かじる。
カリッと揚がった衣にジューシーな白身、控えめにきいた塩胡椒が食欲を増大させる。
「うまいな」
「でしょ? 私が作ったんじゃないけど」
「いや。持ってきてくれただけでも嬉しいよ。有り難う」
もくもくと食べるトゥルーデ。エーリカはトゥルーデの横に腰掛け、ヘルマの寝顔を見て、呟いた。
「しかし、レンナルツも無茶したね。低空域で低速度の格闘戦なんて、Me262でする事じゃないよ」
「宮藤の粘り勝ち……と言いたい所だが、あいつもムキになり過ぎだ。相手を危険に晒すのはどうかと……」
「でも凄いよね。銃を使わずに撃墜だなんて珍しくない?」
「お互い煮詰まったんだろうな。しかし、ヘルマの所属部隊の連中が聞いたら何と言うか……。それが心配だ」
「大丈夫、さっきミーナから聞いたよ。書類上ではストライカーの動作不良って事にするって」
「動作不良か。随分と強引なこじつけだな。良いのか?」
「実際失速したし。まあ失速して当然の機動の結果だけどね」
「ふむ」
「まあ、ストライカーも殆ど損傷無いって話だし、大丈夫じゃない?」
「なら良いんだけどな」
「他に何か問題でも?」
「いや……」
最後の一口を素早くエーリカに食べられ、思わずぽかんとした顔をする。
そんなトゥルーデを見て、エーリカは笑った。
「トゥルーデ、考え過ぎ。大丈夫だって。ここは『連合軍第501統合戦闘航空団』、皆家族でしょ?」
「“死人に口なし”ならぬ、悪い事は言わない、か?」
「そうそう。皆で幸せになろうよ」
エーリカは腕を回し、トゥルーデに抱きついた。
拒む訳でもなく、トゥルーデはエーリカを抱きしめる。
お互い何も言わず、見つめあう。
何を思っているか、何をしたいか、何を求めているか、お互い手に取る様に分かる。
二人はそのまま距離を縮め、唇を重ねた。
「お姉ちゃん」
びくりとして振り向く。ヘルマが起きて、形容しがたい表情で二人を見ている。
「ヘルマ、いつ起きた?」
「レンナルツ、おはよー」
おどおどするトゥルーデ、あっけらかんと……いやむしろ反応を見て楽しんでいるエーリカ。
「ふっ二人とも何なんですか!? 人の前でうらやまけしからんことを!?」
ヘルマは怒りと羨望がごちゃ混ぜになったらしく、二人に向かって腕をぶんぶんと振っている。
「お、起きたなら起きたと言ってくれ」
「寝てる怪我人の前でそういう事するんですかお二人は!? この際言わせて貰いますけど……」
「まあ待てヘルマ、話を……」
「ねえレンナルツ、妬いた?」
「むきー!」

588 名前:hot stuff 05/05:2009/03/28(土) 21:25:58 ID:uZmbSGbc
ドア越しにそっと中の様子を聞いていたミーナと美緒。
「大丈夫そう、だな」
「そうね」
二人は頷くと、医務室から離れた。
「それにしても、よく宮藤さんは低空域での格闘戦を選択したわね。Me262の不得意分野を見極めた戦法だけど……」
「ちょっと、無茶し過ぎたな」
「……」
ミーナの視線を受け、思わず二度見する美緒。そして天井を見、弁解する。
「すまん。確かに、宮藤にアドバイスをしたのはこの私だ。でも、墜落させろとまでは言ってない」
「最新鋭のストライカーと専属のウィッチを危険に晒さないで頂戴。あと、宮藤さん自身もよ」
「私はあくまで有効な戦術をだな……いや、悪かったミーナ」
「始末書を書く私の身にもなってよ」
「手伝おう」
「それだけ?」
「……何なりと」
「では、行きましょうか」

end

----

以上です。

模擬戦(の開始状況)については……、実のところよく分かりません(><;
アニメ本編をよ〜く見たりしたんですけど、イマイチ。
ストライカーの挙動等含め、その辺りは適当にイメージして頂ければ幸いです。

ちなみに、模擬戦のイメージとしては
「ジェット戦闘機vsレシプロ戦闘機」
と言う感じで書いてみましたが……違ってたらごめんなさい。

そう言えば「模擬戦」についてぐぐってみたら某アニメのあの人がやたらと出て来てワロタ
まあホントにどうでも良い事なんですけどね……。

ではまた〜。

589 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 21:31:35 ID:uZmbSGbc
訂正。
>>584ですが

×「大丈夫だリーネ。宮藤には勝機がある」
○「大丈夫だリーネ。宮藤には勝算がある」

何というミスorz 他にもちょこちょこ細かいミス有ると思います。
すいませんです(;´Д`)人

590 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 21:53:51 ID:OSO2mDw6
>>588
お見事GJ!!

明日から当分ネットが使えないという現状にがっくしきてたところ、
良作を読むことができたので今後1ヶ月は生き延びれそうですww

591 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 21:56:11 ID:mmSMML4M
>>589
GJ!機体的にも人物的にも夢の有るマッチングだなー!
宮藤もヘルマも将来を期待されてる逸材だしね。戦闘描写も良かった!

>「そうそう。皆で幸せになろうよ」
後藤さん自重しろw
mxTT氏は一部の人を妙に喜ばせるネタを入れてくるよね・・・

592 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 22:09:40 ID:7ctCW0Nw
>>588
gjです!楽しく読ませて頂きました!
戦闘描写が上手ですね…、ヘルマが可愛いくてニヤニヤしましたw
>>591
貴方のレスを見るまで気付かなかった。
あっ軽い人々かw

593 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 22:23:26 ID:PxpBqE72
>>588
こんどはいつもと少しテイストが違うSSでしたが、なかなか面白かったです。なんてゆ
ーか、戦闘描写がかなりの分量を占めてたんで。
ラストの後もっさんがミーナに翻弄(百合的な意味で)
される姿まで妄想しました。フラウに嫉妬して
わたわたするヘルマの姿も思い浮かんでキタ
ー!

ともかく、GJです!

594 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 23:00:29 ID:pZ/8PIEs
>>588
濃ゆい軍事ネタ、熱いバトル、香り立つ百合!
あなたのSSにはいつもストパンの全てが詰まってますよね。いやはやGJ!!
ここんとこ短編ばかり書いてたようなのでちょっと心配してましたが全然その必要がなかったようで安心しましたw

ところで前回もしやと思ったのですがタイトルはPOLYSICSからですか?

595 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 23:23:26 ID:w5ItStHA
こんばんは。
いきなりですが投下したいと思います。
小ネタなので短く2レス、会話のみです。



「ねぇ、エイラ」
「なんだー?」
「この前、芳佳ちゃんからね、扶桑の不思議な言葉を教えてもらったの」
「へぇ、どんなダ?」
「えっと、“すきの、しるしの、きす”だって」

「ふぅん…どう不思議ナンダ?」
「あのね、逆から読んでも同じように読めるんだって」
「ホォ、えーと…“すき…”ナンだっけ?」
「“すきの、しるしのきす”。これを逆さに…」
「んー、…私はよくわかんないケド宮藤が言うんならそうなんだろうナ」
「うん…」


「ナァサーニャ。それに意味はあるの?」
「え?」
「その言葉って逆さに読むだけじゃ終わらナイ気がするんダ。なにかもっと素敵な…」
「そう! 素敵な意味があったの!」
「わっ! 急にどうしたんだ…?」
「あ、ごめんね…」
「イイヨ、大丈夫さ。それで、なんて意味なんダ?」
「うん、芳佳ちゃんは、上から読んでも下から読んでも大好きの証拠のキス、っていう意味なんだー、って…」
「ぶっ! 宮藤のヤツ…」

596 名前:名無しさん:2009/03/28(土) 23:24:34 ID:w5ItStHA
「私は…、私はね?」
「ナ、なに?」
「私は、エイラが…、エイラのことが好き…。大好き」
「さ、サーニャ?」
「だから…。ちゅ……」
「…!」

「エイラは、私のこと…どう思ってるの?」
「えぅ…」
「私のこと、好き?」
「…うん……。好き…ダヨ」
「ほんと?」
「あ、あぁ、大…好き、ダ…」
「じゃあ、キス、して」
「や、やっぱり…?」
「うん。すきのしるし、ください…」


「……これで…いいカ…?」
「うん……。うん…、ありがとう…」
「サーニャ、泣くなヨ…」
「だって…うれしいんだもん…!」
「わかったカラあんまし泣かないで。ナ?」
「う、うん…。ぐすっ…!」

「よしよし、…私はサーニャが好き。大好きダ!」
「私は…私はエイラが大好きっ!」


END


――――――
扶桑語の回文ネタなんで会話がおかしいかもしれませんがコレで。
タイトルは「すきのしるしのきす」です。

では失礼します。
LWqeWTRGでした。

597 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 00:17:14 ID:bHa./V..
>>596
甘々のエイラーニャGJ!
読んでほっとする様な、暖かな気持ちになりますね。

598 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 00:22:30 ID:/S8qzM5U
今俺は凄くニヤニヤしていますが幸せです
ありがとうございます

599 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 00:42:13 ID:3KNgo5Hc
>>596
ありがとう。
エイラーニャをありがとう。

600 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 10:31:41 ID:ydBSVkdw
過疎気味だなと思ってたら今日はオンリーか
ここ最近やたらとイベント多い気がするなあ
飛ばし過ぎて息切れしなきゃいいが

601 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 15:00:02 ID:WZRlfeDI
学園の続きまだー?

602 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 15:48:51 ID:X6IwtlXw
>>600
言うほどあったっけ?
今日と一週間くらい前のオンリーくらい?

603 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 22:01:42 ID:30SdIpEw
    空中戦闘軌道
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E4%B8%AD%E6%88%A6%E9%97%98%E6%A9%9F%E5%8B%95
 ttp://www.geocities.jp/yousukesekiguti/kidou.html
 ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%90
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%88    
使いこなせれば君もエースダ。

604 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 23:09:40 ID:zUEVh.4.
今日は一つもこないのかな…

605 名前:シングルベッド/rQBwlPEO:2009/03/29(日) 23:42:19 ID:G8vCt9sU
スオムスのついてないあの子投下します。一発ネタのつもりが長くなってしまったのでtxt上げ。

http://www1.axfc.net/uploader/He/so/210504.txt
pass:sw

ニパエイラとエルマさんがどたばたしてる話が35KBぐらい続きます。
無駄に長いのと、エルマさんが変な方向に壊れていますのでご注意ください。

606 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 23:44:11 ID:Ibth/3Sk
>>604とか見ると投下せずにはいられなくなった。
エイラの恋愛相談室ネタです。
(前回、ずっと前のやつなのに覚えている人がいて正直焦った)
説明しとくと、保管庫の0167、0181、0833が一連のシリーズで、
これが時系列的には6本目だったりという位置づけだったりとかもしますが、
まあこれ1本だけでも独立してるので、そんなの読んでネーヨな人も全然おkです。
それとあとこれ、ずっと無題でしたがタイトルつけました。
5レスの予定。


ン? 今、ドアをノックする音がしたナ。
これはもしかしテ…………でも前回、酷い目にあったからナー。
けど、普通のお客さんかもしれないしナ……。
ハイハイ、入っていいデスヨ。
――アッ、なんダ、シャーリーじゃないカ。
今日はなにしにここニ?
エ? 「オモテの看板を見た」ダって。
それはもしかして……ウン、やっぱりそうカ、私に恋愛相談がしたいってことカ。
ウン、そうそう、そうなんダ。相談室を再開することにしたんダ。
エイラさんの恋愛相談室が帰ってきたってわけダナ。
それとナ、今までずっと名前がなかったんダけど、これを機にようやくつけたんダ。
『エイラのスオムス式恋愛相談室』――どうダ?
……リアクション薄いナ。まあ、いいカ。
それでシャーリーが新装開店一人目のお客さんってわけダ。

じゃあ報酬のことダけど、金銭も物品も、受け渡しは隊で禁止されてるんダヨナ。
だからサービスのみなんダけど……。
ン? どこ見てるんだって?
そうカ、やっぱり私の視線に気づいちゃったカ。
まあ、シャーリーといえばそれだもんナ。
風船みたく膨らんでて、ふかふかで……もうそれだけで正義! 絶対正義! おっきいは正義!
アー、ずっと揉んでいたいナァ……。
それでサ――どうなんダ? いいカ……?
エッ!? いいのカ!?
ウン、そうカ。そうダヨナ。減るもんじゃナイもんナ。
じゃあ10分間、シャーリーのおっぱいを私が揉んでイイカ?
……ウンウン、オッケーカ。さすがシャーリー。
それじゃあ、交渉成立ダナ。
けど、相談が終わったあとカ……その辺はキッチリしてるヨナ。
それで相談したいことってなんダ?

607 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 23:46:41 ID:WZRlfeDI
えーとナニナニ、「ルッキーニが可愛い」ダって?
ウン、そうカ――それでどうしたんダ?
「ルッキーニが可愛すぎる」ダって?
そうカそうカ――それでどうしたんダ?
「ルッキーニが可愛すぎて仕方ない」ダって?
オイ、シャーリー。ここは別にノロケ話をするところじゃないんダゾ?
それで相談したいことってなんなんダヨ?
エッ!? 「やっぱりあたしはロリコンなのか」ダって?
…………………………。
なんて答えればいいんダ? ノーコメントってダメ?
……アー、やっぱりダメダヨナ。
えーと、シャーリーが今16歳ダっけ? それでルッキーニが12歳……
歳の差は4歳カ。ウーン、どうなんダ、これは?
それに、見た目はもっと離れてるようにも見えるしナ。
これが22歳と26歳ダったら、それは普通にアリなんダけどナ。
けど、十代で年の差4つってのは大きいヨナ。まあ、私もちょっとその気持ちわかるヨ。
私が12の頃なんて、15や16の人間なんてすごく大人に見えたもんナ。
それがいざ自分がなってみると、実はそうでもないって気づくんダけど。

けどナー、歳の差だけは頑張ってもどうにかなるってもんじゃないからナ。
いっそのこと、シャーリーが4年間くらいコールドスリープしちゃったらどうダ?
夏への扉を探しに、サ。
目覚めた時にはルッキーニが同い年になってるゾ?
エ? 「それじゃ困る」ダって?
なんでダヨ? これでもう、年の差ゼロじゃないカ。
エ? 「それじゃルッキーニがおっきくなっちゃう」ダって?
…………………………。
ナンて答えればいいんダ? ノーコメント――って、やっぱダメダヨナー。
まあ、あれダヨ。そればっかりはどうしようもないヨナ。
オマエが年を取るように、ルッキーニだって年をとるんダ。
これはコールドスリープとか関係なくサ。
……背丈やおっぱいの方は知らないけどナ。
シャーリーがなにをしようとサ、そればっかりは仕方ナイんダヨ。
――――でもナ、それでイイじゃないカ。
変わっていくことは悲しいことでもあるけど、でもそれが生きてるってことダロ?
行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず、ってナ。
時間は流れてるんダ。いつまでも同じなはずないダロ。
そんなんでどうにかなっちゃうようなもんなのカ? オマエのルッキーニへの気持ちは。
……ウンウン、そうカそうカ。やっぱり違うヨナ。
じゃあイイじゃナイカ。今のままでも。
別に悩むようなことじゃナイんダ。
受け入れられるカ、受け入れられないカだけのことサ。
そもそも悩みなんて、実ははじめっからなかったんダヨ。

エ? 「それであたしはロリコンなのか?」ダって?
ロリコ……いや、ルッキーニコンプレックス、略して「ルキコン」ダナ。
エ? 「それはやっぱり変態なのか?」ダって?
変タ……いや、愛があればそれでイイんじゃナイカ? そうダロ?
好きなら好きでいいじゃないカ。人の目なんてキニスンナ。
――とにかくダ。バルクホルン大尉なんかと比べると、オマエはまあキャラ保ててる方ダヨ。

608 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 23:48:26 ID:WZRlfeDI
エ? 「でも、あたしばっかり良くても……」ダって?
なんダなんダ? 歯切れ悪いナ。まだ悩みがあるのカ?
ほら、遠慮せずに言ってミロ。バッチリ答えてやるからサ。
エ、ナニナニ……「けどそれって、ルッキーニがいつまでもあたしのことが好きかはわからないよな……」ダって?
ン? どういうことダ、それ?
エ? 「まだ母親に甘えたい年頃だからあたしになついてくれてるけど、おっきくなったら……」ダって?
アー、ナルホド。親離れするみたくシャーリー離れになるんじゃないかって心配なんダナ。
……ウンウン、やっぱりそうカ。
まあ、シャーリーが不安になる気持ちもわかるヨ。
エ? 「それを思うと倫敦どんより」ダって?
ゴメン、それは意味わかんネーヨ。

でもナ、シャーリー。ルッキーニってバカダけど――
オイ、怒るナ! つい本音が出ただけダから!
ほら、今から言い直すからサ。
――ルッキーニってあんまり頭は良くないけど、そういうことがまったくわからないようなヤツじゃないゾ。
シャーリーが母親の代わりってカ? ウウン、私はそうは思わないナ。
というか、親子であんなことやこんなことやってたらさすがにちょっとヒくダロ。
オマエはいい加減、自分の分際を知れヨナ。
買いかぶってんダか知らないけどサ、そんなはずナイダロ。
オマエはアイツの母親じゃナイ。
知ってるカ? アイツってアレでも、そういうことには結構聡いんダゾ?
わりと気も回るし。バカダけど。
オマエはルッキーニのこと、子供扱いしすぎダナ。
――というよりサ。
実は私は、シャーリーの方がそういうとこにコドモなんじゃないカと踏んでるんダけどナ。
エ? 「そ、それはあんたの願望じゃないのか!?」ダって?
ンー、それはどうだろうナ。
まああくまでも私の勝手な憶測としての話ダヨ。
だからサ――なにもそんなに赤くなるナヨナ、シャーリー。
否定すればするほど怪しくなるんダからサ。
オマエって実は、自分を常に優位にしておかないと、安心できないタイプ――
どうダ? 違うカ?
エ!? 「それはエイラも同じじゃないのか」ダって!?
そ、そんなはずナイダロ! なに言ってんダヨ、シャーリー!

――と、とにかくダ。
恋っていうのは不安の連続ダヨナ。
天気と同じでサ、今日が晴れだからって、明日がどうなってるかなんてなんの当てもないもんナ。
雨かもしれないし、雪かもしれないし、槍が降ってくるかもしれないし、
そもそも“明日”なんて実はこないのかもしれないし……。
まあ、不安が尽きることがないヨナ。

――けどナ、シャーリー。
恋はパワーなんダ!
誰かを好きになるとナ、すっごいパワーが出るんダ!
毎日毎日その人のことを考えて、詩を書いちゃったり、早起きしちゃったり、
マフラー編んじゃったり、滝に飛びこんでその人の名前を叫んじゃったり、私ダって……!
――――って、シャーリーが言ってた。

未来なんて誰にもわかんネーヨ。私にダってわかんネ―しナ。
けどナ、今日より悪い日かもしれないけど、それでも私は明日が欲しい。
だって、今日よりイイ日になってるかもしれないからナ。
オマエはどうダ? そういう明日もやっぱりイヤカ?
……ウン、そうダヨナ。そんなことないヨナ。
イイ方に変わるならそっちの方がイイヨナ。
だったらガンバレ。

どうダ? 悩みの方は。そろそろ元気出てきたカ?
……ウン、そうカ。だいぶ元気も出てきたカ。
まあこんなこと、気の持ち様一つダヨ。言ったロ? そもそも実は悩みなんてナイ、って。
エ? 「そう考えたら晴れたら巴里」ダって?
……何を言ってるんダ、シャーリー?
まあとにかく、悩みも解決したようでよかっタ、よかっタ。

609 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 23:50:25 ID:WZRlfeDI
エ? 「まだ相談したいことがある」ダって?
でも相談は一回ごとに報酬が発生するって決まってるんダヨナ。
ン? そうカ、それでもイイのカ。
それじゃあ、おっぱい揉むついでに、吸ったり舌で舐めたりしてもイイカ?
……ウンウン、オッケーカ。さすがシャーリー。
俄然やる気がみなぎってきたってもんダヨ。
それで、もう一つの相談ってなんダ?

えーとナニナニ、「あの堅物のことなんだけど……」ダって?
えっと、堅物ってアレカ? バルクホルン大尉のことカ?
アー、そうカ。そっちの相談カ。
そうダヨナ。シャーリーと言えばそっちの相談もあるヨナ。
そうカ、バルクホルン大尉カー。
一見水と油みたいダけど、階級も同じだし、趣味の方向性も似てるからナ。
エ? 「あんな変態と一緒にするな」ダって?
…………………………私からは、ノーコメントってことデ!

まあ、私はオマエたち二人のことはニヤニヤ見させて貰ってるヨ。実は結構好きだったりナ。
けどナー。私としては、ルッキーニのがイイと思うんダけどナ。
ン? なぜかって?
だってルッキーニが可哀想ダロ?
そうじゃないと、みんなが丸く収まらないんダヨナ。
――だからサ、シャーリー。私にも惚れるナヨ。
ン? なんのことだ、って?
まあ、わからないならイイサ。このことは忘れてクレ。

それであのシスコンとはどこまで進んで……
いや、あんまり踏みこんだ話になるようなら訊かない方がイイのカ? ここはそういう場でもないしナ。
だって私にはオマエたちのこと「しらない関係」ダから。困ったナー。
――ア、そうダ。
ほら、恋のABCってあるじゃナイカ。それで言うとどれくらいダ?
ちょっとここに書いてみてクレ。
………………なんダこの直線で構成された文字は?
私にはとても未知の領域なんダけど……。
これって具体的にどういうことを……いや、やっぱり言わなくてイイ!
――いやしかし、これはマズいダロ。気が多いのは私的にあんまり奨励しないゾ?
普通はAまででも結構アレなのニ……
エ? 「アイルトン・セナのなにがアレなのさ」ダって?
なんダヨ、そのボケは!
……もしかしてマジで言ってるのカ?
うん、って……。
じゃあ今までのやりとりはなんダったんダヨ?

ヨシ、シャーリー。今から私が教えてやるから。
Aっていうのはつまりキスのことダ。それも口と口のナ。
ほら、キスって誰カレ構わずするもんじゃナイダロ?
だからそういうことはあんまり無闇に……って、いや、リベリオンではたしか挨拶代わりなんダっけ?
まあここはリベリオンじゃないし、そういうことにしといてクレ。
それでBはペッティングナ。
おっぱい揉んだりとかそういうのナ。これもあんまり無闇に……
エ? 「でもルッキーニはあたしの以外もしょっちゅう揉んでるけど」ダって?
それがどうかしたのカ? その辺はちゃんと公式ダけど。
エ? 「これはよくないんじゃないのか」ダって?
ンー、言われてみればたしかに。AがダメってことはBもダメってなるのカナ……?
じゃあ、ルッキーニにもその辺を慎むように言っといてやるヨ。これでイイカ?
……ウン、そうカ。それならよかったカ。まあ、これで丸く治まったカ。

610 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 23:52:21 ID:WZRlfeDI
イイカ、シャーリー。
恋は気合ダ! ぎゅっと抱きしめて好きって言えばイイんダ!
それとあんまり人間関係をややこしくするナヨナ。
私の手には負えなくなるから。

じゃあさっそくおっぱいを揉ませてくれるカ。
エッ!? 「やっぱりあたしの胸は触らせられない」ダって!?
ナ、ナニを言い出すんダヨ!? 意味がわかんネーヨ!
エ? 「だってそれじゃサーニャが可哀想じゃないか」ダって!?
ナッ、ナンでそこでサーニャの名前が出てくるんダヨ!?

…………なんだコレ? もしかして私、墓穴掘ったのカ?

なあ、シャーリー。本当にダメカ?
ほら、別腹、じゃなくって、別胸つてことでサ
……ダメ?
吸ったり舌で舐めたりもダメ?
……余計にダメ?
アー、今回、かなり真面目に相談に乗ってやったのニ……。

じゃあ最後にタロットでシャーリーのこと占ってやるヨ。
ウントコショドッコイショ…………よし、出たゾ、シャーリー。
オ、このカードは【世界の正位置】ダナ。
今日はシャーリーに誰か大事な人ができる日ダ。いや、進展する日カナ。
その人はオマエとはまるで正反対ダったりするんダけど、不思議とピッタリ合うんダヨ。

オマエってどこかで「惚れっぽい性格」とか言われてるけど、
実は「惚れられっぽい性格」でもあるのかもナ。
まあ、私から見てもカッコイイもんナ。
それにみんなの緩衝材としてもよくやってると思うゾ。
私なんかじゃとても、シャーリーの代わりなんて務まらないヨ。
――けどナ。こうと決めた相手は絶対逃さないようにしとけヨナ。
そういう一途な想いの力っていうのは、きっと世界をイイ方に変えられるはずだから。

611 名前:名無しさん:2009/03/29(日) 23:57:04 ID:WZRlfeDI
以上、「エイラのスオムス式恋愛相談室 シャーリー編」でした(タイトルなげえ!)。
自分の場合、シャーリーは書く度にキャラ変わるから困る。最近は情けないシャーリーがなんだか好きです。
あと今回のカードはDIO様。
楽しみにしてくれている方もいるようなので、ぼそぼそとですが続きも書いていきます。

つか誰もいないから投下したのに>>605が来てるという……。まあいつものことか。
長編GJです。これから読ませてもらいます。

612 名前:605:2009/03/30(月) 00:09:01 ID:yPYHIcH6
>>611
被っちゃいましたねw 悶々としながら、どう見てものろけてるシャーリーに萌えた。GJっす!
あとエイラさんの気合ダ! の一言には「お前が言うなよwww」と突っ込みを入れながら
占いの結果とシャーリーの評価には、やるな、と思いました。エイラさんはこういう語りも似合いますねw

613 名前:名無しさん:2009/03/30(月) 00:18:22 ID:c.hDBiTg
いきなり2本きたw
言ってみるもんダナー。うん。

>>605
GJ!
エル姉かわいいよエル姉。
ニパさんもきっちり意識しちゃってw
ニヤニヤさせてもらいました!

>>611
相談室キター! GJ!
シャーリーのろけまくりw
というかその歌はww
次回も待ってます!

614 名前:名無しさん:2009/03/30(月) 04:09:34 ID:zmVLTuVA
>>605
GJ! 壊れかけのエルマさんにワロタ
相変わらずついてないというか、面白かったです。

>>611
GJ! 相談室シリーズ帰ってキター! 実はこっそり待ってました!
さりげに細かいネタ(SF「夏への扉」とかセナとか)入ってたりしてワロタ

615 名前:名無しさん:2009/03/30(月) 08:01:46 ID:1LVHTf8U
>>605
女将妖精とかYES/NO枕とか小ネタ満載で楽しかったです。GJ!

