無題


休暇を貰った
しかもサーニャとセットでだ
基本的に休みはあまり無いし、有ったとしてもサーニャと被ることはほとんど無い。
私が休みの時はサーニャと基地で一緒に待機して、サーニャが休みの時も大抵私と基地にいる。
別に二人で居られるからそれでも構わないのだが、たまには二人で出かけてみたい気持ちも有る。
その事を口に出して言ったわけでは無いのだが、隊のみんなは気づいていたらしく
二人でデートしてこいと言われ休暇を貰った
普段頑張ってるご褒美らしい
ホントに良い仲間達だと思う

 ◇ 

さて町に来たわけだが特に目的が有るわけでも無く
二人でブラブラ歩きウィンドウショッピングをして面白そうな店があれば入ったりした。
特に計画を立てず二人で歩くだけでも楽しいものだ

「・・・ねぇエイラここ入ろ」
「ここは・・アクセサリーショップかぁ」

普段あまり貴金属は二人とも身につけないし戦闘の邪魔になる
ただまぁこういう時じゃないと入る機会も無いだろうし入ってみるか

「よし入ってみるか」
「うん」

店内は明るめの雰囲気でガラスケースの中のネックレスや指輪が輝いていた

「へぇー綺麗なもんだな」
「そうだね」

二人でケースの中の物を見てこれは似合うんじゃ無いか?とか話しながら見ていたら

「なにかお探しですか?」

店員に話しかけられた
別にただの冷やかしなんだけどなぁ
素直に冷やかしと言うわけにもいかず答えに困っていると

「ネックレスをちょっと見てみようと思って」

答えに迷っている私に変わってサーニャが答えた
あぁネックレス買うためにここに入ったのか

「ご自分用ですか?」
「いえ彼女にです」
「サーニャ!?」
「プレゼントしてあげる」

プレゼント!?
ビックリする私をよそにサーニャは店員と話を進めて行き、私はすっかり置いてけぼりだった。
サーニャはネックレスのコーナーでケースの中の物を真剣に見つめていた

「・・・・・すいませんこれ出してください」
「えっこちらの商品ですか!?」



店員が驚いていた
そりゃどう見ても少女の買える額じゃ無いからだ
ただまぁ私達はウィッチだから割と給料は良い
しかもサーニャは中尉だ
私よりも高給
・・・ちょっと悲しくなった
 
「お客様失礼ですがご予算は?」
「・・・・・」

サーニャは鞄から分厚い封筒を取り出した
おいおい危ないなぁ
盗まれたらどうするんだよ

「・・・とりあえずこれだけです」

たぶん相場が分からないから給料一ヶ月分くらい持ってきたんだろうけど
どうみても持って来すぎだ

「・・・失礼しましたこちらの商品でよろしいですか?」
「はい」
「それでは包装をしますので・・・」

そう言って店員は奥に入っていた

「サーニャなんでプレゼ――」
「お礼」

かぶせるように言われてしまった

「お礼って言ったて高過ぎだろ・・・・」
「・・・・私はあんまり欲しい物は無いけど、使う時には使う。それがエイラへのプレゼントなんだから高いかどうかは関係無い」
「サーニャ・・・」
「それに今日の記念も込めてね?」

