わんぱくガッティーノ:第二話『別れのとき』
あらすじ:(例の音楽でw、c/v郷田ほづみ)
1943年4月、フランチェスカ・ルッキーニ少尉11歳がブリタニア転属を命じられた。
ロマーニャ空軍に入隊してから1年余りでエースへと成長した彼女は最前線へと派遣─
軍司令部執務室長ジュゼッピーナ・チュインニ特務中尉は感慨深げにルッキーニの成長を思い返し、
彼女自身の現役最後になるであろう命令を部下に発令するのであった。──
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「フランチェスカ・ルッキーニ少尉、入りまーす♪」
そう言っていつもの無邪気な笑顔で執務室へと飛び込んできた少女は、自分がなぜここに呼ばれたのか知らされていない。
「もう少しかかるからそこで待ってて」ソファに座らされ、退屈な静寂の時間がしばらく続く…
「お待たせしたわね、こっちへいらっしゃい」ジュゼッピーナが少女を机の正面に立たせ、敬礼ののちに命令書類を読み上げた。
【フランチェスカ・ルッキーニ少尉、1943年4月10日付でブリタニア王国連合軍第501統合戦闘航空団への転属を命ずる。】
(ブリタニア…第501…なんだっけ?転属?4月10日って…4日後!?)敬礼をしつつなんのことだか理解しかねるといった表情の少女に上官は話を続ける。
「おめでとうルッキーニ少尉、あなたはロマーニャ空軍を代表してガリア戦線最前線への派遣が決定したのよ」
「ガリア…そこはネウロイがいっぱいいるの?やっつけなきゃいけないんだよね?」 「そうよ、あなたの力が必要なのよ」
「それじゃもうジュッピーともみんなともお別れなの?もう会えないの?」 「そうよ、これからは向こうの新しい仲間と頑張らなきゃいけないのよ」
(ムコウノ、ナカマ…怖い人じゃなきゃいいんだけどな…)
ジュゼッピーナは最後まで上官らしく振舞おうとするが。お互いの瞳にはすでに涙が浮かぶ…
「ばかね…なに泣いてんのよ、永遠にお別れってわけでもないのよ」 「ないてないもん!目にごみがはいっただけだもん!
それに中尉もウルウルだよ」
「私もゴミが入ったのよ!ったく、最後までナマイキねぇ…」 「えへへ…たまには手紙、書くね。いいでしょ?」
「そうね…6月までは私もここにいるけど、それから先は多分軍を辞めて士官学校の教官にでもなるわよ」
「え?なんで軍隊やめるの?続けたらいいのに…」
少女の質問にジュゼッピーナはしばらく考え、言葉を接いだ。
「ウィッチっていうのはね、大人になったら魔力がなくなってしまうからもう空を飛べなくなるのよ…もし飛べてもシールドが機能しないから
ネウロイに撃たれたら攻撃を防げなくて死んじゃう…私はもうそろそろ現役引退ってわけよ。
それにもしウィッチじゃなくなっても軍隊には今ここでやってる地上勤務っていう道もあるんだけど、それだと自分が飛べないのに他の人が飛ぶのを見るのが辛くなるから却下」
「そうなんだ…」 「そうよ、私は同時に二つのものを失うのよ。一つはあなた、もう一つは空を飛ぶこと」 「ふたついっしょにって…さびしいね」
「そうね、寂しいわね…でも、最後にあなたという存在をここまで育てられたんだからそれだけで満足よ。でもお願いだから向こうに行ってもスオムスで活躍した私の名前に泥を塗らないでね。
送り出した後になってまで『フランチェスカ・ルッキーニを育てた魔女は軍の規律も教えられないろくでもない奴』なんて言われたくありませんからね」
「はーい、気をつけまーす」
「よろしい。それに、向こうに行ったらあなたにとっての私みたいな、あなたを大事にしてくれる人・母親やお姉さんのような存在になってくれる人が
いるでしょうから寂しくはないはずよ…まぁ、ここみたいに子供だからって甘やかしてくれない怖ーい上官もいるでしょうけどね」
「えー?こわいひともいるの?気をつけようっと…」
「さて、そろそろ湿っぽいお話は終わりにしてここでの最後の訓練に行きましょうね。」 「りょうかーい」
二人はお互いに敬礼で会話を締め、最後の訓練に向かうのであった…
end
次回予告のようなもの:(例の音楽でw、c/v斉藤千和)
ジャジャジャーン!あたし、フランチェスカ・ルッキーニ。ロマーニャ空軍の少尉です。
ロマーニャから私一人がブリタニアの新しい部隊へ行くことになったんだけど、そこで待っていたのはカールスラントのやさしい?隊長とお子ちゃまエースと
カールスラント&扶桑の怖ぁーい上官二人とスオムスとオラーシャの変な二人とおっぱいも背もおっきいシャーロットっていうひと。
あたし…ここでうまくやっていけるのかなぁ… 次回、わんぱくガッティーノ:第三話『ブリタニアの新しい仲間』です。みてね♪
わーい!シャーリーだ~い好きーーーっ!