>>611
GJ!
シャーリーさん、モテモテフラグですね。分かります。

616 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/03/30(月) 09:08:36 ID:oeaD7sXg
昨日わたでき行った人お疲れ様でしたー
相変わらずストパンは大盛況でしたね。やっぱりエイラーニャ多めで。


エロ系はリーネが多かったような気がする


コスは1に比べるとあんましいなくて寂しかったナ

617 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/03/30(月) 14:06:40 ID:t/Ip.W3A
>>596 LWqeWTRG様
GJ! 大甘のエイラーニャご馳走様です。

>>605 rQBwlPEO様
GJ! エルマさん壊れすぎw ニパさんは相変わらずみたいで安心しました。

>>611 OsqVefuY様
GJ! 相談室待ってました! このシリーズ大好きなんですよ。是非他のメンバーも。


どうもこんにちは。mxTTnzhmでございます。
今回はちょっと長くなったのでうpろだを使いました。

ttp://www1.axfc.net/uploader/He/so/210722

パスは「sw」ですので宜しくお願いします。


あと最後に私信を少々失礼。

>>593
ちょw 縦読みwww 貴方のレスの方がGJw

>>594
タイトルについては……ひとくちに「hot stuff」と言っても
色々有りますので、あえて伏せさせて頂きます(ぇ
昔々の古〜い曲、とだけお伝えしておきますね。

ではまた〜。

618 名前:名無しさん:2009/03/30(月) 15:35:29 ID:Wbsmqgsc
秘め声って4月1日でしたっけ?
緊張してきた・・・。

619 名前:名無しさん:2009/03/30(月) 15:35:53 ID:Wbsmqgsc
あ、すいません。秘め歌か。

620 名前:名無しさん:2009/03/30(月) 17:07:23 ID:HBEO1Oig
>>617
ドナサマーですね、わかります

眼鏡×眼鏡・・・その発想はは無かった!
ペリーヌさんてらかっこよす・・・GJ!

621 名前:名無しさん:2009/03/30(月) 20:06:58 ID:VwYrO3cU
>>617
GJ! なんかペリーヌが活躍している所を見たの凄いひさしぶりな気がするよ。

ありがとう! ペリーヌに愛をありがとう!!

622 名前:名無しさん:2009/03/30(月) 20:42:19 ID:H1BWsgp6
Hot Stuffといったらストーンズ

623 名前:CRwGA7CA:2009/03/31(火) 02:34:01 ID:QScDlXH2
久しぶりの小春日和だったお昼頃

で、なんとなくエイラーニャ

ケータイからなのでテキスト上げできませんゴメンなさい

624 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:34:46 ID:QScDlXH2
穏やかな昼下がり。
窓から入る涼しい風が、上気した頬を優しく撫で上げる。
ギシ、と背後でベッドが軋みをあげた。
 
「――エイラ」
 
甘く艶かしい吐息のような声が耳を擽る。
もう何度この行為を繰り返したのだろうか。
飽きる事のない拙い遊戯。
けれども勝者は何時も彼女で、負けるのは私。
私をじっ、と見つめる大きな瞳。
サラサラの前髪が風と戯れて泳ぐ。
ああ、やっぱり私の負けだ。
彼女の瞳に映る自分の顔が消える。
 
「また逸らす…」
 
ムッとした声が注がれる。
彼女は仰向けにベッドに沈む私の腰の辺りに更に深く座りこむ。
両の肩は押さえられ、身じろぎ一つ取れない。
時折、30㎝と離れない場所から彼女の甘い息が頬を撫でていく。
ゴクリと唾を飲む音がイヤに大きく聞こえる。
我慢出来ずに戻した視線に彼女は微笑みを零す。
 
……さて問題です。
何故に私、エイラ・イルマタル・ユーティライネンはサーニャにマウントポジションを取られているのだろうか?
事の始まりは数時間前、眠りから目覚めたサーニャの髪を梳いていた時まで遡る。
 

 
少し癖のある、けれども決して自己主張し過ぎない銀色の髪。
寝起きにてふらふらと揺れるサーニャの着替えを手伝う。
その後、サーニャをベッドの縁に座らせ、私はベッドに座る。
そうして私はサーニャの髪に櫛を通す。
ゆっくり、ゆっくりと。
丁寧に、丁寧に。
そうして後頭部を梳き終えると、次は前髪の番。
ベッドから下りてサーニャの前へと回り込む。
 
「前髪、やるからな。目、閉じてて」
「………ん……」
 
うっすらと開いた瞳。
起きた事により体温が上がってきたのか、ほんのりと色付く頬。
ほにゃっと笑うサーニャに、私は毎回ドギマギさせられる。
今日も声は上擦ってなかったかな?
サーニャに変だなって思われなかったかな?
ドキドキと五月蝿い心音を宥めすかし、私はサーニャの前髪を梳く。
何時もならこれで終わり。
サーニャを連れて遅目の朝食へと向かうのだが、ふと気付いた事があったのだ。
 
「…サーニャ。サーニャ」
「………ん…ぅ……」
 
無防備なサーニャ。
私は毎度、その華奢な身体に触れる事が躊躇われる。

625 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:35:39 ID:QScDlXH2
サーニャの為、と無意識にはいくらでも出来る事も、一度意識してしまえばそこがタイムリミット。
私には、意識的にサーニャに触れる事は出来ないらしい。
ベスト・ヘタレ・オブ・ジ・イヤー。
頭の中で、ちっちゃい私達がそんなことをステレオにて宣言する。
……二の句もない。
 
「サーニャ、起きて」
「………エイラ…どうしたの…?」
 
小さな欠伸を一つ零し、サーニャは首を傾げた。
うん、やっぱりそうだ。
 
「サーニャ、そろそろ…髪、切ろうか?」
「……………」
 
髪…と呟きながらサーニャは自分の前髪を摘む。
目を覆い隠すまでには到らないまでも、そこそこ伸びていることは明らかだ。
サーニャは何やら考えるているのか、しばらくそのまま前髪をいじっている。
チラチラとこちらを見る理由は分からないけれど、私はサーニャが答えてくれるまでそのまま待った。
 
「…エイラは……髪、長いのと短いの、その、どっちが好き…?」
 
やや間の開いた後、サーニャは前髪から手を下ろし、両手で指を合わせながら尋ねる。
……なんでいきなりそんな事を聞くのだろうか?
質問の意図はよく分からなかったが、何だか上目遣いにこちらを見るのだから、答えない訳にもいかない。
私は少し悩んだ後、正直に話した。
 
「短い方が好き、かな……動き易そうだし」

スオムスでは何故か私が髪を切ろうとすると嫌がられた。
というかニパや他の同僚に涙ながら懇願された。
最終的には髪を切るなと隊長命令だ。
……未だに訳がわからない。
そんなことを考えていたら、サーニャに思いっ切りジト目で睨まれていた。
……あれ、なんで?
 
「はぁ…もういい。エイラが切って」
「………ふぇ?」
 
変な声が漏れた。
いやだってムリダロ。
切るんだぞ?
サーニャの髪を、だぞ?
 
「さ、サーニャ?ほら失敗したら大変だし…何て言うか、その」
「エイラ、前にニパって人の髪切ってやったんだって話してた」
 
うぐ、と言葉に詰まる。
そういえばそんな事を話したような話してないような。
ザマーミロとニヤつくニパの顔が脳内を横切る。
…ちっちゃい私達、やっちまえ。
 
「……嫌なら…いいよ。エイラ、ご飯食べにいこ」
 
スイッと私から視線を逸らすサーニャ。
どうしよう。
どうすればいいのか分からず、パニックに陥る私。
けれど、身体はどうすればいいかをかなり素直に理解しているらしい。
 
「……エイラ?」

626 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:36:29 ID:QScDlXH2
サーニャの声にハッとする。
見れば、私の手はサーニャの手を掴んで引き止めていた。
目をまんまるにして驚いているサーニャ。
でも、こう…アレなんだ。
押して駄目なら引いてみろって、効果は絶大だと思うんだ。
 
「……やる」
「……本当?」
 
ん、と呟く様に返す。
どこか気恥ずかしくて目線が合わせられない。
我ながら大胆な事をしてしまった。
もはや私のヘタレメーターはオーバーロード寸前。
道具取ってくる、と言い残し私は急いで部屋を出た。
とりあえず走って気持ちを落ち着かせよう。
だから、部屋を出る時に「さすがリネットさん」とか聞こえたのも全部気のせいだと思うことにした。
 

 
散髪道具と一緒に持ってきた遅い食事を食べ終え、いよいよこの時がやってきた。
右手にはハサミ。
左手には櫛。
凄まじいプレッシャーに身が凍りつく。
こんなことならリーネに教わっとけばよかった。
色々と困り果てるこの状況。
脳内ちっちゃいエイラ会議でも激論が飛び交う。
そんな中で、一人のちっちゃい私が立ち上がった。
静まる他のちっちゃい私達。
そして立ち上がったちっちゃい私は高らかに宣言した!
 
『オール・ハイル・サーニャ!』
 
……………うむ。
とりあえず私は深く深呼吸を行った。
 
「……サーニャ。いいか?」
「……うん」
 
なんだか色々と考えるのも面倒になったのだが、おかげで随分と気が楽になった。
ハサミを置いて、手が自然とサーニャの髪に伸びる。
ケープを巻いたサーニャの後ろから、手で髪を数度梳いては流す。
軽く毛束を掴んでは櫛を通す。
サラサラと手から零れ落ちる髪。
幾度となくそんな行為を繰り返し行ってゆく。
 
「エイラ、くすぐったい」
「こーら。サーニャ、動かない」
 
くすくすと笑うサーニャにつられて、私も笑みが零れる。
毛繕い。
そんなイメージが一番近いだろうか。
もっとも、流石に舐める訳にもいかないけれど。
私は霧吹きでサーニャの髪を湿気らせてゆく。
水分を含んだ髪を一束掴み、櫛を入れる。
 
ちょき…ちょき…
 
そうしてゆっくりと切ってゆく。
櫛を捻りながら、一束ずつ、ゆっくりと、ゆっくりと。
流れる時間はどこまでも緩く、一定の間隔をもってハサミの音だけが室内に響く。
 
「………エイラ」
「………うん?」
 
櫛先から切り落とされた髪が舞い落ちる。
陽の光を受けて、輝きながら舞い落ちる。
 
ちょき…ちょき…

627 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:37:12 ID:QScDlXH2
 
髪を梳いて切る。
言うなればただそれだけの作業。
けれど、なんと言うのだろうか。
私は普段とはまた違う、とある感情を少しだけ持て余していた。
なんと言えば良いのだろうか。
呼び名の分からない感情。
それは決して不快なものでもなく、そう…ただ、どうしてよいか分からない。
 
「………幸せ、だね…」
 
ちょき……
 
ハサミの動きが止まる。
今、サーニャはなんと言ったか。
 
「……エイラ…?」
「……私も、だ」
 
ストンと、胸の奥で何かが噛み合わさった気がした。
急に動きが止まったからだろうか、不安そうなサーニャに、私は二度、三度と頭を撫でる。
ああ、そうか。
この気持ちは、そうなんだ。
 
「……私も、幸せ、だ」
 
噛み締める様に、口の中でもう一度繰り返す。
しあわせ。
口元が緩んでいるのが分かる。
 
ちょき、ちょき…
 
ややあって、再びハサミの音が室内に響き渡る。
 
――サーニャ、ありがとう。
――どうしたの、エイラ?
――私と出会ってくれて、ありがとう。
――私の方こそ。エイラ、出会ってくれて、ありがとう。
 
互いに無言。
けれども、私達は話し続けている。
話さなくてもサーニャの考えてる事なら分かるよ。
…時々分からなくなるけど。
 
「……それは、エイラが鈍感だから」
 
ぼそっ、とサーニャが文句を言う。
私は数度瞬きを繰り返した後、堪え切れずに笑いを漏らしてしまった。
ゴメンね、サーニャ。
嬉しいよ、サーニャ。
ちゃんと私達、分かり合えてるんだ。
なんで笑うの、と振り向くサーニャの耳元にそっと口を寄せた。
 
「……前髪、切るな」
「……ん…ぅ…」
 
砂糖菓子の様な甘く魅惑的な香りが鼻をくすぐる。
代わりに私の吐息がサーニャの耳をくすぐった様だ。
ビクンとサーニャの身体が揺れた。
サーニャの前へと回り込む。
むぅ、とジト目で睨まれてしまった。
けれど、それも長くは続かない。
 
「……ふふ」
 
どちらからとなく笑いが零れる。
それはまるで、子猫と子狐のじゃれ合い。
私はサーニャの耳に掛かる髪を払う。
 
「目、閉じててな」
「……うん」
 
…ちょき、ちょき……
 
ハラハラ、ハラハラ。
舞い落ちる髪がそよ風と共に宙を踊る。
素直に閉じられた瞳。
穏やかなサーニャの顔に笑みが浮かぶ。
 
「なんで笑うんだよー」
「ふふ、エイラだって笑ってる」
 
言われてみれば。

628 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:38:12 ID:QScDlXH2
ちぇ、敵わないなー、と一通り切り終えた髪を櫛で揃えてゆく。
お返しとばかりに、顔に張り付いていた髪にふぅ、と息を吹き掛けて落とす。
驚いてこちらを見るサーニャと視線が合う。
もしも尻尾が出ていたなら、私は不満です、とたしたしと私を叩いていたかもしれない。
ほんのりと色付いた顔でぷい、と視線を逸らされてしまった。
 
――今回は私の勝ちだよ。
――エイラ、ズルイもん。
 
理由は分からないけれど、どうやらお気に召さなかったらしい。
ゴメンな。
怒らないで、サーニャ。
私がしゃがんでサーニャと視線を合わせようとすると、ケープの下からサーニャの手が伸びてきて、私の顔を固定する。
 
「………」
「………」
 
じっ、と見つめ合う。
サーニャの瞳に吸い込まれていきそうな感覚に陥る。
ああ、でも…それもいいかもしれない。
そんなことを考えていると、サーニャが呆れた様に口を尖らせる。
 
「…やっぱり、エイラはズルイよ」
 
私の頬を撫でる様にして下ろされたサーニャの両手。
柔らかな指がケープの下へと再び隠れる。
静かに閉じられてゆく瞳から、私の姿が消える。
 
「……仕上げ、するからな」
 
細かな所を徐々に、徐々にと切り揃える。
始めてから、どの位の時間が流れただろう。
一瞬の様な、永久の様な。
それでも…ああ、これで終わりだ。
 
…ちょきん
 
最後の音が大きく響く。
ハラリと床に散った髪を見送った。
……うん、我ながら上手に出来たかな?
最後の仕上げとばかりに、私愛用のブラシでサーニャの髪を丁寧に梳いて終わる。
 
「…ん、終わったぞ、サーニャ。どうかな?」
 
私はケープを外して、手鏡をサーニャに手渡す。
後片付けをしながらチラリとサーニャを盗み見ると、何やらじっ、と手鏡を見つめているみたいだ。
……も、もしかしてどこか気にいらなかったのか!?
冷や汗が背中をキンキンに冷やしていく。
が、時間とサーニャに待ったは通じなかった。
 
「………エイラ」
「…はいっ!」
 
勢い余って直立してしまった。
そのまま、ゆっくりとサーニャの方を見る。
しかし、そこには何やら首を傾げたサーニャがいた。
……あれ、怒って…ない?
とりあえず手招きをするサーニャの前へと向かう。
 
「…エイラ、ありがとう」
「え、あ…ああ。なんてこと、ないって……あの…サーニャ…?」
 
サーニャの前にしゃがみ込むと…ふとデジャヴを覚えた。

629 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:39:03 ID:QScDlXH2

しっかりと両手で固定された私の顔。
少し意地の悪そうな笑顔のサーニャが、視界いっぱいに広がっている。
ごくり。
生唾を飲む音が耳を突いて響く。
その愛らしい瞳に吸い込まれる。
私が、瞳が、ココロが。
くりくりとしたサーニャの瞳に取り込まれていく。
 
――ふい。
 
…ああ、ムリだ。
顔が沸騰するかの様に真っ赤になるのが分かる。
けれど、無下にサーニャの手を振り払える訳もなく、目だけをサーニャの視線から外すだけで精一杯。
そんな私に、何が可笑しいのか、サーニャがくすくすと笑いながら呼びかける。
 
「エイラ。どうして目を逸らすの?」
「…いやぁ、その……えっと……」
 
視界の端で動く何か。
チラリと視界を戻すと、さっきより大きく感じるサーニャの顔。
……待て。
いくらなんでも近すぎでは……
くすり、と笑うサーニャの吐息が鼻をくすぐった。
 
「あ、あああのっ、サーニャ近すぎ…うわ!?」
「……あ」
 
ボスンとベッドに沈む身体。
慌てて立ち上がった拍子にバランスを崩して、すぐ後ろにあったベッドに倒れ込んでしまったのだ。
ドキドキと高鳴っていた鼓動に今更気付く。
熱にうなされた様に視線が揺らぐ。
なのに
 
「……なんで逃げるの、エイラ」
 
腰に乗る暖かな感触。
ギシリと軋むベッド。
逃がさないよ、とばかりにちょこんと両肩に下ろされた腕。
ムッ、とした様な、笑っている様な声。
そして……ああ、やっぱりムッとしてる……ツン、と口を尖らせたサーニャの顔。
 
――逃げたら嫌だよ、エイラ?
――いや、でも…恥ずかしい……
――……エイラさん、エイラさん
――…?
――睨めっこしましょ、逸らしちゃヤダよ、じっと見て?
 
以前、確か宮藤がリーネ達とやってたのを覚えている。
でも、あれは視線を逸らさせるゲームだったのに……
 
「………ぁぅ」
「また逸らす…」
 
目を顔ごと逸らす。
きめ細やかなサーニャの腕が視線いっぱいに広がった。

630 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:39:41 ID:QScDlXH2
髪を少し切っただけなのに、サーニャの顔が見える範囲がほんの少し増えただけなのに、サーニャの魅力が格段に増してしまった様に思える。
だけどやっぱりサーニャの顔をチラリと見てしまうのは、サーニャが愛らし過ぎるから。
何故サーニャはマウントポジションを取って私を押さえているのだろう。
……毛繕いを終えた黒猫は、ちゃんと綺麗になったのか褒めて欲しいのかもしれない。
……他に思い当たらないし。
意を決してサーニャに向き合う私。
なのに、振り向いた先には驚いた様に目をパチクリと瞬いたサーニャの目。
……何をしようとしていたのか、鼻が触れ合いそうな距離にあったサーニャの顔。
ゴメンね、サーニャ。
私、ギヴ……
意識が遠退く私。
何故か桃色の空間に沈み落ちて行く前に、どこかで、はぁ…と呟く声を最後に聞いた気がした。
 

 
数時間後、私が目を覚ますと、何故かサーニャの他にリーネや宮藤、シャーリーにミーナ隊長までもに囲まれて、延々て身に覚えのない、というか何の話しか分からない説教を受ける羽目になった。
……さーにゃぁー、なんでため息吐いてるんだよぅー。
その問いに返ってきたのは、その場全員からのジト目の視線。
な、なんだよ…?
ワタシヲソンナメデミンナー!!
窓から吹き込んだ柔らかな風が、床に散っていたサーニャの髪を巻き上げ、悪戯っ子の様に私の頬をくすぐった。

おーわり

631 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:43:34 ID:IXFrXV4E
>>630
深夜まで起きてた甲斐があったってもんだ!
GJ!!エイラLOVEのサーニャいいね!

632 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 02:47:48 ID:fARFd2IQ
>>630
gj!エイラーニャいいねエイラーニャ。
それにテキストあげじゃなくても何の問題もないよ?

633 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 07:35:14 ID:k4He8bME
>>630
GJ! やーもう、この二人はほんとかわいいな!
じっくり描写されるとね。もうね。
それからサーニャの「エイラ、ズルイ」はいいものだー!

634 名前:あのひとごっこ 1/6:2009/03/31(火) 08:08:21 ID:XDLkbHEM
ころころ。 ころころころ。 シーツにくるまったまま右へ左へころころ転がる。

「ヒマ……。」
言葉にしてみても何も変わらない。 夜間哨戒に備えて眠らなくてはいけないのに、なぜだか今日に限って眠くない。
仰向けのまま首を頑張って逸らし、窓の外を窺ってみる。 抜けるような青空。 みんなは今頃何をやっている時間かしら。
わたくし、サーニャ・V・リトヴャク中尉はといえば、非常にヒマを持て余しているのです。

ころころ。 ころころころ。 転がる転がる。 何の意味も無い動作ではあるけれど、これはこれでちょっぴり楽しい。
二人で寝たって十分に余るほどの大きなベッド。 一人で寝ている今は、端から端まで十二分のスペースがある。
昼過ぎに目を覚ました、この部屋。 私の部屋のような。 私の部屋ではないような。

「ムリダナ。」
ぺけっ。 指と指を交差させて、部屋の主である少女の真似をしてみる。 ふふっ。 思わず笑みが漏れた。
我ながら中々似ていたような気がする。 あの独特のイントネーションを再現するのが結構難しい。
んっ。 ベッドの端っこに雑誌を発見。 ころころ。 ころころころ。 無事到着。
対象を速やかに回収。 これより帰還します。 ころころころ。 ぴらっ。 それはレジャー情報誌だった。 へぇ。
エイラ、どこかに遊びに行きたいのかな。 適当にめくってみようと思って、ページの角が折られた部分があるのに気付く。

「アルトンウィッチーズ。 話題のテーマパークを徹底解析。」
あぁ。 聞いた事がある。 確かブリタニアで一番人気のあるテーマパークの名前だ。
芳佳ちゃんやルッキーニちゃんが行ってみたいって言ってたっけ。 エイラも行きたがってるんだ。 へぇー。

……今、何時何分だろう。 思索を中断して、首を左右にゆっくり巡らす。 青白い石像。 透き通った水晶玉。
謎のインテリアはすぐに見つかるのに、ごく普通の時計が見当たらない。 窓の外に目をやる。 青空。 まだまだ日は高い。
私はちっとも眠くない。 ぼんやりともしていない。 ふぅ。 まだまだ時間を潰さなくてはいけないみたい。

「テーマパーク……行った事無いな。」
雑誌に目を戻して写真を眺める。 綺麗。 面白そう。 いいな。 エイラに私も連れてってくれないか、頼んでみようかな。
ムリダナ。 ぺけっ。 またもやエイラの真似をしてみる。 あんまり似なかった。 なんとなく理由も分かる気がする。

「水臭い事言うなって。 一緒に行こ、モチロン!」
くすっ。 今度は笑ってしまうほど似ていた。 エイラごっこ。 ヒマ潰しとして専らのマイトレンド。
想像の中のエイラは自分でも驚いてしまうくらいリアルで、私が考えるよりも先にエイラらしい結論を聞かせる。
そこを歪めれば、とたんに似てない物真似になってしまうのだった。
うん。 まだまだ日は高い。 このテーマパークに行くつもりになって。 エイラごっこ、してみようかな。

635 名前:あのひとごっこ 2/6:2009/03/31(火) 08:08:58 ID:XDLkbHEM
「エイラ……まだかな。」
ん。 一緒に行くという設定のはずなのに、何故だかいきなり待ち合わせの場面を夢想してしまった。 少し頬が赤くなる。
ちょっと乙女チックすぎたかな。 でも、エイラだったらコネを使った空路でテーマパークに行きそうだもの。
備え付けのホテルにチェックインして着替えないと、ここからおめかしして直行する訳にはいかないよね。
だから、エイラは準備に時間がかかって、ホテルから中々出てこないっていう設定。 うん。 おかしくない。
それに、幸せが来ると分かっている待ち合わせって。 本当に素敵だと思うから。

ネコペンギン像の前で、私はエイラを待ちぼうけ。 10分の遅刻。 まだ来る気配は無い。
いつもテキパキとしている彼女が、時間に遅れるなんて珍しい。 まだかな。 まだかな……。

ネコペンギン像の前で、さらに私は待ちぼうけ。 20分の遅刻。 エイラったら。 時間は守らないと駄目よ。
私と二人の時ならいいけれど、これを基地でやってしまったら全体の連携に関わるもの。 まだかな。 まだかな……。

ネコペンギン像の前で、なおも私は待ちぼうけ。 30分の遅刻。 エイラ……? 幾ら何でも、こんなに遅れるなんておかしい。
途中で何かあったのかな? ホテルでキーロックのトラブルにあったとか。 ううん。 それならまだいい。
ここに来るまでに事故……? まさか、そんな! そうよ、テーマパークの敷地内だもの。 でも、だったらどうして……。

「だから園内放送で呼んでくれって! 時間を守る娘なんだヨ! こんなに遅れるハズないんだ! こ、ここに来るまでに事故とカ……!」
湧き上がる不安を抑え切れなくて、堂々巡りする思考にオロオロしていると、後方から聞き慣れた大声がした。
……。 後ろを振り返ってみても、巨大すぎるネコペンギンが視界を塞いでいて分からない。
とととと。 小走りに反対側に行ってみると、切迫した顔で職員さんをギリギリ締め上げるエイラがいた。 慌てて二人に駆け寄る。

「いいか、もしサーニャに何かあったら……ア! さっ、サーニャ!!! 無事だったんだな!!」
ぱぁぁっ。 険のある表情が嘘のように消え、エイラの笑顔が光を撒き散らした。 あぁっ。 やめてエイラ。 周囲の視線が痛いのっ。

「……ねぇエイラ。 ひょっとしてずっとここで待ってた? その……ネコペンギンの、背中側で。」
「そりゃモチロン! 一歩も動かないでジーッとサーニャが来るのを待ってたゾ! こんなに遅れるなんて心配したじゃないカ!」
正面側と背中側! なんて初歩的なミスだろう。 シーツにくるまってジタバタともがく。
穴があったら入りたい。 実際に行く時は気をつけなくっちゃ……。 でも。 エイラが無事でよかった。
ただの想像なのに胸を撫で下ろしている自分がおかしい。 待ちぼうけさせちゃったけど。 許してね、エイラ。

「今日だけだかんナー。」
エイラがふて腐れたフリをする時のお決まりの文句を真似てみる。 くすくす。 自画自賛だけど、本当に似てる。
もしエイラ検定みたいな資格があったとしたら、私は間違いなく一級を取れるに違いない。
窓の外はまだまだ青い。 テーマパーク巡りもここからが本番。 気を引き締めてかからなくっちゃ。

636 名前:あのひとごっこ 3/6:2009/03/31(火) 08:09:30 ID:XDLkbHEM
「よーっし、次はホラーハウス行こうぜ! 迷路になってるからそう簡単には出られないらしいぞ! ヒヒ!」
「……私は怖いのやだな。 こんなに綺麗な所なんだし、観覧車に乗ろうよ、エイラ。」
「え、えっ? サーニャと観覧車!!? いや、でも、ホラーハウスも見てみたいし……サーニャが私の腕に、もにょもにょ……。」
「?? じゃあ、ホラーハウスが終わったら観覧車乗ろ。 約束だよ。」
「すっ、する! 約束する!! 心配するなサーニャ! お化けなんて私が未来予知で蹴散らしてやるからナ!!」
「……ふふ。 頼りにしてるね、エイラ。」
擬似体験アトラクション・アフリカの星、ウォーターライド、絶叫マシン……エイラの好みは過激な物が多い。
楽しくないわけではないけれど、やっぱり私は穏やかな時間が好き。 これが終われば観覧車でゆっくりできる。 うん。 頑張ろう。

「ヒィアアアアア!! よっ、寄るんじゃねーヨ!! うああ、今度は右斜め前方から!!」
「エイラ、落ち着いて! まだ出てきてないよ! それにお願いだからベルトを掴まないで! ずり下がってきてるから!!」
パニック状態で腰にしがみつくエイラをなだめながら、必死でベルトが落ちないよう手で押さえる。
お化けが出てこない内から未来予知で見えてしまって怖がるエイラ。 おかげで予測がついてしまって全く怖くない私。
これじゃあ入る前に言ってたのと丸っきり逆だよ、もう。
前を見るまいと背中にしがみつくエイラは、よりにもよってベルトを掴んでくれている。 気を抜けば、ズボンごと脱がされてしまいそう。
真っ赤になりながら、私達はほうほうの体でホラーハウスを抜け出した。

「面目無いんダナ……。 こんな格好悪い所を見られて、もう私はシスターになって隠遁する以外に道は無いヨ……うう。」
「もういいよ、エイラ。 元気出そ? 私はちっとも格好悪いなんて思ってないよ。 どちらかって言うと。 可愛かった。」
「かっ、かわっ!? こ、こら、サーニャ! からかうんじゃねーヨ!」
「ふふ。 ほら、エイラ。 アイスクリーム選ぼうよ。」
観覧車に乗る前に、お茶をいっぷく。 エイラの叫び声を熱演しすぎたせいで、喉が痛い。 本当にお水欲しいかも……。
ベッドの上からもそもそと起き上がり、アイスティーを淹れる。 窓の外の飛行機雲を眺めながら人心地。
あの飛行機雲、エイラかな。 颯爽とした軌跡。 迷いの無い、綺麗な飛び方。 ふふふ。 こっちのエイラは元気いっぱい。
目を閉じれば、想像の中のエイラは、まだ少し肩を落としたまま。 できるだけの明るさを込めて喋りかけてみる。

「エイラのアイスおいしそう。 一口、もらっていい?」
「エッ? そそそれって間接……ひっ、ひ。 一口だけだかんナー。」
間接? ぺろっ。 かじ、かじ。 ……美味しい。 かじり過ぎちゃったかな。 垂れそうなクリームを、慌てて舐め取る。
ん。 目を上げてみれば、私が食べる様子を、エイラが固唾を呑んで見守っていた。
も、もう。 そんなに見られたら食べにくい。 ぺちっと軽くエイラの手を叩いて、私の持ってるアイスを差し向ける。

「ごめんね、かじり過ぎちゃったかも。 はいエイラ。 私のも、ひとくち。 それで許してくれる? 美味しいよ。」
「エエエエ!!?? さっ、サーニャの……。 う、うん。 いただきマス……。」
おずおずと食べるエイラを微笑ましい気持ちで見ていた時。 突然物凄い悲鳴がジェットコースターの方からあがった。

637 名前:あのひとごっこ 4/6:2009/03/31(火) 08:10:08 ID:XDLkbHEM
「ヤバイ、サーニャ! あれはジェットコースター型ネウロイだ! 乗ってる人が危ない!!!」
え。 えーー!? 何その設定!? いきなりの急展開。 私の頭の中なのに、完全に想像力を上回った事態が発生した。
ジェットコースター型って。 乗る前に気付かなかったの? 悲鳴をあげてる余裕があるの?
ネウロイもネウロイだわ。 何で普通にジェットコースターとして走ってるの? とても突っ込みきれないよぉ!

