本音と建前
「今晩とめてください」
唐突の訪問者。彼女は、そんな急な頼みごとをしているにも関わらずあまりにぶうたれた顔をしていたのだった。
「それで、なんであたしの部屋にくるんだよ」
シャーロットは卑屈な顔のエーリカをすっかり部屋のなかに招きいれてから、やっと当然の疑問を口にする。しかし
ながらとうのエーリカはといえば、こちらが宿泊の件をまだ了承していないというのにもうすでに自分のものでない
ベッドのシーツに金髪をうずめていた。
「部屋がちらかりすぎて寝る場所がないの」
「だから、それだったらバルクホルンのとこにいけばいいだろ」
「シャーリーは寝床のないかわいそうなわたしをほうりだすの?」
そんなのひどい。きこえるのは、顔を枕にうずめているからすこしくぐもった、しかもまるでなきだしそうな声。では
あるが、なんとしらじらしいことか。シャーロットはふんと鼻をならしてシーツのうえにうつぶせるエーリカのとなりに
のる。ぎしとベッドがなり、ふたりでつかうにはちいさな四角のなかでわずかにふたりは接近した。
「けんか?」
「……トゥルーデが見当ちがいなことばっかり言うのが悪いんだ」
「あら……」
あっさりと口をわられて、シャーロットは拍子ぬける。ごまかされるかきっぱり否定されるかのどちらかだろうと
思ってたずねたのに、ほしかった回答はいとも簡単にえられたのだ。じっと後頭部を見おろして、どうやら本当に
まいっているらしいとシャーロットは結論づける。どうしたものかと頭をかき、思わずため息をつきそうになった
ところで、ねえシャーリー、とかすかに眠そうな声がした。
「うん?」
「わたしって、そんなに魅力がないのかしら」
それからくるりとからだを回転させて、エーリカはよこであぐらをかいている本来のベッドの持ち主を見あげる。
遠慮がちをよそおったさぐる視線にシャーロットはぱちぱちと瞬きをしてから、ふっと笑ってみせる。そうだなあ。
そしてのんきな声でそう言って、ぐっと顔に顔をよせた。
「なんて言ってほしいわけ?」
「思ったままをありのままに」
接近した際にエーリカの顔のよこについた手が、みじかい毛先にふれている。見た目どおりにやわらかなそれ
はこの図太い神経をした同僚に似つかわしくないほどに繊細で心地よい。エーリカはおちてくるシャーロットの
長めの髪をわずらわしそうに手ではらいながら瞬きをしている。もう眠いのか、まぶたの動きは重い。かわいい
ものだ、と思いながら、シャーロットは内心驚いていた。この同い年には到底見えようもないおさない顔だちの
我が隊のエース殿が、このように自分に隙を見せるとは思いもしないのだ。
「それを言ったら、おまえ怒っちゃうよ」
くっと笑い声をあげながらシャーロットが言うと、エーリカはかすかに不服そうに眉をよせる。これもまた意外な
しぐさだ。眠気に負けて警戒心がとかれているのか、普段からのにこにこしたポーカーフェイスがなりをひそめて
素と思しき表情が垣間見えた。
「なんだい、あの堅物殿はキスもしてくれない?」
「それどころか抱きしめてもくれない。でも手はつないだことあるよ」
「ふうん?」
「でも……」
シャーロットがつい驚嘆した頷きをしてみせると、今度はエーリカは言いかけてからぐっと口ごもる。それから
なにごとかに思いを馳せているのか天井の一点を見つめまた眉をよせ、しかもその眉間のしわはみるみるうちに
深くなるのだ。
「わたしからつないであげたんだよ、それなのにトゥルーデ、むずむずするとか歩きにくいとか言ってはなしちゃうの。
そんなのありえると思う? ありえないよ絶対。トゥルーデは鈍感っていうかそういうのとおりこして空気読めない。
まじありえない」
そのときの屈辱感をすっかり思いだしてしまったエーリカは眉どころか顔の全体をゆがめて悔しさを表現したが、
