イッルのバカ
トントン
「どうぞー」
「よう、ニパ。来てやったゾー」
「よーイッル。来なくて良かったのに」
「来なくて良いはヒドいじゃないカー」
「どうせまたからかいに来ただけなんだろ?」
「にひひ、まぁな。それじゃさっそく、また撃墜されたのカヨ」
「うるせー。またとか言うな」
「ホントのことダロ?しかもまたストライカーの不調ダシ」
「もううるせーな!イッルには関係ないだろ!」
「いーや、関係あるね。無いならこうしてお見舞いなんか来ねーヨ」
「からかうだけなんだからほぼ関係ねーじゃねーか!」
「…ホントにそれだけだと思ってるのカ?」
「じ、じゃあなんだよ」
「パートナーを心配しちゃいけないのかって言ってんだ」
「…!イ、イッル…。…ごめん、私…」
「………ク、クク…プハハハハ!なんだその、やっちまったー私…、みたいな顔!ニヒヒヒヒヒ!ヒー…もうだめ…!」
「な、お、おいこらイッル!やっぱりからかうだけじゃねーか!さっきの私の反省を返せ!」
「ヒヒヒヒヒヒ…!腹イテー…。…ふぅ、いや、心配は一応ホントだよ」
「一応とか言うなよ…」
「だってホラ、からかう奴いないと困るシ」
「今すぐ部屋からでてけーーーーーーーーー!!!!」
「やだね。ニパおもしろいシ」
「私はおもしろくないんだが…?」
「まあまあ。いいジャン」
「よくない」
「いいんだッテ。それにしてもニパ入院好きだよナー」
「まだ続くのか…。というか好きで入院してるわけじゃないんだぞ?」
「やっぱりアレか?」
「なんだよアレって」
「ここの看護婦さん、美人だもんナ」
「私にそっちの趣味はねーよ!」
「いやいや。とか言っちゃッテ実はドキドキしてるんダロ?」
「してないって!お前と一緒にすんな!」
「ウワひでぇ。ニパが私をソンナ目で見てたなんテ…」
「そんな嘘泣きしても無駄だぞー」
「まあそれはそれとして、本当は女の子にドキドキしてるんダロ?白状しろヨ」
「だから、ないって言ってんだろ!もういいから帰れよ!」
「ふーん。じゃあこれでもしないのカ?」チュ
「!!!!!」
「おーおー真っ赤になっちゃっテ。ニパかわいー」
「う…う、うるせーよイッルのくせに!バーカ!」
「バカはないんじゃないカー?」
「うるせー!バーカバーカ!」
「ああ、私のココロは深く傷つきましタ…。なので帰りマス」
「早く帰れーーー!!」
バタン
「イッルのバカ…。…ドキドキするに…決まってるじゃないか…」
END