「サーニャ。 私は何とかあいつを足止めする。 サーニャは民間人を非難させてくれ!」
「え。 ね、ねぇエイラ。 私が間違ってた。 もうこの方向で想像するの止めよう思うんだけど……。」
よじよじ。 えーー!? エイラがジェットコースターの鉄柱を登り始めた。
何もかもがおかしい。 普通だったら私たちがすべきは、ストライカーを取ってきて戦う事のはず。
どうしてエイラがそんな事をしなくちゃいけないの? 今ネウロイに突っ込んでもできる事なんて無いのよ、エイラ!

でも頭の隅っこで、私はなんとなく納得していた。 エイラだったら。 ううん、私たちの部隊のみんななら。
たとえ、自分に何の力が無いのだとしても、目の前で苦しんでいる人を見過ごしたりしない。

エイラが魔力をこめたカバンでネウロイを殴打、殴打。 その間に私は園内のみんなを避難させていく。
よし。 こっちはもう大丈夫。 エイラ! 今助けに行くからね。 そう思って振り返った瞬間、私の頭は真っ白になった。
私の想像が毛色の違ったものになったと自覚した。 ネウロイの放った熱線がエイラを貫いたのだ。 うそ。 うそ!

「エイラ!!!」
「来るなサーニャ! ……私はもう駄目だ。 でも、最後に一つだけできる事がある。 私の体は魔力の塊。
 シャーリーがやったみたいに、体でぶつかる。 ありったけの魔力を込めた自爆で、こいつを仕留めてやるからナ!!」
自爆。 エイラは何を言ってるのだろう。 嘘だよね? そんな魔法使えないよね?
そんな魔法、聞いた事も無いし、エイラにできるはずは無い。 ねぇ、何してるのサーニャ。 今すぐこの想像をやめなくちゃ。
窓の外を見ればほら。 青い青い空が広がっていて、私はまだまだヒマを持て余しているはずだよね。

辺りを見回す。 どこにも窓なんて無い。 なんで? どうして!!!
おかしいよ。 これ、私の想像だったはずじゃない。 他愛もないエイラごっこだったはずじゃない!! どうなってるの!
イヤ。 イヤ。 エイラが死ぬなんて、たとえ想像の中でも絶対イヤ。
ねぇ、どうして思い通りになってくれないの。 私の想像なんでしょ。 ねぇエイラ、もうやめて。
想像の中でここまでやる事ないよナって言って。 笑って。 お願いだから!!!

「泣かないで、サーニャ。 サーニャが泣くと私も悲しい。 大丈夫。 いつでも一緒だから。 今までも。 これからもサ。」
分かってる。 例え私の想像の中でも、エイラは私が考えるより先に、エイラとして動いていた。
だから分かる。 エイラの事なら誰よりも分かる。 エイラだったらきっとこういう風に。 最期の時でも笑うんだ。 わたしの、ために。
エイラが放った光と爆風に包まれて。 私は泣きながらベッドの上で目を覚ました。

638 名前:あのひとごっこ 5/6:2009/03/31(火) 08:10:49 ID:XDLkbHEM
何が起こったのか分からなかった。 深い悲しみだけが胸を埋め尽くして、暫くの間身じろぎもできなかった。
ようやく僅かに体を動かして、周りに視線をめぐらせる。 私の手元には相変わらず雑誌がある。 窓の外は相変わらず青い。
白昼夢! 想像に没頭しすぎた私は、いつの間にか白昼夢を見ていたのだ。 よかった。 本当によかった。

「たーだいまっト。 あれ、サーニャ? な、なんでまだ私の部屋にいるんだヨー。 仕方無いなー、モウ。」
「エイラ!!!」
「うわっ!? ささサーニャ!? いいいきなり抱きつい……あれ。 どうしたんだ?
 何で泣いてんダヨ!? なんだ? 誰に泣かされたんだ? ペリーヌか!? あんにゃロ!!」
帰ってきたエイラの胸に飛び込んで泣きじゃくる。 汗の匂い。 あぁ、エイラはここにいる。 神様!
想像におびえて泣きすがるなんて、あまりに子供でどうしようもないけれど。 今は無理。 自分を保てない。
エイラは確かにここにいるんだって、強く強く実感していたい。 困ったような顔で、エイラが私の背中を撫でてくれる。

「よかった。 エイラが本当にいなくなっちゃったかと思った。 凄く怖かった。
 これは現実だよね? エイラはここにいるんだよね? エイラがいなくなったら、私……。」
「え、えっ。 エエーー!? そそそれはどういう事なんダナ、サーニャ!? それが理由で泣いてんのカ?
 私が、いなかったから!? 訳が分からないけど……ひょっとして、今まさに私の人生のターニングポイントなのカー!?」
エイラの優しい手の平で、少しずつ心が落ち着きを取り戻してくる。 少しだけ上ずった優しい声がする。

「なぁサーニャ。 私はサーニャを残して何処かに消えたりしないゾ。 これはもう絶対! だって私はサーニャの事を、す、す……。」
「す……?」
「す、すっ……すごく大切な友達だと思ってるんだゾ! だから、いつだってサーニャの傍にいる。 そうだ。
 実は内緒でレジャーの計画してたんだヨ。 な、サーニャ。 一緒にテーマパークに行かないカ? きっとすっごく楽しいカラ!」
「 絶 対 に お 断 り よ !!! 」
「エエーー!!??」
反射的に拒絶してしまった。 思いっきり落ち込むエイラ。 いけない。 ようやく恥ずかしさが込み上げてきた。
一人で色々想像して、泣いて、慰めてもらって。 なのにこんな事言って。 これじゃいけないよ、私。

「困らせてごめんね、エイラ。 あのね、私、今日に限って全然眠れなかったの。 だからエイラごっこして暇潰ししてたの。」
「わ、私ごっこ!? サーニャが私の真似するのカ? ウーン。 見たいような、見たくないような……。」
「それで、エイラと私でこのテーマパークに行く、って設定にしたの。 一緒に観覧車に乗ろう、って約束したりして。」
「アー、なんだ。 サーニャもこの雑誌読んだのか。 で。 い、一緒に観覧車!? そ、それで! それからどうなったノ!?」
「そしたら、エイラがジェットコースターによじ登って自爆して。」
「エエーー!!??」

「そうなの。 生身の体でジェットコースターに立ち向かったエイラは、相手を倒そうと自爆して木っ端微塵になったの! 私悲しくて……。」
「私もせつねーヨ……なんか涙出てきた。」

639 名前:あのひとごっこ 6/6:2009/03/31(火) 08:11:28 ID:XDLkbHEM
「私、怖いの。 想像が現実になるんじゃないかって。 テーマパークに行ったら、エイラが木っ端微塵になるんじゃないかって。
 怖くてたまらないの。 だから、行けない。 ごめんねエイラ。 私。 どうしてもエイラの最期が忘れらない……。」
「さっ、サーニャ……。 いや、忘れろ! そんな酷い奴の事は忘れちまエ!」
「えっ。 無理だよ! エイラの事を忘れるなんてできないよ!」
「できるサ! サーニャを残して逝くなんて。 そんな私、許せないヨ! 私だったら絶対にサーニャを泣かせたりしない!
 木っ端微塵になって髪の毛一本残らなかったとしても。 そこから必ず再生して、サーニャを迎えに行ってみせル!!」
「ええーー!!??」
まさか、自爆だけじゃなく再生までできるって言うの? 泣き濡れる私を見かねたのか、エイラの目は真剣そのものだった。

「で、でも、自爆自体が嫌なの。 リアルエイラはきっと妄想エイラと同じ事をするよ。 それがリアルエイラだもん……。」
「いーや! リアル私だったら絶対そんな事しない! そもそも自爆のやり方なんてサッパリ分からネー!!!
 信じて、サーニャ。 私は妄想私とは違う。 サーニャが見た場面だって変えてみせる!
 それが私のチカラ。 未来を知るチカラ。 変えるチカラ。 サーニャの、幸せな未来を守るチカラなんだゾ。」
「……エイラ。 うん。 信じてみる。 ううん、信じる。 私。 リアルエイラの事、信じるよ!」
「リアルサーニャァ!!」
ひしと抱き合う私たち。 伝わる。 信じられる。 私の頭の中で、私の思い通りにならないくらい、確かな形を持っていたエイラ。
でも、それよりももっと、目の前にいるエイラの方が、ずっと素敵な今をくれるんだね。 これが、本物のエイラなんだね。

ぶっきらぼうに見えて、でも誰よりも繊細に人の事を気遣って。 どこにいたって私に真っ先に駆け寄って抱きしめてくれる人。
あぁ。 私、ようやく分かった。 私が、悲しい眠りに落ちたとしたって。 私を奏でてくれる人がいるの。
優しく揺り起こしてくれる人がいるの。 あまりに自然すぎて、気付けなかった。 かけがえのない人が。 いつも私の隣にいる。
ふと。 急速に眠気が襲ってきた。 それで唐突に理解した。 どうして、今日はちっとも眠くならなかったのか。
どうしてあれほどヒマに感じられたのか。 それって、きっと。 この人がいなかったからなんだ。

「ありがとう、エイラ。 やっぱりエイラは優しいね……。」
「な、何だよ。 別にそんなんじゃねーっテ! ほら。 今日夜間哨戒だろ。 ちゃんと休んでおけよナ。」
「うん。 ねぇエイラ。 寝付くまで傍にいてくれる?」
「エ!! そ、そりゃまぁ、しょーがないって言うか。 ウン。 今だけだかんナー。」
「ふふ。 ……私ね、はっきり分かった。 私にとって、エイラはとても特別な人。 きっと私、エイラのこと。 ……す……。」
「へ? なな何? す? 今、すって言った? え、サーニャ? つつ続きは!? す、何なんダーー!?」
すぅ。 意識が眠りの淵に沈んでいっている。 エイラが騒いでいるのが聞こえる。 でも、エイラの声ならうるさくない。
……そ、そこで切るなんて反則ダヨーー!! エイラが何か言っている。 反則? 私、何かしちゃったのかな。 ごめんね、エイラ。

外は青空。 木々がそよ風に揺れている。 私はと言えば、とても眠い。 そんな当たり前の事が、こんなに幸せ。
ねぇエイラ。 次のお休みになったら。 一緒に観覧車、乗ろうね……。

おしまい

640 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 08:54:18 ID:bGC1k6jU
>>639
バスの中で口覆って震えちゃったじゃないですかwww 笑い堪えて
面白かったっすw GJにも程があるよ!
エイラの真似するサーニャも抱き着くサーニャもかわいいな。お断りしますもw
家帰ったらゆっくり読み返そうw GJっした!

641 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 09:28:04 ID:.eD5uwxQ
>>639
リアルサーニャさんマジパネエッスwwwそれに付き合うリアルエイラさんもwww
思いっきり吹いた上にニヤつかせてもらいました!毎度ながらGJです!

642 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 12:10:40 ID:AfM.WJ9k
とりあえずフラゲしてきた

643 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 12:24:07 ID:c057PL8o
>>639
GJ。
何というカオスww
ジェットコースター型には吹き出してしまいました。

>>642
さぁ、詳しく報告するんだ!

644 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 12:32:35 ID:IIGm.8/A
>>642
kwsk

645 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 15:55:12 ID:AfM.WJ9k
どこまで話せばいいかわかんないけど
百合分は無いな
新キャラ?は予想通り
歌は結構良い

あとおっぱいの歌フルverがある
歌詞の一部だと
寝てても育たぬルッキーニとか
ミーナと少佐はふふふのふ〜とか
エイラはサーニャの冬将軍〜
とか一応エーリカ以外全員分歌ってる
これ以上のネタバレはまずい?

646 名前:電撃作戦11号:2009/03/31(火) 15:57:07 ID:qHjj8cKM
勘違いだったら途轍もなく恥ずかしいのですが・・・四話について発見したことについて



さっきDVDみて気付いたのですが扶桑って海が広くシベリア気団が発生しない分だけ日本より温暖なのですね!
四話は、劇中の会話に出てきた(そして今回初めて気付いた)「カールスラントでの動き」がバグラチオン攻勢をモデルとして
いるなら6月22日から6月25日の出来事である筈です
赤城の速度ゆえ、一話はその一カ月以上前でなければなりませんので、扶桑では五月にスイカが実る様です。
気になっていた芳佳の練成時間も解決できるしこの説だといろいろ説明するのに便利なのですがどうでしょうか。とりあえず見
るたびに発見のある興味深い作品ですよね
バグラチオン攻勢はドイツの敗北を確定しましたから、これに気付いていた方は最後までもっと(勘違いでも)ドキドキ出来た
のでしょうね。四話は他にもヴィルテ・ザウとか鬱展開ちらつかされて不安になりかけましたが…
夏季攻勢が公式設定ならば軍人然としたおねえちゃんが活躍するSSも書きやすいのですが、皆様これについてどう思われますか

647 名前:電撃作戦11号:2009/03/31(火) 16:02:25 ID:qHjj8cKM
割り込みすみません

648 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 16:21:11 ID:Iu8ZWGT2
日本と扶桑での気候の違いか…。全く無かった発想だわ
ここだとあまり注目されないだろうから、アニメスレにでも投下してみたら?運が良かったらレス貰えるかも
ただしコテは抜いてな

649 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 16:36:24 ID:Mi4DC9yo
でも最近のアニメ本スレで真面目な返答が返ってくるかどうか…

>おっぱいの歌フルVer
なん…だと…?うわあああ早く聞きたい。
田舎氏ね!amazon氏ね!ついでに佐川飛脚便も!

650 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 17:45:56 ID:GbcACRRk
お、おっぱいのうたっ!?
なんだと…?おっいぱの?
落ち着け自分。…しかし、……おっぱのうた!?

651 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 18:10:20 ID:RNeqy67U
>>646
扶桑海の広さというか、世界地図ってアニメ版と小説版で違うから確認してみて〜。
でも乙女の巻の世界地図はアニメ版ではなく旧来からのいらん子と同じバージョンが使われてるし、そもそも扶桑海事変ってノモンハンの代わりのはずなんだからあの地図じゃないと成立しないことを考えるとアリじゃないかと思います。
ついでに言うと日付の合わせがピッタリのところとそうでもないところがあるから、好きに解釈してやっちゃっていいんじゃないかなぁとか思ったりw


それはそうとまだCDの発送連絡がこないぞ! 明日に間に合うんだろうな密林!!!

652 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 18:13:29 ID:HUAGdbFE
やべぇ、スルー予定のつもりだったのに、俄然興味が出てきた!

653 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 18:16:31 ID:AfM.WJ9k
もう本スレで出てるから言うけどウルスラだ出てくる
ちなみにエーリカの呼び方はちょっと予想外だった

654 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 19:35:55 ID:0SqfLzok
姉さま、あたりか
エーリカが父様、母様言ってたし

655 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 20:23:16 ID:IoMSxaQM
>>639
【エイラごっこ中】
                    ムリダナ
 ハラヘッタナー   ∧,,∧  ∧,,∧
       ∧ (´・×・) (・×・`) ∧∧ ナンテコトナイッテ 
      ( ´・×) U) ( つと ノ(×・` )
      | U (  ´・) (・`  ) と ノ
       u-u (l    ) (   ノu-u
ソレガチームダ!    `u-u'. `u-u'   キョウダケダカンナー


【GJ!】
          ゚・ *:  : *・
      *・ ゜゚・ * :  .。. .。.:  *゜
   * ・゜ ゚・ *: . .。.: *・ ゜゚  ・ *  :..
 。. ・ ・*:.。 ∧,,∧  .∧,,∧   .:* ・゜
    ∧∧(´・×・`)(´・×・`)∧∧   
   (´・×・`).∧∧) (∧∧(´・×・`)
   | U (´・×・`)(´・×・`) と ノ
    u-u (l    ) (    ノ u-u
         `u-u' `u-u'

656 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 20:26:31 ID:eXM5sU4s
秘め歌はおねえちゃんが二人に増えたのが衝撃的だった
似た者同士だったとは…

657 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 20:31:58 ID:IXFrXV4E
うおおおおおおおおおおおおおおお秘め歌聞きてえええええええええええええええ

658 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 20:51:22 ID:2mEAj11A
ミーナと少佐がフフフの腐〜
だ…と……??

659 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 21:51:42 ID:Pjsjwwqs
は?

660 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 22:30:14 ID:fARFd2IQ
tsts

661 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 22:42:29 ID:fARFd2IQ
日付が変わってから投下しようと思ってたんですけど、
どうしても無理な事情が出来てしまった・・・。
なので今投下してしまいます。
エイラーニャを書こうと思ってたのにいつの間にか違ってた・・・。
多分3レス位です。

662 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 22:43:07 ID:fARFd2IQ
あくびをしながらエイラが食堂に入ると、そこに居たのは芳佳とリーネの二人だけだった。
芳佳とリーネが二人同時にエイラに「おはようございます。」と挨拶をする。
「おはよー。何ダ、リーネと宮藤二人だけか。」
エイラは椅子に座ると、皿に山盛りにされたポテトをひとつフォークを使って口へと運んだ。
「ミーナ隊長と坂本少佐、ペリーヌさんはもう食べ終わったみたいです。」
「あ〜、そうなのか。」
エイラ達が遅いという訳ではなく、その三人が早いのだ。
ミーナは仕事あるため、坂本は訓練のために早めに朝食を済ませる。
ペリーヌは坂本の訓練に付き合うために朝早くに食べたのだろうな、とエイラは推測した。
「サーニャちゃん、一緒じゃないんですね?」
「ん?あぁ、夜間哨戒明けだからナ。多分昼過ぎまで部屋で寝てるよ。」
夜通し空を飛んでいるサーニャは、基地に帰ってくると疲れから朝食を取ることもなくすぐに
寝てしまう事が多い。たいていはそのまま昼過ぎまで寝ているのだ。
(部屋っても、私の部屋なんだけどな…)
いつもと同じように、今日も部屋を間違えて自分の部屋で寝ているサーニャを思い出し、
一人ニヤニヤとしながら食事を続けていたエイラは
「そういえば、エイラさんはサーニャちゃんと何処までいったんですか?」
「ブッ!」
芳佳からの唐突な質問に思いきり噴き出した。
「わ、エイラさん汚いですよ〜。」
「いっ、いきなり何言い出すんだよお前!?」
「え?その、二人がとっても仲良しだから。リーネちゃんも気になるよね?」
聞かれたリーネはビクッと体を震わせた後、少し顔を赤らめて芳佳の方を向くと、
「わ、私?え、えっと、それは、気にならないと言えば、嘘になるけど…」と呟いた。
「何だ?随分と面白そうな話してるみたいじゃないか?」
「ふんふん、私もエイラとサーニャが何処までいってるのか興味あるな〜」
三人の会話に割って入った声は、いつの間にか食堂に来ていたエーリカとシャーリーのもの。
「お、お前等…、私をソンナ目デミンナーッ!!」

663 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 22:43:57 ID:fARFd2IQ
涙目で叫ぶエイラに、エーリカとシャーリーと共に食堂に入ってきたゲルトが呆れた声を出した。
「お前達は全く…、食事位静かに出来ないのか?」
三人がそれぞれ席について食事を始める。
「バルクホルンさん、今日は珍しく遅かったですね。」
規則に厳しいゲルトが珍しく朝食の席に遅れた事への疑問を芳佳が口にすると、ゲルトが
ジトッとした目でエーリカを見る。
(あ〜、ハルトマンさんを起こすのに時間が掛っていたのかな?)
ゲルトからの視線を感じたのか、エーリカは一瞬ゲルトの方を向いて顔をしかめると、
話題を変えるために再びエイラへと話を振った。
「そう!さっきの話だけど!エイラ、サーニャと流石にキス位はしたんでしょ?」
「キ、キス!?」
先程の話題から、早々に食事を終わらせて部屋に戻ろうと思い無言で黙々とポテトを食べていたエイラが、動きを完全に止めて顔を真っ赤にする。
「あれ、もしかしてまだキスもしてないの…?」
逆に驚いた様にエーリカが言うと、話を聞いていたシャーリーが不思議そうな顔をした。
「ん?あ、でもその時間帯ってサーニャは夜間哨戒中か?」
「どうしたのシャーリー?」
「この前夜中にエイラの部屋の前を通った時に、部屋の中から『サーニャ!サーニャ!』
 ってエイラの叫び声が聞こえたから私はてっきり「ウワアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
エイラが突然叫び声をあげる。
「さっきから黙って聞いてれバ・・・!!あのナ、私は別にな、サーニャの事は、その、
 そりゃあ大切に思っては居るけれド、好きとか、そういうのは・・・。」
段々と小さくなっていくエイラの声を聞いて、エーリカが嬉しそうに笑った。
そんなエーリカを訝しく思い、エイラが苛立ちながらナンダヨ?とエーリカに問う。
「いや、それならサーニャは私が貰ってもいいんだよね?」
「ハァ!?」「な゛!?」
その台詞に二人が同時に声をあげて反応する。一人はエイラ。もう一人はゲルトだった。
一切会話に参加せず黙って食事をしていたゲルトが、顔を引きつらせて手を止める。
「ハ、ハハハハハ、ハルトマン?一体、何の、冗談だ、それは?」
「サーニャを誰が、どうするっテ!?」
「いや、私実は今までエイラに遠慮してたんだ〜。でもさ、そのエイラがサーニャに対して
 特別な感情は別に持ってないって言うから。私がサーニャに告白して付き合っても何の問題もないよね?」
「なななな、告白!?付き合う!?」
ゲルトがエーリカの肩をガシッっと掴み、顔を近づける。
シャーリー、芳佳、リーネの三人が、普段絶対に見る事が出来ないゲルトの動揺する姿を見つつ、
自分達に火の粉が飛んでこないように静かに机の端へと移動していく。
「そもそもだ!女同士が付き合うなんておかしいだろう!?
 そ、それにこの隊の皆は家族、そう、家族だ!お前は家族と付き合う気か!?」
エーリカの体を激しく揺さぶり、ゲルトが焦ったようにそう問い詰める。
「ぢょ、きもぢわるいっで!トゥルー、デ!」
「あ!す、すまん・・・。」
「それにさぁ〜、私が誰と付き合おうとトゥルーデには関係ないでしょ? 女同士だって愛があったら関係ないしね〜。」
軽い口調で言うエーリカに、反論が無くなって完全に固まるゲルト。
エーリカがエイラの方をチラと見てニヤリと笑った瞬間、
「フザケンナ!!」
エイラが机を思いきり叩いてそう叫んだ。エーリカ以外が驚いてエイラの方へと注目する。
「サーニャのコトを良く知りもしないクセに付き合うなんて許されるカ!!」
「知らない所は付き合ってから知ればいいじゃん。
 それにさぁ、エイラに私がする事あれこれ言われる筋合いないんだけど?」
「う・・・。」
黙り込むエイラに、誰にも気づかないように小さくエーリカが溜息を吐いた。
と、小さくエイラの口から言葉が漏れる。

664 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 22:44:38 ID:fARFd2IQ
「ダ・・・。」
「え?」
「私だっテ、サーニャが好きなんダ!世界の誰よりも一番!!だから、だからその・・・!」
「・・・エイ・・・ラ・・・?」
少女の声。その声で食堂の空気が凍りついた。
たった今その少女への愛を叫んだエイラは、ゆっくりと声がした食堂の入口へと振り向く。
「サ、サー・・・ニャ・・・。」
「あの、えっと、部屋で寝てたら大きな声がが聞こえてきてね。その、それで・・・。」
耳まで真っ赤にしたサーニャが俯いてボソボソと何事か呟く。
口をパクパクとさせているエイラを見て、先程からずっと笑うのを堪えていたシャーリーが思いきり噴き出した。
「ぶっ、は〜っはははは!あははははは!最高!エイラ、本当に面白い!」
「さ、ちが、これはその、違うんだサーニャ!」
「何が違うの・・・?」
「うぇ・・・、えっと、う、うわあああああああああああああ!!」
小さく首を傾げて上目遣いでそう聞かれたエイラが、そのまま叫びながら食堂を飛び出して行った。
もう一度嬉しそうにエーリカが溜息を吐くと、下を向いてモジモジとしているサーニャの所へと歩いていき、軽く肩を叩く。
「ね、サーニャ。追いかけてきな?」
その言葉でサーニャはハッとしたようにエーリカを見て、「はい」と静かに頷きエイラの後を追う。
未だ状況を理解していないゲルトが口を開けてポカンとしている姿を見て、再びシャーリーが大爆笑した。

「ハルトマンさんもお人好しですねぇ。」
「私結構サーニャと話をするんだけどね。きっとこのままじゃ一生あの2人の関係は変わらないと思って。」
「私は、きっといつかは必ずエイラさんが告白すると思ってましたけど。」
「そうかなぁ、いらぬお節介ってヤツだったか。でもサーニャの話を聞いてるとどうしてもなぁ・・・。」
「でも、あんまりバルクホルンさんを虐めちゃダメですよ。ハルトマンさんの言ってた事、本気にしていたみたい。」
「まぁ別に今日位いいじゃん?ねぇ、宮藤。今日は何月何日か知ってる?」
「えっと、四月一日・・・ですよね。」

「そう、エイプリルフール♪」

665 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 22:46:31 ID:fARFd2IQ
終わりです。まぁ実際はエイプリルフールは明日ですけどね・・・。
読んでくださった方、ありがとうございます。
一つ書きあげるのにとんでもない時間が掛かってしまいます。
皆さん凄いですね。もう書けそうにないw

666 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 23:23:19 ID:F2x901zI
>>665
いい物を読ませてもらったぜ

667 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 23:31:46 ID:O0TYC2GM
>>665
エイラの告白はやっぱりこんな感じかなw
サーニャも追いついてから愛を叫んでエイラが固まるとこまで想像した。
GJでした!

