フルーツバスケット
舞台は基地内、現在の時刻は早朝
~リーネの自室~
リーネ(あんっだめだよ芳佳ちゃん、そんなに顔押しつけちゃ私…もう…)
リーネ「あれ夢?でもまだ胸がすごく苦しくて…」
リーネ「…え!なんで私芳佳ちゃんの制服着てるの?」
リーネ「しかもボディースーツまで!」
リーネ「落ち着くのよリネット、私だってウィッチの端くれ」
リーネ「こうゆう時、まずしなければならない事は…」
リーネ「とにかくまずはこの芳佳ちゃんの制服を着替えなくちゃ」
リーネ「だって芳佳ちゃんの制服じゃ苦しすぎるもん(特に胸のあたりが)」
リーネは自分の制服に着替えようとする。
しかし、自室のどこを探しても自分の制服が見当たらない。
困惑するリーネ。
昨晩のことを思い出そうとするが、よく覚えていない。
リーネ「そういえば、私が芳佳ちゃんの制服を着ているってことは……」
リーネ「芳佳ちゃんは今、一体何を着ているんだろう?」
リーネ「もしかして、私の制服を着ているんじゃないかな?」
リーネは芳佳の部屋に行ってみることにした。
~芳佳の自室の前~
リーネ「芳佳ちゃん、いますかー?」
コンコン、と芳佳の部屋のドアをノックするリーネ。
すると、ちょっと間をおいて芳佳の部屋のドアが開いた。
そこから出てきたのは……
芳佳「リーネちゃんっ…」
リーネを迎えたのはリーネの制服を着た芳佳だった。
リーネ「なんで私の制服、着てるの…?」
芳佳「えっ…あっいや、これは…!」
芳佳の様子が明らかにおかしい。
芳佳の顔は紅潮していて、リーネの制服を着て明らかに“何か”をした様子。
リーネ「ねえ芳佳ちゃん」
芳佳「なっ何?」
リーネ「私の制服で何かした?」
芳佳「いっ、なななな何もしてないよ?」
芳佳「何もしてない!」
リーネは慌てふためく芳佳の後ろに目をやる。
するとそこには、驚くべき光景が展開されていた。
なんと、芳佳の部屋中には隊員みんなの制服が散乱していた・・・
芳佳「こっ、これはね!!その、あの、この前の戦闘で、みんなの服が傷んじゃってたりするかもなー、なんて思って」
リーネ(・・・・・)
芳佳「それでね、みんなの服を繕ってあげようかな、って思ったから、その・・・ほらわたし、お母さんに裁縫ならったことあるんだ!だからその・・」
しかしこれはどう見ても・・・・裁縫道具なんて出てない。でも・・・・
リーネ「そ、そうなんだ・・・ でも、なんで私の制服を着てるの?」
芳佳「そ、それは・・・それはそれは、たまたまいまリーネちゃんのを試着してて、、ちゃんとなおったかな、って、思って、、、」
しどろもどろになる芳佳。いったい一晩中何を・・・
この前の戦闘ってそんなに激しかったっけ?
私の制服を着てるのは、本当にたまたまなの?それに、起きたときの胸の苦しさは何?