それをぶつけたい人物はここにはおらず、ただそれを喜んでながめている性質の悪いリベリアンがいるだけだった。
「あはは、バルクホルンおもしれー。なにそれ、てれてんの?」
「いやあれは純粋にわたしのことを邪魔くさがってた……」
「あっはっは!」
エーリカによる突然の内情についての告白にシャーロットは腹をかかえる勢いで大笑いし、余計なことを思わず
言ってしまったことに気づいた客人は無表情で自分のうえで目じりに涙をうかべる宿主をながめる。そろそろだまれ、
そうしないとなにをしでかすかわからないぞ。視線にそのような情念をこめたのがつたわったのかどうかは別としても、
シャーロットはやっとのことでたちなおり、真面目な顔をつくってエーリカを見おろしなおす。
「それできょうは、あたしんとこに浮気しにきてくれたんだ?」
前置きもなく、シャーロットがひじをおっておおいかぶせていたからだを沈める。急に密着されたエーリカは、至近
距離からおちてくる不思議な台詞にまばたきをした。そもそもだ、避難所にあえてこの部屋を選んだということは、
多少の意味があったととってもかまわないということではなかろうか。
「なに?」
近づきすぎているからだをひきはがそうと、エーリカがシャーロットの肩をおす。だけれど同い年にしてはひとまわり
はゆうにおおきなシャーロットはびくともしない。本気は感じない、だからべつにどうということはない。エーリカはそう
思ったけれどこの状況はあまりにおもしろくなく、意地になっておしかえそうと試みるも楽しげに笑われるだけの結果
におわった。
「あたしならちゃんと手をつないであげるし、キスもいっぱいしてあげる」
「……。ん? それは口説いてるの?」
「さあ、どうだろう」
あくまで無表情のエーリカの額を、シャーロットは親指のはらでなでてかわいがる。まるくてつるつるしてる。すなおな
感想をのべると、エーリカはふうんと鼻をならした。実のところを話してしまえば、エーリカはシャーロットのそういう方面
に関しての態度をあまり信用しているとは言えない。
「シャーリーってだれにでもそういうことするの」
「まさか」
「そういうことすると、女の子は喜ぶの?」
「どうかな。バルクホルンで試してみたら?」
「いや、どうせうざったがられるだけだもん」
「ああ、かわいそうに」
そんなに卑屈になっちゃって。わざとらしい悲痛の声がして、シャーロットが今度は髪をなで、短いそれをすくっては
放すことをくりかえす。バルクホルンは、こういうことしてくれるかい。答えのわかりきった質問をなげかけ、すると
エーリカはやっとおもしろくなさそうにほほをふくらませる。
「シャーリー。ルッキーニは?」
「え、ルッキーニ?」
ためしに、普段からよくいっしょにいる少女のなまえをだしてみる。しかしシャーロットはうろたえもしないでなにやら
幸せそうに唇のはしをゆるませるだけだった。
「ああ、ルッキーニ。ルッキーニはかわいいね」
「うわ、だめっぽいやつの答え方……」
「おいおい、失礼なやつだな」
ルッキーニはかわいいからね。そばにおいとくので精一杯。さわるなんてとてもじゃないけどできないね。大げさな
表現で事実をつげると、エーリカはうさんくさそうに唇をとがらせた。それからふわとあくびをして、いつのまにかおおい
かぶさるひととのあいだにわずかなすきまがあいていたのをいいことにころんとからだを横向きにする。シャーロットは
あれと思いつつも、自分もふっとからだを離した。
「もう寝るね」
「ああ、おやすみ」
それからエーリカのつれないことばにあっさり頷き、彼女にかぶせていたからだを離してベッドにおとす。しかもそれ
は、エーリカが顔をむけているほうにだった。目前にまたシャーロットの鼻持ちならない表情があらわれて、まるで安眠
