しりとりしよう
「ねえねえトゥルーデ、しりとりしよー」
「なんだいきなり」
「いいからいいから。じゃあまずは私からね。しりとりの『り』」
「“り”か…。『リーネには渡さない』」
「『イカ』」
「『可愛い妹』」
「『土地』」
「『小さなお目々』」
「『名刺』」
「『喋り方も素敵』」
「『キリン』」
「『凛々しい姿』」
「『(タ)ダイス』」
「『鈴のような声』」
「『エンジン』」
「『ジッと私を見つめる芳佳』…ハァハァ…」
「……ねえ、トゥルーデ。これ微妙にしりとりになってない様な気がするんだけど」
「そうか?ちゃんと言葉の最後は繋がっているだろう?」
「いや、そういう事じゃなくて…」
「“か”だぞ、“か”」
「えーと、『貝殻』」
「『蘭の様に美しい目の色』」
「『路面』」
「『メガネをかけても可愛いかも』」
「『モデル』」
「『ルビーすらも霞む輝き』」
「…ちょっと待って、やっぱりおかしいよね。それ完全にミヤフジに対して言ってない?」
「…?何を今更。私のすべては芳佳で構成されている」
「……どこまでミヤフジの事が好きなのさ…」
「いや、好きとは違うな。芳佳は私の妹だぞ?姉なら妹を可愛がって当然だろ」
「…………(ダメだ、トゥルーデとはしりとり出来ないや…)」
END