ブリタニア19XX ウサギは性(ry
「おいリベリアン、これは一体何の真似だ?」
と、いうわけで堅物に1日早いプレゼントを持ってきたのだが……まぁ反応は予想通り。
「見ての通りさ、おねえちゃん」
「う……、お、お前にそういわれる筋合いは……無いぞぉ」
おー、いきなり動揺してるな。
「だ、大体だな! 何だその服はっ!」
「見ての通りのバニーちゃんでーっす。そのプレゼントとペアルックだぞ~。嬉しいだろ姉御」
腰から前傾しておっぱいを強調しつつ上目遣いなセクシーポーズ。
「なぁにがバニーちゃん、っだ!!」
が、一喝で返される。
ルッキーニや宮藤だったら速攻飛びついてくるところなんだけどなぁ。
まぁこういったお堅いところがこいつのかわいいところでもあるんだよな。
「何だよ、折角のプレゼントを台無しにする気かよ? 姉貴ぃ」
「だぁれが姉貴だ! ……確かに、誕生日を祝うプレゼントを貰えるのは嬉しい。嬉しいがしかしこれはバカにされてるとしか取れん!」
「まぁたまたぁ、興味あるくせにぃ」
「無い。断じてない」
とは言っているけれど表情その他から読み取れる雰囲気では脈アリ、だ。
「ま、いいから着てみろって。普段から肩肘張ってるバルクホルン大尉にはピッタリのギミックがついてるんだからさ」
「ギミック?」
「こう見えても同じ大尉としてあんたのことは尊敬してるんだ。たまには労わらせてくれよな、姉ちゃん」
「むぅ…………はぁ、わかったわかった。仕方があるまい、着てやろう。同僚の気遣いは大事にせんとな」
暫く温めに睨み合ってから溜息と共に同意してくれる我等が先任大尉。
「着替えるぞ」
「ああ」
「…………」
「…………」
「……おいリベリアン、何故そこにいる。何を見ている」
「いや、姉君の着替えを見学させていただこうかと」
「見せるか馬鹿者。着替えたら呼ぶ。部屋を出て行け。大体さっきからなんだその呼び方は!」
「なんだよー。減るもんじゃないだろ。あと呼び方はどれが一番気に入ってくれるか試してるのさ」
「お前に見られてると何かが減るような気がする。あと呼び方はちゃんとバルクホルン大尉と呼べ。それが一番気に入っている。わかったらさっさと部屋を出ろ……ってひゃあっ!?」
「減るってこの辺か~? お・ね・え・さ・ま」
脱ぎかけて背を向けてるバルクホルンの背中から胸に向かって手を伸ばして揉み揉み。
「あ、ああん……そんなっ、ちょっと……やめっ……」
「おー、確かに張りがイイ」
「ちょっ、ちょ、ちょうしに……のるなぁ~!!!」
どわっ! 耳でた! 耳でた! こ、固有魔法かよっ!!