そう言って笑うサーニャの行為をむげに断るのもなんだから悪い気がして
素直にお礼を言った

「ありがとな」
「うん」

 ◇ 

「ありがとうございました」

店員の声を背中に受けながら店を出た
たぶん不審を抱いてるだろうナァ


「そろそろお昼だしなにか食べるか?」
「うん」

しかし店と言っても料理がなぁ
まずいとは言わないが好きじゃ無い
サーニャもたぶん同じ気持ちだろう
うーんと考えてると声を掛けられた

「ねぇあなたち少し良いかしら?」
「えっ?」

振り返ると若いお姉さんが居た

「後ろ姿で声を掛けたけど予想以上に二人とも可愛いわね」
「・・・どうも」

なんだこの人?
すこし警戒心を抱きながらサーニャを背中に隠す

「そんなに警戒しないでね?」

にこやかに笑顔を向けてくるが怪しい

「なにか用か?」
「えっーと二人とも今時間有る?」
「ナイ」
「即答!」

当たり前だ貴重な時間をこんな奴に割けるか

「そんなに警戒しないで話しだけでも聞いて?ね?私こういう者なんだけど」

そう言って名刺を出す
そこには聞いた事もない名前の会社だった

「知らない」
「えー知らないの!うちの会社の雑誌有名なのに」
「雑誌?」

面倒なのに絡まれた

「そっファッション雑誌よ」
「ふーん」
「でもねぇ今月出す号のメインのモデルの子がまだ決まって無くて・・・どう貴女たち出てみない?」
「ヤダ」
「えー雑誌に乗れるのよ!?普通の子なら雑誌とかに載りたいでしょ?」
「別に」

雑誌とかにはスオムス時代に載ったことは何度か有るし

「そんなーお願い!?今日中に撮らなきゃ発刊できないのよ!」
「えー」

ホント面倒なのに絡まれたなぁ


「バイト代も出すから!ねっ?お願いします!」

最初とは随分違って下手に出てきたなぁ
それに別にお金はいらない
ただこの人があまりにも騒ぐ者だから周囲の目線が痛い・・・

「・・・ねぇエイラ」
「ん?」
「困ってるみたいだよ?」
「えぇー」

つまり断らずモデルをしろと?

「サーニャは良いのかよー恥ずかしいだろ?」
「・・うん・・・でも困ってるし。それにエイラと一緒だから・・・」

恥ずかしそうに言うサーニャは反則的に可愛くて
はぁこの子はなんて私を落とすのが上手いんだろ?


「しょうがないなー。時間ないから速くしろよ」
「えっ!引き受けてくれるの!ありがと-!」

さっきの深刻さは何処吹く風ですぐ元気になった
・・・やっぱ止めてとけば良かった


 ◇ 

という事で連れて来られた建物

「ここで撮るのか?」
「違うわよ撮るのは外。ここは衣装合わせとメイクする所」
「ふーん」
「じゃっあなたはこっち。彼女は向こうね」
「えっ!別々なのかよ!」
「狭いから同じ部屋でなんか無理なのよ」
「うぅー」
「・・・エイラ私は大丈夫だから」
「でもなー」
「エイラ」
「分かったよーでもなんか有ったら言うんだぞ?」
「うん」

そう言ってサーニャは向こうの部屋に入った。
私も部屋に入り椅子に座らされて髪をいじられ始めた


「随分仲が良いのね?」
「まぁな」
「私貴女たちみたいに仲が良い二人なんて見たことないわよ」
「そうか?」
「そうよ。ねぇ知り合ってどれくらいなの?」
「んー半年も経ってない気がする」
「えっそんなに短いの?」
「別に仲良くなるのに時間は関係ないだろ」
「そっかーでも彼女可愛いわね。守ってあげたくなるタイプね」
「サーニャが可愛いのは当たり前ダロ」
「ふふっ随分入れ込んでるのね。」
「そんなんじゃねーよ」
「そんなに照れなくてもいいじゃない」

そういえばサーニャと仲良くなるのは時間がかからなかった
ふとした切っ掛けで話すようになって、それから自然と二人でいるようになった
多分お互いに相性が良かったんだと思う
私は誰とでも隔てなく仲良くなれるタイプでは無いし、サーニャもそうだ
でもなぜかサーニャとは息があった
サーニャなら私のパーソナルスペースに入ってきても嫌な気がしない
むしろ側にいてくれたほうが安心する


