MISTAKE ECSTASY AFTER ~バルクホルン編~
宮藤との行為を終わらせた後、私は言いようのない罪悪感に苛まれていた。
恋人がいる宮藤に酔った勢いとは言え、あんな事をしてしまった事。更にその後、第2ラウンドを始めてしまった事、そして何より、ミーナに合わせる顔が無い。
そんな事を考えながら廊下を歩いていると、タイミングの悪い事に、向かいからミーナがやってきた。
ミーナには後で謝ろう。とりあえずこの場は素通りでやり過ごす事に決めた。
ミーナに近付く。ただそれだけなのに鼓動が早くなる。
そして私とミーナは素通りをした。
良かった…と思ったら…
「トゥルーデ」
「……!!」
声と同時に肩に手を置かれた。しかしその手の力は肩がミシミシ言うくらい力が込められていた。しかし声は務めて優しい。それが私の恐怖心を余計に煽る。
「昨日の夜は宮藤さんとお楽しみだったわね」
「なっ…何を言って…」
「その上、朝起きたばかりだと言うのに、またヤっちゃうなんて。お盛んなのね?」
…冷や汗が止まらない。ミーナの声は笑ってるのに、ミーナの顔は見られない。見たら私は多分石になるだろう。
「………様子を見ていたのか……?」
「イヤだわ、私は他人様の性行為を覗き見るほど落ちぶれてはいないわ」
「…なら、どうして…」
と、ミーナは私の目をジッと見て…
「目の動き、よ。トゥルーデは顔に出やすいからすぐ分かるの」
「……スマン、ミーナ……私はどうにかしていたんだ……」
「謝って済む問題じゃないわ。私に対しては百歩譲ってもいいとして、リーネさんという相手がいる宮藤さんに手を出すなんて、ウィッチとしても、人間としても……私の恋人としても相応しく無いわ」
「…………」
ミーナはハァと深いため息を一つ吐いて。
「…宮藤さんにはちゃんと謝ったのかしら?」
「…ああ…」
「…なら、良いわ。私より、宮藤さんとリーネさんに迷惑がかかる事が一番ダメな事だから」
「……」
「トゥルーデ…いいわ。許してあげる」
「本当か!?」
「…ただし、私に本気のキスをする事」
「そんな事ならいくらでも」
「私が満足するまで続けて貰うわよ?」
「あ、ああ…!」
…目がマジだ…。これはかなり覚悟した方が良さそうだ…。
《30分後
「んんっ…んふっ…ん…」
「ぷあっ…ミーナ…っ…もういいだろ…っ…?」
「…まだ足りないわ。もっとしましょう…?…私のトゥルーデ…」
「いやっ…やはりっ…限界という物が…」
私が抗議の声を上げると、ミーナは恐ろしく冷たい声で…
「…浮気したのは誰かしら…?」
「ひっ……!!」
「浮気したのは…」
「…私……」
そしてミーナは私に囁いた。
「そうよね?トゥルーデは私に全力を持って謝罪してくれるのよね…?」
「はい……」
「よろしい」
そう言うとミーナは再び私の唇を塞いだ。キスが終わった後、私はミーナの部屋に連れて行かれた。
「ちょっ…ミーナ、キスだけの約束だろっ…」
「あら、キスしたら当然その後は…でしょ?……大丈夫、離さないわ…?…一生…ね…☆」
ミーナはニッコリして答えた。
「さあ…しましょう…?」
「うっ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」
多分私は今日、この部屋からは出られないだろう…
END