ぜんぜん、わからない。
一つ言えることは・・・・私のブラ、芳佳ちゃんにはブカブカだ。
と、とにかくまずは着替えなきゃ。
リーネ「えっと、その……とりあえず返してくれる?」
リーネ「もう直ったんだよね?」
芳佳「え?ああうんもちろん!大丈夫、直ってる、よ。」
なぜか激しく取り乱す芳佳。
慌てて上着を脱ぎ、ボタンに手をかけ────それからリーネの視線に気が付いた。
芳佳「あの……あんまり見ないで、リーネちゃん」
リーネ「あっ、ご、ごめんなさい!」
後ろを向いてあたふたと脱衣を続ける芳佳。
しかしリーネは心の中では悪いと思いつつも、その様子から目を離すことができなかった。
リーネ「(あ……芳佳ちゃんの背中、すっごく綺麗……)」
リーネ「(顔や手だけじゃなくて、全身お肌すべすべなんだね……)」
リーネ「(ああ……ダメ……視線が勝手に……)」
芳佳「あれ?」
リーネ「? どうしたの?」
芳佳「私の服が……ない。」
リーネははっと我に返った。そういえば芳佳の服は自分が着ているのだった。
リーネ「ご、ごめんなさい!今脱ぐから……」
芳佳「えっ!? 脱ぐ!?」
思わず振り返る芳佳。
芳佳はリーネが着ている服が自分のものであったことに気づく。
芳佳「ど、どうして私の服をリーネちゃんが……?」
リーネ「そっ、それは……」
言い澱むリーネ。
背中合わせの二人の間に重い沈黙が流れる。
――するとそこに、
???「なにをやっているんだお前たち!?」
と、扉の方から声が。
二人は扉の方に顔を向ける。
そこにいたのは下着姿のゲルトルート・バルクホルンであった。
ちなみに、床には未だ全員分の制服が散乱したままだ。
芳佳「こ、これは……」
芳佳はしどろもどろになりながらも、先ほどのリーネにの時と同じように説明する。
ゲルトはいぶかしみながらもそれを黙って聞いた。
ゲルト「まあ宮藤の言うことは信じてやろう」
芳佳「本当ですか? ありがとうございます、バルクホルンさん」
ゲルト「……ただし、リーネ、お前は別だ」
リーネ「そ、そんなっ! どうしてですか!?」
ゲルト「お前はどうして宮藤の服を着ているんだ?」
そう、リーネはまだ芳佳の服を脱ぐ最中だったのだ。
ちなみに現在、芳佳はすっぽんぽんだ。
リーネ「こ、これは……朝起きたら、なぜか私は芳佳ちゃんの制服を着ていたんです!」
ここで真実を話すリーネ。
しかし、ゲルトの表情は固いままだ。
ゲルト「そんな話が信じられるか!」
リーネ「そんなっ! 全部本当のことなのに……(芳佳ちゃんと違って)」
ゲルト「こんな状況でなにもやましいことがなかったなんて、考えられるわけがないだろう」
リーネ「お願いです! 信じてください!」
ニヤリと笑うゲルト。
ゲルト「わかった。そこまで言うのなら、やましいことがなかったかどうか証明してみようじゃないか」
リーネ「証明……ですか? それは一体どうするんですか?」
ゲルト「私にも宮藤の制服を着せろ。それでやましい気持ちになるかどうか実験してみる」
リーネ「え、バルクホルンさんが着るんですか?」
ゲルト「そうだが」
リーネ「芳佳ちゃんの制服着たいんですか?」
ゲルト「勿論着た・・・いや、確かめるために着るだけだ!他意はない!」
どうみてもそうは見えない
ゲルト「そうだ、その間宮藤は、私の制服を着ていろ」
芳佳「バルクホルンさんのですか?」
ゲルト「いつまでもそんな格好・・・いや、そのままでも、
いやだが、ここは私のズボンを・・・・」
ゲルトはすっぽんぽんのチラチラ横目で見ながらブツブツと呟いている
芳佳「あのー・・・バルクホルンさん?」
ゲルト「はっ、と、とにかく着ろ!それとも私の制服は着たくないのか?」
芳佳「えっ、そんな事ありません、着ます」
ゲルトの迫力に負けて芳佳は承諾した
芳佳は嫌々ながらゲルトのパンツを履いた
じっとりとした気持ちの悪い感触が肌に触れる
芳佳「(バルクホルンさんまさか…おねしょ?…違う…よね)」
