無題


「あ」
「おっ」

バルクホルンが風呂場へ入ると、そこには既に先客が
グラマラスな身体を浴槽に沈めている。シャーリーだった
まったりと浴槽の縁に手を組み顎を乗っけている

「あれ、ハルトマン中尉はご一緒じゃないんですねぇ、大尉殿」
「・・・ハルトマンなら部屋で寝ている。全くだらしない・・・」

はぁ、と軽いため息を付きながら鏡に向かうバルクホルン
それをじろじろと目で追うシャーリー。その口元はニヤついていた



「・・・ふぅ」
身体を一通り流し終え、バルクホルンは浴槽へ浸かった
するとシャーリーが近づいて来る

「・・・なんだ?」
「いやー、こうして2人でお風呂ってのは初めてだなと思って」
「そういえばルッキーニ少尉は一緒じゃないのか?」
「あー、どっかで寝てるんじゃない? ここに来るまでに見つからなかったんだ」
「そうか」

しばらくの沈黙

「あーあ、素っ気無いねぇ。もっとこっち見て話なよ」
「え、そ、そうか?」

シャーリーはバルクホルンの方に身体を向けて喋っていたが、バルクホルンは視線を背けながら話していた

「なんだなんだ、私のこと嫌いなのか?」
「そういうわけじゃないが・・・なんだ、その」

ちらっ。とシャーリーに視線を向ける
やはり、大きい

「・・・はっはーん、これか」

バルクホルンのそれに気づき、自分の胸を自慢げに持ち上げるシャーリー
横目で見ていたバルクホルンはそれから視線を逸らした

「そうかそうか、私の胸の大きいのに嫉妬してるのか。宮藤はコレが大好きだと聞いたし」
「なっ・・・!」

シャーリーを直視するバルクホルン。何故か顔は赤くなっている

「な、なんで宮藤が出てくるんだ! あいつは、その、そういう話ではない!」
「おやおや、でもあんた、宮藤が来てから変わったよ?」
「私の何が変わったと言うんだ!」
「面白くなった」
「~~~ッ!!」

「怒るような事じゃないじゃないか、大尉殿?」
「もういい! 私は出る!」

――ざばぁっ

バルクホルンはと立ち上がり背を向け風呂から上がろうとした
が、そこに伸びてきた2本の腕によって、再び風呂に引き込まれる

「ひゃぁっ!?」

――バシャーン!

「まーまー、大尉殿もなかなかのモノをお持ちですよ?」
「ど、どこを触って・・・!」

シャーリーの胸に頭を預けるような形で胸を揉まれる
両手はばしゃばしゃと湯をかき上げていた

「やめ・・・っ! ひっ・・・は、離せ!」
「いやはや、カールスラント軍人さんは美乳ですなぁ」

悦に入ってシャーリーはバルクホルンの胸を揉みまくっていたが
するりと腕から離れてしまい、脱出されてしまった

「ぷはっ・・・き、貴様! なんてことを!」
「声、裏返ってるよ」
「そんなことはどうでもいい! 下品な奴め・・・」
「じゃあ宮藤も下品ってことになるのか?」
「なんで芳佳の話をそこで出すんだ! あいつは別だ! 別!」
「おやおや、下の名前で宮藤を呼んだ挙句、特別扱いとは。そんなにあいつが好きなのか」
「はっ・・・しまった、つい・・・」

先ほどから真っ赤だったバルクホルンの顔が羞恥心で更に赤くなる
それを見て「あっはっは」と笑い出すシャーリー
わなわなと震えながら叫ぶバルクホルン

「こ、このリベリアンめ!!」

――ザバーン!

「わっ!?」

笑いに気を取られていたシャーリーに抱きかかるバルクホルン

「こんな乳袋を垂れ下げて、恥ずかしくないのか!」
「ちょっ・・・その揉み方はやめ・・・あっ!」

さっきと真逆の立場になり、バルクホルンがシャーリーの胸をまさぐる
が、これまたすぐに脱出されてしまう

「よ、よくもやったな!」
「なんだリベリアン、やるのか?」
「カールスラントの堅物め!!」
「雷撃戦だ!」






「・・・あなた達、お風呂で2時間半も何をしてたの?」

ミーナ中佐がソファでへばっている2人に問う

「う~~」
「あー・・・」

のぼせあがって2人ともうなるばかりだ

「のぼせるまで一緒にいるなんて、随分仲が良くなったのねぇ」

「うぅー・・・」
(胸を揉みあっていたなんてとても言えない・・・)

「トゥルーデ、やっぱり性格変わったなぁ」

バルクホルンの隣で扇いでいるエーリカがつぶやく

「お風呂行くなら誘ってくれればよかったのにぃ」

シャーリーの隣で扇いでいるルッキーニもつぶやく


「もういいわ。2人はこのまま寝かせておいて、ご飯にしましょう」
「「はーい」」

3人が部屋を出て行き、2人だけが残された

「・・・なぁ、大丈夫か?」
「あぁ・・・頭が痛い・・・」
「さっきは悪かったよ、ちょっと、やりすぎたかもな・・・」
「いや、いいんだ。私こそすまなかった」


しばらくの沈黙


「あのさ、私たち、いい友達だと思わないか?」
「突然何を・・・」
「私、結構あんたとの関係は好きだぞ? そっちは嫌いか?」
「・・・別に、悪くは思ってない」
「そっか、それはよかった・・・ちょっと寝るよ、おやすみ」
「私もそうしよう、おやすみ・・・」


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