君が好き


ぎゅっと抱き締められると、ふわりと甘い香りがした。
彼女はいつも良い匂いがする。
どんな匂いなのかは上手く言い表せないけど、どこか懐かしくて、何だかとっても落ち着く匂い。
私はこの匂いがとっても好き。
「リーネちゃん、いつも良い匂いがするね・・・」
「ふふ。芳佳ちゃんだって、いい匂いだよ」
照れ隠しなのか背中に回された細い腕に力が入る。
顔がふっくらとした胸に埋もれてちょっと苦しいけれど、それはそれで幸せな気分。
柔らかくて。温かくて。優しくて。
私は彼女の大きな胸もとっても好き。
「リーネちゃんのおっぱい、ふかふかで気持ち良いな」
「やぁん・・・芳佳ちゃんのえっち・・・」
大きな胸に頬をスリスリとすると彼女は小さな声で呟いた。
恥ずかしそうに。だけれど、ちょっとだけ嬉しそうな表情。
ころころと表情が変わる彼女の顔もとっても好き。
「リーネちゃん、カワイイ・・・キスしてもいい?」
「・・・ちょっとだけだよ?」
つぶらな瞳を静かに閉じて、彼女は唇を少し尖らせる。
甘くて蕩けそうな桃色の唇に口づけするのも私は大好き。
「ふふ。ありがとう・・・んっ・・・」
「う、ん・・・」
ちょっとだけなんてダメ。
軽く唇を重ねてから、更に深く彼女の唇を求めていく。
舌を絡めて。唾液を注いで。喉を潤して・・・。
二人で作った甘いジュースを飲むのが凄く好き。
「ん、んっ・・・はぁ・・・もぅ、少しだけって言ったのに・・・芳佳ちゃんなんてキライ・・・」
「あ~ん、そんな事言わないでよぉ・・・」
「し~らない」
彼女は身体を離してそっぽを向く。
ぷいっと拗ねた彼女も可愛くて好きになっちゃう。
「・・・ふ~ん。リーネちゃんがそう言うならいいもんね。えい!」
「きゃっ!」
少し乱暴に彼女の身体をベッドに押し倒す。
そして、私の下で不安そうに表情を曇らす彼女に何回もキスをする。
「んっ! あっん! やだぁ・・・イジワルは止めてよ、芳佳ちゃん」
「やだ。止めてあげない」
額に。頬に。首筋に。
キスをする度に、彼女は切なそうな声をあげる。
子猫の鳴き声みたいなその声を聞くのも私は好き。
「リーネちゃんがカワイイからイケないんだもんね」
「やぁ! んっ! だ、めぇ・・・」
イヤイヤする様に彼女が首を振ったのを見て、私は顔を離す。
少しだけ寂しそうに彼女は私を見上げる
「リーネちゃんは私の事、好き?」
「・・・うん」
コクリと彼女は頷いてくれる。
顔を赤くしながら、恥ずかしそうにしている優しい彼女の事が私は世界で一番好き。
「ありがとう・・・私もリーネちゃんが好き。大好き。愛してるからね」
私は世界で一番大好きな彼女の身体を力一杯抱き締める。
好きで。好きで。たまらないほどに大好きで。
何よりも。誰よりも。大好きで。
身体中に詰まっているこの気持ちが少しでも彼女に届いて欲しくて。
私は"好き"という想いを込めながら、また何回も何回もキスを繰り返した。


コメントを書く・見る

戻る

ストライクウィッチーズ 百合SSまとめ