ブリタニア1944 ふにふに大作戦
それは、ブリーフィングが長引いて食事の時間がずれこんだある日の出来事。
ネウロイの襲来も無くて、たまたま贈り物とかでお茶菓子が充実していた、そんな幸せなはずのある日。
「ウジュー……もうおなかいっぱいだよぉ」
今日のお昼はアタシのリクエストでリーネの作ってくれたパスタで、ちょっとおかわりしすぎたみたい。
食べ盛りだからって3回お代わりしたのはまずかったかなぁ。
ま、リーネの料理美味しいから仕方ないよねっ。
でも問題はそんな所じゃなく、その後のリーネのやった事……。
「みなさんティータイムですよ。今日はお菓子もいっぱいありますよ~」
「やったぜ、でかしたぞリーネ」
「程ほどにして置けよ、リベリアン」
「なんだよ、お前だって食べる気満々だろうに」
「喧嘩はダメよ。数はあるんだから仲良く分けて食べましょう」
「わっはっは、選び放題だな」
「本当にいっぱいあるナ」
「うう、今日は別腹にも入らないかも……」
「なんとなく、見ただけで胸がいっぱいかも」
「……眠い」
「うう……リーネさん、あなたはもう少しタイミングというものを考えた方がよろしいですわ!」
うにゅぅ、こんなに早くティータイムにされても入んないよぉ。珍しくペリーヌの意見にさんせー。
時間なんて正確に守る事無いのにぃ。リーネのバカ!
目の前には色とりどりのケーキにタルトにプリンにパイ、えとせとらえとせとら……。
あんなに美味しそうなのに食べられそうに無いよ、はぅ。
「お、なんだルッキーニ。食べないのか~?」
「お腹いっぱいで入んないモン」
「そりゃあランチあれだけ食べてればなぁ」
「でもシャーリーもいっぱいお代わりしてたよ。そんなに食べられるのズルイ!」
シャーリーのお皿の上には綺麗な色のお菓子たちが3つものっかってる。
「そりゃあホラ。体の大きさも違うからなぁ」
「ズルイものはズルイのっ! シャーリーのバカっ!」
「ははは、バカはひどいなぁ。でも長く持たないのが多いからこれはっていうのは今のうちに食べた方がいいぞ」
「ウン」
結局ケーキを一つだけ無理矢理詰め込んだけど、お腹が苦しかったせいであんまり美味しく無かったよ。ションボリ。
…………。
そんなわけでスイーツをまともに食べそびれてユウウツな待機時間。
なんかエイラが話しかけてきた。
「おーいルッキーニ、さっきのティータイムは散々だったみたいダナ」
「にゅう、まだ苦しいよ」
「女の子の別腹も役に立たないほどの満腹カ。ま、ルッキーニじゃ仕方ないよな」
「みゅみゅみゅみゅ……次は大丈夫だもん」
アタシが言い返すと、なんだかエイラが顔を近付けてきてヒソヒソ声になる。
「ドウカナー? それよりさ、気付いたかルッキーニ?」
「何が?」
「さっきのみんなの行動ダヨ」
「うにゅ?」
「いいか、パクパク食べてた連中は誰だった?」
「にゅ~……シャーリーに、バルクホルン大尉にミーナ中佐、サカモト少佐……あとリーネかな?」
「ま、わたしも一応控え目には頂いたけどナ」
「ウン、それがどしたの?」
「まだ気付かないのかよー。共通点があるダロ」
「きょうつうてん? んふ~なんだろ」
「決まってるだろ。おっぱいだよ」
「え!? 何でそれがでてくるの?」
ニヤニヤ笑いから急にまじめな表情になって、エイラが答える。
「実はなルッキーニ。女の子の別腹はおっぱいの大きさでその容量が変わるんダヨ」
「えっ! それホントッ!?」
「ホントさ~。その証拠にシャーリーが一番食べてたろ」
「うんうん! いっぱい食べてたよっ」
「ルッキーニが別腹発動で食べられなかったのもそこがちっちゃいからなんダ」
「うじゅ~……すぐ成長するよっ」
「うん、そりゃ分かってるけど、どうせだから大きくするおまじないを教えてやろうと思ったんだ」
「えっ!? ナニナニ~教えてよっエイラ!」
「にひひ、ソレハナー……ごにょごにょ」
そっか! 好きな人に揉んでもらえばいいんだっ!
