ブリタニア1944 format by LYNETTE CHECK SIX AGAIN


 準備をした。
 念入りに。

「芳佳ちゃん、包帯替えるね」
「う、うん」
「これが終わったら、身体拭いてから着替えかな。で、その後食事」
「うん。ほんと、迷惑かけちゃって……」
「ダメだよ芳佳ちゃん。芳佳ちゃんはわたしが怪我をしたらきっと同じ事してくれるでしょ。でも、その時迷惑だなって思わないよね」
「あ、うん、そうだね。看病できる事が嬉しいかも」
「わたしもそう。だから迷惑かけるとか言わないで欲しいよ」
「ゴメンね、リーネちゃん」

 大まかな流れだけ説明すると、それだけで芳佳ちゃんは安心してくれたみたい。
 笑顔の芳佳ちゃんはきっと、本当にさっきまでのことを忘れてなかったことにしてるんだな、ってそう感じた。
 そうじゃなければお互いまだこんなえっちな服装のままなのに自然な会話にはならないよね。
 そんな服を脱がす。
 包帯を剥がす。
 ちょっと恥ずかしそうにしながらも私にその身を委ねてくれる芳佳ちゃん。
 傷は痛々しかったけど、ウィッチの中でも治癒の力を持ってる芳佳ちゃんだけあって、昨日よりもかなりよくなってる。
 もしかするとこの分なら傷跡すら残さずに綺麗に治ってくれるかも知れない。
 でも、この自然治癒の早さはちょっと問題になる。
 傷が治って普通に動けるようになったら、二人の幸せな時間が終わってしまう気がした。
 少しだけそんな心配しながら、薬を塗る。
 優しく……芳佳ちゃんが苦しまないように優しく塗り込む。
 芳佳ちゃんはちょっとだけ顔をしかめるけど、でも「大丈夫だから」ってわたしに続けるよう促してくれた。
 包帯を巻き終わった後の腕に、ベルトつきのロンググローブをつけようとすると芳佳ちゃんが警戒心を露にする。

「リ、リーネちゃん……なんでまたそれを……」
「腕、動いちゃうところだし。包帯を固定するのに一番丁度良いと思うんだけど、イヤだったかな?」
「う、ううん。イヤじゃないよ。そうだよね、確かにそれならしっかり固定できるもんね。あ、後リーネちゃん。首の、外し忘れてるんだけど……」

 芳佳ちゃんの首には、赤い首輪が付いてる。
 子犬みたいな芳佳ちゃんにぴったりの赤い大き目の首輪。勿論外し忘れてるんじゃなくて、勿体無くて外せないだけ。
 わたしは芳佳ちゃんの指摘に答えずに、脚の方の処置も終わらせて、ブーツを履かせて留めた。

「よし、できたよ。じゃあ次、身体拭くね」
「え、あの、リーネちゃん?」

 何かを言いかけた芳佳ちゃんを無視して、ベッドに腰掛ける芳佳ちゃんの背中からお湯で絞ったタオルで擦り始める。
 お湯にはここで見つけたえっちになる薬をちゃんと混ぜてある。
 背中、肩、お腹……しっかりと拭く。
 違う。
 拭くと言う行為の振りをして、しっかりとじっくりと確実に、お薬を擦り込む。

「ぁ……」
「どうしたの、芳佳ちゃん? くすぐったい?」
「ん……平気……」
「じゃ、次胸、拭くね」
「い、いいよいいよだいじょうぶっ! それにいましたら……」
「ダメだよ芳佳ちゃん。大分汗もかいてるんだし、手足はまぁ仕方ないとしても、拭ける所はしっかり拭いておかないと臭くなっちゃうよ」
「え、でもでもっ……」
「ちゃんとくすぐったくないようにするから、大丈夫だよ」
「あ、ひゃっ!? ちゃんと絞っ……ああんっ」


 背中側から、薬を直接塗りつけたタオルで、芳佳ちゃんのなだらかなおっぱいを包む。
 芳佳ちゃん的には、絞ってないタオルで触られたような、ひんやりとした感触がしたんだと思う。
 目の前から響く声を楽しみつつ無視して、手を動かしていく。
 そうしながら、背中と私の間合いも詰める。

