CRY WOLF


「…ミーナ、まだ起きてるか?」
「ええ」
「入ってもいいか?」
「…ええ」

…私は昨日の事を謝る為に、ミーナの部屋に来た。
…そしてバルクホルンを抱いた理由も一緒に。


―――CRY WOLF―――

バタンッ

「昨日の事は、すまない」
「…何の事かしら」
「私は、宮藤を抱いてしまった。お前がいながら、私は宮藤への想いを抑える事が出来なかった」
「……そう」
「だが、バルクホルンから聞いた。…お前もバルクホルンを抱いたんだってな」
「…内緒にしといてって言ったのに…トゥルーデったらお喋りね」
「……私達は所謂似たもの同士だったって事だな」
「そうかしら」

ミーナはクスクス笑う。
そう笑うと、私はミーナのベッドに腰掛けた。

「ミーナ。お前は私の事が好きか?」
「ええ、好きよ。愛してる」
「ハハハ、それなのにお互い浮気してしまったな」
「しょうがないわ。それも人間の性だもの」

そう言うと私達は自然にキスを交わした。

「…今日は月が出てないわね」
「そうだな、少し物足りないな」
「月が出ていないと、貴女は狼にならないものね」
「…月なんか無くても、私は狼になる事くらい出来るぞ?」

そう言うと私はミーナに跨る。

「…まあ、怖い」
「怖いなら逃げ出せば良いじゃないか」
「…私が逃げ出したら私、また、トゥルーデと浮気しちゃうわよ?」
「…そうだな。私もまた宮藤としてしまうかもしれないな」
「……ねえ、美緒、宮藤さんの事はまだ好きなの?」

ミーナが、チクリと刺す。

「……そう、だな……」
「フフッ、別に良いのよ。私さえ好きでいてくれたら、誰と浮気しようが構わないわ」
「…お前、ちょっと優しすぎやしないか?」
「あら、貴女の浮気を容認しているのよ?貴女にとってこれほど良い女はいないと思うわよ」
「……そうか」

すると、ミーナは私の頬に優しく手を添える。

「…さあ、狼さん、私を食べて♪」
「ミーナ」

私は深くキスを交わす。お互いの口内を犯す。

「ミーナッ……//////」
「美緒…愛してるわ…っ…」

私達は唇を離す。私達を銀色の糸が繋ぐ。

すると、ミーナは私の服を脱がせ始めた。

「ミーナ、服くらい自分で脱げる」
「イヤだ、今日は私に脱がさせて?」

私はもう一度キスをして、ミーナに囁く。

「好きだ。ミーナ」
「…私も好き。美緒」

私達は想いを確かめ合った。



―――――――――――――――――――
「…本当に許してくれるのか…?」
「なにが?」
「…宮藤の事だよ」
「さっきも言ったじゃない?私さえ愛してくれたら、誰と浮気しても構わないわ」
「なら、明日は宮藤のところへ行こうかな?」
「どうぞ」
「…ちょっとは止めてくれないか」
「フフッ♪」

ミーナはイタズラっぽく笑う。

「もう、朝か」
「もうすぐ朝の訓練が始まるんじゃない?」
「…そうだな…。じゃあ用意するか」
「行ってらっしゃい♪
あ・な・た・♪」
「…ああ、行って来るよ」
「あっ、ちょっと待って」
「なんだ?」
「キス、して」
「……アホか…」


私は呆れながら、ミーナにキスした。

今日の夜は月が出ると良いな、ミーナ。

END


元話:0135

コメントを書く・見る

戻る

ストライクウィッチーズ 百合SSまとめ