ミーナさん崩壊シリーズ「貴女と私のクリスマス」
「ジングルベール、ジングルベール、鈴が鳴る~♪」
「なんだ、やけにご機嫌だな、ミーナ」
「だって美緒!明日はハッピークリスマスよ!
恋人同士のクリスマス!貴女と私の燃え上がる性夜よ!!」
「浮かれてるところ申し訳ないが、聖夜の漢字が違う、と突っ込んでみる。
それに12月24日はルッキーニの誕生日でもある。忘れたとは言わせない」
「もちろんよ、美緒。
さすがにみんなの誕生日は忘れないわ。私は501部隊の隊長よ」
「良かった。少し安心したよ。
最近のお前は隊長らしさが微塵も無かったからな」
「でも、ルッキーニさんはシャーリーさんとよろしくヤるんでしょうね」
「……前言撤回……感心して損したよ…
そんなゲスい事を堂々と口走るな。しかしよろしくやるって古いなおい」
「そこで今日はクリスマスについて考えましょう」
「いつにも増して強引だな…
そうだな、やはりクリスマスというのは、ロマンチックな印象があるな」
「そうなのよね。雪なんか降ってたらホワイトクリスマスってね」
「さっきの話じゃないが、こんな日に誕生日のルッキーニは幸せだな」
「そうね。みんなに祝って貰ったあとに、シャーリーさんと二人きりのクリスマスパーティー……!!
あああ、いろんなモノが漲るわねえ!!」
「…なんかお前の今日のテンション、本当にいつにも増してとても気持ち悪いな。
……何か悪いもんでも食ったのか?」
「酷い!酷いわ美緒!
でも貴女のその辛辣過ぎるツッコミでさえ快感になってる私が怖いわ!ああ怖い!」
「しかしクリスマスというのは何故か、クリスマスよりイヴの方が盛り上がるよな」
「やっぱり無視なのね。
でもその無視の仕方嫌いじゃないわ!!」
「…いいから話を進めろ。
お前からクリスマスの話を振った以上は自分で片付けろ」
「そうなのよね。やっぱりイヴの方が恋人同士の盛り上がり方が尋常じゃないのね!萌えるわ!
白い恋ね!二人だけの白い恋!聖夜に結ばれる二人!ああっ最高ねぇ!アツいわね!アツ過ぎるわね!ねぇ美緒!」
「……そうだな(ああもう鬱陶しいな…)……」
「あら、今鬱陶しいって思ったわね」
「お前はESP《エスパー》か!
お前とうとうそんな領域に達したのか!ある意味尊敬に値するよ」
「鬱陶しくて結構!ESPでも結構!
私は貴女の心を透視したいわ!
絶対可憐!だから負けないわ!」
「そうか。まあ頑張れ。
なら能力開発の組織にでも行って2~3年は戻って来ないでくれ」
「…さて、美緒。私達はどうロマンティックに過ごそうかしら」
「どうって、どういう事だ」
「イヤね、クリスマス・イヴ及びクリスマスの過ごし方に決まってるじゃない!
だって恋人同士の夜なのよ?」
「ハハハ、面白いギャグだなあ。
私はお前とは恋人同士じゃないから一人で過ごすよ」
「もう、美緒のいけず!
美緒のアンポンタン!」
「しかし、プレゼントくらいは用意してある。まあ折角のクリスマスだからな」
「プレゼントって何かしら?
……ハッ!まさか美緒!あな「言っとくが私じゃないぞ」
「あらまあ的確で素早いツッコミ!!」
「まあ、明日まで待っておけ」
「もう、美緒ったら焦らすのね!
この鬼畜!焦らし上手!!変態!!!」
「…まさかプレゼントごときで鬼畜呼ばわりされるとは思わなかったよ…
…それにお前に変態呼ばわりだけはされたくないな…」
―――――――――――――――――――
美緒の部屋
「…こんな指輪なんか渡したら、勘違いされてしまうか…?
ミーナの事だからきっと…」
『美緒…!これってまさか…!
結婚っ!?結婚なの!?そうなのね!?
美緒からのプロポーズ、喜んで受けるわ!
まさに美緒は私の婿って感じ?私は美緒の嫁って感じ?私は勝ち組って感じ?
やったわ!みんなやったわ!私幸せになります!ミーナさん大・勝・利・よ!!
さあ美緒、今すぐ挙式を挙げてハネムーンよ!行き先はそう!貴女の遥かな故郷・扶桑よ!!
決定!!決定はもう覆らないの!!愛し合う二人は無敵なの!!!!
さあ、二人の夢の世界はこの白銀の夜から始まるのよ!!
行きましょう美緒!私達の楽園へ!!』
「………ハハハ、まあこうなる事覚悟の上だな……
……さて、今年はどんなクリスマスイヴになる事やら……」