ずっと一緒
「原隊復帰かー、あたしらもう此処に居られないんだな」
突然のことに現実感の無いままシャーリーは呟いた。
マロニー大将から下った命令によってストライクウィッチーズは解散、
隊員たちはそれぞれ自国の所属していた部隊に戻る事になった。
「シャーリーはリベリオンに帰るんだよね・・・」
「そうなるな」
「リベリオンは遠いね」
「まあ、大西洋の向こうだからね」
「もう、シャーリーと一緒にいられないんだ・・・」
「!」
そう、国に帰るという事は、シャーリーはリベリオン、
ルッキーニはロマーニャに帰るという事になるのだ、
当たり前のように一緒にいたのに一緒にいられなくなる、そ
の現実が目の前に突きつけられた。
「ふぇ、嫌だよ、シャーリーと離ればなれは嫌だよ~」
ルッキーニは目から大粒の涙がこぼれだした。
このままリベリオンに帰還してもウィッチとして空を翔ることはできる、
でも其処にはルッキーニはいない、それはとてもおかしなことに感じた。
自分が音速を目指していたとき、いつもルッキーニがいてくれた、
だからこれからも側には彼女が必要なのだ。
「大丈夫だ、あたし達は離れ離れにはならない」
「ぐずっ・・・本当?」
「あたしは国に戻ったら除隊申請する、そしてロマーニャに行く」
「ふええ?」
「スピードを追及するのはどこでも出来る、でもルッキーニが側にいないのは考えられない!
それに原因はともかくあたしが音速を超えられたのはルッキーニのおかげじゃないか、
ルッキーニはあたしのスピードの女神なんだからな」
「シャーリー・・・一緒にいてくれるの?本当に?」
「そう言っているだろ、まあ一度本国に戻らないといけないけど我慢してな」
「うん、大丈夫、シャーリーがロマーニャに来るの待ってるから」
「いろいろ、案内してくれよな」
「うん!美味しいお店がいっぱいあるから楽しみにしてよ!」
やっとルッキーニに笑顔が戻った
「でもロマーニャの男は気をつけて、すぐ口説いてくるから
女性は口説くのが礼儀と思ってるから」
「大丈夫だよ、あたしが一番好きなのはルッキーニなんだから、この先もずっとな」
「あたしもシャーリーが一番だよ、一番大好き!」
「「ずっと一緒にいよう」」