無題
試着室の中。
トゥルーデは渡された衣装に着替えながらぶつぶつと愚痴を溢していた。
「全く…何故私がこんな破廉恥な格好をしなければならんのだ…しかもリベリアンと…」
トゥルーデの身を包むのは、真っ赤で大胆なバニーガールの衣装。
下はスカート状になっていて、ご丁寧にフリルまでついている。
壁の鏡に不機嫌な顔のまま向き合っていると、シャッとカーテンが開いた。
「バルクホルン~、着替え終わったかー?」
「うわっ!ば、馬鹿者!勝手に開けるな!」
外にいるのはシャーリー。こちらは黒い、少しシックだがやはり大胆なデザインのバニーガール衣装を身に着けている。
「ヒュ~♪なかなか似合うじゃん。こういうカッコのあんたもいいねぇ」
「誉められても嬉しくない!」
くすくす笑うシャーリーに、トゥルーデは真っ赤になりそっぽを向いた。
「んー、でも着方がなってないなぁ。もっと胸寄せなきゃダメだろ」
そう言うと、シャーリーはトゥルーデの胸元に遠慮なく手を差し入れる。
「ひゃっ!ど、どこに手を入れて…!」
慌てるトゥルーデなどお構い無しに、シャーリーは乳房をぐっと寄せていく。
「こーして寄せて上げて…っと。ほ~らエロくなった。あんた、せっかくおっきいんだからもっと主張しないと」
「こ…こんな物、戦いに必要ないと言っただろう!」
トゥルーデの胸元には深い谷間が出来上がり、それが恥ずかしいのかトゥルーデはますます赤くなった。
「照れちゃってかーわい~♪おーいスタッフぅ、このウサギちゃん撮影終わったらお持ち帰りさせろよー」
「なっ…!!」
「よーし、撮影撮影っ」
「ちょ…引っ張るなぁ!クリス助けてくれーッ!!」
トゥルーデはシャーリーに引き摺られ、ピンナップ撮影へと向かった。
―――
撮影終了後。
「はぁ…」
トゥルーデは心底疲れ切った顔でスタジオを後にした。
「お~い待てよぉ」
後ろからシャーリーが走って追いかけてくる。
「なんだリベリアン。私はもう疲れた。とっとと着替えさせてくれ」
「えー。せっかく可愛いのにもったいないじゃん」
「もったいなくない!私は早く脱ぎたいんだ!」
ほとんど走っているのと変わらない速度で着替えに向かうトゥルーデ。
シャーリーは拗ねたように口を尖らせながらもついていった。
「……で、何でお前も入るんだ」
「え?脱ぎたいんっしょ?」
トゥルーデに続いて同じ試着室の中に入ったシャーリーは、何食わぬ顔でカーテンを閉めた。
「…わかってるならさっさと出ていけ」
「いいじゃんいいじゃん、あたしが脱がしてやるよ」
「はあっ!?貴様何を言って…!」
驚くトゥルーデの体をくるっと反転させると、シャーリーは背中のファスナーを下げた。
「ば、馬鹿、自分でやる!」
「照れんなって」
わざと少しずつ下げていくシャーリー。抵抗していたトゥルーデも、諦めたのか溜め息を吐き大人しくなった。
「早くしろ」
「んーちょっと待って。胸でつっかえてるかも」
「そんな訳があるか!お前じゃあるまいし!」
「ちょっと失礼♪」
シャーリーは半分開いた背中から手を入れ、トゥルーデの胸を鷲掴みにした。
「ひゃっ!?ちょ、何をやっている!」
「つっかえてるんだってば」
「だからそんな訳…あ、ばか…強く、するなっ…」
ぐいぐいと揉まれ、トゥルーデは体を小さく震わせた。
「あんた、やっぱ可愛い…」
「ぁ、や…シャーリー…」
「…ん」
漏れる声を抑えるように、シャーリーはトゥルーデの顔を後ろに引き寄せ深く口付けた。
その途端、胸の突起をきゅっと摘まれ、トゥルーデはびくんと仰け反る。
「んんっ、ー…ん…!」
くぐもった声が口内に響く。その間にもシャーリーの指は執拗に突起を愛撫していた。
「っん、…も、むり…んんうぅっ…!」
鼻にかかった一際高い矯声を、シャーリーはしっかりと飲み込んだ。
「ん…ふぅ、ごちそーさん。可愛いウサギちゃん」
「っは…ばか、…はぁ…」
力の抜けたトゥルーデは、シャーリーの胸に埋もれ荒い呼吸を繰り返すのだった。
そして。
「ほーらみんな見てみろよ!あたしのナ~イスバディとバルクホルンのピンクほっぺが素晴らしいピンナップだぞ~」
「おー、トゥルーデまっかっか~」
「シャーリーかっくいー!」
「ふぇ…シャーリーさんはもちろんだけど、バルクホルンさんのおっぱい…凄いです…」
「やめろーッ!!配るな貼るなばらまくなぁーっ!!」
しばらくウィッチーズ基地では、バニー大尉コンビのピンナップが至るところで飛び交っていた。