を妨害された気分になったエーリカはまたからだのむきをかえて彼女に背をむける。そろそろ本気で眠くなってきていた
彼女は、すでにここはシャーロットの部屋で自分はベッドの一部を借りているのだという事実を忘却していた。まあ、もし
仮に覚えていたとしても先のような不遜な態度に変わりはなかったのだろうが。
「バルクホルンもそういう気分なんじゃない?」
「はあ…?」
ぼんやりと声がする。ハルトマンはかわいいから、それだけで精一杯なのさ、バルクホルンもね。さっきの話の
つづきらしかった、しかしエーリカはもう半分は夢見心地でふわふわと思考を飛散させていたので、自分がかわいい
と言われた部分だけはちゃっかりと聞きもらさないにしても、シャーロットがなにを言わんとしていたのかまでは汲む
気にもなれずにうんと頷くだけにする。もう眠たいから、シャーリーももうおやすみなさい。そんな意志をこめた返事に
答えるように、シャーロットはエーリカの金髪をもう一度だけそっとやさしくすくい、だけれどすでに夢のなかにいた
エーリカにそれが認識されることはなかった。
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「おい!」
最悪の目覚めだった。シャーロットは唐突に響いた怒声にがくと肩をゆらして目を見開く。朝の光が窓からさしこみ、
きらきらと目下にある髪をかがやかせていた。だけれどこれは自分のものではない。色の薄い他人のそれが、腕の
なかにあった。
「ああ……」
ハルトマンか。そう思いついてつぶやこうとしたけれど、それは二度目の怒鳴り声にさえぎられる。おい、とまるで他
の呼びかけ方をしらないかのような不躾なそれに、シャーロットはやっと顔をあげてそこにいきり立つ人物を認める。
「……。なんだ、バルクホルン」
「なんだ、じゃない」
声の主はバルクホルンそのひとであった。まあ、正直な話わかっていた。ただ、ひとの部屋に無断ではいるほどの
強行手段をとられるとは思いもしなかったわけだが。おそらく早朝から探しまわっていたのだろう、なんとなく確認した
置時計はまだ起床すべき時間よりも大分はやい時間を示していた。シャーロットは大慌てでひと探しをしているで
あろうバルクホルンを観察することができなかったことだけがすこし心残りだったが、いま目のまえでわなわなと
ふるえているようすを見るだけで充分だと思うことにする。彼女はとにかく驚愕をかくそうともしないでふたりが
おさまっているベッドのとなりでなにか言いだそうにもことばが見つからないのか言いあぐねいていたが、すぐに
エーリカの肩に手をのばす。が、それをシャーロットが自然な動きでさえぎった。
「まあいいじゃない。気持ちよさそうに寝てるよ」
眠りからさめないままのときから抱きしめるようにしていたのを、さらに抱きよせてバルクホルンの視界からさえぎる
ようなポーズをとる。ちなみにうばいあわれているエーリカはといえば、この騒ぎのなかいまだに夢のなかの住人で
あり、すやすやと寝息をたてている。
「おい、なんでハルトマンがここにいるんだ」
「しらないよ、勝手にきたんだ。それでいすわられたの。まあまあ、ちょっとおちついてよ、鼻息あらいよあんた」
シャーロットに冷静に指摘され、バルクホルンは怒りで一瞬かっと顔を赤くしたが、すぐに平静をとりもどそうとぐっと
にぎっていた右手を数回開閉して深呼吸をする。それからそのようすをにやにやしながら観察していたシャーロットを
にらみつけて、ふうと息をついた。
「……ハルトマンが迷惑をかけた。あとはこちらでどうにかするから」
「ひきわたせって? それは無理だな、あたしだって責任とらないと」
「せ、責任?」
