brilliant stars


ルッキーニはいつもの様に、あたしに話しかけた。

「用ってなに?シャーリー」
「まあまあ、そんなとこに突っ立っていないでさ、こっち来いよ」

あたしはルッキーニを手招きでこっちに寄せる。
いきなり告白ってのもさすがにアレだし、ちょっとした会話で、時間を稼ぐ事にした。

「今夜は星がキレイだな」
「うん」
「こんな星の中、ストライカーユニットでかっ飛ばしたらさぞ気持ち良いだろうなあ~」
「ああ、そうだろうねえ♪」
「あたしさ、小さい頃、星をこの手で掴むのが夢だったんだ。
こう、空にまで昇って星をグッとさ」
「アハハ、シャーリーって小さい頃から、ロマンチストだったんだね」
「今でも時々、星が掴めるんじゃないかって思う時があるんだ。
ハハ、子供っぽいって言われるかもしんないけどさ」
「ううん、あたしシャーリーのそんな所が好きだよ!あたし子供みたいなシャーリーの事を可愛いって思う!」
「お前、年上の人間に可愛いって。
ま、お前になら、言われても別に良いけどな♪」

あたしはルッキーニの頭を優しく撫でる。

「なあ、お前毎日楽しいか?」
「うん!シャーリーがいるから毎日退屈せずに済むよ!」
「アッハハハハハ!そりゃ相棒冥利に尽きるなあ!」
「あたし、シャーリーがいなかったら多分ここにはいないと思う」
「おいおい、ちょっと言い過ぎだろ」
「うん、だってあたしシャーリーの事すっ…」

あたしは、ルッキーニの唇を人差し指で塞ぐ。
そしてあたしは真っ直ぐにルッキーニを見据える。

「そこまで、だよ。ルッキーニ」
「シャーリー…?」
「……ルッキーニの“好き”ってさ、どういう意味の“好き”なんだ…?」
「えっ…」

あたしは、ちょっと間を置いてルッキーニに話を始める。

「…お前を呼び出したのはさ…お前にどうしても伝えたい事があるからなんだ」
「…シャーリー…」
「…お前がどう思ってるか分からないけど、あたしは…」

ルッキーニの手をギュッと握る。
同時にあたしの胸の鼓動はバクンバクン言って、破裂寸前だった。

「……あたしは、ルッキーニの事が……好きなんだ」
「シャーリー…」
「あの、ごめんな、こんなありきたりな言葉で…。他に思い付かなかったから…。
……でも、あたし、本気だから。本気でルッキーニの事、好きなんだ」
「シャーリー…あたしは……//////」
「その、もちろん友達としてとかじゃなくて……恋愛対象として……//////」

あたしがそう言うと、二人どちらかともなく黙ってしまった。

あたしの頭の中には最悪のエンディングがよぎった。

…しばらくの沈黙の後、ルッキーニが口火を切った。

「……やっと、だね」
「は?」
「…やっと、言ってくれたね…ちょっと遅いよ…///」

あたしはルッキーニの言葉の意味が理解出来ずに、狼狽える。

「ちょっ、お前、えっ…?…どういう事なんだ、ルッキーニ…?」
「…まだ分かんないかなあ。シャーリー、本当に鈍いなあ」
「…ルッキーニ…お前何言って…」

あたしの言葉はルッキーニの唇に遮られた。
そして唇を離される。

「あっ…っ…えっ…?//////」

あたしは突然の出来事に、声を失った。

すると、ルッキーニはちょっと顔を赤らめながら、拗ねた様に頬を膨らませて。

「……シャーリー、あたしに告白するの遅すぎだよ。あたしずっと待ってたのにさ」
「えーと…」

混乱する頭で、分かりやすく整理すると、あたし達は最初から相思相愛で、ルッキーニはあたしから告白してくるのをずっと待ってた。
でも、あたしがなかなか勇気を出さずにくすぶっていたから、やきもきしてた…と。

そういう事で良いんだよな…?

「ルッキーニ…お前…//////」

そう思うと、急に顔が火の様に熱くなってきた。

「って事は、あれか!?
結局あたし一人で悩んでたって事か!?」
「…そうなるね」

うわっ、メチャクチャ恥ずかしい!
あたしバカみたいじゃん!!
なんだ今までのあたし!
今すぐ記憶から消したいっ!//////

そんな葛藤をするあたしをよそにルッキーニは話を続ける。

「それと、コレ」
「あっ、それあたしのルッキーニの写真コレクション!…そうか、無くなったと思ったら…」
「シャーリーがなかなか告白してこないから、罰として没収しといたの♪
っていうか、コレどうやって撮ったの?」
「ちょっ、返せよ!それ、大事なものなんだから!」
「へへっ、いーやっ♪」

あたしがルッキーニからそれを取り返そうと、ルッキーニを追っかけてたら…

「うわわわっ!!」
「ンニャッ…!!」

躓いたあたしは、大きな音とともにルッキーニを押し倒した様な体勢になっていた。



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