無題
夜間哨戒でのネウロイとの戦闘で疲れ果て、自室でウトウトしていると――
「エイラ、起きてる?」
サーニャが部屋を訪れてきた。
サーニャも疲れてとっくに寝てると思ってたんだけどなナー。何の用ダロ?
「起きてるヨー。ハイッテー」
部屋に入り、ベッドに腰掛けるサーニャ。
アー、サーニャはいつ見ても可愛いナ~。
「それでどうしたンダ?こんな時間に」
「うん……エイラ、さっき私が宮藤さんにラジオのこと教えたとき、嫉妬してたでしょ?」
うっ……確かにサーニャがミヤフジに二人だけの秘密を教えたときは悔しかったケド……。
「別に嫉妬ナンカ――」
「ごめんね、エイラ。けど大丈夫だよ、これから新しい二人だけの秘密をつくればいいんだから」
ヘ?今ナンテ――
「ふふっ、エイラ真っ赤になっちゃって……可愛い」
気付いたら私はサーニャに押し倒されていた。
月明かりで妖しく光るサーニャの身体……なんてエロいンダ……って、そんなことよりこの状況は一体!?
「ちょ……サーニャッ、なンッ、んん」
なんでサーニャの目がこんな間近に見えるンダ……?
も、もしかして私、今サーニャとキスしてるのカ!?
暫くして、糸を引きながら唇を離すサーニャ。
けど私の顔を押さえる手は一向に離れる気配がない。
その熱い手は、私の心をさらにサーニャに惹きつけていく……。
「私達、キスしちゃったね……」
そう語りかけるサーニャの瞳には、驚愕の表情を浮かべる私が映っている。
「なんでいきなりキ、キス、な……んて……」
「だって、二人だけの秘密をつくりたくて」
「そ、そりゃ二人だけの秘密があったら嬉しいケド、でも、急にこういうことは、ソノ……」
「でもね、私キスだけじゃ物足りない」
キスダケジャモノタリナイ……そ、それってつまり!?
「もっとすごい秘密、つくろう?私、エイラにだったらいいよ……エイラはどう?私じゃダメ?」
「バカッ、ダメなわけアルカ!」
ハッ!今のはもしかしてうまく乗せられたのカ?
「そう言ってくれると思った。じゃあ『しよう』、エイラ……」
この夜、改めて実感したヨ。やっぱりサーニャには適わないナ……。