ってことは、シャーリーは本命だけどこういうのはいっぱいして貰った方がイイよねっ。
ヨシッ!
「エイラ! エイラはいい事教えてくれたから好きっ! だ・か・ら~早く揉んで揉んで~」
「えっ!? わたしがかぁ? 好きな人だぞ好きな人」
「うん、好きだよ~だから揉んで~」
「まぁ、そういう考え方もあるのカ……キョウダケダカンナー」
すかっ……ふに、ふにふに……。
「なんか手の動きがびみょ~」
「ちょ、ちょっと想定よりズレタだけダヨ」
ふにふに、ふにふに。
「ど~かな? オマジナイにはじゅーぶん?」
「ウン、まぁこんなもんだろうナ」
「よーし次っ!」
ソファーでうとうとしているサーニャがいる!
サーニャの夜食は美味しいから好き!
「サーニャサーニャサーニャ~」
「わ、ばか寝てるんだから起こすナヨー」
「ん……」
ひざの上にぴょん。
「ひゃ」
「ね、サーニャのお料理好き~あと歌とかピアノも好きだよっ」
「え……」
至近距離で寝ぼけ眼のまま驚くサーニャ。しかも照れてるのかな?
で、その両手を取ってアタシの胸に。
サーニャは大人しいからこれくらいリードしてあげないとネッ。
「だからホラ、揉んで揉んで~」
「え?え?」
ふに、ふに。
にゅお~真っ赤になってるサーニャカワイイ~。
ほっぺにちゅーしちゃうぞ~。
ちゅ。
「!」
「あああああー何ヤッテンダヨルッキーニ!」
「にゃは~おまじないのお返しだよ~。ア~リガットねっ」
ぴょんと飛びのいてするりと抜けて、今度は誰の所にいこっかな~。
ん~、中佐の部屋だ~。ヨシ、寄ってこう。
コンコンと軽くノックしてから入る。
前にノックせずにはいったら怒られたから失敗はしないよ~。
「はいどうぞ」
「にゃっふ~ねぇミーナ中佐ぁおまじない手伝って~」
「ルッキーニ少尉……おまじない?」
「ウン、アタシねぇ、普段の中佐優しいから大好き! あと歌も好き~」
「あら、ありがとうね」
「だから、おっぱい揉んで~」
「え?」
「前から~? 後ろから~? どっちが揉みやすいかな?」
「ええと、あのねルッキーニ少尉……」
「ホラホラいいから。時間はとらせないから、ハイッ!」
ミーナ中佐意外と押しが弱いなぁ。
ささっと両手を取ってくるっと回ってホイッ。
うしろからわたしの胸に手をふにっと。
「え、あの……ルッキーニ少尉?」
「も~、サーニャと同じで思い切りが悪いなぁ。遠慮せず揉んで揉んで~」
「え、ええ……」
ふに、ふに、ふに、ふにっ。
「こ、こんな感じで……いいのかしら?」
ふにふにふにふに。
「ふしゅる~いいかんじかも~さっすがたいちょー」
「ふふ、お役に立てて光栄だわ」
ばさっ、と何かが落ちる音。
んに?
「ミーナ、お前一体何を……」
「ぇ、あ……ああっ、トゥルーデっ! コレは違うのっ!」
「ふ、不潔だっ! 見損なったぞミーナ!」
大尉だ。シャーリーも大尉だけどシャーリーはシャーリーだからバルクホルン大尉は普段は大尉。
なんか書類落として走り去っちゃった。
中佐に用があったんじゃないのかなぁ?
あ~コレってもしかして!
「ミーナ中佐ぁ、もしかして今の修羅場?」
「ルッキーニ少尉……」
うぁ、ミーナ中佐の笑ってない笑顔だよ。コレは危ないよっ!