「ひっ!? リ……ネ……せなっ……おっ……ぱ……」
「くすぐったく、無い?」

 喘ぎ声と、意味の無い問い。
 芳佳ちゃんがどんな返事を返してきても辞めるつもりなんて全然無いんだから。
 それに、わたしの恥ずかしいおっぱいの感触で芳佳ちゃんの喘ぎが加速するのがわかる。
 芳佳ちゃんが自分のモノの大きさを気にしてるなら、わたしが揉んで大きくしてあげればいいし、もしも恥ずかしいほど大きくなってしまったら、二人で羞恥の感情を分け合って愉しめばいい。
 だから、触って、擦って、押して、揉んで、こねって、絞って、摘まむ。
 そうし続ける……リズミカルに、奏でるように。
 芳佳ちゃんの喘ぎ声がかわいいからそうする。
 好きな人の声を聞き続けたいからそうする。
 えっちな声で私もえっちな気分になりたいからそうする。

「あっあんっ、そんなに、つよくっ……しない……でっ……」

 そうだね、強くしたらもっと鳴いてくれるんだね。わかるよ。
 あは、何て簡単な事だったんだろ。

「芳佳ちゃん、胸はもう良いよね」
「はァ、はぁ……ふぇ?」
「次は下を綺麗にするね」
「し……た……??」
「うん、ココだよ」

 太ももを割り開いて、その中心に直接手で触れて媚肉を縦になぞる。

「ひゃうっ!」
「あは、濡れてるね。お漏らし? なんにせよこのままにしておくのは良くないよね」
「え……いや、違…………だめ……ダメだよ! リーネちゃん!!」

 太ももに力が入って、そこが閉じられる。
 あんまり力を入れたらまだ脚のは痛むはずなのに。芳佳ちゃんは強いね。

「何で!? 何でまたこんなことするのっ!?」
「何で? 私は芳佳ちゃんのここを綺麗にしたいだけだよ」

 言いながら、太ももを閉じても少しだけ隙間のある股間へ、指を挿しいれてまたなぞる。

「嘘だよっ! 全然違う! 変な事してる! え、えっちなことしてるっ! 動けない私にこんな……こんな意地悪な事っ……ひどい……ひどいよっ! リーネちゃんやめてっ! やめてよぉ……」

 ほんとに、おかしいよ、こんなの……続けて小さく涙声で呟く。
 そんな芳佳ちゃんに、言葉で答をあげるのは難しいことじゃない。
 だけどその答を理解してくれるかどうかはまた別の話。
 私の想いは言葉では通じなかった。言って解らないなら、行動で解らせるんだ。
 そう、物覚えの悪い仔犬ちゃんには調教が必要なの。
 でも、それでも愛する人が悲しそうに泣いてる姿を見るのは辛い。辛いから目を閉じて、背中から左手でぎゅっと抱きしめて、芳佳ちゃんの足の付け根に差し入れた指を抜いて、左の肩越しにその指を口に含んだ。
 ちゅぱちゅぱとしゃぶる。大きな音を立てて芳佳ちゃんの慟哭をかき消しながら、指に私の涎をたっぷりと馴染ましていく。
 唇から離れた指が銀の糸を引いて、それが一瞬の内に途切れた時には、芳佳ちゃんはその異様な雰囲気に呑まれたのか、沈黙して不安そうに横目でこちらを見ていた。


「芳佳ちゃん、泣き止んだ?」

 1インチの至近距離で尋ねる。

「う、うん」
「よかった、じゃ、続きをしようね」
「え!?」

 背に力を込めて前のめりになる。
 芳佳ちゃんの背中に押し付けたおっぱいが限界まで潰れてから、芳佳ちゃんの姿勢も前のめりになる。
 腰が浮く。
 脚をついて重心がかかるせいで、その太ももの傷に痛みが蘇る。
 そんな芳佳ちゃんが顔をしかめるより早く、お尻とベッドの間に指を滑り込ませて、ぬるついた中指で、一気に後ろのすぼまりを挿し貫いた。

