無題


「エイラさん、お願い。これは貴方にしか頼めない、重要な任務なの」
「ミーナ隊長……」

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「今度の親睦会で仮装をしてほしいの」
「それはペリーヌの仕事なんじゃナイのカ?」
わざわざ執務室に呼び出してまで言うことカヨ、ソレ~。
それとも断われないようにわざと大げさにしてんノカ?
「今回、ペリーヌさんはシフトの関係で基地を離れられないの。
  だから、誰か他の人がやってくれないと……」
「それが何で私なんダヨ!?」
「エイラさん、前回の親睦会でスキーを持っていったわよね?」
確かに持っていったゾ。わざわざ、ウェアまで着ていったんダカラナ。
「そのときのエイラさんの格好と動きが面白かったって、
  村で評判になってるらしいの。だから……」
うっ……。ルッキーニをからかおうと思ってやったことが裏目に出たナ……。
占いじゃ、大成功って出てたはずなんだけド。
「ミーナ隊長、それは命令ナノカ?」
「大切な仲間にこんな命令はしたくないわ」
「それジャ、断わ……」
「でも、やってくれない人にはトイレ掃除1週間をお願いするかもしれないわね」
「ハイハイハイハイ!! 私がヤル! やりたいなぁ!!」
ナンダヨ、それ。もう、今回ダケダカンナ!

「ところで、今回もあの着ぐるみで行くノカ?」
「いいえ。今回は別なものにしようと思っているの。
  それを何にするか未だ迷っていて……」
頼むから、普通のにしてくれヨナ。変なのはやめてくれヨナ。
外に出られなくなるカラナ。

「中佐、すまん」
突然、執務室のドアが開いたと思ったら、シャーリーとルッキーニか。
シャーリーは手にナンカ白い布みたいなのを持ってるナ。
でも、どっかに落としたみたいで泥だらけになってるケド……。
「ルッキーニが包帯の束を泥水ん中に落としちゃったんだ。
  こいつも反省してるみたいだし、私の顔に免じて許してやってくれないかな」
「ウジュ~。ミーナ中佐、ごめんなさい~」
あ~、ルッキーニがまたやらかしたのカ。本当、こいつも少しは反省したほうがイイゾ。
あれ、ミーナ隊長、その嬉しそうな顔はナンダ……?
「やってしまったことは仕方ないわ。ルッキーニさん、以後よく注意するように」
「ところで、これどうする?もう使えないだろ?」
「いいえ、シャーリーさん。今ならいい使い道があるの」
ね、エイラさんって、隊長、それはどういう意味……。

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そして、親睦会当日。

「よう、エイラなかなか似合ってんじゃん」
「ニシシ~。エイラ、面白いよ~」
オ前ラ!! 他人事だと思って楽しんでんじゃネーヨ!!
私は会が終わるまでズットこのままナンダゾ!!
「エイラ。そういうエイラもすごくかわいいよ」
ナンダヨ、サーニャまで……。

「ミイラ男の私をソンナ目デミンナーーーー!!!!!」

fin.


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