慌てて胸から手を離して飛びのく。
「ひどいなぁ。何も本気になる事無いだろ。あのさ、そんな服着たこと無いだろうから着るの大変だろうし、あたしが見本にって思ったんだよ」
「心遣いは感謝するが、服の着方など見ればわかるものだ、おとなしく外で待っていろ」
「おー、言うねぇ。じゃ、ちゃんと着れてなかったら罰ゲームだ」
「勝手に言っていろ」
ま、あんまりつつきすぎるのもなんだしな。そう思ったあたしは素直に部屋を出た。
「おいリベリアン」
ちょっと経ってから、部屋から呼ぶ声。
「その、確かにこの服はわかりにくい……少し手を貸してもらえるか?」
「OKわかった。ったく、初めから素直にしときゃいいのにさ」
「う、うるさいっ!」
部屋に入ると、何故かシーツに身体を包んだ堅物が待っていた。微妙に頬を赤らめていたりする。
うん、やっぱり航でなくっちゃな。羞恥の表情に躍る心を押さえ込みながらちょっとからかう。
「ふふん、なーに恥ずかしがってんだ~。さっきも言ったろ。減るもんじゃないって」
「こ、こちらもさっき言ったろう。何かが減る気がすると……それに、この服重い上に肌触りが相当悪いぞ」
「ま、その辺は気にするなって。じゃあ見なきゃわかんないんだからシーツとるぞ」
するとバルクホルンはこちらを真面目な表情でじっと見つめている。
「な、なんだよ」
「フム、やはりそういう事か。おかしなつくりだとは思ったのだが、こちらの想像通りでよかったようだ」
そう言いながらシーツの下でもぞもぞと身体を動かしている。
「おいおい、何一人で納得してんだよ」
「これで良いんだな」
シーツの隙間からにゅっと手が突き出される。そこにはカフスが装着されていた。
ま、わかりにくいよな。
冷静に考えればこの部分だけがあるのって相当に変なつくりだ。
「後はこうか……」
勝手に納得しながら着替えを進めるバルクホルン。
動きから察するに今度は襟の部分をつけているのだろう。
「よし、こんなものかな」
「おっと、髪飾りを忘れてるぞ」
「む?」
一旦セットを置いていたらしいベッドの上にはまだ髪飾りが残されていた。
「そ、それもつけねばならんのか?」
「そんなに露骨にいやそうな顔するなって。これがあって初めてバニーちゃんだろ」
「べ、別にこの服を着たいからではなく、お前からの日ごろの感謝の気持ちを受け取っているだけだ」
「まぁまぁ、とりあえず着けようじゃないか」
「むぅ……し、仕方あるまい」
手早く取り付けて正面から確認して角度を調整……っと、こんなもんかな。
「で、っと……取り出だしましたるこのリモコンのこのツマミをクイッと」
「なんだそれは? って! はぁんっ」
「ぴりぴりくるだろ。ちょっと内側に最新式の電気マッサージ器を仕込んであるんだ」
「あ、あんっ……こ、これはっ……たしかに……気持ちは良いが……先に言えっ……驚くだろう」
「そりゃあ驚かしたかったんだもの」
といいながらツマミを戻し、リモコンを渡す。
「ふぅ、人の悪いやつめ。だが確かに心遣いはわかった。わかったが……何故こんな服に仕込んだ?」
「お姉ちゃんは日々の生活に潤いが無いからさ、せめてこの服で仕事してくれれば場も和むだろ」
「し、仕事に潤いなど求めんわ!」
それに、ミーナ隊長には誕生日に普通の服に仕込んだやつをプレゼントしたんで変化をもたせたかったってところかな?
本人には言わないけど。
「ま、これはありがたく受け取っておく。疲れたときには活用させてもらおう」
「あーっと! まったまった! おい、ルッキーニ!」
シーツを剥がす事も無くバニースーツを脱ごうとする堅物を慌てて止め、あたしは外に向かって呼びかけた。
「おっじゃまっしまーす」
元気良く入ってくるのはカメラを構えたルッキーニ。
「よーし、じゃあ記念撮影行こうかぁ」
あたしはそういうと同時に高速化してシーツを剥ぎ取って堅物の肩に手を回す。
「なっ!?」
「まぁまぁ、折角お揃いなんだから記念撮影でもしようじゃないか」