「っ!!!!」
「ふふ、だいぶ柔らかくなってるね。すごくいいよ」
「き、きもちわるいよっ! 汚いよっ! やめてっ……やめてお願い……」

 芳佳ちゃんの声を楽しみながら、中指をぐにぐにと動かしてその粘膜をこね回す。
 そこはきゅうきゅうと締め付けてくるけど締め付けに負けずに動かし続ける。

「ぁんっ……リーネ……ちゃんっ……やだよっ! 気持ち悪いからっ! イヤなんだからっ! やめてよぉっ!」
「うん、じゃあやめてあげるね」

 大きく深く突き込んでから、一気に中指を抜く。
 そして芳佳ちゃんの背中から離れて、ベッドを降りる。
 私という支えを失った芳佳ちゃんは、荒い息をつきながらそのままベッドに倒れこむ。

「はぁ……あぁ……はぁ……ひどい……ひどいよぉ……なんで、なんで…………」
「また汗をかいたりお汁をたらしたりじゃ身体綺麗にならないね。でもね、わたし芳佳ちゃんのその……なんていうか……牝の匂いっていうのかな? 大好きだよ」
「ぇ……? なに……ソレ?」
「次の準備、するね」

 かちゃり、とベッドサイドから伸びる鎖を赤い首輪に繋いで、状況についていけていない芳佳ちゃんを置いて、準備の為に地下室を後にした。
 ワイン倉で目的のものを手に入れて、幾つかの道具と共に一人でお風呂場へ。
 そして、次に芳佳ちゃんに対して行う『洗浄』を自分の身体で試した。

 …………。
 準備したものを持って地下室に戻ると、芳佳ちゃんがベッドから落ちてぐったりしていた。
 慌てて駆け寄って抱き起こしながら呼びかける。

「芳佳ちゃんっ! 大丈夫!?」
「リーネ、ちゃん……いやだよ。わたし犬じゃないよ。なんでこんな鎖なんてつけるの?」
「でも、よく似合ってるよ。使い魔もワンちゃんだから、こういう風にしてるのが芳佳ちゃんにぴったりだよ」
「そ、そんなはず……そんなはずないでしょっ!! 変だよ、イヤだよ、そんな事言うリーネちゃんなんてっ……あ、あれ? リーネちゃん、泣いてたの?」

 身体の前で上半身を抱いた至近距離で芳佳ちゃんと見つめあう。
 芳佳ちゃんはそんなわたしの顔に泣いた後を見つめて、一瞬前までの拒絶の態度など忘れてしまったかのようにわたしの事を心配してくれる。
 わたしの大好きな、優しい優しい芳佳ちゃん
 そう、わたしはさっき泣いた。自分に試した『洗浄』があまりにも辛くて、泣いた。
 試しておいてよかったと思う。やっぱり、これは辛いかなって気のする行為は一度自分の身体で試してからでないといけないな、って改めて思った。
 そんなことを考えながら、私は笑顔で返す「大丈夫だよ。芳佳ちゃんは優しいね」と。
 言いながら芳佳ちゃんを抱き上げ、そのお似合いの大きな赤い首輪から鎖をし、ベッドから離れる。
 釈然としない感じだったけど首輪から鎖を外されただけで、少し機嫌は戻っているような雰囲気。


「リーネちゃん……ねぇ、なんでこんな変なことばっかりするのかな……」

 ぽつりと、私に抱かれながら顔を伏せた芳佳ちゃんが語り始める。

「わたし、リーネちゃんに嫌われちゃうようなこと、何かしちゃったのかな……あんまりじろじろ、その、胸を見てたのが悪かったのかな?
 悪気があったんじゃないよ……ただ、その、羨ましくて……。それとも気付かないうちに何か傷つけちゃってた?」
「ううん、そんなことないよ。わたしね、芳佳ちゃんに見られてるのが何時の頃からか凄く嬉しくなってたの。どちらかっていうと、シャーリーさんとか他の人のに見とれるのが嫌だったりするかな」
「え? じゃあ、なんで……」
「うん、それは、ね……」

 抱き上げた姿勢でぐっと顔を近付ける。唇が触れ合う寸前まで体温が近づく。
 そんな状態で顔を赤くしてどいまぎする芳佳ちゃんの表情を楽しみながら、例の椅子の上に芳佳ちゃんを優しく押し倒して講義を上げるよりも早く腕を固定する。