ああ、ハルトマンがここを避難所にして、それをうけいれちゃった責任をね。大事なその部分はことばにしないで、
かわりににやりと笑ってみせる。するとバルクホルンは、やっとおちつかせた感情をまたがっと顔色にだして、それ
からいまにもシャーロットにつかみかかる勢いでばんとシーツに手をついたが、なんとか思いとどまりベッドのはしに
腰かける。
「……。手をだしたりしてないだろうな」
「……」
おや、とシャーロットは瞬きをして、つぎにはふうんと鼻をならして身を起こす。眠り姫はまだ目覚めないようにと
そっとベッドに寝かしつけ、冷静さをかいている背中を眺める。
「あんたのそれはさ、保護者としての心配? それとも、もっとちがうのかな」
「言ってる意味がわからない」
「あは、あんたが言うと本気に聞こえる。そんなんじゃ、いつか愛想つかされちゃうと思うな」
「……」
だまりこくるバルクホルンを見て、シャーロットは意外だなと頷いた。自覚はあるのか。それならば、もうひと押しと
いったところかもしれない。
「ハルトマンは、あたしと同い年とは思えないほどちいさくてかわいいね。あんなところまでつるつるですべすべで」
「な……」
がばりと、バルクホルンがやっとふりむく。驚愕と怒りがまざったような真っ赤な目が見えて、シャーロットはかすか
にぞくりとふるえたが、すぐにきっとのびてくるであろう腕を先手をとってつかんで阻止する。それからにこりと笑って
から、ひょいとその手をはらってかわりにいまだ眠ったままのエーリカの額に指先をすべらせた。
「あんたもしってるだろ、こいつのおでこ。あんまり気持ちいいからハルトマンが寝てるあいだもずっとなでてたよ」
ははと声をあげ、きのうのように親指のはらでなであげると、バルクホルンはぽかんとしてから一気に赤面する。
たばかられたと気づいて、金魚よろしく口をぱくぱくと動かしていたが、結局なにも言わないでからだをもとの向きに
もどして目元を手でおおう。なんだよ、と思う。やってしまったと思うならさっさと行動にうつせばいいと、シャーロットは
すこしだけおもしろくない自分が意外だった。
「そのうちに、どこかのだれかにとられちゃうかもよ」
「だれにだって?」
「さてね。だれだと思う?」
挑発的な口調でたずねると、バルクホルンはしばらく黙ったままで動かなかったが、唐突にたちあがって、顔だけを
こちらにむけて肩ごしにシャーロットをにらみつけた。シャーロットはそれを見かえしながら、まだまだ起きそうにない
この子が目覚めているときにそういう顔をしてやればいいのにと思う。
「ハルトマンが迷惑をかけた。あとはこちらでなんとかする」
先程と同じようなことを言い、バルクホルンはベッドのわきにしゃがみこむ。フラウ。それからきいたこともない
やわらかな声でエーリカの耳元に語りかけ、いい加減あきれるほどに眠りの深い彼女を起こしにかかる。ふうんと
思い、シャーロットは自分もエーリカの肩をぽんぽんとゆすった。それを見てバルクホルンがむっとしていたような気
がしたけれど気にしない。
「ほら、お待ちかねのおむかえがきたぞ」
「……ん」
ぼんやりと、エーリカがまぶたをもちあげる。しかしそれは開ききるまえにまた閉じてしまう。かわいいな、と思わず
口元をゆるめていると、ふと見えたバルクホルンもあまりにきれいな顔で笑っていたから驚いてしまった。が、それ
よりも驚くべきことが起きてしまう。
「お」
「な」
「あはは、かわいー。ルッキーニみたい」
肩をゆするシャーロットの手を、エーリカがきゅっとにぎっていた。そのままもたもたと安眠を妨げる手をなでて、
結局ひとさし指が気にいったのかそれをてのひらで包んでおちついた。シャーロットは手をゆするが、エーリカは
まるで放す気がないようだった。やだな、放さない、寝てるときはほんとに天使みたいだね。つい本気でほがらかに
