胸への傾向と対策
「まったく、誰も食事に来ないとはどういうことだ」
「いいじゃん。平和ってことだろ」
食堂でははシャーロットとゲルトルートの二人がいた。
「なにを言う。軍人は常にどんな事態にも対処できるように備えておくものだ。そもそもだな…」
「あーまた説教が始まった」
そんな会話をしながら、二人はテーブルの上に置かれた大量の芋を食べる。
食事が終わって、シャーロットが立ち上がろうとした。
「話は終わってないぞリベリアン」
「ん?まだなにかあるのか?」
「最近のルッキーニについてだ。あいつはだらしなさすぎる」
「だらしないのはいつものことだろ。どうしようもないんじゃないの」
「私はそうは思わない。お前にも、特にその胸に責任があると考えている」
ゲルトルートはシャーロットの胸を指差して言った。
「え?あたしのが?」
「そうだ。ルッキーニはそれを触りすぎておかしくなったと私は読んでいる」
明らかにおかしな理論だが、シャーロットは疑問に思うこともなかった。
「ふ~ん、それでどうするんだ?」
「私が触って確認する。抵抗は無駄だぞ」
「はいはい、逃げないよ」
シャーロットは面倒くさそうにしながらも、協力することにした。
「よし、触るぞ」
そう言ってゲルトルートはシャーロットの豊かな胸に手を伸ばした。
手に収まりきらないくらいの大きな胸をゆっくりと揉みしだく。
「やわらかいな」
「ルッキーニからも同じことを言われるんだ」
「なるほど。つまり私はルッキーニの感覚を掴みつつあるということだな」
バルクホルンはさらに激しく胸を揉み始めた。
「いたっ!もうちょっとやさしくしてくれよ」
「すまない。つい力んでしまった。気持ちよくてつい…」
「なんだって?」
「いや、なんでもない。しかしこれは癖になりそうだ」
「だからなんだって?」
「なんでもないと言っている」
そんなやり取りをしつつ、かれこれ三十分が過ぎた。
「なぁ、まだかぁ?」
「まだだ」
ただ揉むだけではなく、形を変えてみたり、揺らしてみたりする。
「なんか変なことしてない?」
「失敬な。私は真面目にやっているんだぞ。しかしわからんな。ルッキーニはこれにどう影響されたというのだ」
「ルッキーニに直接聞いたら?」
「いや、自分の目で確認するほうが効率が良い。」
そう言ってバルクホルンは胸から手を離した。
「もういいか?」
「この場はな。後で私の部屋に来るように」
「まだやるのか!?」
「隊の規律に関わることだ。協力してもらうぞ」
少し困った顔をするシャーロットを置いて、バルクホルンは食堂を後にした。
The End