「リ、リーネちゃんっ! またっ!? んぶっ……」

 抗議はキスで塞いで、てきぱきと腕の拘束を完璧にして、脚の固定まで終わらせる。
 まだ何度もしてないというのに、芳佳ちゃんの唇の感触はどんどんわたしの唇と舌に馴染んでいくようだった。
 手足は抵抗するそぶりを見せるのに、そこだけは舌をじゃれ付かせるようにして、お互いの唾液を混ぜあって味わって、わたしの存在を受け入れてくれる。
 だから私は確信する。
 芳佳ちゃんはすぐにわたしの事をわかってくれるって。
 だって、本当にイヤなら今すぐわたしの無防備な舌を噛み千切ってしまえばいいんだもの。
 唇を離すと、拘束されて恥ずかしい所を丸出しにされた上で上気して赤くなった肌を晒す姿が出来上がっていた。

「わ、わたし、リーネちゃんのこと嫌いになりたくないよ。だからこんなこともうやめようよ……」
「きらいになっちゃう、かな? でもね、『嫌い』ならいいよ、今一時的にそうなるだけなら、ね」

 肌の感触と体温に名残惜しさを感じながらその身体の上を離れ、水を用意する。
 今度はぬるま湯じゃなくて井戸から汲んだばかりの冷水。
 次に用意してあったワインのビンふたを開けて、1:1くらいで水と混ぜる。
 ビンのラベルには大きく×が描かれていて、代わりにビネガーと殴り書きがしてある。
 更に一つ目の『魔法の薬』を混ぜる。前にも使ったことのある、『気持ちいい感覚』を強調する魔法薬。

「な、なにをやってるの? リーネちゃん?」

 質問には答えないで、道具箱からシリンダーを取り出す。
 前に使った小さくて口の細い物ではなくて、大きくて口の太さが半インチくらいありそうな金属製のしっかりしたシリンダー。
 薬液をシリンダーの三分の一くらいまで吸い上げてから持ち上げて逆さにし、これもやっぱり感度の上昇効果を持っている潤滑剤代わりの二つ目の『魔法のお薬』をたっぷりと塗りつける。

「ねぇ、それで何をするのっ! 黙ってないで答えてよっ!」

 ガチャガチャと鎖を鳴らしながら叫ぶ芳佳ちゃん。
 その姿があまりにも一生懸命だったから、ちゃんと答えてあげることにした。

「今から芳佳ちゃんのおなかの中を綺麗にするね」
「え!?」
「凄く辛くて泣いちゃうかもだけど、さっきちゃんと自分で試したから大丈夫だよ。むしろね、今えっちな自分を抑えるほうがよっぽど辛いくらい」
「や、だ……やだ、よ……本当にイヤだよ……リーネちゃんお願い許して。これ以上変な事しないで……」
「変なことじゃなくて、おなかのお掃除だよ」

 先端をむき出しのそこに宛がう。芳佳ちゃんが叫んで反抗する。力が込められて侵入を阻まれる。

「仕方ないなぁ」


 シリンダーの先に塗ったのと同じクリーム状の薬を指ですくって直接そこに触れ、塗りこむ。押し込んで馴染ませる。
 「イヤだ」と「やめて」と「きもちわるい」を悲鳴交じりに繰り返す芳佳ちゃん。
 既に体に塗りこんであった薬とさっきまでの行為で、芳佳ちゃんの体は相当敏感になってる。たぶんわたしと同じくらいに。
 そして案の定そこはかわいらしいあえぎ声の響きと一緒に、あっという間に緩み始めて指先を受け入れる。
 もちろん女の子の部分も大いに反応して、きれいなピンク色の粘膜をいやらしく濡らし、わたしの目線を釘付けにする。
 芳佳ちゃんは確実にココで感じ始めてる。素敵だよ。
 お薬の力を使ってるとはいえ、わたしと同じところまでこんなに早くに辿り着けるなんて、本当に芳佳ちゃんはえっちで素敵だね。

「はぁん……なんで……こんなぁ……」
「いいんだよ。その感じはきっと芳佳ちゃんとわたしが近づいてる証拠なんだから」
「ちかづく?」
「うん、きっとわたしたち今近づいてる。だから……準備を進めよう、ね」