――するとそこに、
???「なにをやっているんだお前たち!?」
と、扉の方から声が。
三人は扉の方に顔を向ける。
そこにいたのは下着姿のシャーリーであった。
ちなみに、床には未だ全員分の制服が散乱したままだ。
三人「こ、これは……」
芳佳はしどろもどろになりながらも、これまでの経緯を説明する。
シャーリーはいぶかしみながらもそれを黙って聞いた。
シャーリー「まあ宮藤の言うことは信じてやろう」
芳佳「本当ですか? ありがとうございます、シャーリーさん」
シャーリー「……ただし、バルクホルン、お前は別だ」
ゲルト「そ、そんなっ! どうしてだ!?」
シャーリー「お前はどうして宮藤の服を着ているんだ?」
そう、ゲルトは芳佳の服を着ている最中だったのだ。
ちなみに現在、リーネはすっぽんぽん、芳佳はパンツ一丁だ。
ゲルト「こ、これは……そう単なる実験だ、やましい気持ちになるかどうかの実験だ!」
ニヤリと笑うシャーリー。
シャーリー「わかった。そこまで言うのなら、やましい気持ちになるかどうか証明してみようじゃないか」
ゲルト「証明……? おまえ、まさか!」
シャーリー「私にもおまえの制服を着せろ。それでやましい気持ちになるかどうか実験してみる」
素早くゲルトの制服を身につけるシャーリー
シャーリー「多少胸がきついがおまえ結構いいプロポーションしてたんだな」
ゲルト「煩い!リベリアン!」
――するとそこに、
ルッキーニ「シャーリー」
そこにはバスタオルを羽織ったルッキーニがいた。
シャーリー「うぉっ、なんだよルッキーニ」
ルッキーニ「なにしてるの…?」
シャーリー「ん?いやこれは堅物の制服を着たらやましい気持ちになるか実験してたんだよ」
ルッキーニ「…??」
事態がよく掴めないルッキーニはよく分からない表情をしながらも、
ルッキーニ「…で、どうだったの」
シャーリー「ん?いやよく分かんなかった」
ルッキーニは顔を赤くして提案を持ちかけた。
ルッキーニ「じゃあ、シャーリーはあたしの制服を着てよ。」
ルッキーニ「それで、あたしはシャーリーの制服を着るから」
シャーリー「…別に良いけど(ルッキーニの制服あたしに入んないんじゃ…)」
シャーリーは疑問を持ちながらも、ゲルトに制服を返して、二人は互いの制服を着合う事にした。
とりあえず、ルッキーニはシャーリーの制服に袖を通した
ルッキーニ「わあー、ブカブカだーやっぱり大きいなー」
その姿は着ているというより、服に着られているようだ
だがそれも気にせず袖を振り回しながらパタパタとあたりを走りってみた
ルッキーニ「えへへ、なんか不思議な感じ~シャーリーにギュってされてるみたい
シャーリー「なっ、////何言ってるんだよお前はー、他には?」
ルッキーニ「なんか凄くドキドキするよ、胸の奥がキュウーってなるの」
シャーリー「お前、、、、あーーーん!かわいいなあもう!」
ルッキーニ「に、にゃあ!シャ、シャーリー??」「まだ、朝だよ?」
シャーリー「いいからいいから。あはは!」
シャーリーはルッキーニを抱いて自室へと消えていった・・・・
一方ゲルトは自分の制服を着、芳佳もようやく自分の制服を着、リーネも自分の制服を着。
ひと段落着くと(?)ミーナを先頭に、のこりのみんなが大勢で押し寄せてきた。
朝からがやがやしてるし、なにより自分の服が無いのだから。
ミーナ「えーと・・どういうことかしら?」
美緒「なんなんだ?この騒ぎは。宮藤!説明したまえ」
芳佳はしどろもどろになりながら状況を必死に説明した。
ペリーヌ「まったく・・・この豆狸ったら、わたくしの服を!それに少佐の服まで!プンスカプン!」
エイラ「服がないとさすがに寒いんダナ」
サーニャ「・・・・・・はずかしい」
エーリカ「でもでも、素っ裸って気持ちいいよね~!」
下着姿の一同は、自分の服に着替える。
もう朝食の時間はとうに過ぎているため、とりあえず食堂に行くことになった。
~食堂~