笑いながらバルクホルンを見ると、彼女はわなわなとふるえて、ひょっとしたら涙目だった。
「ハルトマン!」
「……んあ」
先程までのやわらかさはどこへやら、バルクホルンはエーリカの耳元で本日最大の声で叫んでから、やっと半目
をあけたねぼすけの手をつかんでひきずるようにしながらシャーロットの部屋をとびだしてしまった。置き去りに
された部屋の主は閉められることのなかったゆれるドアをきょとんと眺めて、それから思いだしたようにぶっと
ふきだす。
「眠ったままでも、小悪魔は健在ってか」
くくくとこらえきれない笑いをもらし、ふとにぎられたひとさし指を見つめる。まあ、役得といったところだな。おかしさ
とはまたべつの原動で唇のはしをゆるめていると、唐突に開放されっぱなしの扉のむこうからひょいと顔があらわれた。
「シャーリーおはよー」
「お、ルッキーニ。おはよ」
朝いちばんでも全開の笑顔で、ルッキーニがぱたぱたとシャーロットに近づきベッドに腰かける彼女のひざのうえ
にとびのる。
「ねえねえ、いまね、バルクホルン大尉とあったよ。おはようって言ったのに無視されたー」
「あらら、きっと急いでたんじゃないかな」
「うん、なんかおっきな荷物わきに抱えて大慌てで走ってった」
「ははは、そりゃいいや」
必死な形相で自室にエーリカをつれこむバルクホルンを想像してシャーロットは声をあげて笑ったが、胸のはしの
ほうにすこしだけひっかかりが残っていることに驚きをおぼえながらルッキーニの頭をなでる。
「なに?」
「ん、なんでもないよ」
どうやら、ルッキーニにかまってほしいらしい。シャーロットは自分のそんな思考をごまかすように、ひざにのって
こちらにのしかかっている少女のちいさな鼻を指先でつまむ。するとルッキーニはむっとした顔でその手をぺちんと
はらって、だからなあにー?と無邪気な顔でたずねてくる。
「いやね、ルッキーニは将来どんなふうに成長するのかと思ってね」
「なにそれ」
きのうルッキーニについて話したときに、エーリカにまるでだめなやつであるかのようなことを言われてしまったが、
実のところは本気でルッキーニのことは大事に大事にしているつもりだった。それこそまるで天使にでもふれるかの
ように、半ば本気でそんな思考でもってこの少女のことをかわいがっている自分が少々気色が悪いと思っているほど
なのだ。
(それで言ったら、あたしのこれとバルクホルンのハルトマンへのやつをいっしょにしちゃったのは無理やりだったかな)
エーリカが眠りにおちる瞬間に、なかなかいいたとえができたと思ったが、実際のところはバルクホルンはなかなか
に本気の様相だったじゃないか。
「シャーリー?」
だまりこくっていると、ルッキーニが不思議そうな声をあげる。おっと、そろそろ開放してやらないと。この少女は
無邪気にすりよってくるわりに、自分が他人に束縛されることを好まない、というより思わずにげてしまうことを
シャーロットはしっていた。だからいつも、まるで野生の動物と距離をとるように、慎重に甘やかすのが大変なのだ。
「まあ、うまくいくといいなあ」
「え、なになに?」
「さて、ルッキーニにはまだはやいかな」
せっかく腰にまわしていた腕をはなしたのに、今度はルッキーニが興味津々に首にからみついてくる。思わず笑み
をこぼしてからその軽いからだを抱えあげて、シャーロットはたちあがる。ほら、ごはんの時間だ。ごまかすつもりで
言ったけれど、それで忘れてくれるほどルッキーニはやさしくない。食堂までの道のりを、かわいい天使がすねない
程度にかわしながら進んで、きっとなかよくならんであらわれるであろう件のふたりを想像しながら、シャーロットは
くっくとたのしげに笑うことにした。
おわり