 もっとそのまま触っていたい欲求を振り切ってシリンダーを握りなおし、ずぶりとシリンダーの先端を押し込む。
 さっきまでの抵抗が嘘の様に、太さ半インチの長さ2インチ程はあるそれを芳佳ちゃんの窄まりが飲み込んでいく。

「ふうっ!? あああんっ……ふ、ふといよぉ……やだ、きもちわるいよ……」
「かなりキツイから、がんばってね、芳佳ちゃん」
「ふぇ?」

 一気に、押し込む。

「っっっ!!!!!!」

 試したから知ってる。これって、わかっていても泣いちゃうほど辛いあっという間に羞恥心が生理的欲求を上回る。
 誰にも見られたくないシーンを、意識のある状態で見られる。でも、事態回避の為に投入した意志力はただ自分を虐めるだけで空回りする。
 1分と持たずに訪れる崩壊。苦悶の声。拒絶。涙。開放感。安堵。
 でも、洗浄はまだ始まったばかり。
 今度はシリンダー半分くらいまでの量を注入する。
 芳佳ちゃんの悲劇は繰り返される。
 その次はシリンダーに三分の二。
 繰り返す。
 次はいっぱいいっぱいの量を、ゆっくりと入れる。
 繰り返す。繰り返す。何度も。何度も。
 本来なら粘膜が擦り切れてしまう筈だけど、使った魔法のお薬が保護に働いてるお陰でそこは傷つかない。
 浸透した分の効果もしっかり現われてくる。
 芳佳ちゃんの声から苦しみの成分が薄れて、表情がとろける。
 今の行為の目的は気持ちよく終わらせてあげることじゃなくて、次の段階の為の洗浄だったから、よく綺麗になるように我慢させてからおなかをマッサージしたりもした。。
 そんな事を繰り返す。大きめのバケツにつくった薬液がなくなるまで、何度も。
 でも洗浄は準備の準備で、今から行うことが本当の準備だったりする。

「芳佳ちゃん」
「う………はぁ、はぁ、はぁ、あぁ、ふぅ、はぁ……」
「これで終わりだから、ほら、これをしっかり舐めて」

 直径1インチ弱から2インチくらいまでのボールの連なった、長さ6インチくらいの棒状になったそれを芳佳ちゃんの口に近づける。
 少し前までの芳佳ちゃんだったらきっと拒絶したと思う。
 でも苦しさとか気持ちよさでいっぱいいっぱいになってる今芳佳ちゃんは「これでおわり」っていう言葉にすがって、素直に口を開いて舌を伸ばす。
 ほんと、必死になって無心で何かしてるときほど芳佳ちゃんが輝くときは無い。
 だから今の芳佳ちゃんはとっても素敵。


「ふぁ? んっ!? ツン……と、するぅ……」
「あ、ごめんね芳佳ちゃん。アルコールでしっかり消毒したばっかりで、まだちゃんととんでなかったんだね。わたしも一緒に舐めてあげるから、許して……はむっ」
「う、んむっ……じゅる……あむぅ」

 精も根も尽き果てる寸前の虚ろな表情が目の前にある。
 そんな芳佳ちゃんとわたしの唇が、パールホワイトのソレをはさんで向かい合い唾液を絡ませる。
 かすかに触れ合う濡れた粘膜の感触が、堪らなくいとおしい。
 そして十分に唾液を絡ませたところで顔を起こす。

「はぁ…………もう……おわり?」

 問いかける芳佳ちゃんの声にわたしははっきりと「名残惜しさ」を感じ取った。
 凄く、嬉しい。
 嬉しくてちょっと涙腺が緩んじゃうけど、涙を流したりしたらきっと優しい芳佳ちゃんの事だから、そういうところばかりには気付いて念入りに作り上げた空気が台無しになってしまいそうだからわたしは笑顔で答える。