「あなた髪綺麗ねー」
「いきなりなんだよ」
「ストレートもいいけど、髪あげてみましょうか」

すいすいと慣れた手つきで髪をまとめていく

「前髪もわけてっと」

いつもは髪を括るのがめんどくさいから
髪なんか括らないからなんだか不思議な感覚だった

「でこれが今回着て貰う服よ」

持ってきたのは鮮やかな服
普段私が着ないようなおしゃれな服だった

「さっ着て着て」

急かされるままに着てみた

「うん!私の見立て通りね。まさかここまで似合うとは思わなかったわ」
「そうかー?」

確かに何時もとは雰囲気が違う私がそこに居た
基本的に制服だし私服と言ってもパーカーや楽な服装が多い
だからこんなオシャレをするのは初めてだった

「後は薄くお化粧してっと」


そういえば化粧なんてしたことないな
まぁ今までの生活せする必要な無かったし
・・・たまにはこういう事をするのもいいかな

「さっ完成!あなた色が白いから服が映えるわね」
「そうか?」
「ええ!どううちの専属になる?」
「勘弁してくれ」

こういう事は今日だけだ
 

 ◇ 


サーニャはもう少し時間が要るらしいので
私はコーヒーでも飲みながらゆっくりしていた

「ふー」

サーニャとのデートがまさかこんな事になるなんて・・・・・・・・・・

「ごめんねーお待たせ」

さっきの人が出てきた
私の着替えが終わった後、サーニャのほうを手伝いに行っていたのだ。

「いやー彼女、サーニャちゃん?いいわねー繊細で」
「サーニャに変なことしていだろうな?」
「そんなに睨まなくても大丈夫よ。ほらこっち来て」

そう言って恥ずかしそうに来たサーニャの服は
いつもの黒と白のモノトーン調の服ではなく赤を基調とした優しい色
それがサーニャをいっそう引き立てていた

「・・・どうかな?」

恥ずかしそうに尋ねてくるサーニャにすぐにすぐに答えられないくらい
見惚れていた

「エイラ?」
「あっああ凄く似合ってるぞ、いつも以上に可愛く見えるぞ」

焦って恥ずかしいセリフを言ってしまった気もするけど、今は気にならなかった
私の言葉に恥ずかしそうにうつむくサーニャも、またいつもの何倍も可愛く見えた

「エイラも髪型すこし変えるだけですごく大人っぽくなるね、最初誰だか分からなかったよ」
「んーそうか?」
「うんすごく美人に見える、ホントのモデルさんみたい」
「さっサーニャ」
「ねぇさっき買ったの付けてみて?」
「んああっこれか」

さっきサーニャにプレゼントされた物を出す
シンプルだけど繊細な模様が刻まれて
光を反射して金色に輝いていた



「どうだ?」
「うんよく似合ってるよ」
「そりゃサーニャが選んでくれたからな」
「ふふっありがと」

嬉しそうに言うサーニャと、いつもと違う服を着てる姿を見れただけでもこの仕事を受けて良かったと思う。

「いやーなんか見てるこっちも恥ずかしくなっちゃった」
「なっ!」

しまった他の人の事を忘れてた

「二人とも予想以上に似合ってるわね」
「・・・どうも」
「さて、ささっと撮ってしまいましょうか」


 ◇ 

と言うことで連れて来られた近くの公園

「でポーズとかどうすればいいんだ?」
「そうねーあまりポーズ指示しても、変になっちゃいそうだから二人で歩く姿を撮ることにするわ。この公園を適当に歩いてくれる?」
「そんなんでいいのかよ」
「貴女たちの雰囲気から落ち着いた感じのほうが似合ってると思って」
「ふーん」
「じゃっよろしくね~。あっ手でも繋いでくれるとより仲が良さそうに見えるから助かるわ」

よろしくと言われても、結局は歩くだけだ。
そんなに固くならず、何時ものように散歩すればいい

「んじゃ適当に散歩するか」
「うん」

そう言ってサーニャは私の手を握るのではなく
腕を抱えるようにしてきた

「さーっ」
「ほら行こ?」

腕を引っ張られるように歩き出し
私の抗議は無視されたしまった
横を見るとサーニャは恥ずかしそうに赤くなっていた
・・・恥ずかしいならしなければいいのに
まぁ私も悪い気はしなかった

「・・・・」
「・・・・」


お互い特に話すこともなく歩いた
会話は無くても私達は幸せだった
たまに同じタイミングで横を見て目が合ってそれがなんだか面白くついつい笑ってしまったり
途中少し寒そうなサーニャの首元に私の衣装のマフラーを巻いてあげて
そのおかげで余計距離が縮まって
サーニャがさらにくっついてきて
お互い歩きづらかったけど、そんなの気にならないくらい幸せな時間だった
私達はすっかりモデルの事を忘れたデートを楽しんでいた

 ◇ 

「はいお疲れー」
「あっ」

声がかかり
ふと我に返った
とたんに恥ずかしくなった
よくよく思い出せば私達は随分大胆な事をしてたんじゃないか?
私もサーニャもすっかりモデルのバイトの事を忘れていた
あんなにくっつてたら主役の服がよく見えなかったんじゃないか?