「にゅっはぁ!! 怖いモードの中佐はキラーイ!!! ごめんにゃしゃ~い!!」
「あ、こらっ! まちなさ~い!」
走るっ走るっ、はっしっるるるるるぅ!
何とかまいたかぁ、ふぅ。
怖いモードは参るよね、ホント。普段はあんなに優しいのになぁ。
外まで来ちゃったけど、誰かいるかな~?
あ、サカモト少佐が素振りしてる。
「にゃふ~少佐ぁ」
「お、ルッキーニか。お前も訓練をするか?」
「あ~あはは、今は訓練じゃなくてちょっとお願いがあるの」
「お願い?」
「ウン、おまじないのお手伝い」
「ほぅ、呪いか……どういった類のものだ? 内容によっては危険だからな、協力は断らせてもらうぞ」
「う、うん。えとね、おっぱい大きくしたいから、好きな人に揉んで欲しいのっ」
「はぁ?」
「少佐は頼りになるから好きっ! だから揉んで~」
「わっはっはっは! よし来た、そのくらいならお安い御用だ。気の済むまで揉んでやろう」
「わ~い、さっすが少佐~。話わっかる~」
「わっはっは」
ふにふにふにふにふに。
「どうだルッキーニ?」
「もっともっとゴー!」
「わっはっは! よ~し、任せろ」
ふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふに。
「にひひ~、くすぐったいよぉ少佐~」
「あっはっは! コレはやりすぎてしまったか」
「さ、坂本少佐っ……」
んにゅ。ペリーヌ?
「おお、ペリーヌか」
「にゃ~ほ~ぺりぃぬ~にゅははははっ少佐くすぐったい」
「そ、そそそそそそんなっ……」
「どうしたペリーヌ? ああ、そうだペリーヌ、折角だからお前も手伝ってやるといい」
「ルッキーニさんと少佐がそんな関係でしたなんてっ! しかも白昼堂々と……」
「ん? 何を言ってるんだペリーヌ?」
「どしたのペリーヌ?」
「わっ、私は……わたくしはっ! 私は少佐が幸せならそれで身を引きますわ~~~~~~~」
なんか、泣きながら走って行っちゃった。
「行っちゃったね」
「ああ、行ってしまったが、泣いていた様だな……何か悩みがあったのかもしれん。私は少し話しを聞いてやろうと思うので、済まんがここまでだ」
「うん、そだね。少佐アリガトねっ」
「ああ、また呪いが必要になったらいつでも来るがいい。わっはっは」
ん~少佐も行っちゃったし、次はどうしよっかな。
ミーナ中佐にあったら怖いけど……また中に入ってみよっと。
ん? あそこにいるのは……。
「ヨシカッ、リーネッ」
「あ、ルッキーニちゃん」
「どうしたの?」
「オッパーイ」
ぐっと右腕を突き出して叫んでみる。
そしたらヨシカも同じ様に右腕を突き出して、
「オッパーイ」
おおっ流石はヨシカ~、のってくれる~。
「ちょ、ちょっと芳佳ちゃん」
「あ、あはは、つい……」
「ね、ね、二人ともっ、おまじない手伝って~」
「おまじない?」「おまじない?」
二人の声がハモる。仲良しだね~お二人さん。
「ウン、おっぱい大きくするのにっ、好きな人に揉んでもらうのっ。アタシ二人のお料理大好きだから二人も好きっ!」
「え?え?え?」
「うん、いーよ」
「え? あの芳佳ちゃん?」
「よ~しいくよ~」
ふに、ふに、ふに、ふに、ふに。
「……なんか物足りないね」
「あ~っヨシカひど~い! 自分だって残念賞のクセに~」
「わ、折角もんでるのにルッキーニちゃんもひどいよ。そんなこという子にはこうだよっ!」
ふにふにふにふにふにっ!
ふにふにふにふにふにっ!
ふにふにふにふにふにっ!
ふにふにふにふにふにっ!
