独・占・欲


リーネちゃんに呼び出された。

それも物凄い笑顔なんだけど後ろに鬼でも取り憑いたかの様なオーラを発しながら。

「よしかちゃん、こんやわたしのへやにきて?」

あれは確実に何か怒ってる。
おかしいな、私リーネちゃんを怒らせる様な事、したっけ?

そんな疑問を抱えながら、私は夜、リーネちゃんの部屋に向かった。

「リーネちゃん、来たよー」

ガチャッ

「いらっしゃい、芳佳ちゃん」

迎え入れてくれたリーネちゃんの部屋は、電気も点けずに真っ暗だった。
すると、私の後ろで鍵がかかる音がした。
…なんだか嫌な予感がする…

「芳佳ちゃん、座って」
「う、うん」

私はリーネちゃんに促されて、ベッドの上に座る。
真っ暗なせいか、リーネちゃんの表情はよく見えない。
でもなんだか怒ってる事くらいは分かる。

「…ね、ねえ、リーネちゃん…私なんかした?何かしたなら私、謝るから」

するとしばらく黙った後、リーネちゃんは静かに口を開いた。

「…今日、坂本少佐と楽しそうに話してたよね」
「うん」
「…何話してたの?あんなに楽しそうに」
「え…何って…。扶桑の事とか、いろいろだけど…」
「…でも坂本少佐に頭を撫でて貰ってたでしょ?」
「いや、あれはいわゆるスキンシップってヤツで…」
「………………………」

リーネちゃんの瞳が怒りで染まって行く。その瞬間、私の視界は回転した。

「リ、リーネちゃっ…!」

私は無理矢理押し倒された。
私の上には物凄い笑顔なんだけど、目は笑ってないリーネちゃん。

「私以外の人と楽しそうにしてる芳佳ちゃんなんて見たくない」
「リーネちゃん…!」
「芳佳ちゃんは私だけのモノだって事、みんなに教えてあげなくちゃ」
「えっ、えっ、リーネちゃんっ…!?」
「…今夜は、寝かせてあげないから、芳佳ちゃん」
「えっ、リーネちゃん…ちょ、ちょっと…あっ、ああっ…!!!!」

―――――――――――――――――――
…よしかちゃんがわるいんだよ?

わたしのしらないところでたのしそうにしてるから

よしかちゃんはわたしのこいびとなのに

よしかちゃんったらみんなにいいかおするんだもん

だから よしかちゃんにはわたしのあいを
いっぱいいっぱい

そのからだにおしえてあげるからね

もうわたしいがいのひとといられないように


あいしてるよ、よしかちゃん


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