無題


 ガチャ
 朝の静寂を破るドアを開けた音が部屋に響く。
 既に毎朝、恒例となっている寝ぼけたサーニャの侵入

 バタン
 サーニャが私のベッドに倒れ
「ワッ…!」
 私はいつも通り、驚いて起きたフリをする。毎日ともなれば自然と身体が反応してしまうものダ
「モーッ! キョウダケダカンナー……」そしていつも通りの台詞を言い
 いつもならそのまま、サーニャが隣に居るという至福を味わい、夢の世界のサーニャに逢うため再び眠りに入るのだが……
 今日の私はいつもとは違ノダ! 
 思いついてしまった…… この無防備に眠るサーニャへのお仕置きを……

「フフッ、ネムッテルナ……」
 いつも私の隣で安心して眠るサーニャ
 だけどズボンは紐で結んだだけのもの、上は未発育の胸を隠すパジャマのみ……
(この紐を引っ張ればサーニャの……サーニャの……)私の胸は異常に高まる。心臓のドクンという音が頭に響く。
 この薄いズボンの奥にはサーニャの大切な部分が……
 私はゆっくり、ゆっくりとズボンの紐へと手を伸ばしていく
 サーニャを起こさないように、慎重に……
紐の端を手に掴んだ……!
「う……ん……ムニャムニャ……」
(!! サーニャ!?)
 サーニャが寝返りを打ち、私にギュと抱きついてきた。私をペンギンと勘違いしてるノカ!? こんな事は初めてダ……
 私の手に掴まれていたズボンの紐は、寝返りの際に引っ張られ、はらりとはだけて下半身には何も付けていないサーニャが抱き枕のように私をギュと抱き寄せ……パチと目を開いた。

「エイラのえっち……」私のことを上目遣いで見て頬を赤くし、私の胸に顔を埋める。
 サーニャが私の手を掴み、自らの秘所へと私の手をもっていく。
「……エイラなら……いいよ……」私の手のひらにサーニャの手が重ねられ、私の手が秘所に触れる。

「サ、サ、サ、サ、サーニャ!?」追いつかなかった思考がやっと戻ってきた私は、驚きの声を上げる。
「エイラ……んっ!」サーニャから軽い吐息が漏れる。重ねられた手で私の中指を自らの秘所へと押し込む。
「……そのまま……動かして……」
 サーニャに指示され、私は自分の指がどうなっているか確認する。
 目に映ったのは、新雪のように白く柔らかなサーニャの肌、その中に薄いピンクの割け目があり、私の中指の第一関節程までが押し込まれている。

「サ、サーニャ! イ、イイノカ?」
「うん……エイラ……だから」そう言って、サーニャはずいと顔を近づけ、唇を私のに重ねる。
 軽く触れた唇はぷるんと潤み、柔らかく吸い付く。
 しばらく触れていると、にゅるとしたサーニャの舌が私の唇をこじ開け侵入してくる。
 奥へ、奥へと目指すように、口内を動きまわり、頬をつんつんとついたり、ちろちろと舌の先をついたりと動き回る。

 長い、長いキス。息も出来ずに固まっていた私とは対照的に「ふぅ」と軽く呼吸を整えるサーニャ。
 私とサーニャの唇の間にはトロリと朝日を透かす銀色の糸が紡がれている。

「エイラ……そのまま…指……動かして」
「ウ…ウン」私はサーニャに言われるがまま、きつく指を締め付けるサーニャの膣にゆっくりと指を挿れていく。

「あっ……エイラ……」微かな喘ぎを漏らし、私にギュとしがみつくサーニャ
「イ、痛かったらイウンダゾ……?」
「うん」
 そう、蚊の鳴くような声で頷き、さらに力を入れて私にしがみつく。
「ホ、ホントに痛かったらイウンダゾー!?」
 コクリと無言で頷いたと思うと力強く抱きついていた手をふっと離し、ベッドのシーツを両手でギュ掴んで仰向きになる。
 足を軽く立ててM字を作りながら潤んだ目で私を見つめ……

「エイラ……きて……」甘い声で私を促す。
「じ、じゃあイクゾ?」
 そう言って、サーニャのスベスベの足を片方の手で支え、指をゆっくりと挿れていく。

「んっ……」

 指にはサーニャの温かい体温と、ヒダヒダが吸い付くように絡まってくる。
「う、動かすゾ」
 無言でサーニャがコクリと頷く
「…………っ痛っ!……」
「ダ、ダイジョウブカ!?」私はびっくりしてサーニャの膣から指を抜こうとする。けれどそれよりも早くサーニャが私の手を掴む。
「大丈夫……エイラ……だから……」

