永遠の時、遠くに廻るのなら


カチ、カチと部屋の時計が鳴く。

それは時の流れを知らせる合図でもある。
普段なら、それは時間を教えてくれるものとして機能している。

でも今のあたし達には、それがやけに鬱陶しくて堪らない。

「シャーリィ…ッ…もっと…して……」
「分かってる、分かってるよルッキーニ…お前をもっと…気持ち良くしてやるから…な…っ」

あたし達は熱くなった身体を重ね合っている。
今のあたし達には、時間という概念は最早不要だった。


――永遠の時、遠くに廻るのなら――


「ルッキーニ、もっとあたしのために鳴いてくれ…あたしはもっと、お前を壊したい…」
「シャーリー、の意地悪…っ…!…そんな事言われたらあたしぃっ…!」
「好きだ…ルッキーニ、お前の事、愛してる…」

あたしはルッキーニに囁く。
そして、ルッキーニの大事な所を苛め抜く。

「シャーリー…!シャー…リー…!」
「ん?気持ちいいのか…?なあ、どうなんだ…?」
「きっ…もちいっ…よっ…!!シャーリーッ…!」
「よく言えました、ご褒美だよ」
「んんっ…!」

あたしはルッキーニに深いキスをする。

ルッキーニの口内に舌を差し込み、舌を絡ませ、あたしの唾液を流し込む。
キスの間もなお、ルッキーニを攻め続ける。
その度にルッキーニの身体は跳ねる。

その身体の跳ね方からあたしは、ルッキーニが限界に近い事を感じ取る。


「なあ、ルッキーニ、もうイくのか…?」
「シャ…リー……ッ……!」

息も絶え絶えでルッキーニはあたしの名前を呼ぶ。
もう限界は近い。

「ルッキーニ、ほらイけ…!楽になろうぜ…?」
「シャ…リー…ィッ……!!!!…シャーリーィィィィ!!!!!!」

ルッキーニはあたしの名前を叫びながら果てた。
そしてそのまま眠りに落ちた。

「…ちょっと意地悪し過ぎたかな?」

あたしはルッキーニの頭を撫でながら、毛布をかけた。
でもそれもこれもルッキーニが可愛すぎるから、などと責任転嫁してみる。

ふと時計を見ると、深夜1時過ぎ。
結構長い間してたんだなと思うと同時に、時間が過ぎるのは早いと感じる。

ルッキーニと一緒にいる時間はいくらあっても足りる事は無い。

「…早く寝ないと朝起きれないな」


永遠なんてのは存在しないのかもしれない。
でも、永遠なんて曖昧なものより、あたしには大切なものがある。

隣で眠るルッキーニを眺めて、あたしも眠りに就く事にしよう。


朝起きた時、真っ先にキス出来るように。

永遠より大事な、ルッキーニに、優しく柔らかいキスが、出来るように。


END


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