「貴女たちホントに仲良いわね?なんだか見てたら癒されたわ」
「・・ごめんなさい」
「なんで謝ってるの?それにしてもいい絵が撮れたわ」
「ホントに?」
「いやーなんか初々しいんだけど、お互いもう心が近いというか、見てる方にも伝わってきたわ」
「はぁ」

なんだから随分恥ずかしい事を言われてる気がする

「いやーこの仕事やってて一番かも!もうおまけでバイト代とは別でその服はあげちゃうわ!」
「いいのか?」
「いいも何も私からの感謝のしるしよ」

くれるんなら貰おう
私はともかくサーニャにはこういう服も持たせてたい

「仲の良い友達どうしの写真をとるつもりが、なんだか恋人どうしの写真のなっちゃたけど、むしろ良かったわ」

うっそんなふうに見えたのか
さすがにくっつきすぎたか・・・
サーニャもその自覚があったらしく赤くなっていた

「これは先頭に特集で載せるわ」
「えっー!」
「発売したら送るから」
「ん?なら住所を・・・・」
「別に必要ないわよ、貴女たちウィッチでしょ?」
「えっ!なんで知ってるんだよ!?」
「あらら、自覚なかったのか、ふふっなんで分かったかは雑誌を見たら分かるわ」
「なんだよそれ」

私達はお互いに顔を見合わせてみたがさっぱり分からなかった


 ◇ 


バイト代も貰った時には、そろそろいい時間になっていたので、帰ることにした
せっかく髪もセットしてもらったんだし着替えるのも面倒なのでこのままで帰ることにした
帰りのバスで運良く二人並んで席に座れた

「なんだか慌ただしい一日だったな」
「そうだね・・・でも楽しかったよ」
「疲れてないか?」
「・・・大丈夫」
「でも眠そうだな、眠くなったら言うんだぞ?」
「・・・うん」

それからたわいもない話をしばらくしていが
走り出して少ししたらサーニャは眠たそうだった。

「・・眠い」
「ん了解、私は起きてるから寝てて良いぞ」
「うん・・・ありがと」

そう言ってこてりと私の型に頭を乗せてきた

「サーニャ・・」
「エイラ・・・・写真・・・楽しみだね」

そう言った後すぐにサーニャは寝てしまった
なんだか折角のデートを最初は邪魔されたと思ったけど
終わってみればなかなかいいデートだったと思う
普段は出来ない体験も出来ないこともしたし
服も貰えた
それにサーニャが楽しんでくれたことが今日一番の収穫だったと思う。

基地まであと20分程度
その間に私は今日の出来事を頭に思い浮かべながら彼女の手を握った

 ◇ 

なんとか晩ご飯までには戻ってこれた
戻って来るなりさすがにみんなビックリしたようすだった
なにせ朝とはまったく別の服装で帰ってきたんだから


「うわーエイラさん綺麗!、サーニャちゃん可愛い!」
「どうしたんですかこの服?」
「いやさぁ」

今日の出来事を話す
なりゆきでモデルをしたことや、服を貰ったことなど

「へーそんな事があったんですか」
「でもエイラもサーニャもよく似合ってるじゃないか」
「ほんとほんとーいいなぁ私もオシャレしたーい」

隊のみんなから褒められ
なんだか恥ずかしい
あまり褒められるのは慣れたにからだ

「わっ私達着替えてくるから!」

そう言ってサーニャの手を引き自室へと行く
もう今日はこれ以上恥ずかしい思いをするのはゴメンだ
後ろから'逃げた’だのなんだの言われたが、無視した。

自室へとサーニャの手を引いて歩いているとサーニャが口を開いた

「ねぇエイラ?」
「ん?なんだ」
「今日のエイラはすごく綺麗でいつもとは別人みただったよ」
「サーニャだって・・・・」
「ありがと・・・・でも私エイラのその姿見た時私はまだ全然エイラの事を知らないんだなぁと思っちゃった」
「そんなこと・・」
「・・・私が知らないエイラがまだまだいて、だから私はもっともっとエイラの事を知りたいと思ったよ」
「サーニャ・・・」
「だからこれからもっとエイラの事を教えてね?」