668 名前:名無しさん:2009/03/31(火) 23:36:05 ID:mhX3LZQ2
>>665
エイラらしいwかわいいw
揺さぶるおねえちゃんも最高です。GJ!

669 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 01:06:20 ID:XpOiRJo6
ちょっと目を離した隙に以下略、出遅れたが感想とか
>>605 GJ!!動揺しまくりなニパ最高!甘えるニパっていいものですよねー。そしてエルマさんワロタ
>>611 待ってたぜ、相変わらず小ネタの仕込みっぷりがナイスだGJ!このシャーリーの不甲斐なさ、好きです。
>>617 何だこの痺れるカップリングはああああイイじゃないかあああGJ!!お風呂のシーンで思わず机ダーンしてしまったぞ。
>>630 「ずるい」って最高の殺し文句ですよね!そしていいところでへたれるエイラ最高!GJ!!
>>639 エイラ好き好きサーニャいやっほぉぉおおうGJ!!ベッドの上で転がり悶えるサーニャ可愛すぎ。そして擬似体験アトラクション・アフリカの星って何だよw
>>665 某逆襲の何とやらを思い出してしまったぞw小悪魔エーリカGJ!!そして手を繋いで戻ってくるエイラーニャですね、わかります。

最後に迫水軍曹誕生日おめ。
誕生日くらい穴拭中尉と両想いいちゃいちゃさせたかったが妄想力が足りなかった。

670 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 15:00:47 ID:c55enU.c
読んで貰えてありがたいっス・・・。
皆さんの優しさに泣いた(ノД`)・゜・。
 
やっとamazonから秘め歌届いた〜♪
じっくり聞いてこよう、ウルスラ楽しみだなぁ

671 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 22:04:23 ID:g91cl7Eo
ハ…ハハハ……明日ってどう言う事だよamazon!!

672 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 22:42:21 ID:tUrXS2r.
>>671
申し訳ないがワラタ
何故に?頼んだ時期が遅かった?

673 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 23:18:02 ID:ep4DjmFs
>>672
amazonて頼んだ時期は関係なかったような(単品注文時ね。
別商品と一緒に頼むとそりゃもう……)。
だから過去様々な商品でkonozama祭りが起きているんだよね。

……あっしには秘め歌は関係のないことでござんす。

674 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 23:24:37 ID:tUrXS2r.
>>673
そうなんですか?
でもDVD限定一巻の時は、発売一ヶ月前予約の人は前日にきてたみたいですけど
一週間前とかギリギリに注文してた人はkonozoma喰ってたように本スレでは見受けられたんですが。


でも秘め歌買わないのは損ですよ!w

675 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 23:50:18 ID:IXbrnkI2
こんばんは。LWqeWTRGです。
はい、今日だから投下できるものを投下したいと思うですよ。
エイラーニャで6レスです。

676 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 23:51:55 ID:IXbrnkI2
うぅむ…。
今日のサーニャはどこか変だな。
妙にそわそわしだしたと思ったら、その後私にいきなり変なこと言ったり…。
変なこと言ったと思ったら、私に甘えてきたり…。

なんなんだろうな?

――――――

サーニャの不思議の始まりは夜間哨戒を終えていつもどおり私の部屋に入ってきたときだった……。
私もいつもどおりサーニャが帰ってくるのをベッドの上でコロコロ転がりながら待っていたんだ。
そしたらこれだよ…。



「エイラ、今日は自分の部屋で眠るね」

え? 今、なんて?
私の聞き間違いか?

「あの、サーニャ…? もっかい言ってくれるカ?」
「だから、1人で眠るから自分の部屋に行くね」

え、うそ、ちょサーニャ? サーニャ!?

い、行っちゃった…。
なにが…どうして? いきなり1人で眠るだなんて…。
1人で眠るってことは私とはいやだってことだよな…。
まさか、嫌われちゃったのかな…。う、うぅ…。
今日は、って言ったけどこれからも1人でなんてことに…? 嫌だ! そんな生活たえられない!

……たえられるわけ、ないだろ…。

677 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 23:54:39 ID:IXbrnkI2
「なぁ、うそダロサーニャ…、帰ってきてくれヨ…」
「うん、うそ」
「サーニャ…サーニャぁ………え? ――サーニャ!?」
「うふふ、うそなの。ごめんね」

な、どういう…ことだ?
嫌われたとか…私と一緒はいやとかなんじゃ…ない…のか?

「なに言ってるのよエイラったら。私はエイラと一緒に眠りたいの。エイラと一緒がいいの…」
「私のコト…嫌いになったんじゃナイの…?」
「私がエイラを嫌いになるわけないでしょ」
「ホント…?」
「うん」

ホントに…ホントなんだな…?
サーニャは…帰ってきてくれるんだよな…?
これからもおかえりって言えるんだな…?

「うん。ただいま」
「う、うぁ、うああああん!! サーニャあああ!!」
「よしよし、泣かないで。ごめんね、本当はエイラと離れたくない…。ずっと一緒よ…」
「うん…、ぐす、ありがと、サーニャ…」



――――――

つい泣いて抱きついてしまったのは恥ずかしくもいい思い出だ。今日の話だけど。
いい匂いと柔らかな体と暖かいサーニャの手に包まれて眠っちゃったからな! ニヒ…。
でもいきなりあんなうそをつくなんて…びっくりした。


まあまだサーニャの不思議は続くんだよ…。

678 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 23:56:48 ID:IXbrnkI2
昼に起きてご飯食べて、ソファでゆっくりしていた時にまたサーニャが動いた。



「えいら…ねむいの…」
「ん? あぁ部屋まで連れてってやるからもうちょっと待ッテ」
「ううん…ここでいい」

ここでいいって眠いならベッドのが…。
ったく、おんぶか。おんぶなのか。
たまにこうして甘えんだよな〜、サーニャは。こんなとこもかわいいなあもう。

「えいら、かた…かして」
「かた? って肩ぁ? い、いいケド。ちゃんと寝た方が…」
「やぁ…、えいらのかたでねるの…」

ん〜…。どうしたんだ?
おんぶじゃないの?

「……ハイどうぞ、サーニャ」
「ありがと…」

うっ。やっぱり近いな…。
眠いからかな、サーニャの体が熱い…。
うわわ…サーニャの頭が…髪の毛がぁぁ…。

「うぅ…落ちつかネー…」
「……」
「こんなとこルッキーニとかハルトマンに見られたラ…」
「………」
「ん〜…、ん〜ん〜…」
「………ふふ、すきありっ! ちゅっ!」



――――――

っていう感じに唇を奪われたわけなんだ。
な? な? おかしいだろ?
眠いってうそついて私に近づいてキスをする…。
そこまでしなくっても私は逃げないぞ! たぶん…。

679 名前:名無しさん:2009/04/01(水) 23:59:05 ID:IXbrnkI2
そしてさっきだ。
サーニャが夜間哨戒休みだったからつい話し込んじゃってて、もう遅いし寝ようと部屋に戻るとき。
他にも滑ったとか言って飛びついてきたり寒いとか言ってくっついてきたりしたけど…、まあいいや。



「じゃ、オヤスミー、サーニャ」
「……。エイラ、部屋のドア開かない」
「はぁ? いや、開かないッテそりゃ押して開けるドアを引いたら開かネーヨ…」
「ううんこれは壊れてるの。だからエイラの部屋に…」
「…ようするに一緒に寝ようってことダナ?」
「…うん!」



――――――

最高の笑顔で頷くんだもん。
かわいいだろぉ? かわいいんだよ。もう!
そんで今並んで私のベッドの中。

「ふふ、えいらー」
「ナンダヨー」
「いいでしょ、くっついたって」
「んー、わかったヨ…」

って腕にくっつかれてドキドキしてますよ。
正直眠れるわけがない。
サーニャも私の腕にすりすりしたりして眠ってないみたいだけど。

まあそれはいいんだ。楽しいしな。
興奮気味の頭で、ずっと気になってる朝からのサーニャを振り返ってみたけどやっぱりわからないんだよ。さっぱりだ。
なんでうそまでつくんだろ?

…考えても仕方ないか。

680 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 00:00:13 ID:ES6c3qZw
「サーニャ? 起きてる…よナ」
「うん…」
「なぁ、どうして今日はずっとうそついてたんダ?」
「ん…、それは…エイラに甘えたかったから…」

うっ! 上目は反則…!
じゃない! 甘えるなら普通にすりゃあいいだろ。
いつまでも逃げたりしないぞ。私だって。

「ホント? これからは思いっきり甘えていっていいの?」
「あっ、アア!」

ヤバいなんか罠にはまった感じ…。
サーニャの顔が輝きだした…。

「うれしいっ! エイラありがとう!」
「う、うわ! サーニャ!」

はぁ…どうもサーニャの手の中みたいだな。
ま、いいか。
サーニャ嬉しそうだし、私も嬉しいし。
ただ…みんなの前が大変だなぁ…。
からかわれるかなぁ…。それもいいなぁ、なんか新婚をからかわれるみたいで。
ラヴラヴなのはわかったから部屋に行けーとか言われたり…。
いきなりキス見せろーとか、サーニャへの愛の言葉聞かせろーとか言われたりしてな…。ニヒヒ…。

「あとエイラ、今日は何月何日かわかる?」
「はー…。…え? あ、あぁ今日は、4月……1日…! まさかサーニャ!」
「そ、エイプリルフール。もう昨日になっちゃったけど」

うぇぇ…ホントだ。12時過ぎてる…。

681 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 00:01:25 ID:ES6c3qZw
「もううそはつけないよ?」
「ナンダヨ〜…。エイプリルフールだからあんなにうそついてたのかヨ…」
「そう…、ごめんね?」
「ったくぅ…」
「でもさっきのは本当よ。エイラに甘えたくて、キスが…したくて…」
「サーニャ…」
「だから…もう一度…」

うっ、サーニャの顔が近くに…。
気づいたらサーニャに上に乗られてるし…。腕もおさえられて…。
サーニャの綺麗な顔が…だんだん近づいて…。
うはあ! サーニャの吐息がああ! なんかエロいいい!
たまんねえええええ!

「エイラ…」
「さっ、サーニャ…!」


ん、はぁ…。
これが大好きな人とのキス…。
すっごく気持ちよくてとろけちゃいそうだ…。
深く絡ませてる舌から強くサーニャを感じる…。
サーニャがいっぱい溢れてきて…、サーニャでいっぱいになって…。

「はっ、む……ん……」
「…んっ、…さ、さー…ぁむ…」

でもなが…い…、もう…息が…。

「ん、はぁっ…」
「はぁっ! はぁ…はぁ…、サーニャ! ちょーっと長いんじゃないカナ!?」
「まだ足りない…」
「え!?」
「まだ…全然…」

うわあ私…明日動けないかも…。
ま、いいかぁ…、明日もサーニャと一緒だ…。


END

682 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 00:04:02 ID:ES6c3qZw
以上です。
なんか最後おかしくなってるような…。
タイトルは「うそつきはいちゃいちゃの始まり?」です。
うぅむ、いいタイトルはないものか。

あと、例の名前ですが4月馬鹿ですよね…?
ネタだよね? エイラ…。

それでは失礼します…。

683 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 00:06:26 ID:KkbSQswI
>>682
リアルタイムで見てましたw
時間計算して投下してました?凄いなぁ。
何はともあれ甘々エイラーニャご馳走様でした!GJ!!

684 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 00:09:12 ID:ajbIeWj.
>>682
バカップル分乙です

例の名前って何?

685 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 00:10:09 ID:6VNN4F9U
>>682
GJ!
サーニャが甘過ぎですw 大変おいしゅう頂きました。

>>684
エイラの中の人が改名するとか言う話だとオモフ。

686 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 00:10:53 ID:JH6r/bDc
>>682
GJ

>>684
仲井さんの改名のことだろう

687 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 00:16:18 ID:KkbSQswI
ちょ、あれマジ何ですか?
仲井絵里香の方が名前可愛いのに…

688 名前:LWqeWTRG:2009/04/02(木) 00:17:56 ID:ES6c3qZw
>>683
時間計算しましたw
変なペースですみません。


あと名前は皆さんが仰ってるとおり仲井さんの改名の件です。
自分がここまでショックを受けるとは思わなかった…。

689 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 01:06:26 ID:ZHNET1ns
エイプリルフールネタ良いのう。
各人の嘘とそれに対する反応を妄想するだけでもう…

690 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 01:25:01 ID:qTvF1902
ハルカの誕生日だからハッピーナくると思ったんだが…

691 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 16:09:53 ID:eqcf0Vo2
そういえば108式って結局どうなったの?

692 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 17:08:33 ID:hOetae1o
正直中の人はどうでもいい

693 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 20:08:22 ID:UVjXDt/6
>>691

>>422,>>429,>>472,>>476-477,>>479-487,>>497,>>499
>>500,>>502,>>510-511,>>514-516,>>520,>>521,>>537,>>538,>>542

うん。まだ決まってないね。
ネタ帳みたいな感じでテンプレとか保管庫とかに保存でいい気もするが、
48手の最初と最後の時みたいな、みんなで埋めたぜ Yeah!! みたいなノリも好きなんだが、うーみゅ。

694 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 20:52:19 ID:kbSrM0jo
まぁネタのサンプルだと考えればいいと思うよ
同じネタでキャラ変えてやるのもありだし1度使ったから使えないってこともない

695 名前:名無しさん:2009/04/02(木) 23:10:16 ID:Rjd2mueI
>>688
興味本位ながら姓名判断で調べてみた。その結果を信じるなら、
人気商売には向いていない名前だった、ということなのかもしれない。
むしろ、そういう芸能人らしからぬところが長所だと思うんだけどな。
ともあれ、身体に気をつけて頑張ってほしい。

696 名前:名無しさん:2009/04/03(金) 00:05:01 ID:1noiaRiw
なんて名前に変えたのよ

697 名前:名無しさん:2009/04/03(金) 02:14:10 ID:LhgFsBDY
ハルトマンが宮藤への手紙で言っていた
勲章と交換できるお菓子ってあの世界の扶桑には本当にあるのだろうか?

698 名前:名無しさん:2009/04/03(金) 02:16:39 ID:Zk9DQ7p.
金の勲章1つか又は銀の勲章5つで肝油缶がもらえます

699 名前:名無しさん:2009/04/03(金) 06:52:08 ID:kEyKwwPg
なんというチョコボールwww

700 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/04/03(金) 15:25:16 ID:bwF3cyBc
どうもこんにちは。mxTTnzhmでございます。
職人の皆様GJ! 楽しく読ませて頂いております。あとニヤニヤとか。

>>693
ネタ帳も良いですね。SS書くときの参考(目標?)にもなりますし。


さて、今回もちょっと長めなのでうpろだを使いました。
ご容赦を。

http://www1.axfc.net/uploader/He/so/212356

パスはいつもの通り「sw」ですので宜しくお願いします。

ではまた〜。

701 名前:名無しさん:2009/04/03(金) 20:15:09 ID:XeHM7QGI
>>700
メガネっ娘カップル再び、GJ!
ハイディはどこぞのヘタレ少尉と違って行動力がありますな。
でも、納豆はスルーなのね。気持ちは分からなくもないけれどw

あー、にしても、読んでたらワイン飲みたくなってきた。
ちょっとコンビニ行ってくる!

702 名前:名無しさん:2009/04/03(金) 21:10:45 ID:kJZMvvHo
>>700
GJ!
ペリーマリーいいねペリーマリー。
メガネカチカチに萌えた。

703 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/04/03(金) 21:27:48 ID:eUHXgO6A
>>700
眼鏡萌え! GJでした^^

こっちも行きます。
もうマイペースで行くんで季節はずれなのは許してください。
6レスくらいかなぁ。

704 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/04/03(金) 21:28:21 ID:eUHXgO6A
●スオムス1946 ピアノのある喫茶店の風景 8月18日、午前中。


「チャオ! えいら〜にゃ〜!」

 8月17日、相変わらず暑い日が続く中、先日同様の変な挨拶と一緒にロマーニャからルッキーニがやってきた。
 本当はシャーリーとおそろいの髪型にしたいんだけどね、とそう言った彼女の髪型はポニーテール。
 なんでも髪質が違うからうまくいかないらしいんだけどツーテールだと子供っぽくなっちゃうから一本でまとめてるみたい。
 で、そのシャーリーなんだけどはやっぱり前に言っていた通り忙しくてこちらには来れないってルッキーニにが伝言貰ってた。
 因みに言うとシャーリー自身はルッキーニの髪型はいろんな理由からツーテールのが気に入ってるみたいダゾ。
 自主性に任せたいからって事で本人には言ってないみたいだけどナ。全く妙なところで変な常識人ぶりを発揮するんだからなぁ。
 とはいっても、検閲はあれど現在もルッキーニとは連絡を取れているようで何より。夢に向かって元気にやってるんだってサ。
 ステキな事にルッキーニはマーマの手作りイタリアンチーズケーキを持ってきた。ルッキーニ曰く究極のチーズケーキなんだって。
 ちゃんとそういうものを持ってくるなんて全く殊勝な心がけダヨナ。
 そんでもって8月18日。
 復興作業頑張ってる皆には悪いけど、わたしたちのわがままで喫茶ハカリスティは、本日臨時休業ダ。


「ウンッニュッニュニュッニュ〜♪」
「なんかルッキーニにしちゃ手が込んでるヨナ」

 厨房で誕生会用の料理を作る。
 夕べはちょっと夜更かししたんでサーニャはまだ睡眠中。
 というかサーニャの事だから自分の誕生会だっていうのに大いに準備を手伝いかねないんで、わたしとルッキーニでわざと夜更かしにつき合わせてから朝、現在に至るまで起こさずにいたりす

るんだ。
 何故かサーニャのウェイトレス服を着てエプロンをつけた鼻歌交じりのルッキーニは、ケーキと一緒にロマーニャから持ち込んだ材料で特性のパスタをつくってる。
 パスタはトマトソースとアサリをたっぷり使ってて、何だか意外な事にちゃんと殻を外して混ぜているみたいだ。
 ルッキーニって言ったらそういう面倒ごとは避ける傾向だと思ったんだけどな。

「手が込んでるんじゃなくて食べる時めんどくさいから先やっとくんだよ〜。……でもアタシがパスタ用意してて正解だったよね、ホント」
「ん? 何が?」
「エイラ相変わらずサンドイッチだし……」

 なんだかジト目でウェイター姿のわたしを上から下まで見た後に視線を手元に戻してため息をつくルッキーニ。
 その視線の重々しさに、思わず届けてもらったばかりの焼きたて食パンをスライスして具を挟む作業をしていたわたしの手が止まる。

「な、ナンダヨー。サンドイッチの何が悪いんだよ。大体今日のは特製のサンドイッチだぞ。いつもよりも具が高級で多いんだぞ」
「ウジュ……だってさっき軽く食べた朝食もサンドイッチだったじゃーん。いいかげんそっからから離れなよって言ってるんだけどな〜……っていうかそこのフェレットも!」
「な、なんだよ……っていうかせめてカタヤイネンさんとかニッカさんとか位呼べないのかよ」
「げっ歯類でじゅーぶん!」

 突然矛先をむけられて動揺するニパ。
 ニパもニパ流のわたしとは別のサンドイッチを作っている。
 人のサンドはまた別の趣があって美味いんダヨナー。
 ちなみにコイツの今日の服装は私と揃いのウェイター服。
 嫁だ婿だとうるさいので、ウェイトレスとウェイター両方の服をあてがってからニパの服装を予知してわざと揃いの服を着て変な意見を封じてるのは内緒ダゾ。

「なぁんで二人してサンドイッチなの!」
「食べやすいだろ、サンドイッチ」
「ダヨナ、食べやすいし色んなの作れるんダゾ」
「ニャァ……もうスオムス人には期待しないことにするよ……」

705 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/04/03(金) 21:29:11 ID:eUHXgO6A
「ニャァ……もうスオムス人には期待しないことにするよ……」

 もう勝手にしてよって表情で重ねてため息。
 ナンダヨ、モー。勝手に盛り上がって落胆して……失礼なやつだなぁ。
 決めた。ルッキーニが食べたいって言ってもわたしのサンドイッチはあげないからナ。

「皆さんこんにちは〜」

 と、そこにほわほわした空気を纏った大人の女性が現われた。
 言わずと知れたどじっ娘少佐のエル姉ことエルマ・レイヴォネンだ。
 何だか場違いなほど妙に堅苦しくしっかりと軍用の礼服を着込んでいるんだけど、きっとエル姉の事だから祝いの席に対して真面目に取り組もうという気持ちの現われなんだろうから気にしな

いでおく。

「ようこそエル姉」
「こんにちはエイラさん。準備の差し入れにサンドイッチもってきましたよー」
「ヤッタ。エル姉のサンドイッチは大好きだぞ」
「ナイスだエル姉!」

 がちゃんと音がした。
 見るとルッキーニが殻の山の中に盛大に顔面を突っ込んでいた。
 なんだかわかんないけどダメージを受けてるみたいダナ。
 ふふん、サンドイッチを馬鹿にした罰でも当たったか?

「え? あれ? ニパさんいたんですね。お久しぶり……って、ルッキーニちゃんも久しぶりで……どうしたんですか?」

 心配そうな声を上げるエル姉。

「あ〜、そいつはほっといていい。それより差し入れ食べたいぞ、エル姉」
「はいどうぞ〜……あれ? サーニャちゃんは?」
「わざと起こさないで寝かせてあるんだ」
「あ、そうですよね。サーニャちゃんのことだから進んで色んなことやっちゃいそうですものね」
「ウン、だから起きてくる前にあらかた誕生会の準備しちゃおうと思ってサ」
「はい、ではでは私も手伝いますね」
「アリガト、エル姉」

 エル姉には一旦上着を脱いで汚れないようにしてから飾り付けを手伝ってもらうことにした。
 事前にある程度用意していただけあって、雑談を交えつつの1時間とちょっとくらいであらかたの準備が終わる。
 そしてその際のルッキーニの行動はすばやかった。

「ひゃあっ!」

 わたしたちが気づいたのはエル姉の悲鳴が上がってからだった。
 見ればルッキーニが後ろからエル姉のおっぱいを鷲掴みにしてモミモミしいるじゃないか。

「むむっ! オオッ……これは〜……銅賞レベル!!」
「なっ!?」
「ルッキーニ! おまえっ!」
「あぁんっ……た、たすけてくださぁい」

 突然の事態に悲鳴を上げて助けを求める涙目のエル姉なんだけど……。

706 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/04/03(金) 21:30:03 ID:eUHXgO6A

「ずるいぞルッキーニ!」
「あたしも久しぶりに会ってからまだ触ってないんだぞ!」
「えええっ!?」
「ニヒヒ。早い者勝ちだよ〜」

 まぁその、アレだ。
 エル姉はもうちょっとわたしたちに対して学習能力と言うか危険予知と言うか、そんな感じのモノを働かせた方がイイゾ。
 わたしとニパがいる環境だとどうしてもおっぱいの話になるのは当たり前ダロ。
 そこにわたしのそういった意味でのライバルでもあるルッキーニがいるんだからナ。
 むしろルッキーニから銅賞をもらえたことを誇るがいいぞエル姉。
 それはそうとその銅賞を堪能する為に乗り遅れる訳には行かないナ。
 サーニャが起きてきたらそんなことできないモンナ……よしっ。

「次はわたしがっ!」
「いや、あたしだろっ!」
「わっ! ちょ、ちょ、ちょっとぉ! あああっ! やめてくださぁ〜い」

 食事が始まる前から「ご馳走様でした」とはこれ如何に、ダナ。
 エル姉が息も絶え絶えに「激しすぎです」とか「直になんて……」とかぶつぶつ言ってる気がするけど女同士ダロ〜恥ずかしがるなよな。


 …………。
 ……と、いうわけでそろそろサーニャを起こしにいこうかなと席を立つ。
 わたしが奥の寝室へと向かおうとすると、驚くべき事にサーニャが自分で起きてきた。
 あの時間に寝て自分で起きてくるなんて凄いヨナーと思わず感心してしまう。
 でもなんか様子が変だぞ……って、レーダー魔道針が光ってるじゃないか。

「お、おいサーニャっ! どうしたっ!? 何かあったのカ?」
「ん……大丈夫……そこで……街道に沿って……」

 パジャマ姿で店内に出てきたサーニャは寝ぼけているのか何なのか、うつろな表情で何かを口走ってる。
 誰かと話をしてるようにも見えるけど……う〜ん、別に焦ってる風でもないしネウロイが出たとかじゃなさそうダヨナ。
 でもこのままじゃ埒が明きそうにないしなぁ。

「おい、サーニャ、大丈夫か?」
「右手側で……うん、そう……その建物が……」
「サーニャぁ」

 声をかけながら正面に立って肩を揺すってみる。
 なんか、涙声だ。
 我ながら情けない声を出してるって自覚はあるし、そんな声を皆に聞かれてるのはわかってるんだ。
 でも……でもさ、こんなおめでたい日で、一番楽しんで貰わなきゃいけないっていうのに、一番大切な人の様子がおかしいなんて耐えられないじゃないか。

「あ、エイラ」
「サーニャ、一体どうしたんダヨ。なんか変だったから心配したんだぞ」
「え? あれ? あ……私こんな格好でいつのまに……あ、ごめんなさい。皆さんおはようございますっ……あのっ、あのね、それでねっ、エイラっ」

 あれ? もしかして本当に寝ぼけてただけで、単なる寝言だったのか?
 まぁ、そうだったとしてもサーニャがちゃんとサーニャだっただけで大丈夫。

707 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/04/03(金) 21:30:54 ID:eUHXgO6A

「っていうか落ち着けよサーニャ」
「うん、あのね……」

 一つ大きく深呼吸をしてから喋りだしたサーニャの声を遮るように懐かしさを感じさせる魔道エンジン音が響いてきた。
 聞きなれたDB600系列の音。
 でもBF-109とは違う音の気がするナ。

「何だろこの音〜」
「メルスじゃないですね」
「チェンタウロでもないよ」
「きた……」
「え?」

 サーニャが呟いて窓の外を見ると、夏だというのにカールスラント仕様の黒い革ジャンを来たシルエットが徐々に速度を落し、降下してくるのが見えた。
 ストライカーはカールスラントのBF-110。
 顔には大きめの遮光ゴーグル。
 頭にはサーニャのとはちょっと違うレーダー魔道針。
 髪は白に近い銀のロング。
 そして何よりも目を惹くのは、厚い革ジャン越しでも解る大きなおっぱい……っていうか、ぱっと見リーネクラス以上……つまり銀賞以上ダゾ!
 そんな彼女は結構鈍重なはずのBF-110をふわりと優雅に着陸させ、滑走状態のまま店の入り口へと近づいてくる。
 ゴーグルをずらし、眼鏡をかけた素顔をあらわにした赤い瞳の彼女の第一声は衝撃的だった。

「さーにゃん! お誕生日おめでとう!」

 さ、ささささささーにゃん! 『 さ ー に ゃ ん 』だとぉ!! なんだなんだその呼び方はっ!
 けしからんっ! 可愛らしくてけしからんジャナイカっ!
 にゃん……『ニャン』とか言って使い魔の黒猫に通じるその響き! かわいい……かわいすぎるよさーにゃん。
 ソンナ、ソンナ愛称ではまだ私も一度も呼んだことナイゾッ!!

