Plural-episode-6-



今日はネウロイも出た事もあって隊員達は早めに床についた。
しかしミーナはまだ眠れなかった。

「どうしたらいいかかしら」

不安材料は宮藤さんの事だ
前は銃を持つことすら嫌がっていたというのに・・・・
今日出現したネウロイは宮藤さんが一番最初に迎撃した。
もちろん全員が揃うまで出撃は待てと指示を出したが、それを聞くより早く空へ上がり戦闘を開始していた。
・・・・まるで少し前のトゥルーデのようだ無茶な戦いかたばかりする。
それに最近では訓練も躍起になっていると美緒が言っていた。
ホントに問題が山積みだ・・・





最近リーネちゃんは飛行訓練も初めた。
危険だ危険すぎる
このままではリーネちゃんはいつか戦いに参加する
人材不足なんだ・・・ミーナ隊長だってリーネちゃんが使えるレベルまで戻ればきっと使うだろう。
使えるウィッチは使う。
当たり前のことだけど、そんなことはさせない。
だから今までは二人で一人前だったけど、私がもっと強くなれば良い
そうすればリーネちゃんを出さなくても良いかもしれない。
今日も朝から訓練をしよう

「よっ」
「・・・シャーリーさん」
「どうした顔が暗いぜ?」
「そうですか?すみません私これから訓練なんで・・・」
「まぁまぁたまには私と親睦を深めようじゃないか、お茶でもしよう?
あっこれ上官命令だから絶対ね?」
「・・・わかりました少しだけですよ?」
「じゅうぶんだよ」





昨日リーネと話した感じだと宮藤はずいぶん抱え込んでる。
このままじゃ無茶してこいつまで落ちてしまう
さすがに仲間が落ちるとこは見たくないなぁ

「まぁ飲めよインスタントだけどな」

そう言ってコーヒーを出す

「ありがとうございます」
「砂糖いる?」
「2つほどください」
「はいよ」


さてさて楽しくおしゃべりしますか


「なぁ宮藤」
「はい?」
「お前は最近どこぞの堅物みたいに訓練ばっかしてるよな?」
「そうですか?」
「そうだよ。そしてお前は無理しすぎだ」
「・・・・大丈夫です。自分の事は自分が一番よく判ってます」
「いいやなにも分かっちゃいないねお前は」

宮藤の目線が鋭くなる
おぉ怖い怖い
というかこういう真面目な話をするのはキャラじゃ無いんだけどなぁ

「最近の無茶な戦い方はや訓練は自分への戒めか?お前はリーネから記憶を奪ったネウロイも憎いし、その原因の自分も憎いみたいなだな。
いやどちらかというと自分自身に腹が立ってる感じだな」
「そんなこと・・・」
「有るんだよ。私はこれでも軍属が長い身だ、仲間の死にだって何度も立ち会ってる」
「・・・・」
「たまにいるんだよ。お前みたいな思い詰めた顔してさ、私がネウロイを殺すって躍起になって無茶する奴が
そしてそいつらがどうなったかも知ってる。」
「・・・・」
「まぁだいたいこうなるけどな」

そう言って真っ白な砂糖を一つ真っ黒なコーヒーの中へ落とす

「今のお前はそいつらにそっくりだ」

かき混ぜコーヒーを啜る
あぁ苦い


「リーネが飛ばないようにするために、自分が一人前にでもなるつもりか?
やめとけお前じゃ無理だよ。お前は才能はあるかもしれないけどすぐにすぐエースになれるってものでもない」
「そっそんなことやってみなくちゃ分からないじゃないですか!」
「わかるよ。私はこれでもプロだ、成り立ての新人とは違う」
「・・・・・・・・」
「今お前がすることはネウロイを倒す事でも無茶な訓練をすることでも無い、リーネの側に居て二人で話をすることだ。
お前らは互いに互いを思いやってるが、逆に悪い方向進んでるよ。ホント不器用だねぇまったく」
「話すことですか・・・・・?」
「そっ仲良く本音で語り合うことが一番今の二人には大切さ。
リーネが訓練することでお前が無茶して、お前が気に病むからリーネも無茶して記憶を取り戻そうとしてる」
「そんな・・・」
「まったく相手の事を思いやるばかりで言葉にしないのが、二人の悪い癖だよ」
「・・・」
「さっこれからお前がすることはなんだ?よく考えろよ」
「・・・ごちそうさまでした。」
「おう」

そう言って宮藤は出て行った。
これで多少マシになれば良いんだけどなぁ

「ふうーしかし似合わないなぁこんなキャラは」

私はもっと楽しいことして笑ってるほうが好きなんだけどなぁ

さて

「いつまで隠れてるんだ子猫ちゃん」
「あははやっぱばれてたか」

そう言って厨房の影から出てくる


「盗み聴きは感心しないなぁ」
「いやぁいきなり深刻な話してるか出るに出られず・・・」
「まったく・・・」
「えへへーでもさっきにシャーリー格好良かったよ?」

ひょぃとソファーに飛び乗り私の隣に座る

「まぁたまには真面目な話もするさ」
「あっ!これコーヒー?飲んで良い?」
「あっおい」
「んー苦い!」
「まだ早かったかな?」
「うっそんなことないよ」
「ははっルッキーニは元気だなぁ」
「んーシャーリーが暗いからね、私くらいは元気でいないとね」

どうやら気を使われてしまったらしい

「・・・・ホントお前はいい子だよ」
「えっへへーんどう見直した?」
「うん」
「じゃっおまけね」

そう言って私に正面から抱きついてくる

「元気が出るまでこうしててあげる」

いけないなぁ
少し昔の事を思い出してしまって暗く成ってしまった。
この子は人の心に敏感だ。
私も話しながらつい考えてしまった、今の宮藤とリーネの状況を私とルッキーニに置き換えて。
いけないいけない暗くなっては、私が心配をかけてどうする?
今はせっかくサービスしてくれてるんだ、元気が出るまで堪能するとしよう。
そう思い抱きしめる腕に力を込めた





シャーリーさんに言われた
二人で話せと
確かに私達は互いに思いやるばかりで、言葉にしていない。
言葉にしなくても伝わるなんて、ただの思い込みだと去り際に言われてしまった。
まったくその通りかもしれない
・・・なんだか一人で空回りしてるなぁ私
リーネちゃんのためと頑張ってきたけど逆効果だったのかな?
そんな事を考えているとリーネちゃんの部屋の前に到着してしまった。
なにから話せばいいだろうか?
ノックもせず扉の前で考える
なかなか言葉がまとまらずうんうん考えていると扉が開いた

ゴン

「・・・・・痛い」
「えっ!芳佳ちゃん!?」
「あっリーネちゃん」
「なんで扉の前に?」
「そっそれはリーネちゃんに話が・・・」
「あっ私も芳佳ちゃんに話があって今会いに行こうと思って・・・」
「なんだ同じ事考えてたんだね」
「ふふっそうみたいだね」

二人で少し笑う
うん少し気が楽になった

「なら私の部屋でお話ししよう?」
「うん」

さぁお話をしよう。


to be continued next episode



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