君といつまでも~扶桑乙女のプロポーズ~
─ 1944年、とある夏のある日、扶桑からある一枚のレコードが届いた。 ─
坂本少佐が取り寄せたものらしく、お気に入りのようでたまに聴いているらしい。
ここはミーティングルーム、みんなでこのレコードを聴いているのだが、オール扶桑語なので
美緒と芳佳以外のメンバーには『クワヤマユウゾウ』という扶桑の男性歌手というほかは内容がわからない。
ふいにリーネが隣にいる芳佳に話しかける。
リーネ「…ねえ芳佳ちゃん、この歌詞ってどういう意味?」
芳佳「えっ?…あ、あの…言えない//」
リーネ「どうして?なにか恥ずかしい言葉でも入ってるの?顔が真っ赤だよ?」
芳佳「い、いや、そういうことじゃないんだけど…今度教えてあげる///」
リーネ「…芳佳ちゃんのいじわる…」
芳佳「うぅ…ヒントは、『私からリーネちゃんへの気持ち』がそのまま入ってる…かな?」
リーネ「えっ!(私への気持ちってなんだろう…ドキドキ)」
美緒「どうした宮藤、お前にはこういうのはまだ早かったかな?」
芳佳「いえ…リーネちゃんにどう説明したらいいやら…」
美緒「はっはっは、確かに平気な顔をしてサラっと言える内容ではないが…リーネ、この歌の内容をそんなに知りたいのか?」
リーネ「えっ!は、はい、知りたいです」
美緒「そうか、それでは私がブリタニア語で歌ってやろう。そうだな…誰に捧げようか…
私の場合だと…ミーナ、君にこの歌をささげようかな。//」
ミーナ「エッ!わ、私に?いいの?」
美緒「ああ、ミーナにぜひ聴いてもらいたいんだ」
ペリーヌ「坂本少佐がミーナ中佐のためにお歌を歌ってさしあげるなんて…なんてうらやましい!いえ…
なんて上官思いな方なんでしょう…でも、できれば私のためにも少佐から一曲賜わりたいものですわ…」
*:.。o○o。.:*。o○o。.:*。o○o。.:*~ブリタニア語で歌唱中~*:.。o○o。.:*。o○o。.:*。o○o。.:*
ふたりを夕やみが つつむこの窓辺に ─ 幸せがくるだろう
君のひとみは 星とかがやき ─ 炎と 燃えている
大空染めてゆく 夕日色あせても ─ いつまでも
『幸せだなァ… 私は 君といるときが 一番幸せなんだ…
私は 死ぬまで君を放さないぞ! いいだろう?…』
君の瞳は 星と輝き 恋するこの胸は 炎と燃えている
今宵も日は暮れて 時は去りゆくとも 二人の想いは変わらない いつまでも
*:.。o○o。.:*。o○o。.:*。o○o。.:*~扶桑語ではありません~*:.。o○o。.:*。o○o。.:*。o○o。.:*
ペリーヌ「う…嘘ですわ!少佐がミーナ中佐のことが…なんて…そんなのイヤァァァ!(バタッ)」
曲が終わったと同時にペリーヌはあまりの衝撃に卒倒、ミーナや他の隊員たちは顔を赤くするやら
キャーキャーはしゃぐやらで大騒ぎ。
美緒「…というのがこの歌の歌詞の意味だ。わかったかリーネ…そ、それに…ミーナ中佐殿///」
リーネ「は、はい!はい!よくわかりました!芳佳ちゃん、私も同じ気持ちだよ!」 リーネは喜色満面で答える。
芳佳「ごめんね秘密みたいにして…でも、とっても恥ずかしいから云えなくて…」
リーネ「ううん、不安になったのわかるよ、『もし相手が自分のことを嫌いだったら、同じ気持ちじゃなかったら…』
なんて考えたら私でも言えなくなっちゃうよ。でも、ありがとう芳佳ちゃん」
ミーナ「私もよ美緒!私も同じよ!またあとで二人きりのときにゆっくり聞かせてね」
その後基地内ではこの歌が頻繁に歌われるようになった。
お互いがお互いのために歌い、愛を深め、部隊内の結束は固まっていった
─ ある一人を除いては ─
ペリーヌ「うぅぅ…なんで、なんでなのよ!なんでこうも私は報われないのよぉぉぉ!」
end
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おまけ
サーニャ「エイラ、あの歌また歌って…そしたらいっしょに今日も寝てあげる」
エイラ「エッ!ィ、ィャ…アノ…ソノ…今日ダケダカンナー!」
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