そう言って微笑む彼女は今日一番の笑顔だった


 ◇ 


数日後
基地に私とサーニャ当てに例の雑誌が届いた

「普通のファッション系の雑誌ぽいなぁ」
「あっ!届いたんだ見せて見せて-!」
「あっコラ!私だってまだ見てなんだぞ!」

見ようとするルッキーニを押さえていると
他の隊員たちも集まってきた

「おっ来たの速く見ようよ」
「楽しみですね、二人がどんなふうに映ってるか」

ホントは部屋でサーニャと二人こっそり見るつもりが
ルッキーニが騒いだせいでばれた

「うー見たっておもしろもんじゃないぞ?」
「いいから速く速くー」

急かす声を背にページを捲る

「あっ」

探すまでもなく直ぐに見つかった
ページを見開きで使った大きな写真


「ふふっ、綺麗に取れてるじゃない」
「うわー二人とも可愛いですねー」

そこには照れながらも私の腕に抱きつくサーニャと
頬を掻きながらもまんざらでもなさそうな顔をしてる私が乗っていた
しかも二人とも尻尾と耳が出てる
・・・いつのまに
たぶん無意識のうちに出たのだろう
だからあの記者ウィッチだと分かったのか
・・・言えよな

「うわ見てよトゥルーデ一つのマフラーを二人で巻くなんて」
「・・・まぁ仲が良くていいんじゃないか」

たしかにこんなマフラーを二人で巻いたりしていた写真がメインで良いのかな?
ふと見ると記事には大きく
今年町で見かけた一番のカップルと書かれていた

「なっ!」
「うわーよかっねエイラとサーニャもうこの辺りの地域では公認だよ?」

ハルトマン中尉がニヤニヤしながら教えてくれた
この雑誌は結構広い地域で発刊されるらしい
つまりそれだけこの記事が人の目に付くことがあるということだ。
しかも私とサーニャはウィッチという事もあって割と名が知られてる
それにもし渡り渡ってスオムスの仲間にでも見られたりしたら・・・・

「いっ今すぐ発売中止を・・・」
「無駄だってもう売り出してるんだから」

そんな・・・もう町を歩けない

「よかったじゃんこれで気兼ねなく二人は腕を組んで町を歩けるよ」
「できるかー!」
「そんな照るなよー」

ふとサーニャを見ると私達のページに書かれてる文書を真剣に読んでいた
しかも恥ずかしいそうに
・・・・なんとなく書いてあることは想像できる
あぁますます外に出られ無くなってしまった・・・

他の隊員もいつのまにか雑誌を読んで頬を赤らめていた

「――私達をそんな目でミルナー!!」

とにかく今の私は叫ぶことしかできなかった。

 ◇ 

後日談というか次の日の事
どうもあの特集がかなり好評だったらしく
またモデルをしてくれないかという申し出があった
もちろん断ったが
あの記者は絶対諦めないという不吉な言葉を残していった帰っていた。
・・・ほんと勘弁してくれ

さらに恐れていたことが起こった
私の事を知っていた人が勝手にスオムスに雑誌を送ったらしい
数日後に届いたエル姉の手紙には今度帰る時にはサーニャを連れてくる事と書かれていた。
だからこの事が501解散後のサーニャの転属に関与してたのかは今でも謎だし、
スオムスに連れて帰って来た時に部隊の仲間全員に冷やかされたのはまた別のお話。

おわり


コメントを書く・見る

戻る

ストライクウィッチーズ 百合SSまとめ