 サーニャの膣の中でゆっくりと指を動かしていく。
 最初は熱く、指を締め付けるだけだったそれは、徐々に水気を帯びてくる。

 ピチャピチャ
 動かす指と、入り込む空気、サーニャから溢れてくる水気で部屋に淫靡な音が響く
「あっ……んっ、あっ!……んっ……エイラ……」
 サーニャも徐々に気分が高まったきたのか、自ら腰をくねらせる。
「あっ……だめっ……エイラ…… んっ!」
 ピチャピチャ
 私は同じペースでゆっくりと指を動かし続ける。

「エイラっ…私っ……ダメ……んっ!」
 ビクと背中を仰け反らせ、その勢いのまま身体を起こして私にしがみつくサーニャ
「エイラ……キス……して」
 熱い吐息を漏らして、私の目の前で、瞳を閉じるサーニャ
 そういえば、私からサーニャにキスするのって初めて……?
 ゆっくりと、顔を近づけていく。目の前にはぷるんと潤む唇。私は顔を少し傾け、自分の唇をサーニャのと重ねる。
 唇が触れた瞬間、身体を抱きしめていたサーニャの腕が私の頭を押さえつける。
 そして最初にした時と同じように、サーニャの舌が私の唇をこじ開け、にゅると口内で舌と舌が絡まり合う。
 私は息が苦しくなり、離れようとするが押さえ込まれた頭は動かない。
 サーニャの膣に入っている指を一生懸命動かし、サーニャは舌を私の奥へ、奥へと目指し絡めてくる。
「んっ……」
 ピチャピチャ
 指の動きを段々と早くしていく……。ピチャ、ピチャ、ピチャ
 サーニャの身体がビクと動き、重ねられていた唇が離れる。
と、同時に私の頭に回していた手を離して、ベッドに仰向けになるサーニャ。

 ピチャ、ピチャ
 サーニャの膣の中はぬると滑り、指を奥まで滑らせる。
「エイラっ!! 私っ……もう……んっ――!!」
 最後にビクリとサーニャが仰け反り、私の手はサーニャのでビシャと濡れた――


 ――「ハァ、ハァ、ハァ……」サーニャが小さな胸を上下させて呼吸を整える……
  2人、仰向けになり、事後の感慨にふける……
 「ハァ……ハァ……」徐々にサーニャの呼吸が整ってくる。

 「……ところで……エイラ」白い肌に、僅かに朱が差し、私のほうに柔らかな頬笑みを向けて呟く……カワイイナァ……
 「ナ、ナンダ?」
  そっとサーニャの手が差し出され、私の手と絡まる。ほんわりとサーニャの体温が伝わってきて温かい……
 「私のズボン……どうするつもりだったの?」
  繋いだ手にギュと力が込められる。まるで私の心臓をわしづかみにされたような気がした。
 「ソ、ソレハ……」
 「それは?」サーニャの顔を見ると、やけに嬉しそうに微笑んでいる。
 「サ、サーニャがあんまり無防備に寝てるカラ……キケンナンダゾー! って教えようとしたんダ!」サーニャがきょとんとなる。
 「ミ、ミヤフジとかの部屋に間違えて入ってみろ! ム、ムリヤリされちゃうんダゾ!?」
 「大丈夫だよ、芳佳ちゃん、そんな事しないよ…」
 「ダイジョウブナモンカー、アイツのサーニャを見る目ナンカ……」私はミヤフジの危険性をサーニャに説く。

 「それに……」

 「エイラの部屋にしか入らないもん……」サーニャがぼそっと呟く

 「エッ?」熱弁していた、私の口が止まる。
 
 「ふふっ」嬉しそうに笑うサーニャ
  掴まれた手が引っ張られ、サーニャは起きあがる。
  そのまま私に馬乗りになり、ゆっくりと私の顔にサーニャの顔が近づいてきて
  サーニャの唇と私の唇が重なる……

  柔らかな口づけに幸せを感じながら、私は一つ仕返しを思いつく。
  今日、隊長に同室で生活する許可をとってサーニャを驚かせてやろう。


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