「そんな……恥ずかしいよ、ハイデマリーさん。そう呼ぶのは夜だけにして」
「さーにゃん……他人行儀に呼ばないで、いつもの夜みたいにはいちーって呼んで欲しいよ」

 がーん……『夜だけ』だとう!?
 夜だけ……夜だけ……夜だけって……『よる』って事はアレか! アレなのかっ!!
 それは、それだけはナイダロ!! だってアリバイがあるんダッ! いつだってサーニャは私と同じベッドでっ!
 イヤ待てよ、それが夢でなく現実であるという証拠が何処にあるっ!
 現実を疑えわたし! 都合のいい妄想になど寄りかかるな! いつだって最悪の状況を想定してから現状へと立ち向かえ!
 って最悪の状況ってナンダヨ! ん〜ソウダ! つまりアレだ! おっぱいにサーニャが捕られてるわけだ! くっ! 羨ましいぞさーにゃんっ!
 具体的に想像するとこんな感じダナ。

『さーにゃん♪』
『はいち〜♪』
 むにゅ〜ん。

 むにゅ〜ん!? すごい効果音って言うか擬音っていうかナンダソレ。
 はいち〜の胸にさーにゃんの……か、顔が埋まってるジャナイカー!
 窒息しないように気をつけないとやばいレベルダロ……って、そうか……やっぱりサーニャのシャーリーへの憧れはそういう事カッ!
 つまりだ! わたしも豊胸が必要なのか!? おっぱいが金賞なら勝てるのか!? あああああああっ! ドウナンダーっ!!!

「め、面と向かうとそんな風に呼べないです……。ごめんなさいハイデマリーさん……ハイディ、って呼べばいいですか?」

708 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/04/03(金) 21:31:26 ID:eUHXgO6A
「もしかして、ハイデマリー・W・シュナウファーさんですか? 夜間撃墜エースの……」
「はい、その通りです。ハイディとお呼びください」
「わ〜、感激ですよ〜。有名なエースにお会いできるなんて〜」
「そういうあなたは……スオムスの独立義勇中隊を率いていたエルマ・レイヴォネン少佐?」
「いえあの、率いていたのはトモコ中尉でわたしはただ後ろで勉強させてもらっていただけで……あ、でもエルマなのは確かです、はい。はじめまして、宜しくお願いいたしますです」
「はい、こちらこそ宜しくお願いします」
「あたしはニッカ・エドワーディン・カタヤイネン。ニパって呼んでくれ、ハイディ」
「有名な『ついてないカタヤイネン』さんですね。お話はかねがね伺っています」
「なっ!? お話って……一体何がっ」
「ふふふ、秘密ですよ。宜しくお願いしますね、ニパさん」
「あ〜あ、まぁいいや。こちらこそ宜しくな……で、そこで真っ白になって手をわしわししながらブツブツ何か言ってるのがスオムスのトップエースにしてあたしの嫁であるエイラ・イルマタル

・ユーティライネンだ」
「もうっ。ニパさん、エイラはニパさんのお嫁さんじゃ……」
「ところでそのエイラさんは何で……きゃあっ!」

 目の前で展開する会話にも気付かないような茫然自失状態だったわたしを現実に引き戻したのはハイデマリーの悲鳴だった。
 見ればその豊満なおっぱいが何者かに鷲掴みにされている。

「オオオ〜ッ! VIVA! すっごい柔らかいよ〜シュナっち〜。審査員特別賞進呈!! むしろ金賞レベルかもっ!!!」

 ……何者も何も無いよナ。こんなことするのはルッキーニ以外にイナイッテ。

「こ、こらルッキーニ! 止めろって」
「ルッキーニちゃん!」
「ルッキーニ!」
「ルッキーニさん!?」

 わたしたちの静止も聞かず大胆にもその手を動かし始めるルッキーニ。
 さっきといい今といい、コイツこういうところだけは何年経っても変わりそうににナイナー。
 しかし、あの大きさは羨ましいぞルッキーニ……でも、でもわたしは最近自重するって事を覚えたんだ。
 なんたってそういうことをわたしがするとサーニャの機嫌が悪くなるんだからナ。
 大好きなサーニャの笑顔を間近で感じ続けるためにも、サーニャの目の届くところではそんなことはしないぞ、絶対。
 ……って、うわ!?

「……ぅぅっ……ぐすっ……」

 ハイデマリー泣いちゃったじゃないかー。

「おいルッキーニ! 泣かせちゃダメだろ!」
「ウジュワァ! ご、ごめんねっ。そんなに嫌がると思ってなかったの……泣かせるつもりはなかったんだよっ」

 慌てて手を離して飛びのき、ハイデマリーに頭を下げて謝るルッキーニ。
 まぁ、そうだよナ。
 おっきい事をコンプレックスにしてるリーネみたいな奴だっているわけだしな。
 そういう事はいけないことなんだ。だからサーニャが正しいんだぞ、うんうん。

「くすん……い、いえ……違うんです。……いいんですよ」
「え?」

 あれ? なんか様子がオカシクナイカ? ハイデマリー、泣いてるけど笑顔っぽい気がする。

709 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/04/03(金) 21:31:51 ID:eUHXgO6A
「あと、いま『シュナっち』って、私の事ですよね」
「え……うん。名前長かったから、呼びやすい風にって思ったんだけど……ウジュ……いきなりヘンな呼び方で迷惑だったよね。重ねてゴメン」
「いいんですよ、ルッキーニさん」

 その後のハイデマリーの行動は意外だった。
 非を認めてしゅんとなったルッキーニの頭を抱いてかいぐりかいぐりし始めたのだ。
 ナニナニっ!? 一体何が起こってるんだ?

「いきなり初対面でニックネーム付けてもらえて、スキンシップまでしてもらえるなんて……私、今本当に感激してるんですっ」
「ウニャァッ! シュナっち大好き〜」

 ルッキーニも順応早いし……って、うわ……ルッキーニの顔がおっきくて柔らかいのに埋まって……さすがシャーリーで慣らして……う、う、う、羨ましすぎるぞっ!
 ハイデマリー、うれしさのあまり泣いてたのかよ。こんな事ならわたしもやっておけばよかったぞ。

「スキンシップならあたしにまかせとけ!」
「さーにゃんのお友達は、みんな素敵な人ばかりですねっ」

 うぁ、ニパも速い! しかも笑顔で受け入れられてるしっ!
 くっ……ハイデマリーはなんか寂しいけどイイヤツ過ぎるぞっ! ここはわたしも混ざらないとっ!
 ハイデマリーを中心にルッキーニが前から、ニパが後ろから、一歩はなれてニコニコ顔で見守るエル姉。
 そんなキャッキャウフフ空間に飛び込もうとすると、これまた微笑を浮かべながらその光景を見つめていた傍らのサーニャが口を開いた。

「ハイデマリーさんは、ただでさえナイトウィッチで他の人との接触が少なかった上に、小さい頃から戦果を上げてカールスラント最年少の部隊司令になっちゃったから、部隊で友人を作れなか

ったの」

 サーニャがいろんな人と友人関係作れているのは、ひとえにあの501隊って言う特殊な環境のお陰なんだろうな。

「そ、そうなのか……じゃ、じゃあわたしも……」
「エイラ……ね、みんなもそろっていつまでもこんな格好だと恥ずかしいから、着替えてくるね」
「ウン」
「それでね、エイラ。普段着慣れない服だから、着るの手伝ってほしいの」
「え……」
「ね、おねがい」
「ウ、ウン」

 柔らかく微笑むサーニャの翠の瞳に逆らえない……っていうか……わ、わたしがサーニャの個とを手伝わないはずなんて……無いダロ。
 別に背後に響くキャッキャウフフな展開に後ろ髪を引かれてなんて無いからナ。
 だって、サーニャのおろしたての服を着た姿を一番最初に見られるんダゾ。
 うらやましくなんて無いうらやましくなんて無い断じて無い!

 うう、でもほんとはちょっと……いや、かなりうらやましかったりもするんダナ。
 ハイデマリーのおっきくてやわらかいもの……残念……。


 でもやっぱりサーニャが一番大事何だよナァ……ふふっ。


 そして誕生日は午後へと続く。

710 名前:zet4j65z ◆le5/5MRGKA:2009/04/03(金) 21:37:07 ID:eUHXgO6A
とりあえずは以上です。
やっぱりキャラが増えてくると整理して書いていくのが大変になっていきますね。
後半さらにキャラ増えるのでもっと時間かかるかも……。

711 名前:名無しさん:2009/04/03(金) 23:24:19 ID:t5dC0s8Y
おおおお喫茶店キタ!
良かったなハイちー! と思いつつ「さーにゃん」でぐるぐる考えるエイラさんがいいなw
「芳佳ちゃんって何だ!」を思い出したw ていうか呼び名おっぱいかよ!
変わらず面白かったです! GJ!

あと……エルマさん受けオーラ出しすぎwww

712 名前:名無しさん:2009/04/03(金) 23:29:49 ID:t5dC0s8Y
す、すまない。呼び名じゃなかったですね。エイラさんならやりかねんと思って。
あと酔ってるので言い忘れたが、続き待ってますぜ。

713 名前:名無しさん:2009/04/04(土) 00:53:43 ID:DakFBdPQ
>>710
GJ! まさかのハイデマリー参戦キター
喫茶店がますますカオスな事にw
ルッキーニとハイデマリーは合いそうですね。いつもながらお見事です。
続き楽しみに待ってます。

714 名前:名無しさん:2009/04/04(土) 03:28:43 ID:o5b/3fFs
>>710
乙です
後半にも期待しとりますよ

715 名前:名無しさん:2009/04/04(土) 11:22:18 ID:q2DS2b3o
>>710
GJ!やはり喫茶店はいいものだー。続きを早く!

716 名前:名無しさん:2009/04/04(土) 22:36:14 ID:BP9wWc2U
>>700
いやー眼鏡っ娘っていいものですね!
正直ペリーヌってあんまり好きじゃなかったけどここに来て急に株が上がってるっていうか好きになったっていうかハイペリ最高!!
サーニャに嫉妬するペリーヌとか発想が素晴らしすぎる。GJ!!

>>710
喫茶店キター!!今回もGJ!!シュナっちワロタw
「っち」に対応するブリタニア語があるのかとか考えるのは無粋ですかそうですか
しかしモテモテエイラに対してサーニャにもエイラ以外のお相手が出てくるとなるとこれはもうただ事ではありませんなあ。考えれば考えるほど妄想が止まらねえ!!

717 名前:名無しさん:2009/04/04(土) 23:18:18 ID:MOgqPug.
しかし、あれだな。
4/1を期にみんな忙しくなったんだなぁ、というのがよく分かるな。
SSが投下されなくたって、さ、寂しくなんかないんだからっ!!

718 名前:名無しさん:2009/04/04(土) 23:54:51 ID:rXKV70sg
新番組に流れたりしてるのかな

719 名前:名無しさん:2009/04/04(土) 23:58:45 ID:D3iQP0fQ
さすがにもう半年も経つし
pixivとかでも少なくなってるしな

720 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 00:02:36 ID:S73CZivo
けど俺の妄想は進みまくりですよ
定期的に燃料が公式から投下されるのがいいね

721 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 04:48:20 ID:fK7IK7Pc
ネタ借ります。「君が泣くまで褒めるのを止めない」
関係ないけど、某pixivの絵は個人的にど真ん中ストレートでした。

4月1日。
1年に一度のウソをついても良い日。
悪戯っ子達にとって見れば、まさに夢の一日である。

「ねぇ、トゥルーデ。」
「何だ? フラウ。」
くいくい、と服の裾を引っ張られたバルクホルンは立ち止まる。
服の裾を掴むなどというフラウにしては、やけに控えめな仕草に首を傾げつつ、
なかなか喋ろうとしないフラウの言葉を待った。

「……好き。」
「………?」
言葉とは長すぎても伝わらないが、短すぎても伝わらないものだ。
そう。そのとおり。動詞一つだけ、ぽんっと渡されたところで伝わらないモノは伝わらないのである。
だから、待て。落ち着け。バルクホルン。
手に汗かいたり、心臓がバクバク言ったり、耳が熱くなったりしてるんじゃない。
ほら、フラウを見ろ。いつも通りの顔……待て、そんな潤んだ眼差しで見つめるんじゃない。
落ち着け。バルクホルン。そうだ、あれだ。これは罠だ、罠に違いない。
そうだ、ついさっきも似たような状況があったじゃないか。
冷静に対処するんだ。

「……っフ、フフフラウぅ!!? な、にゃ、にゃにを言っッテイルンダ?」
思い切り、声が裏返ってしまった。
まずい。このままでは、ここぞとばかりにからかわれてしまう。
私は心の中でどんな突っ込みにも耐えられるよう頑丈な精神障壁を打ち立てた。
……が。
「好き。」
とくん。胸がはねる。
「…好きなの。」
どくん。フラウの真っ直ぐな視線が私に突き刺さる。
「……トゥルーデのことが好きなの。」
ばく、ばく、ばくっ。
フラウときたら、それ以外言うことがないと言わんばかりに同じ言葉を繰り返す。
その度に私の心臓は暴れ出す。

フラウは本気だ。
鈍い私にもそれが分かった。
それを「悪戯に違いない」などと何故、決めつけてしまったのか。
この瞳がどうして嘘をついているなどと思ってしまったのか。
私は不甲斐ない自分を叱咤し、改めてフラウに向き直った。

「……フラウ。」
「…トゥルーデ」
彷徨っていた視線をフラウの目にしっかりと合わせる。
濡れた瞳には私しか映っていない。
裾を掴む小さな手にそっと力がこもった。
そして、空いた右手に隠し持たれたカレンダー。

「フラウ。私も、……?」
私はフラウの本気に答えるべく口を開いたところで気付いた。
(……カレンダー?)
フラウの右手で隠れるカレンダー。
ご丁寧に今日4月1日に大きく赤丸が描かれている。
「……おい、フラウ。嘘は止めろ。」
じろり、と半眼でフラウを睨む。
そんな私を見て、フラウはいつものように笑いながら誤魔化……さなかった。

722 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 04:48:41 ID:fK7IK7Pc
「……トゥルーデは嘘だと思ったの?」
「は?」
「私、本当にトゥルーデが好きなんだよ?」
「え?」
「トゥルーデは私のこと、好き?」
「え? いや、あれ?」
おかしい。
ここからいつものように黒い悪魔への説教タイムが始まるはずなのに、何故だか私の方が追いつめられている。
「好き?」
フラウが一歩近づく。
「トゥルーデ、私のこと……」
更に一歩。手を伸ばせば抱きしめれるくらい近くに。
「……やっぱり、嫌いなのかな?」
そっと、私の服を掴んでいた手がほどけ、フラウが一歩下がる。
「……あ。」
「あ。」
思わず掴んでしまったフラウの腕を握ったまま固まってしまう。
じっと、私の腕を見つめるフラウ。
ものすごく気まずい。
「トゥルーデ。」
「う、うん?」
「私はトゥルーデのことが好き。」
「あ、え? ……あ、うん。」
「トゥルーデは?」
フラウの声は震えていた。
まるで何かに怯えるみたいに。
涙を浮かべた瞳に不安をのせて。
それはきっと私が疑ったから。ありったけの勇気を出した言葉を蹴ってしまったから。
だから、私は隠してきた想いを伝えることにした。

「ああ。」
「………(キラキラ」
とはいえ、恥ずかしいので頷いてみたのだが……。止めろ、フラウ。そんなキラキラした目で私を見るな。
いや、見るなって。ちょっと、本気で見ないでください。恥ずかしすぎるからっ!
「……トゥルーデェ。 続きは?」
「え、いや。だから、その、ほら……そういうことだって。」
「なにそれぇ!?」
フラウの甘えた声にしどろもどろに言葉を返したら、いつものフラウの声が返ってきた。
口調には明らかにほっとした雰囲気が漏れている。
戻ってきたいつもの風景に自然と頬が緩んだ。
「ちょっと、トゥルーデ。なに笑ってるの? ちゃんと続き言ってよ!」
「え? あー、あれだ。フラウと同じ。」
「ちょ、ちょっと、それ、ひどいよ!?」
「大体、こんな恥ずかしいこと言えるわけ無いだろうが。」
「ふーん、トゥルーデ。そんなこと言うんだー。」
ジト目になったフラウが悪巧みの口調になった。
まずい。何か知らないが不味い気がする。

723 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 04:49:03 ID:fK7IK7Pc
「みんなに言いふらしちゃおうかなー」
「……な、何を?」
「トゥルーデが私のこと好きって言ったって。」
「言ってない!!」
「!? トゥルーデ、私のこと好きじゃないの!?(キラキラ」
「そ、それとこれとは別だ!! それと、無駄にキラキラするな!」
「じゃあ、言いふらすね〜。」
「止めんかっ!!」
「じゃあ、言って?」
こんの黒い悪魔、いつもいつもいつも心配ばかりかける癖に、実に上手く立ち回る。
一度ぎゃふんと言わせるべきだ。いや、言わせなくてはならない。
さっきまであんなに大人しそうにしていたのに、すぐこれだ。
これは徹底的にやらなくてはならない!
「分かった。言う。」
「……へ?」
がしり、とジト目が真ん丸になったフラウの体を固定する。

「フラウ。好きだ。」
「え? えぇぇぇぇっぇ!!?」
おい、なんだ。その悲鳴は。こっちはこれでも、恥ずかしいのを我慢して言ってるというのに、なんだ、この黒い悪魔は。
あわわ、と視線をあちらこちらに彷徨わせるフラウを上からのぞき込むようにしていった。
「好きだ。」
びくん、とフラウの体が跳ねた。
「お日様みたいな髪の毛も」
くしゃり、と頭に手をやって引き寄せる。
「そのサファイアの瞳も」
ぎゅっ、と慌てて閉じた目蓋の上を親指で優しくなぞる。
「壊れそうなくらい華奢な体だって」
そっと、腰に手を回して抱き寄せ、上体を使って体を倒す。
……これでフラウは身動きが取れない。
「綺麗な桜色のくちびるも。」
「!? 待って! 待って待って!!?」
くいっ、とあごを持ち上げたところで、フラウの両手に邪魔された。
顔を紅く染めてイッパイイッパイの表情でまくしたてる。
うわぁ。この顔。ちょっと、そそるかも。
「おかしいって!? トゥルーデ、そんなキャラじゃないよ!!?」
おい。
「トゥルーデがヘタレじゃないなんて、おかしいよ!!!」
……ふふふ。誰がヘタレだ。この野郎。
よしよし、それではヘタレでないことを証明してやろうではないか。
「……私とキスするのは嫌か?」
「い、嫌とか、そんなのじゃなくて……うわー、顔近づけないでぇ!!?」
「こ、こら、魔力を解放するな!? このっ!?」
ぎりぎりぎり、と、お互いの顔がフラウの手を挟んで数cmのところで一進一退の攻防を繰り返す。
力では私の固有魔法の怪力で上回っているのだが、向こうは両手でこっちは片手。
結果、手の平の厚さ分の距離を置いてにらめっことなっている。
「ぬおお!!」
「トゥルーデ、元に戻ってぇ〜!!」
火事場の馬鹿力なのか徐々に押し戻されてしまう。
くっ、こうなれば……。
「…ぺろっ。」
「ひゃう!」
顔に押しつけられていたフラウの手を舐めてみた。
効果は抜群。一気に両手の力が抜けたその瞬間を逃さず、本命たる唇にキスをした。
「ちゅ。」
「!!!!!??」
フラウが驚きのあまり固まっているのをいいことに、やわらかな唇の感触を楽しむ。
むにむにと押してみたり引いてみたり、ついばむように吸ってみたり、舌先でなぞってみたり。
そんなことをしていると、ふにゃりとフラウの体の力が抜けた。

724 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 04:49:24 ID:fK7IK7Pc
「……フラウ?」
「…トゥルーデ、ずるい。」
「ずるくない」
「ずるいよ! ……ミ、ミーナとあんなこと」
「は?」
「ナンデもない!!」
「なぁ、フラウ。ところで何だ、その怪しさ満点のカレンダーは」
「え? いや、これは……。」
じたばたと逃げようとするフラウだが、私の左腕が強く腰を抱きしめているため逃げられない。
そもそも、力が抜けているから大した抵抗になっていないのだが。
「…他の連中をからかうつもりだったのか?」
「え、と。そうじゃなくて……。」
「じゃあ、なんだ?」
しまった、そういうことにしておけばよかったと言う顔のフラウ。
「えーと、これはその……」
「ん?」
「だから、その……。」
「ん?」
ふっふっふ。いつもやられっぱなしの私ではないのだよ。
しどろもどろのフラウに、私は満面の笑みを浮かべる。
う〜、と何か言いたげな視線をにこやかに受け止める。
「……怖かったの。」
「は?」
「だから、その、もしかしたら、トゥルーデは私のこと好きじゃないかも知れないから、その……
 だ、ダメだったら、嘘に出来るから……」
「………。」
「…トゥルーデ?」
フラウは捨てられた子犬みたいな目で私を見上げる。
反則だった。今のはずるいと思う。普段、あれだけ傍若無人な振る舞いをしているのに、こんな可愛いことを言うのはずるい。
他の連中がどう思おうが関係ない。私は今、最高にフラウが愛おしかった。

「……フラウ。」
「は・はいぃ!」
「愛してる。」
「!? や、やっぱり、トゥルーデ、ずるいぃ……//」
泣き笑いの顔を浮かべてへにゃへにゃと沈んでいくフラウを抱き直して顎を上げる。
フラウの腕がそっと背中に回される。
潤んだ瞳ににはもう不安は映っていない。
その瞳に映った期待に応えるべくそっと唇を落とした。


**************

話の発端というか……1時間前。

「トゥルーデ。ちょっといい?」
「ん? どうかしたか?」
「うん。 あのね。……私、トゥルーデの事が好きなの。」
「……なっ!!!?」
突然の告白に完全に固まるバルクホルン。……と、影で見守るハルトマン。
そんなバルクホルン達を見て満足したミーナは、祈るように組んだ両手と恋する乙女の顔を解除、
親指を立てた両手を持ち上げて、茶目っ気たっぷりに笑った。

「b(* >_<)b ウソです☆」
                                Fin

725 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 08:28:20 ID:QjjmQtDk
>>724
お姉ちゃん反攻とあわてるエーリカで「よっしゃあ!」とガッツポーズしたw
エーリカもトゥルーデもかわいかったです。ミーナもw

726 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 09:32:32 ID:754YyHeU
>>724
隊長うぜえw

727 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 15:30:48 ID:iVqCryjI
     *      *
  *     +  うそです
     n AND _ AND  n
 + (ヨ(* '∀`)E)
      Y     Y    *

728 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 18:08:24 ID:S6/80Kak
一つ閃いた事がある。
下ネタで申し訳ないのだが、女の子の喘ぎ声というのは国によって色々違うわけですよ。
扶桑語圏では「ah」「i」「ya」が多くて、小説なんかでもたいていこの3つを変形して使うわけ。
でも欧語圏やウラル語圏は「o」「u」「wa」「n」が多い。よく洋画とかで「オウ!」とかやってるのがそれ。
そこで扶桑人が欧州人の喘ぎ声を聞くと、こっちには「オウ!」なんて驚いたときの感嘆詞だから、比較的滑稽な印象を受けてしまう。
しかし欧州人が扶桑人の喘ぎ声を聞いた場合はどうなるだろうかと考えたとき、
向こうで「a」を伸ばすような声の出し方っていうのは大抵悲鳴とか、喚き声とか、動物の唸り声なのね。

一体何の話かって言うと、いらんこでエルマ中尉が智子中尉の喘ぎ声について「獣のよう」って言ってるじゃないですか。
もちろんハルカとジュゼのテクが素晴らしいものであると解釈することもできるわけなんだけど、
それ以上にエルマ中尉は聞き慣れない扶桑語風の喘ぎ声を聞いて、とても野性的で動物的な印象を受けたんじゃあないだろうか?
エルマ中尉がその手のことに詳しいとは考えにくいし、ずっとスオムスにいたならどっかで聞いたということもないだろう。

つまり今まではせいぜいアホネンの妹たちのスオムス語(ウラル語圏)風の喘ぎ声くらいしか知らなかったのに、
そこへ突然「アッアアー!」だの「イヤァー!!」だのというまるでライオンの「ROOOOAAAAAR!!」を髣髴とさせるような智子中尉の声を聞いちゃったと。
で、それがまるで猛獣がほえているような印象だったから思わずガクブルしてしまったんじゃあないかなあと。
要するにエルマ中尉の初心さ加減を表した科白だったんじゃないかなあと。
早い話エルマさんは可愛いなあと。
そういうことをさっき閃きました。

