夕暮れに恋心をのせて


夕刻、滑走路の先端。ルッキーニは謎の手紙に呼び出されて、ここに来た。
筆跡から察するに呼び出し人はシャーリーだ。
ルッキーニは若干、訝しみつつも滑走路を歩いていた。

滑走路の先端には人影が、やはりシャーリーである。

「シャ~リ~、こんな所までどうしたの~!」
「ルッキーニ!!!」

大きな声でシャーリーは名を叫ぶ。手にはギターを抱えていた。

「知っていると思うけど!私は!好きだ!ルッキーニの事が!」
「わっ!な、なに急に言い出してんだよ~!!/////」

「この気持ちをどうやって伝えたら良いか、ずっと考えてたんだ!」

シャーリーは大きく深呼吸をする。

「聴いてくれ!私の歌を!気持ちを!」

シャーリーはギターをかき鳴らしながら歌い始めた。



♪~♪~♪~♪~♪

『ルッキーニへの愛の歌』

ルッキーニ 悪戯な瞳 蝶のような振舞い
君が回れば 世界が回る 夕日だってひきつれて

月夜に眠る 姫君に 伝える想い 名付けよう
恋とか愛とか 君の名に 恥じぬ私の この気持ち

夕風吹き抜け そっと寄せる
君の身体の 重みがすべて

いつか歌おう 手を取って 空まで届け
いつか踊ろう 手を取って 月まで届け

輝きも 美しさも 温かさも 私の全ても

ルッキーニ 可愛い小悪魔 蜂のような振舞い
君が踊れば 世界も踊る 星空だってひきつれて

おやすみ姫様 いい夢を 私が守ると 誓って照れた
恋とか愛とか 口づけて 見守る私の 高鳴りこそ

夜風涼しく 気持ちを運べ
君の心に 私の想い

いつか歌おう 手を取って 星まで届け
いつか踊ろう 手を取って 君まで届け

ルッキーニ 私のすべて
ルッキーニ あなたのすべて

♪~♪~♪~♪~♪




「ルッキーニ!伝わったか!私の想い!」
「シャーリーのばかー!!!!」

シャーリー予想外の言葉にうろたえる。
ルッキーニの瞳には涙が滲んでいる。
どうしよう…とシャーリーが動揺しているとルッキーニが走り出す。

「気持なんか最初から伝わってるんだから!それに私はシャーリーが
好きなの!今更、歌で演出なんかして恥ずかしいでしょ!」

ルッキーニがシャーリーの胸に飛び込む。

「シャーリーが大好きなの!!」
「ルッキーニィィィ!!!」

二人ともボロボロ泣きながら抱き締め合っている。

――――――

それをペリスコープで覗いているペリーヌ。

「なんだかめんどくさ…ややこしそうな愛の形ですこと」


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