「何故そういう流れになるっ!」
「だって明日はミーナ隊長がバルクホルン大尉を終日オフにしてるお陰でもう一人の大尉であるあたしが待機なんだ」
「む……」
「そういうわけで明日はいつ出撃になるかわかんないんでこのカッコは出来ない。だから今日来て記念撮影する。OK?」
「ふぅ、まぁそこまで準備されてたのであれば仕方が無い。写真くらいには付き合ってやろう」
「そーこなくっちゃ! 部屋の前で待ちくたびれた甲斐がないモンねっ」
手馴れた手つきで三脚を展開して撮影準備を整えるルッキーニ。
普段からあたしの速度記録試験に付き合ったりしてくれてるお陰でこういった作業は計測器のセットに近いのか意外と手早い。
「ウジュッ、いくよ~、はいっ! チーズ!」
カシャ。
シャッターの切られるか沸いた音が響く。
「おねーちゃん大尉表情硬いよ~」
「そ、そんなこと言われても仕方が無かろう。大体だな、その『おねーちゃん』はやめ……」
「止めてほしいのか、お姉ちゃん?」
「う……まぁ、それはだな……」
「まぁいいや、ルッキーニ、例のリモコンつかっちゃってくれ。目盛りはいきなり3でイッてて見ようか」
「あいあいまーむ」
「な、何だ一体……ひぅんっ!!」
「おし、いい表情になったぞ~。何処からどう見ても堅物には見えないな。よしルッキーニ、写真バシバシ頼むぞ」
「わは~ホントにシャーリーの言うとおりナンカいい感じ~」
「だろ~?」
「ウニュ、いっぱい撮るよ~」
撮ってもらいながら耳元で囁く。
勿論真っ赤になった敏感な耳たぶに程よく吐息を当てる事も忘れない。
「なかなか良いだろ。背中に仕込んでおいたのと同じヤツを性感帯にも仕込んであるのさ」
「や、やぁ……んっ……や、やめ……やめさせろ……リベリアン」
快楽と羞恥に染まりながら懇願するトゥルーデお姉ちゃん。
やっぱり、折角記録に残すならこのぐらいレアな状況を作っとかないとな。
「安心してくれよ。終わったらあのリモコンも上げるからさ。一人のときにたっぷり楽しんでくれ」
「きっ……きさまぁ……」
「なんか二人でナイショ話~。撮ってるだけだとツマンナイよ~……フフン、目盛り上げちゃえ」
ルッキーニがいきなり行動を起こす。
あたしが止める間もなかった。
バルクホルンの口からはさっき以上に艶かしい声……ゴクリ。
って、ちょっとこれは流石にヤリスギだって! 止めないと!
「ひっ!!! あんっ! あああっ!!! くぅぅ~~~ん!」
「あっ! ちょ、ちょっとルッキーニ! それ強すぎだって」
「大丈夫大丈夫っ。せっかくだからもう一個あるこっちのリモコンもスイッチ入れちゃうよ~」
ルッキーニが取り出したもう一個のリモコン……普通のマッサージ用とムフフな仕様とで、二つしかなかった筈なんだけどなぁ……あ!!!
「ちょっ! それはあたし……」
「ポチッとナ! そんでもってクイッ!」
「ひゃうっ!」
敏感な場所を掴まれるような刺激がピンポイントに走る。
ちょっとぉ! これって洒落になんないって!!
「ワオ! シャーリーもなんか凄い事に~♪ じゃ、いい表情してるうちにいっぱい撮っておくね~」
「ば、ばかぁ……撮る……なぁ……あぅあんっ!」
「や……めっ……むねが……アソコがぁ……」
「なんか二人とも凄いよ~……って、ちょっともしかして苦しい?」
ルッキーニがやっとことの深刻さに気付いた……か?
でも、き、気持ちよくて、ホント……ヤバイ……。
「はぁんっ……るっきー……にぃ……や、め……」
「しょ、うい……も、だめ……」
ルッキーニを止めようと何とか這いずって近づく。
「ア、アワワ……ご、ごめんなしゃーい」
でもルッキーニはあたしたちの必死に形相におびえて逃げてしまった。
「あ、あああんっ……まてっ……せめてっ……とめてけぇ……ひゃぁんんっ!」
「ふぁんっ……あんっ……く、く、くぅっ……も……い……くぅっ!」
まぁ、アレだ。
ネウロイがこなくてホントよかったな~、って思える一日だったわけだ。