「うにゃはははっ! ヨシカぁ激しいってばぁ」
「あははははっ。それそれ~」
「あ、あの~……芳佳ちゃん?」
「おっと、ハイ次リーネちゃんの番だね」
正面から揉んでたヨシカがするりと後ろに回りこんでアタシを羽交い絞めっ。
結構とろそうなのに変な所だけ素早いよなぁ、ヨシカ。
それにおっぱいへのこだわりは流石だネッ。
……で、リーネの方は……なんか迷ってる?
「ほらほらリーネちゃん。遠慮せず思いっきりやっちゃっていーよ」
「ヨシカの言うとーりだよっ。遠慮せずいっぱい揉んで~」
「え、いや……でも……」
「普段悪戯されちゃう方なんだから、こういうときくらいはやり返してみないと、ね」
「そうだよ~。こんなチャンスあんまり回ってこないよ~」
「う、うん……じゃあ……」
恐る恐る手を近付けてくるリーネ。
ふにっ。
「ダメだよリーネちゃん。思い切りが足りないよ~」
おお、アタシよりも先にヨシカのダメだしが入ったよ。いつになく気合十分だねっ、ヨシカ。
「ホラ、こんな感じでっ!」
ヨシカがリーネの手の上に自分の手を重ねてうごかす。
ふに、ふに、ふに、ふに、ふに。
「にゅ~……及第点、かなぁ」
「ほらリーネちゃん。もっといい点もらえるように積極的にっ!」
「う、うん! がんばるよっ」
勢いに押されたのかリーネが自分から手を動かし始める。
ふにっ、ふにっ、ふにっ、ふにっ。
「うじゅは~、いい感じだよっリーネっ! アリガト~~」
「お、お役に立てれば、うれしいよ」
「こういう事ならお安い御用だから、いつでも来てね~」
「ウンウン。また何かあったら頼むねっ。じゃっ」
なんとなく二人が変な雰囲気になってた気がするけどキニシナ~イッ!
さ~てとあとは~……おっ。
「ハルトマン中尉~」
「ん? やー、ルッキーニ」
廊下でハルトマン中尉に遭遇~。
よ~し、おねがいしちゃおう。
「ハルトマン中尉は怖い人から匿ってくれるから好き~」
「ははは、それほどでもないよ~」
「だからおまじない手伝って~」
「おまじない?」
「うにゅ、好きな人におっぱい揉んで貰って、おっきくするのっ」
「お~でもコレから成長するから余裕だったんじゃないのか~?」
「すぐにおっきくしないとイロイロ損をすることに気付いたのっ」
「よし、そういう事ならこの黒いチューリップにお任せあれ!」
「ハルトマン中尉も話わっかる~」
「そうだなぁ、わたしも損をするのはイヤだから、折角だからおっきくしよっかな」
「お~、じゃぁあ揉みっこっ!」
「うんっ」
向かい合って、せ~のっ! で……。
ふにふにふにふに。
ふにふにふにふに。
ふにふにふにふに。
ふにふにふにふに。
「ふふちょっとくすぐったいね」
「でもなんかいい感じだよっ」
「は、はるとまん……まさかお前も……」
を? 大尉だ……ってミーナ中佐は~キョロキョロ、うん、いないねっ。
「トゥルーデっ、ルッキーニを手伝ってあげてよ」
「な……にっ……手伝う、だと?」
「ウンッ、おまじない手伝って~」
「できれば後でわたしの方もしてほしいかな……」
なんか状況わかってなさそうな大尉を見ながらハルトマン中尉が耳元でヒソヒソ。
「トゥルーデ相手には、『おねがいお姉ちゃん』って言ってみるとイイよ」
「お~、そうなんだ~」
「な、何を密談している?」
「お願いお姉ちゃん。わたしのおっぱい揉んで~」
「なっ!?」
わ、なんか怖い顔してからワナワナして頭抱えて考え込んで壁に手をついてブツブツ言って納得して手を打って……ってリピートしてる。
なんかみててオモシロイよ。
「ね、面白いでしょ」
「うんっ、大尉チョーオモシロイっ!」
「フランチェスカ・ルッキーニ!」
「にゃははいっ!」
大尉ってばハルトマン中尉とヒソヒソしてたらいきなり向き直ってフルネーム呼ぶんだもん、驚いたよ……。
「いや、フランカと呼ばせてもらおう。どうやら私はお前の事を誤解していたようだな」
にゅオオオッ! なんかいつになく優しい表情だよっ!