リーネは急いで朝食の支度をはじめた。
芳佳と、それにゲルトはその間ずっと、バケツを持って立たされている。もちろん朝メシ抜きだ。
みんなから少し遅れて、シャーリーとルッキーニがやってくる。
バケツを持って立たされている二人をニヤニヤ見つめる。
どうやら“用事”とやらは思いのほか早く済んでいたらしい。
――そして慌ただしかった朝食が終わり、リーネは後片付けをすることに。
リーネ「(そういえば……どうして私は芳佳ちゃんの服を着て寝てたんだろう?)」
リーネ「(昨日の夜のことなのに、どうしても思い出せないんだよね)」
リーネ「(そうだ! サーニャちゃんなら夜間哨戒で夜はずっと起きてただろうから、なにか知ってるかも)」
リーネはサーニャに訊いてみることにした。
~サーニャの自室の前~
リーネ「サーニャちゃん、いますかー?」
コンコン、とサーニャの部屋のドアをノックするリーネ。
サーニャの部屋からはゴソゴソ物音がするが、一向にサーニャからの返事はない。
あれおかしいな、とリーネはもう一度ノックしてみる。が、やはり反応はない。
リーネはドアに耳をくっつけてみた。
たしかに部屋の中から物音がする。それに、声も……
リーネ「(この声は……エイラさん?)」
リーネはそっとドアを開けてみた。
するとそこでリーネが見たものは……
エイラ「ハァハァ……こ、これがさーにゃの……!!」
エイラ「ん……さーにゃの匂いが……」
リーネ「何してるんですか?」
エイラ「おわああああ!!」
エイラがサーニャのベッドの上で転げまわっていた。
というか布団に顔を擦り付けながら匂いを嗅ぎ回っていた。
リーネは思わず後ずさったが、エイラはそれ以上に動揺していた。
リーネ「あの……私……」
エイラ「ち、違うんだコレは!その、べ、ベッドメイキングをだな……」
サーニャ「エイラ」
リーネの後ろから突然サーニャが音もなく現れた。
サーニャ「それ、私のベッド」
そう言うサーニャの両腕には、隊員全員の枕カバーが抱えられている
サーニャ「これは…お洗濯しようと思って…その…」
リーネ「…(サーニャちゃん…どこかで聞いたよ、その台詞…しかも三回目)」
~談話室~
――今までの一連の事件を受け、隊員全員が集められた
ミーナ「結局、今朝の制服事件もサーニャさん?あなたの仕業だった」
美緒「つまり、そういう事だな?」
サーニャ「はい…すいません…」
サーニャは夜間哨戒から帰って来たが、一人では淋しく寝付けなかった
そこでみんなの制服に包まれて眠る事を思い付き、それを集める
だが後悔し制服を返して回る中、リーネと芳佳の部屋を間違ってしまった
芳佳は元々なぜか制服のまま寝ていたため、リーネにも芳佳の制服を着せた
芳佳の部屋では、芳佳が目覚めたので、慌てて制服を置き去り逃げてしまった
つまり事の真相はこういう事だったらしい
美緒「ではサーニャ、これもけじめだ、おまえには然るべき…」
エイラ「ちょっと待って!サーニャは悪くナイ、これは、え~っと…その~」
ミーナ「そこまで仰るのなら、エイラさん?あなたにも罰を受けて貰うわよ」
エイラ「ソッ、ソンナ!」
~数日後の早朝・エイラの自室~
エイラ「うわっうわっ一体なんダ!なんだンダ!」
エイラがベットから飛び起きると横には下着姿のサーニャがいた
エイラは罰を受けた、今後はサーニャの為に寝室を解放する、そういう罰だった
エイラ「うぅ~キョ、キョウダケ…ダカンナ」
そう言いながらも、優しく毛布をかけるエイラの顔には笑みがこぼれる
そしてサーニャは、エイラ色の香に包まれながら深い眠りについた
ゆりかごに抱かれる子供の様に
~END~
リレー参加者:
名前 | レス数 |
ゆりたまご | 3 |
OsqVefuY | 3 |
滝川浜田 | 2 |
hwqLZsME | 1 |
保管庫 ◆V98I92yFNTsw | 2 |
虎姫 | 2 |
L5a7qWyx | 1 |
敬称略、初参加順