×××・おっきい・やわらかい


「芳佳ちゃん……」
ふと耳元に熱っぽい声を感じて目が醒めた。
それがあまりに唐突だったから、気のせいだと思って無視しようと思ったんだけど、
次の瞬間左半身に絡み付く誰かの腕を感じて私は飛び上がった。
「うわあっ!?」
「こんばんは、芳佳ちゃん」
いつの間にか私のベッドに誰かが侵入している!!
半寝だった目をどうにか凝らしてよく見ると、パジャマ姿のリーネちゃんが私の左腕にくっついていた。
「びっ……くりしたあ……リーネちゃんかあ……」
「ふふふ、ごめんね」
全くもって心臓に悪い。
でも何でリーネちゃんが私のベッドに……。
「ねぇ、芳佳ちゃん」
「うん?」
そんな質問を封じ込めるように、リーネちゃんが顔をぐっと近付けてきた。
「芳佳ちゃんって、おっぱい好きでしょ」
「おっ……!?」
な、何ですとぅ!?

私は思わず大声を出しそうになったのを何とか抑え、次の言葉を探した。
「だって芳佳ちゃんったら、訓練の時も料理の時も、私の胸ばっかり見てるんだもん」
うひぃ……こ、これは言い訳できない。
自分では控えているつもりだったけど、やっぱり滲み出る衝動は隠せないらしい。
「ご、ごめんリーネちゃん……」
私は素直に謝る事にした。きっとリーネちゃんは私のあまりなアレに抗議しに来たに違いない。
「こ、これからはあんまり見ないようにするから……」
しかし、リーネちゃんからの返答はあまりに意外なものだった。
「触ってみたい?」
「へっ?」
思わず声が裏返る。触る!?私が!?リーネちゃんの胸を!?
「いいよ、触っても」
「…………。」
思考が停止した。えっと、よくわかんない。あれ?触っていいの?
私がフリーズしていると、リーネちゃんはパジャマの胸元の釦を外し始めた。
薄暗い月明かりでもはっきりとわかる柔らかそうなラインが徐々に明らかになっていく。
「ねぇ、触って?芳佳ちゃん」
リーネちゃんが私の右手を取って谷間に押し当てる。
微熱を帯びた体温と夢のような感触が指先から伝わってくる。
「ほ、本当に、いい……の?」
沸騰寸前の脳みそが最後の理性を振り絞って呟く。
リーネちゃんは質問には応えず、代わりに私の上にのしかかってきた。
死ぬほど柔らかい感触が全身を襲った。

もう我慢できないっ!!

「リーネちゃん大好き!!」
両手で衝動的に鷲掴みにすると、想像を絶する×××な柔らかさが理性を爽快に吹き飛ばした。
「あああっああ、ああああああ!!」
思わず変な声が出る。
指を動かせば動かす程ウソみたいに形を変え、まるで指が吸い付けられたように離せなくなる。
「ほおおおおおっ、す、すごいよ……!!」
ていうかリーネちゃんノーブラだよ!!ということはつまりこれ生だよ!!
「こ、こんなに……柔らかいなんて……!!すごい……!!」
本能に任せて顔を埋める!!リーネちゃんが上なので、重力に従ってモロに押し付けられる。
「く、苦し……」
これで窒息死しても本望な気がする。
「ああ、ダメ、リーネちゃん……すごい……柔らかい……ああ!!」
勢いでリーネちゃんを押し倒す。顔を上げると、
リーネちゃんの豊満な胸が改めて眼前に広がった。もう止まらない。
「ふあ……んん、すごい……ふわふわ……」
気付けば呼吸は荒くなり、身体の芯が熱くなっている。
このまま続けるのは色々とマズい気がする。
「芳佳ちゃん……」
しかし、考える間もなく、リーネちゃんの方から私に胸をすり寄せてくる。
「んっ、あ……ちょっと……何……そんな、いやだ、リーネちゃんたら……」
両手で頭を抱き寄せられ、ほっぺたいっぱいに挟まれる。
天国だ。
「あ……すごい、おっきい……あっ……」

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「あ?」
崖から落ちる夢を見た時のような、はっとする嫌な感触が突然私を襲った。
眼前に広がるのは、夢いっぱいの谷間……ではなくて、平らで固そうな床だった。
「……!!」
背中を嫌な汗が伝う。私の身体はベッドの上にあるにも関わらず、重心はベッドの遥か外側にある。
やった、私、飛んでる!!

「(って、そんなわけない!!)」

そんな走馬灯的思考が一段落付いた直後、私の身体は落下運動を始めた。
「ぅゎ、あ!!」
ドスン!!

「どうかしたの?芳佳ちゃん?」

遠くでリーネちゃんの心配そうな声が聞こえる。返事をしようとして、
ひっくり返った身体を起こそうとしたら、またしてもバランスを崩して、ちょ、ちょっと待ってぇ!!
「うわあ、お、ああ、あああ!!」
ドスン!!

リーネちゃんが名前を呼びながら駆け寄ってくる。
背後からは朝日が差し込み、リーネちゃんは釦のないゆったりした服を着ている。
そうか、夢だったのか……。
顔面の情けない痛みと幸福な時間を失った喪失感で、私はただ気の抜けた返事をするしかなかった。


ENDIF.


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