手を伸ばして私の頭を撫でてくれるし~。
えへへ、気持ちいいな。
「さぁ、わたしの事を実の姉と思ってくれて構わない……いや、是非実の姉と思ってくれ。そして甘えてくれフランカ」
「ウンッ、お姉ちゃん、だ~いすきっ」
「ああ、私も好きだぞ、フランカ」
「でね、お姉ちゃん。おまじないでね、おっぱい揉んで欲しいの」
「ああ、お安い御用だフランカ。私の手が動かなくなるまで揉んでやろう」
「にゃは~そんなに揉んだらきっとやりすぎになっちゃうよ~」
「そ、そうか?」
な~んて甘えてたらハルトマン中尉が口で「さささささっ」とか言いながら廊下の曲がり角の所に移動するのが見えたけど、何やってんだろ?
「よ、よし……では後ろから、こうして……いいか? フランカ?」
「いつでもドゾー」
ふにふに、さわさわ、ふにふに、さわさわ。
「ふにゅにゃはっ、ちょとくすぐったいってばぁ、お姉ちゃん」
「す、すまん。これでどうだ?」
ふにふに、すりすり、ふにふに、すりすり。
「うじゅ~なんかお姉ちゃん触り方が変かも~」
「そ、そうか……すまん」
「オイッ!! 堅物ッ!!!」
あ、廊下の向こうにシャーリーだ。
この後本命のシャーリー探そうと思ってたからなーいすたいみんぐぅ。
やっぱりシャーリーとアタシは運命の赤い糸で結ばれてるね~。
デモなんか怖い顔してるよ。
「お前ッ! こんなところでアタシのルッキーニになんて事してやがるッ!!!」
「あっ、リ、リベリアンこれはっ……」
「問答無用ッ!!!」
おおおっ! シャーリーが走りながら魔法発動だよっ! って……。
「待っ……」
「でええええええええええええいっ!!!!!!!!!!」
ボグシャー!
すご~い。アタシの目にも見えなかったよ……。一瞬で20mくらい詰めたよね。
で、お姉ちゃんな大尉の顔面にグーがクリーンヒットォ!
シャーリーカッコイイ!! でもお姉ちゃん大尉がちょっと可哀想かなぁ。
「わわわっトゥルーデ!」
あ、ハルトマン中尉がいるから大丈夫か。
「ルッキーニ。大丈夫だったか?」
「うん、アタシは平気だよ~」
シャーリーが私を胸に抱きながら声をかけてくれる。
やっぱりシャーリーのおっぱいが一番いいなぁ。むにゅむにゅ。
「えっとね、シャーリー。好きな人におっぱい揉んで貰うとおっきくなるって聞いてね、皆から揉んでもらってたの~」
「え……みんなからって……あたしは……な、何であたしの所に来てくれなかったんだよ」
「シャーリーは一番好きだから、一番最後に揉んで貰おうと思ってたんだ」
「あ、あはは……何だそういう事かぁ。だったらなルッキーニ、今度からそういう時は一番最初と一番最後にあたしんところに来ればいいと思うぞ」
「お~、それもそだったね、うん。今度からはそうするよっ。ね、じゃあじゃあ早速揉んで~」
「よしよしまかせとけ……こんな感じでいいか~?」
ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに。
「こんな感じでいいかぁ? ルッキーニ?」
「ウンッ。お姉ちゃんよりも上手だよっ」
ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに。
「お姉ちゃん? なんだそりゃ」
「バルクホルン大尉の事だよ~。そう言うと喜ぶの」
ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに。
「ふ~ん……って、もしかしてっ! バルクホルンの奴にもおまじない頼んでたのか?」
ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに、ふに。
「ああそうだよリベリアン……」
あ、お姉ちゃん復活。
「お、おぉ~うバルクホルン大尉殿。どうしたんだ~? 顔なんか腫らしちゃって~。お、まさか浮気でもしてハルトマンにでも叩かれたのかぁ?」
ふに……、ふに……、ふに……、ふに……、ふに……、ふに……、ふに……、ふに……。
「はっはっはっ……面白い事言うなぁシャーロット・イエーガー大尉。因みにコレはな……」
ふにゅあああ、なんかビリビリと空気が震えてるよっ!?