長文な上に趣味丸出しの考察でサーセン

729 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 18:25:55 ID:Pimt/m7g
世の中には真っ直ぐな変態がいるものだなぁ。
もちろん誉め言葉です。エルマさん可愛いです。

730 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 18:39:25 ID:IK.UjW.Y
どうしてこんなになるまで(AA略
不覚にも目から鱗が落ちるような考察だ。エルマさん可愛い

731 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/04/05(日) 18:55:49 ID:v4gMTtp6
>>710 zet4j65z ◆le5/5MRGKA様
GJ! 喫茶店シリーズキタコレ 待ってました! 早く続きが読みたいです……。

>>724
     *      *
  *     +  GJ!お姉ちゃんが攻めなんですね。なんかいいわあ。
     n ∧_∧ n
 + (ヨ(* ´∀`)E)
      Y     Y    *

>>728
その発想は無かったと言うか凄い着眼点!
言われてみれば確かに聞こえる(ry な意味ですね。わかります。


どうもこんばんは。mxTTnzhmでございます。
今回は季節ネタ「花見グダグダトーク」と言う事で書いてみました。
ではどうぞ。
いつもの通り保管庫No.0450「ring」シリーズ続編と言う事でよしなに。

732 名前:bloom gazing:2009/04/05(日) 18:56:21 ID:v4gMTtp6
「いやあ、まさか基地の中庭に桜の木が有ったとはな」
「綺麗ね、美緒」
「丁度満開だ。五分、七分と咲き加減で美しさが変わるのも良いが、満開で桜吹雪の中の花見も良いもんだ」
「風も気持ち良いわね」
「坂本さん、お料理とお酒お持ちしました」
「よしご苦労! 早速始めるか!」
「はい。ではお酌します。どうぞ」
「おお、すまんな宮藤」
「美緒、またお酒?」
「扶桑の人間はな、ミーナ。花を愛でると言って、花の美しさを楽しみ、そして酒を飲む」
「花を観賞するだけじゃダメなの?」
「それはそれで趣が合って良いが……やっぱり楽しまないとな! シャーリーとルッキーニも来い!」
「あ、どうも少佐。いや、いきなりそんなに飲めませんって」
「ウジャー リーネの作ったサンドイッチいただき〜」
「ミーナもどうだ。日頃大変だからな。少しは花を愛で、酒でも飲んで気分転換だ」
「有り難う。でも桜の木の下で宴会をするって、扶桑独特なのかしら」
「かもな。……ほら、散ってきた花びらが、杯に入るだろう?」
「ええ」
「それがまた良いんだ」
「でも、宴会やるんだったら、バーベキューの準備したのに。少佐も先に言ってくれれば……」
「これから気候も良くなるし、機会をみつけて宴会をやればいいじゃないか。シャーリー、次は期待してるぞ?」
「そ、そりゃ、どうも……」
「あたしもバーベキューすき〜。やってやって?」
「お、おう」
「芳佳ちゃん、このおにぎり美味しいよ」
「ありがとう、リーネちゃん。リーネちゃんの作ったサンドイッチも美味しいよ」
「ありがとう、芳佳ちゃん」

「少佐は相変わらずマイペースだな。ミーナが少々困ってるみたいだが」
「良いんじゃないの? なんだかんだでミーナも楽しそうだけどね〜」
「私達は、あの宴会の輪に加わらなくて良いのか?」
「端っこの方で、一緒に花見てるだけでも楽しいよ、トゥルーデ」
「そうか。私もだ、エーリカ。……しかし、桜はそんなに特別なものなのか?」
「扶桑のひとにとっては、特別な花なんです」
「お、ミヤフジ〜。どうしたのいきなり?」
「お料理少しどうかなって思って。如何です?」
「ありがと。貰うよ」
「宮藤。聞きたいのだが、何故扶桑人にとって桜は大切なんだ?」
「そうですね……春の訪れを知ると言うか……なんか、こう、風情が有るじゃないですか」
「風情……」
「季節感って言うか。あと、桜ってそんなに長く咲かないですよね」
「まあ、ぱーっと咲いてすぐ散っちゃうよね」
「それですよ。その一瞬の儚さが、なんかこうグッと来るんです、私達扶桑のひとにとっては」
「……いまいちよく分からんが」
「ええと……坂本さ〜ん、わかりますか?」
「そうだな。桜の散り際の潔さ。これを扶桑の昔の武人たちが好んだ。それも理由のひとつかもしれんな」
「なるほど。潔さ、と」
「バルクホルンとハルトマンも難しい顔してないで、こっち来て飲め飲め! せっかくの無礼講だ!」
「ああ、どうも……」
「ペリーヌ、お前も何そこでたそがれてるんだ、こっち来い!」
「は、はい少佐! 申し訳ありません」
「考え過ぎは良くないぞ、ペリーヌ。何か問題が有ったらすぐに言うんだぞ?」
「お気遣い感謝します」
「そう言えばペリーヌ、最近新しく友人が出来たそうじゃないか? カールスラントの……」
「え、ええ! まあ、その……」
「はっはっは! 楽しくやると良いさ。戦友同士、仲良くしないとな! 何なら今度お前の方から会いに行ってやれ! 喜ぶぞ!?」
「ええっ? 良いのですか?」
「美緒……ちょっと飲み過ぎじゃないかしら?」
「そうか? ミーナの気のせいじゃないか?」
「貴方顔に出ないけど……なんかいつもよりちょっと酷い気がするわ」
「気のせい気のせい、ほら飲め飲め!」

「桜カ〜。確かにすぐ散るんだよナ〜」
「でも、綺麗」
「そうだよナ。確かに綺麗だよナ。でも、夏になると毛虫が結構凄いんダヨナ」
「それは言わないで」
「ゴメン。でも、こうやって風に乗ってくる花びらとか、綺麗だよナ」
「そうね、エイラ」
「き、綺麗さは、さ、サーニャ程じゃないゾ?」
「エイラったら。……向こうのみんな、楽しそう」
「なんか乱痴気騒ぎになってるゾ? 今行くと良くない気がする」
「行こう、エイラ」
「おわ、サーニャ、手を引っ張るナ……」

end

733 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 18:57:19 ID:v4gMTtp6
以上です。
いつにも増してグダグダ感が酷い/(^o^)\
501の皆で花見やると楽しそうだな〜とか、色々考えてしまいました。

ではまた〜。

734 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 19:23:11 ID:qwHizpys
>>733
GJ!
ペリーヌ奇数問題をハイデマリーによって見事に解決していますね!

735 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 20:01:57 ID:.qWvKB3E
>>728
その才能でもっと社会に貢献すべき

736 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 21:14:01 ID:9phNagjQ
某所で絵を見て、思わずリーネイラで書いてみてしまいました!
4レスほどお借りいたしますー

737 名前:よるのうた 1:2009/04/05(日) 21:18:04 ID:9phNagjQ
 狙撃は孤独だ。照準を固定し、目標の軌道を予測して、弾道を計算に入れて正確に撃ち抜く。
 私も孤独だ。心は揺れて、不安を抱えて部屋の隅で丸まっている。隊員の皆は良くしてくれるけれど、
私が壁を作っていた。

 今日もリネット・ビショップは一人だった。
 教官である坂本美緒少佐が、故国の扶桑へと戻り新人のスカウトに行っているためか、隊内も少し活気
をなくしていたようだったが、それがなんの影響も与えない程度には、独りだった。
 寂しいか、と問われれば寂しかったが、どこかそれに慣れつつある自分にも気が付いていた。きっと、
本当に寂しいのは寂しさに慣れたと思っている自分なのだろう、とリーネは思っていた。
 空を見上げても、空に蓋をしてしまったかのような重々しい色の雨雲がどこまでも延びている。
 消えてしまいたい。何かに失敗した直後は、恥ずかしさやいたたまれなさからそう思うことはあったが、
真の意味でそう思ったことはなかった。心にはウィッチとして尊敬する姉や母が居たから、その結論に至
ることだけはないと思っていた。
 それでもたまに、何もないのに心がぼきりと折れそうな瞬間がある。ちょうど、今このときのような状
況だ。何もないのに、いや、何もないからこそ、人恋しさに火が灯るものの、己が作った壁にそれが打ち
消されてしまうのだ。
 停滞を拒むかのように、リーネは顔をあげる。そしてどこへ向かうでもなく、ふらりと足を前に出して
目的もなく歩き始めた。


 そんなしょげた様子のリーネを、視界の隅でとらえている人物がいた。
 エイラ・イルマタル・ユーティライネンには不思議でたまらなかった。誇れるほどの狙撃の腕がありな
がら、一体何をそんなに憂鬱がるというのか。後ろにあいつがいる、そう思えるだけで命を預けて勇気を
奮い立たせるに値するウィッチになって欲しいのに。
 それに、そういった個人の感情云々は脇に置いたとしても、やはり仲間だった。
 エイラは先に眠気で足元がよたつくサーニャを、僅かな逡巡の末に自分の部屋に連れて行って寝かしつ
けると、さてどうしようかと考え始めた。
 サーニャは当分起きそうになかったし、やはりリーネの事が気にかかった。新人だし、やっぱり一日の
長がある先輩としてはフォローしておかなければ、……胸も大きいし。
 いくつかの理由を錯綜させつつ、エイラはベッドから降り立ち、リーネを探すために廊下へと躍り出た。
 リーネがいきそうな場所を片っ端から覗いていったものの、姿は見えない。それがそのまま自分と彼女
の距離であるような錯覚すら覚える。
 どこに行ったんだろうな、と自分に言い聞かせるように胸の内で問いかけて、どうしたものかと歩いて
いた時だった。
 居た。エイラはようやくリーネを見つけ出した。
 リーネは廊下の片隅に立っていた。言葉もなく息を殺しているかのような静かさで佇んでいた。
 先ほどと同じように、やっぱりそうして空を見上げている。今にも泣きそうな曇り空を。
 その顔には何の感情も浮かんでいないように見えた。喜怒哀楽、またはそれから派生するいかなる感情
でさえも。
 それを見てエイラの心によぎったのは、ある種の恐怖だった。儚いものに対する、触れたら壊れてしま
うのではないかという恐怖。初めてサーニャと会った時の感情に近い……はずなのだが、印象はまるで違
っていた。
 それでも、リーネに先に気づかれるわけにはいかないと直感的に思って口を開く。
「リーネ」
 呟くように名前を呼ぶ。
 勢いよく振り向いたリーネの表情に浮かんでいたのは驚愕だった。だが次の瞬間にはバツの悪そうな顔
になり、やがて見られたくないものを見られてしまったといわんばかりの苦い表情が浮かぶ。
「どうした、沈んでるのか?」
 できるだけ明るい調子で、何も見なかったかのような気軽さでエイラは声を投げかける。
 リーネは動転しているためか、口を開きはするものの言葉がでてこなかった。
「いやあ、今日は降りそうだなあ。でっかいのがきそうだ」
 エイラも外を覗き見て呟き、リーネが呼吸を立て直す間を稼ぐ。
「エイラさん、あの……どうして」
 リーネの口から出てきた言葉は、エイラにもなんとなく予測がつくものだった。
「サーニャが寝ちゃってたからな、なんとなくぶらついてただけだよ。目も冴えてたし。そっちこそどう
したんだ? こんなところで」
 エイラは自然体でリーネに水を向ける。
 リーネは少しだけ目を泳がせた。
「私も……ちょっと、なんとなく、です」
 そう言ってリーネは弱々しく微笑む。そしてエイラの目を見たが、すぐに逸らしてしまった。

738 名前:よるのうた 2:2009/04/05(日) 21:19:28 ID:9phNagjQ
 いけない、とエイラは思った。勘違いであるに越したことはないが、心が相当参っているんじゃないか、
こいつは? 一体こいつの心に刺さってる憎たらしい棘はどんな種類のものなんだろう? だが、さすが
に今のままでは判るはずなどなかった。
 いけない、とリーネは思った。エイラの目。なんと優しい目をしているのだろうか。今なら何を言って
も受け入れてもらえそうな気がしてくる。多分、実際そうなるだろう。……私がそのつもりで口を開いて
しまえば。甘えてはいけない。奥歯を噛みしめて、リーネは静かに自分を抑制する。
 エイラは元々、さりげない気遣いならともかく、面と向かって優しくしろといわれてよしきたと答えら
れるような類の人間ではない。全体的に器用ではあったが、そういう方面の器用さは生憎持っていなかっ
た。
 結果として、裸のままぶつかった。自分が心配していること、何か困ったこと、心配事、そういうこと
があれば言ってくれ、と。
「リーネ、何か落ち込んでるのか? 自信を持っていい、お前の狙撃の腕はすっごいんだ、スオムスで生
きていこうと思えば十分やっていけるくらいなんだぞ?」
 一体何がいけないのかとばかりに首をかしげて、リーネを心から案じていた。ただただ純粋な好意から
くる心配、と言うのはリーネの心に刺さるようだった。
 エイラの包み隠そうともしない気遣いは、リーネが虚勢で作った心の壁をざくざく掘り削っていくよう
だった。普段はからかい混じりに、後ろから前から胸を揉んでこようとするくらいの関係で、それ以外は
サーニャにべったりのくせに、こういう本当に心が折れそうな時にこれだ。
 ただ、ひたすら純粋に自分を心配する整った顔が目の前にある。大丈夫? 大丈夫? と言わんばかり
にひっきりなしに問いかけてくる。その心配ぶりはもう一途としか言いようがなく、そんな気遣いを常に
受けられる夜間哨戒を主とする同僚を少し羨ましく思い、目の前の同僚を愛らしい犬のようだと少し思っ
た。
 エイラの宝石のような目、白磁のような肌。硬くなった心がほぐれていくような優しい匂い。その全て
が間近にあって、リーネはどうしようもないほど胸が高鳴っていた。
 どうか気づかれませんように。どうか顔に出ていませんように。
 そればかりを願っていた。
 リーネが自分の心を隠すために浮かべた笑顔を、エイラは少し元気が出てきた、と解釈した。
「そう落ち込むなって!」エイラは明るい笑顔を浮かべて快活に言うと、「タロットで占ってやるから
さ!」
 当たるのかなあとリーネはそんな疑問を抱きつつも、断るなどという選択肢は最初から入っていなかっ
た。
「ありがとうございます」
 精一杯の笑顔を浮かべるその裏で、リーネは自分の心の手綱を握ろうと必死だった。
 エイラは目の前で、手馴れた手つきでタロットを取り出すと、そのまま座り込んで占いだした。リーネ
は場所を移動しないか、といった旨のことを言おうとはしたのだが、エイラの顔にいつもの悪戯めいた色
がかけらもなく、戦場にいるかのような真剣そのものの顔つきであることを見ると、出しかけた声を飲み
込んでしまった。
 やがてエイラが抜き出したカードは逆向きの星だった。エイラはおやおやと言わんばかりの顔つきでそ
の結果を見る。そしてそこでリーネがいることを思い出したかのようにリーネを見ると、笑顔を浮かべて
言った。
「良かったな」
 リーネは首を傾げる。タロットはよく判らなかったが、逆を向いているのに良いなんてことがあるのだ
ろうか。
「そんなに落ち込むことはないって結果さ。自分に出来ることをよく考えてみるんだぞ」
 エイラはタロットを片付けて立ち上がると、軽くリーネの頭を撫でて「元気出せよ」と言ってふらりと
歩き去る。リーネは棒立ちのままで、エイラにありがとうとも待ってとも言うことができなかった。胸の
高揚は止まりそうもなかった。
 リーネは後ほどこっそりとタロットの、逆向きの星が示す意味を調べてみた。
 失望、無気力、高望み。おおよそ、そんなところだった。
 リーネはリーネで、エイラ自身の能力はともかく、占いのほうの腕については逆に当たるという隊内の
噂もあり、実のところ半信半疑だったので、あまり真面目には受け取らなかった。むしろ励ましてくれた
んだな、と好感をもったくらいだった。

739 名前:よるのうた 3:2009/04/05(日) 21:20:04 ID:9phNagjQ
 それから、エイラは何かとリーネも気にかけるようになった。
 リーネも何だかんだでエイラには明らかに親しみを覚えているようで、エイラはそれが嬉しくてたまら
ない様子でもあった。
 リーネからすれば、エイラは不思議、という印象のままで、それでもとても眩かった。
 普段はやはりまだ一人で居ることが大半だったリーネの元に、エイラはいつもふらりと現れた。そして
突然会話を始めるのだ。
「リーネは戦争が終わったら、何かしたかったこととかあるのか?」
「したかった?」
「ほら、こういうことしたいとかさ、こんな風になりたいとかさ。私は終わったら……というより落ち着
いたらサーニャの両親を探しに行こうと思ってる」
「ああ」リーネは意図を飲み込んだ。「そうですね……私は、お嫁さんになりたいです」
「お嫁さん?」
 エイラは怪訝な顔で言った。
「……やっぱりおかしいですか?」
 リーネが恐る恐るといった調子で言うと、エイラはんなことないって、と見惚れてしまうような笑顔を
浮かべた。
「お前紅茶入れるのうまいしなあ、いいんじゃないか? 幸せな証拠だしな。あー、でも、お前狙撃もう
まいしなあ。スオムスじゃひっぱりだこだよ。なんならうちに来たっていいんだぞ? にひひ」
「じゃあ行く当てがなくなったらその時はお願いしますね」
 リーネも自然な笑顔でそう返しはしたが、内心はそれどころではなかった。嬉しさで跳ねまわる心臓と、
サーニャに対する後ろめたい罪悪感が一同に会して、自分の身を自分で抱きしめなければ、どうにかなっ
てしまうのではないかと思うほどだった。

 リーネは風すらも凪いだ静かな夜に、部屋から空を見上げて考えていた。
 エイラさんに親密感を覚えれば覚えるほど、サーニャちゃんが妬ましくなる。この気持ちは気になる人
の気を引きたい、そんなささやかなヤキモチだろうか。それとも恋焦がれた末の汚れた嫉妬だろうか。
リーネは湧き上がった感情をもてあましていた。サーニャとは友達になりたいと思う一方で、妬ましく思
う自分がいる。そしてそんな自分にとんでもなく嫌気が差すのだ。
 私も、エイラさんの大きな愛情に守られていたい、彼女の意識を一心に独占したい。そんな気持ちが湧
き上がってくる。
 この気持ちが歪んだものであることは頭が知っている。だけど心はそれを知ってなお、そうあり続けた
いと望んでいた。遠くで見ているだけじゃ、満足できなかった。
 何をしても、何を見ても、エイラさんのことで一杯だった。今何をしているのかな、今何を考えている
のかな。こういう話をすればエイラさんは楽しいかな、この紅茶はエイラさん、喜んでくれるかな。
 リーネが自ら、これがすきと言うことで、この感情が恋だと気がつくのにさほど時間は掛からなかった。
 恋には憧れがあった。きっととても温かくて、とても素敵なものだと思っていたから。
 実際気持ちは浮ついて、幸福で酩酊状態になることもあった。そのときは幸せだったけれども、やはり、
これは叶うことのない恋だとは頭で知っていた。
 その結果、心の天秤は均衡を失って、傾いてしまった。
 心のしこり。表現するにはそれが一番適切だったとは思うけれど、それを抱えた当人としては笑えたも
のではない。心が重い。それ以上の表現ができなかった。食事も喉を通らないとはまさにこのことで、肉
体の信号を心が拒絶しているかのような重み。歩けば歩くほど足取りが重くなっていく。何を話されても
頭に浸透して来ない。
 いけない、これ以上は。頭で必死に制止をかけようとしても、心がどんどん転がり落ちてゆく。
 満たされることのない杯を拾ってしまった気分だった。

740 名前:よるのうた 4:2009/04/05(日) 21:20:28 ID:9phNagjQ
 心に歪な重石を抱えて一体何日過ごしたろうか。ただシフトをこなして、実戦で死なないように気をつ
けて。相変わらず弾は当たらず、けん制程度にしかなっていなかったけれど、それでも元々狙撃手である
のも大きかったのか、怪我もなく生き残ることは出来た。
 これでは駄目だ、とは思っていた。
 心の振れ幅は大きくなっていたけれど、状況は何も変わっていなかった。むしろ心の振れ幅がある分、
安定感を失って余計悪化してしまっていた。
 不幸中の幸いがあるとすれば、元々低い水準をうろうろしていたせいか、精神の影響をもろに受ける魔
力にさほど揺らぎが反映されなかったことだ。
 空は、飛べる。それが、リーネのウィッチとしての最後の壁だった。でも何時飛べなくなってもおかし
くないと言う状況であることは判っていた。
 リーネはぼんやりと自分の部屋で、ベッドに座っていた。朝なのにカーテンを開けていないため、部屋
は暗いままだ。だが、今のリーネには外を見ようと言う気力すら沸かない。
 自分が壊れてゆく。ふとそんなことを思った。馬鹿だなあ、と思う。エイラさんは何もしていないのに、
それどころか私を気遣ってくれているくらいなのに、私が勝手に踊って転んでいる。
 シーツを手で握り締める。
 その時、消え入りそうなくらい不確かな音で、扉が叩かれた。
 リーネは気のせいかな、と半分思いつつも「どうぞ」と返す。
「お邪魔します」
 静かに扉を開けて入ってきたのは、サーニャだった。囁くような、か細い声。それでもしっかりとリー
ネの耳には届いていた。サーニャも精一杯の勇気を振り絞ってきているのか、顔に緊張の色を浮かべてい
る。ただ、本来ならそのまま眠りに落ちる時間のためか、全体的に眠そうだった。
「サーニャ……ちゃん」
 あまりに予想外のことにリーネはごまかすような笑顔すらも浮かべられず、息をのむ。何故? 何故こ
のタイミングで来たのだろうか? リーネは自分が見透かされているような気がしていた。眠いところを
耐えてまで、あえて来た理由は何か。
 何がくるのか。何を言われるのか。リーネの心が不安で跳ね上がる。
 サーニャは首を僅かに傾げて口を開いた。
「リーネさん、大丈夫?」
 投げられたのは予想していたどんな類の言葉でもない、気遣わしげな言葉だった。
「え……?」
「辛そうよ」
「それ……は、」
 リーネは思わず口をついて出かけた言葉を押しとどめる。貴女のせいです。何があっても、それだけは
言えない。エイラさんが好きなんです。もっと私を見ていてほしいんです。でもエイラさんの心は貴女で
いっぱいだから。
 だけど、もしそれを言ったらどうなるだろう。そんな悪魔も囁きかける。一段飛ばしでエイラの悲しそ
うな顔が浮かぶ。できない、やっぱり。それだけは。
「あのね」
 そう切り出したサーニャの顔を見て、リーネはここからが本題だ、と直感的に思った。リーネも緊張と、
わずかな敵意と共に次の言葉を待った。
 サーニャは僅かにうつむいて、溜め込んでいたことを吐き出すように言った。
「私、貴女がちょっと羨ましい」
 リーネはその台詞を聞いたとき、己の耳を疑った。
「え?」
「最近エイラと仲良くしてるの見るけれど、エイラ、とても楽しそうだから」
「そんな」
 ことはないです、と言いかけたが、サーニャは言葉を畳み掛けてきた。
「でも、どうして? エイラだけじゃない、貴女も楽しそうなのに、どうして今はそんなに辛そうな
の?」
 リーネは身構えた心が、その優しい一撃で崩れていく音を聞いた。
「それは……」
 言葉が詰まる。何と言おうか。何て言うべきか。自分にも判らないんです。自分の心に手が届かないん
です。
 口から出ようとする言葉が多すぎて、頭がぐるぐるする。
 リーネは一度深く呼吸すると、サーニャを見た。サーニャの目は眠気で閉じられそうではあったが、し
っかりとリーネの視線を受け止めていた。

741 名前:よるのうた 5:2009/04/05(日) 21:21:00 ID:9phNagjQ
「私も!」リーネは身を乗り出しかけて、慌てて体を戻して言う。「……サーニャちゃんが羨ましい、で
す」
「何故?」
「だって、エイラさんは何だかんだ言っても貴女のことばかり見ているから」
 サーニャは黙って言葉の続きを待っている。
 リーネはいったん口を開きかけて、ろくでもないことを言いそうになって慌てて口を噤んだ。
「頭を冷やすべきなのは私の方だって、判っているんです」
「どうして?」
 サーニャの問いかけは、嫌味ったらしさのかけらもない、ただ純粋に疑問に思ったとばかりの言い方だ
った。
「好きで好きでしょうがないから、他に何も見えなくなるから!」
 リーネは自分の妄執を振り払うかのように頭を振った。
「……でも。でも、人を好きになることまで否定しちゃ駄目よ。それはとても悲しいと思う」
 サーニャの優しい口調は、リーネに考える冷静さを取り戻させた。頭を冷やすとは言ったものの、冷や
してどうなるのか。胸の内に生まれた感情を凍らせる?
「私も、そういうのはよく判らないけど」
 だから、違っていたらごめん。サーニャはそういう意味合いを前置きに含ませて言う。
「それが好きってことなんだと思うの。きっと、人を好きになれる自分に自信が持てる日も来ると思う」
 リーネは自分の中で暴れまわる感情を抑えるように唇を噛むと、思い出したように言う。
「サーニャちゃんは……サーニャちゃんは、エイラさんが好きとか、そういうのはないの?」
 サーニャはその問いを受けてはたと首を傾げた。まるで今まで考えたこともないといわんばかりの仕草
だった。
「大事な人。でも、多分、今のリーネさんみたいな意味で好きってことじゃないと思う」
 それを聞いて、ああ、とリーネは思い出した。サーニャの境遇。サーニャにとっては家族のようなもの
で、恋愛的な好きではなく、親愛的な好きのほうが今は強いのだろう。エイラさんは両方をサーニャちゃ
んに持っているように見えるけど、とリーネは口元でふと微笑う。
 でも、この目の前の少女は自分の気持ちを知った上で、それでも元気を出してと励ましているのだ。エ
イラさんがちょっとかわいそう、と失礼と自覚しながらも微笑ましい気持ちと共に考えたところで、ふと
気がついた。
 判っているじゃないか。
 やっぱり、エイラさんが一番元気で居られるのは、サーニャちゃんと居るときだって。
 そう思った瞬間、嘘のようにすっと、心のつかえがとれた。エイラさんが好きという気持ちに偽りはな
い。ただ何よりも、元気で居て欲しい。それが何よりも嬉しいはずなのだ、自分にとって。
「……ありがとう」
 サーニャは急に言われたその言葉に首を傾げる。
 リーネとしては、もうとてもたくさんのことにありがとうを言いたかったが、全ての想いを一言に集約
させた。
「心配してくれて」
「うん」
 サーニャは眠りに落ちたのかと思うほどカクンと首を落として頷いた。そして顔をあげ、リーネが笑顔
を浮かべているのを見て、釣られるように微笑を浮かべた。
「じゃあ、私、寝るから」
 おやすみなさい。そう言って、ふらりと踵を返してでていった。
 リーネもおやすみなさいと言って見送ると、少しの間そのまま動かず、やがて大きく息を吸い込んで、
優しく吐き出してぽつりと呟く。
「叶わないなあ」
 心の澱が洗われていくような気がした。心が軽い。
 踊るような足取りで窓際まで歩き、カーテンをさっと開く。
 リーネを迎えたのは温かな朝の日差しだった。窓を開けると、静かな風が頬を撫でてゆく。
 見上げた青空はいつもより青い。そんな気がした。

742 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 21:22:56 ID:9phNagjQ
すいません、行数で見てたら字数でひっかかり、5レスになってしまいました!
ごめんなさい! ながすぎちゃった!