「うん、これで本当の本当に終わりだよ」

 答えながら右手に持ったその器具を、芳佳ちゃんのお尻の穴に宛がって押し込んだ。

「ひっ!? ひゃあああああああああああああああああああああああああぁんっ!」

 響くのは嬌声。
 悲鳴なんかじゃない。純粋な悦びの声。
 芳佳ちゃんはお尻の穴で悦んでる。
 驚くほどやわらかくなったそこは、ずぶずぶとそれを飲み込んで、悦楽の歌を引き出し続けるけど、その長さには限りがあって、だから歌も終わってしまう。
 その器具は巧妙な造りで、最後に残った珠二つが大きくて、片方の珠が入ると丁度穴を前後から挟み込むように刺激する状態で固定されるようになっていた。
 この器具の挿入によって、わたしと芳佳ちゃんが結ばれる為の条件は整ったも同然だった。
 きっとあとは時間が解決してくれる。

「お、おしり、は、はいって……なにか、はいってるよ……」
「うん、いれたよ」
「へ、へん……だよ……はぁう……ん……」
「変だって思うのは、まだ気持ちいいって感覚のことをちゃんと理解できてないからだと思うんだ」

 言いながら拘束を解いて、抱き上げる。
 もちろん芳佳ちゃんは椅子から解き放たれても暴れたりなんかしない。
 ただ、抱き上げたわたしの体に、いまだ不自由な体を捻ってその薄い胸をこすりつけてくる。
 とっても芳佳ちゃんらしい、凄くわかりやすい反応。
 芳佳ちゃんは逝ってない。
 わたしもまだ逝ってない。
 芳佳ちゃんのあそこは大洪水。
 わたしの方もあそこは大洪水。
 だからベッドに向かい、そこに押し倒す。

「はぁ、ん……ごめんね、ちゃんと汗拭いたりできなくて……」

 覆いかぶさって、胸が触れる。
 先端から背筋を通って股間へと響く、抗いがたい甘い感触。


「りーね、ちゃぁん……」
「ね、よしかちゃん、ちょっと魔力込められるかな?」
「ふぇ? なん、で?」
「ふふ、いいから……ね」
「こ、こう、かな?」

 耳がぴょこんと現れる。それはいつもと同じ。
 でも本当に予想通り。芳佳ちゃんの犬耳とこの首輪って本当に似合うなぁ……。自分の目利きがばっちりだったからすごく嬉しい。
 とはいえ、今はそれを喜んでる場合じゃなかった。
 いつもと違うことは、下半身側で起こっていた。

「あああああっ!? ひううううんっ!? はぁっ! あああっ……なに、これぇ……」

 予想通りの動作が発生して、予想通りの反応が返って来る。

「ううっ、ふうぅっ……お、おしりぃ……うごいてるよぉ……」

 あは……あはははは……すごい、すごいよ。
 どういう仕組みなのかわかんないけど、本当にうごいてる。
 芳佳ちゃんの中で、魔力に反応して、さっきの珠たちが動いてる。
 6インチも深く入ったものが動いてるのって、どんな感じなんだろう?
 ふふ、考えるまでもないよね。
 すごく気持ちいに決まってる。
 だって芳佳ちゃん、さっきよりももっと表情をとろけさせてる。
 気持ちいいの感覚をわたしも分けて貰いたかったから、芳佳ちゃんをうつ伏せにする。
 尻尾は尾てい骨の辺りじゃなくてお尻からはみ出した珠から生えていて、パタパタと振られていた。
 もうとっくに耐えられないところまで来ていたわたしは、その尻尾の付け根に向かって股間を押し付けた。

「ああんっ! キモチイイよっ芳佳ちゃああん!!」

 ちょっと固めの毛の感触が珠の振動とともにわたしの股間を苛む。
 すごいよ、芳佳ちゃんに犯されてるみたい……。

「ひいいいいいいいいいんっ!! だめぇっ! きちゃう! きちゃう! ああああああああん! すごいの……すごいのっ!」
「はぁああ……芳佳ちゃん、よしかちゃんよしかちゃんよしかちゃん……はああああああああああああああああああぁ…………」


 だいぶ、堪え性がなくなってきちゃったかな……。
 でもわたしたちどんどん近づいてるよね、芳佳ちゃん。

 そうして心で呼びかけながら、絶頂のあと弛緩した身体が催した液体を漏らすに任せ、心地よい開放感とともに意識を手放した。



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