うぁ……ハルトマン中尉のあんなに引いてる顔肝油以来じゃん……これってもしかして、相当ヤヴァーイ?
ふにっ……プルプル、 ふにっ……プルプル、ふにっ……プルプル、ふにっ……プルプル。
「バーベキュー用に用意したリベリオン産の牛が暴れたんだよ」
「お、おおおっ! ババババーベキューかっ……そそ、そいつは楽しそうじゃないかっ」
頬をさすりながらお姉ちゃん大尉が近づいてくる。
「ああ、さぞかし楽しいだろうな……特に、牛を解体する辺りなんて最高に盛り上がる」
プルプル、プルプル、プルプル、プルプル。
わわわわわわわわっ、なんかほんとやばそうだよっ! 指をばきばき鳴らしてるよっ!
「当然付き合ってくれるよなぁ、牛の解体。お前はリベリオン式バーベキュー大好きだもんなぁ」
「はっはっは……あたしは仕上げとか無けりゃいけないストライカーのセッティングあるんでまた今度な、ルッキーニ……じゃっ」
私の背中から離れて脱兎の如く走り出すシャーリー。おお、アタシなんか面白いこと言ってるカモ。
「まてぇいっ!!!!」
大尉も行っちゃった。
「行っちゃったねぇ」
「うん、行っちゃった」
「まぁ、二人なら大丈夫だよなぁ……タブン」
「ウン、タブン」
「ルッキーニ」
「なぁに? 中尉」
「おっぱい、おっきくなるといいねっ」
「ウンッ!」
次の身体測定が楽しみ楽しみ~、にゃは☆
――エピローグみたいなもの――
ルッキーニが待機室でうとうとしてたら、なんかペリーヌがきた。
妙にニコニコしてナ。
「ルッキーニさん」
「うにゅ?」
「少佐から事情は聞きましたわっ」
「にゅにゅ~」
「おまじないの為に、好きな人に……その、胸部を揉んで貰っているのでしょう」
「にゃ~」
「不肖この私も、ルッキーニさんのおまじないに協力させて頂きますわぁ」
「うじゅ~」
「さぁ、お立ちになって」
「もういいよ、ソレ」
「へっ!?」
「ふわぁ……飽きたし、ペリーヌはなんかありがたみが無いし」
「ななななんですってぇ」
「それにさぁ、好きな人だよ」
「え、ええそうですとも、皆様から愛されるこの私ならば適任かと……」
「ふにゅう、ぺたんな胸に手を当ててよく考えろ~」
「なっ!? ソレはどういう意味ですのっ!?」
「ふにゃ~おやすに~zzz……」
「えっ、ちょっ、ルッキーニさん! ルッキーニさんっ!」
「うるさいにょ~」
「う、ううっひどいですわっ! 折角っ! 折角っ! もう知りませんわ~~~~~」
あ~泣きながら去ってったヨ。おこちゃまは残酷ダヨナァ。
まぁ、順当ではあるけどナ。
でもあれはいい偶然だった。
宮藤は準備中に公然とつまみ食いで、ハルトマン中尉はこっそりとつまみ食い。
そのお陰で普段食べそうな二人が食べなかったし、ペリーヌはよくわかんない貴族の誇りにサーニャは眠かったからナ。
逆におっきい組の方はリーネとミーナ中佐は予め知ってたし、少佐とシャーリーとバルクホルンは食べるキャラだし。
われながらうまく填まったヨナ。
うん、全部楽しませてもらったから、次はどんなネタ吹き込むカナー。
コレだか悪戯はヤメラレナイナ、ニヒヒ。