743 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 21:56:38 ID:nktjt1uc
>>742
あるあるw
GJ!恋するリーネちゃんかわいいよリーネちゃん。心理描写が丁寧でいいね!

>満たされることのない杯を拾ってしまった気分だった。
個人的にこの表現が好きだなー。次回の話も楽しみにしてます!

744 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 23:40:13 ID:ThktaMiA
>>742
いかん。
この後、トントン拍子に仲良くなったリーネとサーニャが結託してエイラにあんなことやこんなことをする妄想が頭を離れません。
GJ!

あー、なんか久しぶりの大量SS投下で幸せ気分です。

745 名前:名無しさん:2009/04/05(日) 23:45:27 ID:Qvw/yb4s
>>742
すげーさわやかな終わり方でGJ!
もっとどろどろする終わり方なのかと思ってたので
こういう終わり方は良かった。

746 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/04/06(月) 00:45:11 ID:Snlq2D6w
>>733
賑やかでいいなぁ。文章がまんま映像に浮かぶようです。GJ!

>>742
清らかで綺麗な文体…うらやましい!GJです!


秘め歌聴いて、カールスラントリオが書きたくなりました。
今更ながら公式映像鑑賞会の「自分以外の人がフラウを悪く言うのは許さん!」を意識したエーリカ×トゥルーデです

747 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 00:46:37 ID:Snlq2D6w
「…トゥルーデ。大丈夫?」

私の声に、俯いていたトゥルーデはハッと顔を上げた。

「…大丈夫だ。すまない、ミーナ」
「いいわよ。多分、私もあなたと同じ気持ちだから」

私が笑うと、トゥルーデも少しだけ笑った。

私とトゥルーデは今、輸送機の中にいた。
軍事で…フラウの柏葉剣付騎士鉄十字章受与の事について、上に呼ばれた帰りだ。
いつもなら呼び出しは美緒と一緒に行くのだけど、今日は彼女は忙しくて、用件がフラウの事だったのでトゥルーデについてきてもらった。

…でも、少し後悔している。トゥルーデを連れてきた事を。

「…いつも、あんな感じなのか」
「そうね。大体はそう…かしら」
「そうか……ミーナも、辛いだろう」
「もう慣れたわ」

トゥルーデの声が震えてる気がして、私はそっと肩に手を置いた。


勲章授与について話を聞いている時、一人の男が何気なく口を挟んだのだ。

『たかだか16の小娘が撃墜数250機越えとは、カールスラントの軍事力には感服しますなぁ。報告書を見ると、素行は随分な様だが…まぁ、これではいつ墜とされる事やら』

それを聞いた瞬間、トゥルーデの顔が強張った。口には出さなかったけれど、激しい怒りを感じているのがよくわかった。

748 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 00:47:46 ID:Snlq2D6w

私達ウィッチーズを快く思っていない連中は多い。
特にフラウは、意外と批判的に世界を見ていて軍の管理体質を嫌っている。だから、上の連中には嫌われがちだ。
それはトゥルーデもわかっている事だけど、あそこまであからさまに態度に出されては怒るのも無理はない。私だって、声を上げそうになるのを堪えていた。

でもトゥルーデは私よりもっと辛くて、悲しかっただろう。大切なフラウを、よく知りもしない人間にあんな風に言われたのだから。
以前、連中の一人がぽろっと「サカモトはそろそろ使えないな」と溢していたのを聞いた時、私も悔しくて悲しくて堪らなかった。

「あの男は、エーリカの事を…小娘、と言っていたな」

トゥルーデが静かに口を開いた。

「小娘…そうだ、あいつは小娘だ。まだ16の少女なんだよ。その小娘が、世界を守るために戦っているんだ。いつも、仲間が攻撃を食らわないように気にかけて、全力で戦って…」

膝の上で握った拳に、ぎゅっと力がこもる。

「あいつの事を何にもわかってないくせに…わかろうともしていないくせに、よくあんな事が言えるよ…!」

今にも泣き出しそうな声。
私はただ、強くトゥルーデの肩を抱いていた。

749 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 00:49:05 ID:Snlq2D6w

――――

「おかえりー、トゥルーデ、ミーナ」

基地に着くと、フラウがソファーで寝転んでいた。

「どーだった?」
「授与式は今度の休みになったわ。朝早いから、寝坊しないでね」
「えー、せっかくの休みなのに」
「えーじゃない!誰のためにやると思っているんだお前は!大体普段からしっかりと起きる習慣をつけていればだな…」

トゥルーデはいつものようにフラウにお説教を開始する。

「聞いているのかエーリカ!」
「あーはいはい、それよりさ」

これまたいつものようにお説教を聞き流すフラウは、少し自嘲するような笑みで尋ねた。

「私のこと、なんか言われた?」

途端、言葉に詰まってしまうトゥルーデ。良くも悪くもわかりやすいわね、トゥルーデは。

「やっぱね。ま、いつものことだし気にすることないよ、トゥルーデ」
「…べ、別に…気にしてなどいない…」

一気に声のトーンが落ちてしまったトゥルーデ。
素直じゃないのはいつもの事だけど、こんな時くらいさっきみたいに本音で話してもいいのに。

「トゥルーデね、輸送機の中で凄く怒ってたのよ。フラウを悪く言われたこと」
「え…」
「なっ、ミーナ!」

トゥルーデは真っ赤になり、その背中にフラウが抱きついた。

750 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 00:50:35 ID:Snlq2D6w
「トゥルーデ、ほんと?私のために怒ってくれたの?」
「あ、いや…その…」
「嬉しいよ、ありがとう!」
「…、エーリカ…」

しどろもどろになっていたトゥルーデは、一旦フラウの体を離させ正面から向き合った。

「…礼を言われるような事はしてない。連中の前では言えなかったのだから、ただ愚痴を溢しただけに過ぎないさ」
「そんなん仕方ないじゃん、ねぇミーナ」
「そうね。あの人たちには言うだけ無駄だもの」

私がにっこり笑うと、フラウも嬉しそうに笑った。その笑顔を、俯いたトゥルーデに向ける。

「ありがとう、トゥルーデ」
「エーリカ…」

トゥルーデは、恐らくずっと我慢していたであろう涙を浮かべた。
ぽろっと零れ落ちるそれを、フラウがぺろりと舐める。

「可愛い顔が台無しだぞ、マイハニー」
「なっ…!何て呼び方をするんだお前は!」

真っ赤になったトゥルーデは、泣いているのか怒っているのか、照れているのか。何にしても微笑ましいわ。

「はいはい、後は人前じゃない所でなさい」
「ちぇ〜」
「全く……そういえばエーリカ、言っておいた部屋の片付けはしたのか?」
「………風呂いってきまーす!!」
「あっ、こら待て!エーリカ!」

逃げ出したフラウをトゥルーデが追い掛けていく。

ほんとに仲がいいわね、あの二人は。
…私も、ちょっと恋しくなってきちゃった。

二人の背中を見送り、私も大好きな人の元へと向かった。

751 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/04/06(月) 00:51:50 ID:Snlq2D6w
おしまいです。

軍事が〜…とか、曖昧でごめんなさいm(__)m

752 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 01:03:53 ID:0t3vUyoU
>>751
久しぶりにリアルタイムで読ませてもらいました。
これをGJと言わずして何をGJと言おうか!
無茶なことばかりやっているけれど、本当は自分の立場や
周囲の状況のことをよく理解して行動しているエーリカや
そんなエーリカを文句はいいながらも一番信頼しているトゥルーデを
見事に描きだしている良作だと思います。
自分のイメージする理想のエーゲル像です。ありがとう!

753 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 01:39:50 ID:M5kP27WI
>>751
GJ!
カールスラントの3人組の仲良さはほんと心和みます。
ゲルトからではなく、エーリカからではなく
ミーナからの視点で見ているというのが、面白いです。
今日はSSたくさんでほんとうれしいなぁ。

754 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 01:52:12 ID:EfvDWtSk
最近盛況だな
よきことかな

755 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 14:39:57 ID:bagmuraM
エ「携帯からの改行テストなんだナ!サーニャ、一歩後ろに下がって」


サ「…こう?」
エ「うん、じゃあもう一歩」
 


サ「…はい」
エ「これ書き込まないと確認しようがないナー、もう一歩頼む」
 
 


サ「遠い…」
エ「部屋に帰って確認するかなー」
 
 


サ「…エイラ、寂しいから戻っていい…?」
エ「(*´・×・)」

756 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 14:42:05 ID:bagmuraM
書き込みテストスレと誤爆した…意味ないorz

757 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 15:11:19 ID:C0y5h.0g
あまりの出来事に固まってしまったぞ。
しかしそのエイラ顔文字いいな(*´・x・)

758 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 15:55:32 ID:toQCWh9c
普通に萌えたわ

759 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/04/06(月) 17:12:29 ID:sJuJV1Fk
>>742
GJ! 描写が美しい! リーネイラお見事です&ご馳走様です。
その後あれこれと妄想が膨らみますねw

>>751 トゥルーデ撃墜部隊様
GJ! これぞカールスラント組ですよ。ミーナ視点だけどエーリカ中心。
DVD5巻のジャケットを思い出しました。

>>755
すっごい和んだw GJ! テストスレと言い、最近はクオリティ高いw


どうもこんにちは。mxTTnzhmでございます。
今回もちょっと長くなったのでうpろだを使いました。

http://www1.axfc.net/uploader/He/so/213673

パスは「sw」ですので宜しくお願いします。

勢いで書いたので出来はちょっとアレですが……
ご笑覧頂ければ幸いです。

ではまた〜。

760 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/04/06(月) 20:50:04 ID:gf5lBjec
>>759で記述ミス。
× テストスレと言い、最近はクオリティ高い
○ テストスレは最近妙にクオリティが高い

皆様には誤解を与えかねない表現をしてしまいましたorz
誠に申し訳ない次第で深くお詫び申し上げます。

761 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 23:21:48 ID:xyVGR41k
>>759
GJ!
ペリーヌが格好よすぎて鼻血噴出しそうになりました。

あと確かに最近書き込みテストスレが妙に面白いですね
1作品にならないようなネタをあそこに投下するのも面白いかも

762 名前:名無しさん:2009/04/06(月) 23:52:38 ID:mTpwYFfE
>>759
昼夜逆転という言葉に無闇にときめいた。ハイディ艶っぽいなぁ…
かっこいいペリーヌををどうにか書けぬかと思ってるので、しっかり書ける人はうらやましいぜ

763 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/04/07(火) 00:22:10 ID:QoEyI52I
>>759
くそぅ、携帯だから見れない…!昼になったらPCから読ませていただくのでその時またGJさせてください!


またまたこんばんは、撃墜部隊です。
>>747の続きを投下します。もっさん×ミーナです



ミーナの通り名「フュルスティン」には、「女公爵」以外にも「姫」の方の意味もあると聞いてこんなネタにしました

764 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 00:22:59 ID:QoEyI52I

「こらーっ!待たんかエーリカぁー!」
「やーだよ〜っ!」

部屋の外の廊下を、聞き慣れた声と騒がしい足音が通りすぎていった。
バルクホルンとハルトマンか。またハルトマンが何かやったのだろう。

…ん、バルクホルンがいるという事は…ミーナも帰ってきたのか。
そう頭に浮かんだその時、部屋のドアがノックされた。

「美緒、入ってもいい?」

どうやら考えていた人物張本人が来たらしい。

「ああ。開いているぞ」

私が応えると、がちゃりとドアが開きミーナが顔を出した。

「ふふ、只今戻りました、坂本少佐」
「お帰り。すまなかったな、ついていけなくて」
「大丈夫よ、すぐに終わったし」

少しおどけて帰還の挨拶をしたミーナは、持っていた書類を私に手渡した。ハルトマンの勲章授与についての書類だ。

「ふむ、次の休みの日か。予報では天気も良さそうだし、ちょうどいいな」
「問題は、ちゃんと主役が起きるかどうかね」

私が吹き出すと、ミーナもくすくすと笑った。

「しかし、ハルトマンの話じゃ…いつもより悪態をつかれたんじゃないのか」

そう尋ねると、華のようだったミーナの笑顔が少し曇った。

「…そう、ね」

765 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 00:24:04 ID:QoEyI52I
ミーナは小さくため息を吐く。

「トゥルーデが、やっぱり許せなかったみたいで…凄く辛そうな顔してた。連れてかなきゃよかったって、ちょっと後悔したわ」
「そうか…」

何を言ったかは知らないが、あの連中の事だ。大体想像はつく。
バルクホルンはハルトマンの事を、とても…とても大事に想っている。怒るのも当然だろう。

「口を謹んで下さい、って思わず言いそうになっちゃったわ。…本当に困った人達ね」

ミーナは肩をすくめ、私の隣に腰を下ろした。

「…フラウの事もだけど…あなたの事を悪く言う人がいるのは、本当に許せないわ」

私の肩に、ミーナの頭がこつんとぶつかる。
腕を回して抱き寄せ、ミーナの肩をぽんぽんと叩いた。

「仕方ないさ。私はもうじき魔力がなくなる…あれこれ言うのにはちょうどいい口実なんだろう」
「でも…!あなたはいつだって勇敢に戦って、扶桑を…世界を守ってきたわ。魔力がなくなるからって、あんな言い方…」
「はっはっは…魔力のないウィッチなど、役立たずだと言いたいんだろうな」

その言葉を聞いたミーナは、ふっと顔を上げた。

「ミーナ…ん…」

そのまま突然口付けられる。そしてすぐに唇は離れた。

766 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 00:25:14 ID:QoEyI52I
「美緒。そんな事言わないで」
「…ミーナ」
「美緒は私の、誰よりも大切な人よ。その人を悪く言うなんて、許さない。美緒を悪く言う人は…美緒でも許さない」

私を見つめる瞳は、僅かに潤んでいた。
…全く、私はどうも口が悪いようだな。

「すまない、ミーナ。ありがとう」
「わかればいいの」

頭を撫でると、ミーナはにっこりと笑った。

…あぁ、綺麗だ。
ミーナは、心も身体も…本当に美しい。

「…なぁミーナ、お前の通り名…フュルスティン、だったか」
「ええ…突然どうしたの?」
「扶桑の言葉では、“女公爵”という意味らしいが…」
「ん…そうね」

女性の公爵。
確かに、凛々しく聡明なミーナにぴったりな呼び名だ。
しかし…

「私の前でのお前は…公爵というより、姫君だな」

ミーナは目を2、3度ぱちぱちとさせ、次の瞬間自身の赤毛に負けないくらい真っ赤になった。

「なっ…な、何、言って…」
「今のミーナは、公爵にしては可愛すぎるからな」

顎に手をかけ、朱に染まった顔を持ち上げた。

「私の姫君。私が飛べなくなるまで…いや、飛べなくなった後も、側にいてくれるか?」

目の前の姫は、公爵の名に相応しくないなんとも可愛らしい表情ではにかんだ。

767 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 00:26:30 ID:QoEyI52I

「も、もう…ばか、…もう…」

声を上擦らせ、私の胸を小さくぽかぽかと叩く。
その手を取り、甲にそっと口付けた。

「どうかな、お姫様(フュルスティン)」

拗ねたようだったミーナの顔が、また華のような笑顔になった。

「…喜んで…」



「ひゅーひゅー、お熱いことっ」
「!」

突然の声に、私たちは振り返った。
ドアからハルトマンが、悪戯っぽい顔を覗かせている。

「ふ、フラウ!見てたの!?」
「通りかかっただけですよー、お姫様っ」

いししし、と笑うハルトマン。ミーナはこれ以上ないくらい真っ赤になってしまった。

「ハルトマン」
「はい?」

私は恥ずかしがる姫をぎゅっと抱き締めた。

「これは私のだから、勝手に見てもらっては困るな」
「!ちょ、ちょっと美緒…」

一瞬ぽかんとしたハルトマンは、またいたずらっ子の笑みを浮かべた。

「お邪魔して申し訳ありませんでしたー」

「…エーリカーッ!!」

遠くからバルクホルンの叫ぶ声がする。

「うぉっ、見つかった!」
「エーリカ!いい加減片付けろ!」
「やだよー!」

バタバタと慌ただしく駆けていく二人。

「全く、仕方ないな」
「……あの、美緒…」
「ん?」
「…なんでもないわ…」

ミーナは私にしがみついたまま離れようとしない。ふふ、甘えん坊な姫君だ。

今日の埋め合わせだ。今夜は離してやらないぞ、ミーナ。

768 名前:トゥルーデ撃墜部隊:2009/04/07(火) 00:27:45 ID:QoEyI52I
おしまいです。ありがとうございました〜




遅ればせながら5日のみんでき行った方お疲れ様でした。行きたかったなー

769 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 00:30:45 ID:MEaL1SS6
もっミーナ万歳!
もっミーナ万歳!!

大事なことなので以下略

770 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 10:24:05 ID:ar69dVLo
もっミーナバンザイ!この二人はいつ見ても素晴らしい

771 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 14:03:01 ID:w/rA3uzE
もっミーナバンザy 以下略
この二人ってリバウで出会ったらしいけど、パドカレーの前と後どっちだろう?
歴史詳しくないからわからない

772 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 18:46:25 ID:F9f6EHdo
二人とも歳も歳だしそろそろ結婚してもいいころ

773 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/04/07(火) 20:12:32 ID:lrtYm71w
>>768 トゥルーデ撃墜部隊様
GJ! 二人の関係ステキですマジで。これはいいものだぁー。

こんばんは。mxTTnzhmでございます。
季節ネタと言う事で、思い付いたのをひとつ。
保管庫No.0954「bloom gazing」の続きと言う事でよしなに。

774 名前:we are all bloomin' 01/02:2009/04/07(火) 20:13:11 ID:lrtYm71w
  満開の桜。鮮やかなピンクの花びらが、そよ風に流れ、芳佳とリーネを優しく包み込む。
  「綺麗だね、芳佳ちゃん」
  「本当だね、リーネちゃん」
  桜の木の下に腰掛け、肩を寄せる。
  「来年もこうやって、二人で一緒に桜、見られたら良いな」
  芳佳はリーネに微笑みかけた。
  リーネの顔が曇った。
  「それは、無理だよ。芳佳ちゃん」
  「え、どうして? 戦争が終わったら、離ればなれになるから?」
  「違うよ」
  リーネは立ち上がり、木の幹に触れた。
  「私ね。私はね……」
  巻き起こる一陣の風。散る花びらと共にリーネを包み込む。
  「どうしたのリーネちゃん」
  「私、今年の桜の花なの。だから、もう、芳佳ちゃんとは……」
  「え? どう言う事?」
  「芳佳ちゃんと会えて、私、幸せだったよ」
  花びらに包まれ、リーネの身体が、顔がぼやける。
  「何処行くのリーネちゃん? 待って!」
  彼女の姿はどんどん消えていき……
  「リーネちゃん!」

「芳佳ちゃん?」
「リーネちゃん!」
リーネに手を伸ばす。芳佳はリーネを確かに掴んだ。掴んだものは胸の膨らみだったが。
「ああ、リーネちゃん、消えてなかった。本物だぁ……」
「よ、芳佳ちゃん? こんな所で、だめ……あんっ」
芳佳はリーネの香りを胸一杯に吸い込み、ついでにたわわに実るふたつの果実に頬を埋める。
「こら、お前達。何をやっとるか」
苦い顔をして、溜め息をついたその人は、美緒。いつの間に現れたのか。
「あ、坂本さん」
「仮にも中庭で、丸見えだぞ。もう少し場をわきまえろ」
「す、すいません、少佐」
「でも、違うんです、坂本さん」
「何が違うんだ」
「リーネちゃんが……」

「ほう。それで、リーネが消える夢を見て、怖くなったから……と」
「そうなんです。でも良かった。リーネちゃん実在して」
「当たり前だ、馬鹿者」
呆れ顔で美緒に怒られ、しゅんとしてしまう芳佳。
「芳佳ちゃん……私を、桜の花の妖精とでも思ったの?」
「妖精? そう、桜の精だよ! とっても綺麗だったけど、消えるのは嫌だよ……」
「大丈夫、芳佳ちゃん。私はここに居るよ。いつでも、芳佳ちゃんと一緒だから」
そっと芳佳を抱き寄せるリーネ。芳佳は抱きついて、胸に顔を埋めた。
「有り難う、リーネちゃん」
「芳佳ちゃん」
「全く。二人で仲良く花見をしてるかと思えば……」
呆れて空を見る美緒。花びらが風に舞い、美緒の頬についた。指でつまみ取り、ふっと軽く息を吹いて飛ばす。
風に巻き込まれ、そのまま他の花びらと一緒に、何処かへと流れて行った。
「ところで、坂本さんもお花見ですか?」
「ん? ああ。もうすぐ散ってしまうからな。一人で花を愛でるのも悪くない、そう思った」
「さすが坂本さんですね」
「そうか?」
「でも、美しいですね。この色。淡いピンクかと思えば、陽の光によっては濃く見えたり……」
「リーネも分かるか? 我々扶桑の人間が桜を愛する理由が」
「何となくですけど、分かります」
「そうか」
ふっと笑う美緒。
「そうだ、ひとつ良い事を教えてやろう、リーネ」
「何でしょう?」
「実はな。桜の木の下には死体が眠っているんだ。それを養分にして、桜は色づく……おいリーネ、顔色が悪いぞ?」
「よ、芳佳ちゃん……怖い……」
「坂本さん、何て事言うんですか!? リーネちゃん恐がりなのに」
「ああ……すまん」
「芳佳ちゃん……行こう。怖いよぉ」
「リーネちゃん、部屋戻ろう。大丈夫、私が一緒だよ? 大丈夫、ここの桜の下には何も埋まってないし」
「ありがとう。……失礼します、少佐」
震えるリーネを連れ、芳佳は桜の木から立ち去った。

775 名前:we are all bloomin' 02/02:2009/04/07(火) 20:14:21 ID:lrtYm71w
「ちょっと脅かし過ぎじゃなくて、坂本少佐?」
いつやって来たのか、ミーナが美緒の横に立っていた。
「いや、すまん。さっきのは扶桑の文人の言葉でな。まあ、ちょっとした怪談話的なものなんだが」
「リーネさん、大丈夫かしら。不必要に桜を怖がらなければ良いけど」
「宮藤が居るから大丈夫だろう」
「全く、貴方って人は……」
美緒はミーナを連れ、さっきまで芳佳達が座っていた木の下に揃って腰を下ろす。
「綺麗ね」
「ああ」
いっぱいに咲く花もやがては残らず散り……そして新緑の季節となる。
繰り返される事でも、やはり一瞬の美しさは例えようが無い。
風が一瞬強く吹いた。桜吹雪が二人を覆い隠す。
「ミーナ、花びらが」
「え?」
頬に手が触れ……そのまま美緒はミーナの唇を奪った。
いきなりの事に、びくりと身体を震わせ、頬を赤く染める。
唇を離し、小さく微笑む美緒に、ミーナは聞いた。
「どうして、いきなりキスなんか」
「桜にまみれるミーナが、たまらなく素敵に見えたんだ。許せ」
「許さないわ」
「何っ?」
「私にも、お返しさせないとね」
ミーナは美緒をそっと抱き寄せると、ゆっくり味わう様に、口吻した。
「良いのか? 皆が見ているかも知れないぞ?」
「最初は貴方がして来たんじゃない」
「そうだった。つい」
「これだから、扶桑の魔女は……」
呆れつつも、そっと身体を美緒に委ねるミーナ。ミーナをそっと腕で包み込むと、美緒は桜を見た。
風に乗った花びらが辺りを、二人を美しく彩る。
「綺麗だ」
「それは桜? それとも……」
「勿論決まっている」
美緒はそっと、ミーナに触れた。ミーナは目を閉じた。

end

----

以上です。
桜の定番ネタをもうひとつ書いてみました。

リーネはこの後芳佳のお陰で元気になりましたとさ、と言う事で。
何がどうしてどうやって元気になったかは内緒です。

ではまた〜。

776 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 21:23:04 ID:2OQT4WOQ
>>775
久々の芳リーネを堪能させていただきました!
アニメ本編でもそうでしたが、芳佳の顔と手って絶対おっぱい追尾魔法かかってますよねw

777 名前:名無しさん:2009/04/07(火) 23:28:36 ID:PVLA3hFE
>>774
GJです。
お花見良いですね。先週行って来ました。
芳リーネ大好きなので、また書いて下さいね。
この二人どちらが甘えても可愛くてたまりません。

778 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 00:15:26 ID:y3S6AoEo
>>775
GJです。桜の舌でいちゃつくカップルたち…可愛いなぁ


>>759もやっと読めました、ペリーヌかっこいい!どうも彼女を書くのがうまくいかないので、こんなに素敵に書けてうらやましいです

779 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 00:33:57 ID:D9u3n3v2
>>775
GJなんだけど、その内緒の部分書いて下さいお願いします

780 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 01:33:44 ID:Gmlez/fw
そろそろ容量オーバーだがどうすんだ?
次スレ立てるの?

781 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 02:06:52 ID:Lhw.0anQ
>>780
あれ?ここって容量制限あるの?

782 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 02:09:46 ID:Gmlez/fw
>>781
無いの?いやしたらばはよくわからんけど

783 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/04/08(水) 02:23:46 ID:lOpm6vBs
テストスレを立てて容量を調べてみましたが、500kb以降も書き込めるようですね

784 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 02:25:42 ID:Lhw.0anQ
>>782
容量の表示がないからそういう制限は無いと思う
多分

785 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/04/08(水) 02:39:33 ID:lOpm6vBs
あと容量テストして気付いたのですが、避難所のトップページに文字制限は4096文字って書いてたのは4096byteの間違いでしたね、すみません…

トップページの記述を修正しました。

786 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 02:41:58 ID:uENzUezQ
制限がなくても500KBを超える出力サイズは微妙だと思う
このまま使っていくとブラウザや専ブラは毎度メガ単位の入力になるわけで、画像サイトなみの負荷

787 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/04/08(水) 02:54:10 ID:lOpm6vBs
とりあえず次スレを立てました。

500kbで次スレに移動するかどうかや、2レス目移行のテンプレが必要かどうかについては皆さんにお任せします。
500kbで次スレに移動する場合は、私が500kb超えに気付いた時点で手動でスレッドストップすることにします。

ストライクウィッチーズでレズ百合萌え 避難所2
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12483/1239126523/

788 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 03:15:07 ID:Lhw.0anQ
ここもにちゃんねる同様レス数が1000になると書き込めなくなるのかな?
それだったら最後まで使ってもいいと思うけど。

789 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 07:25:42 ID:M1DHnXDY
>>787
ひとまず乙です

790 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 14:02:08 ID:sdIiOfyg
季節も変わり風邪に倒れる私CRwGA7CA

ざまぁwと思う方も、同士と思う方もその他皆様もこんにちは

なんかしばらくぶっ倒れてる間に沢山SSあって嬉しい限りです

一度、夢でなんかちっちゃいエイラ(複数)がひたすらよく分からないダンスをバラバラに踊ってたので、それを元にしてみました。
3レスです。寝るのに飽きて書いたので、意味分からんとこがあったらごめんなさい。

791 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 14:03:19 ID:sdIiOfyg
ちっちゃいエイラ。
それは、エイラの頭の中で生息する空想上の生き物である。
総勢人数501人。
いついかなる時でも行われる脳内会議において、彼女達の過半数の賛同を得られた行動が、そのままエイラの行動になるのだ。
今日はそんなちっちゃいエイラ達の一日について観察してみよう。
 

 
ちっちゃいエイラ達の朝は早い。
というか空想上の生き物なので、寝ているかどうかすら定かではないが。
まぁ、とにかく、寝てたりごろごろしてたりするちっちゃいエイラ達の中から一人のちっちゃいエイラが立ち上がった。
すると彼女な何処からともなく現れたステージの上へと昇る。
とたんに静まり返るその場。
一応寝ているのという設定なので元より静かではあるが気にしてはいけない。
 
タン
 
明かりが落ち、暗闇の中に沈む一同。
 
タタン
 
今度はスポットライトが点き、ステージを明るく照らす。
ステージに立つちっちゃいエイラが手に持っていたタロットカードを振る。
すると、何と言う事でしょう。
そのタロットカードがマイクに変わったではありませんか。
何処からともなく流れてくる曲。
むくむくと起き上がるその他のちっちゃいエイラ達。
そして、ステージに立つちっちゃいエイラはすぅ、と小さく息を吸い込んだ。
ちっちゃいエイラの送る朝のリクエスト曲はもちろん!
エイラ・イルマタル・ユーティライネンで、GOOD MORNING!
 
――さぁ皆起きるんだ朝なんだぞ♪
 
周りのちっちゃいエイラ達も次々に歌いだす。
501人の大合唱。
けれども流石はちっちゃいエイラ達。
高低もズレも感じさせないハーモニーで歌い続ける様はとてもシュール。
……それにしてもこのちっちゃいエイラ達、ノリノリである。
 
――描いてみんだぞーっと♪
 
あ、終わった。
曲も終わりステージもいつの間にか消えて無くなっていた。
そんな中、ちっちゃいエイラ達は次々と一列に並び始めた。
 
ザッ、ザッ、ザッ。
 
全員が並び終わると同時に先頭にいるちっちゃいエイラが声高らかに号令を上げた。
 
「点呼ー!ムリダナ」
「ムリダナ」
「ムリダナ」
「ムリダ(ry
 
……ムリダナタイム発動中
 
ry)リダナ」
「ムリダナ」
「ムリダナ」
 
なんというムリダナ。
なんというゲシュタルト崩壊。
その時ちっちゃいエイラ達全員が叫んだ!
 
『ムリダナ!!』

792 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 14:03:47 ID:sdIiOfyg
実はこの時、サーニャがエイラのベッドに倒れ込んできたのだが、二度寝しようか否かの議決が行われたのだ。
満場一致でムリダナ。
今頃エイラはサーニャの服でも畳み始めているだろう。
それはさて置き、未だ一列に並んでいるちっちゃいエイラ達。
先頭のちっちゃいエイラがテンポよく足踏みを始めた。
すると流れてくるのは先程とはまた違った軽やかな曲。
 
一歩進んで、ムリダナー。一歩進んでムリダナー♪
 
曲に合わせて一歩ずつ歩みを進めるちっちゃいエイラ達。
どこかで聞いた事があるような、見た事のあるような体操の行進。
ちょこまかと前後左右に揺れる様に動くちっちゃいエイラ達。
と、和やかな雰囲気なんのその。
突然、ちっちゃいエイラ達の動きがピタゴラ…じゃねぇや、ピタリと止まった。
むむむ、と唸るちっちゃいエイラ達。
そして
 
『キョウダケダカンナー!』
『ムリダナー!』
 
意見が分かれた。
互いに顔を合わせるちっちゃいエイラ達。
最後のちっちゃいエイラは端数であぶれたので、何やらアンニュイな表情をしていた。
その後、ちっちゃいエイラ達の間で何やら活発に議論が行われている様に見えるが、やってることは交互にタロットをしているだけ。
そして結果が決まったのか、端数のエイラが高らかに宣言した。
 
「キョウダケダカンナー!」
 
すると突然、世界が揺れ始めた。
みんなが消える。
消えて無くなる。
ちっちゃいエイラ達も、タロットも気付いた時には何もなく、今ここにいるのはワタシだけ。
そうして気が付く。
今、ここにいるのは、ワタシだけ。
…………「ワタシ」…?
その時、「ワタシ」は、突如現れた光の中に吸い込まれた。
大丈夫だよ…と、こっちだよ、と包み込まれるように光な中へと導かれる。
そうして「ワタシ」は気付くのだ。
「ワタシ」はこの暖かな感覚を知っているのだから。
 
「……   、    」
 
そして私は、安心と嬉しさを全身で感じながら、小さく密かに呟いた。
 


793 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 14:04:19 ID:sdIiOfyg
「……ャ……ーニャ……サーニャ…」
「……ぅ、ん…」
 
陽も程よく昇ったお昼過ぎ。
ゆっくりと声のボリュームを上げながら、サーニャを起こす。
朝目覚めてから、いつもの様に私の横で何やら幸せそうな顔にて眠るサーニャを眺めながら時間を潰していたのだが、そろそろ起きないと今日の予定に差し支える。
本音を言えば、時折滅多に見れないサーニャの緩んだ微笑みを眺め続けていたかったのだけれども。
くぅ、と自分の口元が緩んだのがわかる。
サーニャの寝顔を見ているだけで私は幸せなんだ、とそう思えるから。
その時、サーニャの口が僅かに動いたのに気付き、耳を澄ました。
お寝ぼけさんのサーニャがゆっくりと意識を取り戻す前兆だから、普段通りの行動だったのだが……
 
「……エイラ、だいすき」
「……………………へ?」
 
呟きの様な声が聞こえた。
……何ですと?
幻聴か?…いや、幻聴だ。
そうに違いあるまいて!
いきなりの事に私は大混乱、目が点になっている気がする。
虚を取られた様にそろそろ、とサーニャの顔を見る。
ほにゃり、と微笑むサーニャの笑顔。
……ああ、駄目だ。
この笑顔の破壊力は駄目だ。
私は不本意ながらの二度寝に陥る直前、何やら頭の中で「ムリダナー!」と響く私の声を聞いた気がした。
 
おわーり

794 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 14:08:55 ID:sdIiOfyg
以上です。

てか熱が41.2度って……
 
 
あっはっはっはっh…

795 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 15:38:03 ID:keGkWfV6
>>794
GJ! ちっちゃいエイラワロタ しかも大杉w
アルゴリズム行進ですね、わかります。

と言うか、お大事に……。無理しなさるな。

796 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 16:31:17 ID:bRTDgrOI
>>794
ちっちゃいエイラさんマジGJ!!
毎度の事ながら想像して死んだwww
そしてアルゴリズム体操とかwww
思いっきり吹き出してしまったではないかwww

大丈夫ですか!?
お大事に…

797 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 19:29:57 ID:0kT0QCUc
41.2度とかどう考えても死にます本当にありがとうございました
健康には気をつけて

798 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 20:59:21 ID:/rBdIdz.
転載
ttp://uproda11.2ch-library.com/170509GrM/11170509.jpg

799 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 21:36:43 ID:uXg13EGE
SS投下します


最近私が密かな楽しみにしていることがある
訓練を体よくサボり、電波通信を使って某掲示板に書き込みをすることだ
そこには私たち第501統合戦闘航空団のファンが集っていて、
私は一ファンになりすましてそこに書きこんでいる
今日もサーニャのかわいかった仕草なんかを、ほんのちょっとだけ皆にも伝えてあげようと、通信端末を立ち上げた

えーっと
「そんなことよりサーニャの話をしようぜ、サーニャの
今日のサーニャは凄くかわいかったぞ
ミーティング中に肩にもたれかかってきたと思ったらすやすや寝息たてちゃってさ、
仕方がないから部屋まで連れていってあげて、部屋を出ようとしたら
背中越しにありがとう…とかもうたまんねーよ」
うん、こんな感じかな
書き込むっと…

お、早速返事があったな
どれどれ…

「まさかとは思いますが、この"サーニャ"とは、あなたの想像上のものではないでしょうか。
もしそうであるならば、あなたは間違いなく統合失調症です」

な、なに言ってんだよこいつ
サーニャが私の妄想だっていうのか?
そりゃ妄想ぐらいするけど、サーニャは今だってちゃんとサーニャの部屋にいるはず…
…ちょっとみてこようかな、サーニャの部屋
ちゃんと布団被ってるか心配だし…

800 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 21:37:35 ID:uXg13EGE
よし、サーニャの部屋の前についたぞ
あれ?部屋のネームプレート、掠れて読めなくなっちゃってるな
気がつかなかった
今度隊長にいっとかないとな
まあいいや、さて
「サーニャー…?起きてるー…?」
私はサーニャを起こさないようにそーっと、ドアを開けながら部屋に侵入した
「あ、あれ?」
ベッドにはサーニャの姿はなかった

と、いうかベッドがなかった
数少ない家具も全部なかった
さっきまでサーニャが寝ていたはずの部屋はがらんどうで、
その部屋の主も、居ない

「こんなことって…」

部屋を飛び出し、出会った整備兵の胸ぐらを掴んで叫んだ
「おいおまえ!サーニャはどこに行った!?」
「し、失礼ですがサーニャとは…」
「サーニャ中尉だ!お前いい加減にしろよ!」
「すみません…サーニャ中尉と言う方は存じあげません…」
「そんな…」
エイラは一気に力が抜けたようにその場にへなへなとへたれこんだ
「嘘だ…全部…妄想だったなんて…」
「ど、どうされました?」
「うそだあああああああ!!」


「なにがうそなの?エイラ」
背中越しに、その声を聞いて、エイラは瞬時に振り返った
「サー…ニャ…」
「サーニャ!サーニャサーニャサーニャ!!」
エイラはサーニャに崩れるように抱きついてそのまま泣き出した
「ちょ、ちょっと…エイラ、どうしたの、落ち着いて」
「サーニャだ、本物のサーニャだー、寂しかったよぉ〜!」

801 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 21:37:57 ID:uXg13EGE
ようやく落ち着きを取り戻したエイラは事の顛末を話だした
「なんで部屋にいなかったんだよ〜」
「隊長が、部屋の模様替えでもしたらどうかって言うから、
家具を入れ換えて貰ってたの
ごめんね」
「でもでも、そいつがサーニャなんか知らない〜って言うんだよ」
エイラはサーニャに甘えながら、非難の眼差しを整備兵に向けた
「私は配属されたてでありまして、リトヴャク中尉のことは、アレクサンドラ・ウラジミーロブナ・リトヴャク中尉と伺っていたのでありまして…」
ばつの悪そうに弁解する整備兵に、迷惑かけてすみません、とサーニャがエイラの肩越しに会釈する
「はあ〜でもサーニャが本物で良かったあ〜」
「うん…それはいいけど、エイラ、なんだか赤ちゃんみたいだね」
「な、なんでだよ!」
今さらのように顔を赤らめて、サーニャに反論してみるものの、サーニャの腕に抱かれた状態では説得力がいささか欠如していた
「じゃあ…もう離していい?」
「それは…もうちょっとだけ…このままがいいかな…なんて…」
「しょうがないなー、今日だけだかんな♪」
嬉しそうにエイラの真似をして、頭をなでてくるサーニャの胸に、
エイラは真っ赤になった顔を埋めて、サーニャの暖かさ、幸せというものを噛み締めたのだった


後にこの様子をまざまざと見せつけられた整備兵は、
扶桑に帰国して
「エイラとサーニャ、二人のSweetDays」という小説を執筆し、一部業界に大ウケするのだが、それはまた別のお話

おしまい

802 名前:名無しさん:2009/04/08(水) 21:39:54 ID:uXg13EGE
2chでコピペを見たので思いついたのですが、
統合失調症の方を馬鹿にするような意図はありません。
不快に思われましたら謝罪します。
DMqulejKでした。

803 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 00:14:48 ID:DgK5BJcE
>>794
GJを贈る前にサーニャさんが言いたいことがあるそうです。
|ω・)。oO( 501+1人、エイラが居ても全部私のエイラなの。)


>>802
|ω・)。oO( 実はエイラが慌てるのが可愛くてずっと見てたなんて、言えない。……その小説、私も一冊欲しいの。)



|ω・)。oO( この頃、シャッキーニ分が足りないとか、言えない。)

804 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 00:21:07 ID:EVdomy4g
ふとした事でガクブルしてしまうのもエイラさんの可愛いところだなwあわてんぼさんめ
妄想云々のことを気にしてるのだったら、私の主食は妄想なので気にスンナ

805 名前:mxTTnzhm ◆hjpN6vNb3.:2009/04/09(木) 00:35:01 ID:mJD/H/ac
>>787 管理人様
乙です。毎度お世話になっております。

>>794 CRwGA7CA様
GJ! ちっちゃいエイラカワユス と言うかゆっくり休んでー(;´Д`)
どうしてこんなになるまで(AAry

>>802 DMqulejK様
GJ! 別にそこまでナーバスにならなくても、と個人的には思いますけど……。
エイラのあわてんぼう&うっかりさんとサーニャは微笑ましいw いいぞもっとや(ry


こんばんは。mxTTnzhmでございます。
>>779様よりリクエスト頂きましたので、サクッと思い付くままに書きました。
>>774-775「we are all bloomin'」の続編です。
お口に合いますかどうか。

806 名前:black out 01/02:2009/04/09(木) 00:35:34 ID:mJD/H/ac
部屋に戻ってからも、リーネの震えは止まらない。
芳佳はお茶やお菓子を用意して何とかリーネの気を紛らわせようと必死に努力した。
「リーネちゃん、ミルクティー淹れたよ。飲んで。落ち着くから」
「ありがとう、芳佳ちゃん」
「坂本さん、冗談が過ぎるよね」
芳佳は呆れ半分、怒り半分で美緒の事を言った。あの人はたまにとんでもない事を言うから、とも付け足す。
「芳佳ちゃん、本当なの? 桜の下に……」
「冗談に決まってるよ。ただの怪談話だって」
「じゃあ、色付くのは何で? 血を吸うから?」
「リーネちゃん?」
「なら、他の花も……例えば薔薇の花とかも、血を吸って真っ赤に……ひい!」
妄想が止まらず、ベッドの上でがくがく震えるリーネ。
「リーネちゃん、落ち着いて! 大丈夫! そんな事無いから」
「怖いよぉ……」
芳佳にしがみつくリーネ。胸が微妙に当たっている。芳佳はほんわかと肌で幸せを感じたが、
まずはリーネを何とかして落ち着かせないと、と気分を切り替えた。
「大丈夫だから。リーネちゃん。私がついてるよ」
「うん」
「怖いの怖いのとんでけ〜ってね」
「飛んでったら……帰ってきたりしない? 夜中とか、誰も居ない時にカーテンの隙間から……」
一人で勝手に妄想を膨らませてしまい、余計に怖くなってしまうリーネ。
「大丈夫。帰ってこないよ。消えて無くなっちゃうよ。だから大丈夫。ね?」
芳佳はリーネを優しく抱きしめた。胸がぎゅっと密着する。
「リーネちゃん。お花が何で綺麗か、知ってる?」
芳佳はリーネに問いかけた。彼女の気を紛らわせる為、落ち着かせる為。何より、笑顔に戻って欲しい為。
「何で?」
「それはね。見る人を幸せにしたいからだよ。だから、頑張って、短い間だけでも可憐に花を咲かせるんだよ」
「本当?」
「そう。これは私のおばあちゃんが言ってたの」
「芳佳ちゃんの、お祖母様……」
「花は見る人の心を和ませる。花は全ての人を輝かせるって」
「良い、言葉だね」
「でしょ? 花が素晴らしいのは、人の心を輝かせる為。おばあちゃんは、そうも言ってた」
「芳佳ちゃんのお祖母様、すてきな人なんだね、きっと」
「そうかな? ちょっとロマンチストなだけかも知れないよ。ナルシストって言うのかな?」
「芳佳ちゃんのお祖母様だもん、きっと良い人だよ」
「ありがとう。ほら、リーネちゃん、ミルクティー冷めないうちに飲んで? リーネちゃんみたいに美味しくは
淹れられないけど……飲むと落ち着くよ」
「うん」
リーネは言われるまま、ティーカップを受け取り、口を付ける。ミルクを濃い目に入れた紅茶。
牛乳のほのかな甘さと紅茶の華やかな香りが混じり合い、湯気となって優しく頬と鼻、喉を撫で、抜けて行く。
ゆっくりと、そして優しく、昂った気分を落ち着かせる。一口、二口と飲むうち、芳佳の言う通り、恐怖心が和らいだ。
「美味しいよ、芳佳ちゃん」
ぽつりと呟くリーネ。
「ありがとう。リーネちゃんに教わって、もっと上手く淹れられる様に頑張るよ」
「うん。教えてあげる」
「……あれ? ミルクティー飲むと落ち着くって、教えてくれたのはリーネちゃんだったっけ? 忘れちゃった」
「芳佳ちゃんたら」
リーネが小さく微笑んだ。部屋に戻ってから、初めての笑顔。
微かな微笑みでも、芳佳はリーネが笑ってくれた事が嬉しかった。

ティーカップを手に、リーネは窓の外を見、言った。
「もうそろそろ、かな」
何が? と尋ねる芳佳に、リーネは答えた。
「私の実家ね、ブルーベリーの木がたくさん有るんだけど、四月から五月位に花を咲かせるんだよ」
「へえ。どんな花なの?」
「ちょうどこれくらい……豆程の大きさで、釣鐘みたいなかたちでね。白やピンクの花なの」
「そうなんだ。見てみたいな」
「桜みたいに派手には咲かないよ」
「でも、綺麗なんでしょ?」
「私は……嫌いじゃないな」
「なら、今度リーネちゃんのお家に行きたいな。お花見せてよ」
「え? 私の家に?」
「だめ?」
「良いけど、うちは大家族だから」
「大丈夫。リーネちゃんの家族だもん、みんな良い人だよ」
「芳佳ちゃんたら」
リーネはくすっと笑った。

807 名前:black out 02/02:2009/04/09(木) 00:36:00 ID:mJD/H/ac
「リーネちゃんのご家族かぁ……お姉さんとか妹さん多いんだよね?」
「うん。多いよ。八人姉妹でね、私のお姉ちゃんもウィッチなの。もうすぐ引退するけど」
「そうなんだ。リーネちゃんの姉妹……リーネちゃんに似て、皆さんきっと……」
芳佳は上を向いて、リーネの姉妹の姿を想像した。何故か勝手に手指が動く。
「芳佳ちゃん?」
「は、はい?」
「なに、その手」
「えっ? 私、何かした?」
「……何、想像してたの?」
「いや、その……きっとリーネちゃんに似て、おっ、いや、綺麗な人なんだろうなあって」
「もう、芳佳ちゃんたら」
「べべべ別に変な事考えてないよ。ホントだよ? 胸が大きいとか、そんな事全っ然」
「しっかり口に出して言ってるじゃない! 芳佳ちゃんのエッチ!」
ぷいと横を向くリーネ。慌てる芳佳。
「ま、待ってリーネちゃん! 誤解だよ! 話を聞いて!」
「芳佳ちゃん、その事ばっかり。もう知らない」
「待ってよ! 話を……」
リーネを掴まえ、抱きしめる。腕はむにゅ〜と胸の周りを囲んでいた。
「よ、芳佳ちゃん?」
「リーネちゃん」
「話って、この事?」
「ち、ちが……」
振り向いたリーネと目が合う。先程までの怖がり、怯えの色はすっかり失せ、綺麗な澄んだ瞳に戻っていた。
いつもと同じ、美しい瞳。リーネはちょっと怒ってはいたが、思わず見とれてしまう芳佳。
「リーネちゃん、綺麗」
「芳佳ちゃん、何、急に」
リーネと密着し、彼女の匂いを嗅ぐ。使っている石鹸の甘い香りが芳佳を包み込む。
気付くと、芳佳はリーネをベッドに押し倒していた。
「芳佳ちゃん……」
「リーネちゃん。誤解しないで。私はただ、リーネちゃんを心配させたくなかったから」
「他には?」
「リーネちゃん、綺麗だよ。目が。とっても」
「芳佳ちゃん」
「いつもと同じ……」
綺麗、と言葉を繰り返す芳佳。
リーネの目はとても不思議で、見つめられていると吸い込まれそうで、そして心の奥底まで見通されている気がして。
それでいて、戦いでは遠くから敵を狙い、打ち破る。どれだけのネウロイを塵と変えて来たか。
でも、こうして見ていると……他の何もが、見えなくなる。彼女だけしか、見えない。いつまでも見ていたいと思い、願う。
リーネは芳佳を拒めず、そっと腕を回した。
二人はそのままゆっくりと距離を縮め……そっと、キスを交わす。
柔らかな唇は艶があって、とても心地良い。
リーネの瞳が潤んだ。芳佳も同じ。
「芳佳ちゃん……」
「リーネちゃん」
お互いに名を呼ぶ。吐息が絡み、二人を更に引き寄せる。もっと近付きたい。もっと一緒になりたい。
湧き上がる感情を抑えられず……二人はもう一度口吻した。濃ゆい、気持ちの受け渡し。
舌を絡ませ、涎が頬を垂れる。
芳佳の手が伸び、リーネの胸を触る。リーネの手は、芳佳の腰へ。
お互い、名前を呼び合いながら……甘い声で、応えた。

黄昏時。二人は乱れた髪と服のまま、ベッドでゆったりと横になる。
リーネは芳佳に抱きつき、離さない。
芳佳はリーネの胸に手をやり、そして片方の手でリーネをしっかりと抱きしめる。
「リーネちゃん、私……リーネちゃんしか見えない」
「芳佳ちゃん。私も、芳佳ちゃんだけ」
「ありがとう。愛してる、リーネちゃん」
「嬉しい。私も芳佳ちゃん愛してる」
もう一度、ゆるゆると抱き合い、唇を重ねる。
部屋に戻った時の震えはもう何処にもなく……ただ、目の前に居る愛しのひとの事ただひとつに夢中になる。
「ねえ、リーネちゃん」
「なぁに、芳佳ちゃん?」
「今度、ブルーベリーの花、見せてね」
「分かった。約束するよ」
「ありがとう。約束だよ」
「うん」
リーネは頷いて、微笑んだ。芳佳も一緒に笑顔を見せる。
きっと綺麗、リーネちゃんの好きなものだから。芳佳はそう確信し、約束の果たされる日を楽しみに思う。
二人を鮮やかに染める、窓からの光が少し眩しい。
でも眩しいのは、光だけでなく……そう、目の前に居るお互いが、眩む程に、愛しい。
どちらからとも言わず、そっと抱き合い、触れ合い、ひとつになった。

end

808 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 00:36:22 ID:mJD/H/ac
以上です。
>>776様の仰る通り、多分ホーミング機能搭載してます。
何せ魔人ですからね、芳佳はw

ではまた〜。

809 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 01:50:37 ID:gOiPWAU.
ここんところ、ないしょの基地探訪が見れない…。
ファイルそのものが消えてるっぽい?
うーん、保管庫の人に連絡するべきかこのまま様子を見るべきか。

810 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 02:07:04 ID:E5P3kfjQ
>>808
リクエストした本人です。まさか本当に書いて貰えるとは、恐縮の至りです。
最近芳リーネ分が不足気味だったんでいい補給になりました。
何千マイルも飛べるでしょう。GJ

811 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 02:37:43 ID:UKzsF9Nk
>>808
GJ!
前作のあとがきでの「元気になった理由」がおっぱいペロペロにちゃにちゃしか想像できなかっので、
続きが予想外に上品で意表をつかれましたw

>>809
ファイルだけでしたらここにあったりします。
http://www10.uploader.jp/dl/Lynne/Lynne_uljp00115.zip.html
http://www10.uploader.jp/dl/Lynne/Lynne_uljp00116.zip.html

812 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 06:24:59 ID:k4ycbSfA
こっちに書いたほうがいい気がするんで…

学園ウィッチの人、GJです!
相変わらず群像劇の魅力が素晴らすぃー
どういう結末に向かっていくのか楽しみです

813 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 15:56:58 ID:wtkwM1tc
そう言えば、スレの容量500KB超えたけどどうしましょう?
>>786の言う通り、出力サイズを考えてそろそろスレストでしょうか?
それとも>>788の意見を踏まえてレス番1000まで行くか……。

個人的には、読み手の負荷の事を考えるとスレストが良いかと思うのですが
皆様如何でしょう?

814 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 16:09:49 ID:OEpis/3Y
すっかり忘れてたわ。次スレ移行でいいんじゃね?

815 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 17:39:49 ID:nui1cG9A
自分も負荷を考えての500KB越えによるスレスト、スレ移行のほうに賛成します

816 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 19:37:22 ID:gOiPWAU.
>>811
おおっ、本当だ。
誰かが気を利かせてアップしてくれたのかな。

817 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 20:17:28 ID:UKzsF9Nk
test

818 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 20:27:11 ID:I7b51Yno
とりあえず次レスへのリンク。

ストライクウィッチーズでレズ百合萌え 避難所2
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12483/1239126523/

819 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 20:28:30 ID:yNJAwzv2
高負荷を考えると500KBオーバーで次スレ移行が良いかもですね。

820 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 21:25:42 ID:.bbfT1DI
3レス分くらいのSSを投下したいのですが、ここで大丈夫でしょうか?

821 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 21:36:54 ID:i9FANwGk
>>820
次のスレの方が良いかも知れませんが、どうでしょう。

822 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 21:38:37 ID:UKzsF9Nk
百合本スレでは埋めSSがよくありましたから、このスレの締めくくりとしてここで投下でも大丈夫じゃないですか?
それ以降は一斉に次スレ移転ということで。

823 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 21:39:13 ID:/VHr1ehA
>>794
GJ!
ちっちゃいエイラ501人を想像してニヤニヤしてしまったw
風邪、はやく治りますように。

>>801
慌ててるエイラがすごくかわいらしいww
エイラの真似してるサーニャも最高です。GJ!
ところで、「エイラとサーニャ、二人のSweetDays」をAmazonで
検索しても見つからないのですが、Web直販限定品ですか?

>>820
同じく、キリよく新スレからスタートしたほうがいいかと。

824 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 21:58:09 ID:.bbfT1DI
では新スレに投下してきます、教えてくれた方々ありがとうございます

825 名前:名無しさん:2009/04/09(木) 23:27:22 ID:aavXLqu.
てす

826 名前:管理人 ◆JvGG5u6wMo:2009/04/10(金) 00:16:55 ID:RySph6sQ
このスレはもう書き込めません。
次スレへ移動してください。

507 KB
全部 最新50