変化球の行方
……口いっぱいに広がる、エイラの味…。いい…。
ごめんね。芳佳ちゃん、リーネさん。ご飯美味しかったです。
あとみんなもびっくりさせちゃってごめんなさい。急いで部屋に引っ込んだから許してね。
でもこれが私たちの食べ方。今決まった。
そしてエイラ…。いい加減暴れるのをやめなさい。
抑えながらキスするのけっこう大変なんだから。
あぁむしろ抑えてほしいのか。…では揉ませていただきます。
そだ。いいこと思いついた。
こうすればよかったのよ。
「よいしょっ、と」
「ちょ! さ、ささ、ささささ…!」
名前ぐらいちゃんと呼んでよ…。
別にいいでしょ。膝にまたがって座るくらい。口移しよりは簡単、簡単。
これでもっとくっつけるしもっとキスもできるね。
「あ、あああの! し、しししし死にそうなので、も、もう勘弁してくらしゃい!」
「や」
「頼むからあああああ!!」
「い、や、よん」
そんな頼みを聞くはずもなく。
はぁい、次はポテトサラダよー。…ちゅ…ちゅぱ……。
美味しいね。さすが芳佳ちゃんとリーネさん。
エイラも美味しいよ? うふふふふ…。
あぁ、こぼしちゃだめじゃない。
ぺろ……ちゅ…。はい、きれいになったよ。
「う、ああ…ああああ……」
「大丈夫?」
「だ、だい、じょうぶ…なワケあるかあああ……!」
元気じゃない。平気平気。
かわいいよ、エイラ。少し涙目なのがまたかわいい。
「も、もうゆる…」
絶対に許さないわ。
今思い出したけどこれはお仕置きなの。私の気のすむまでします。
「そ、そんな…サーニャぁ…。私…そろそろ我慢の限界が…」
よしよし、なんだかんだ言いながら私がすべり落ちないようにだっこしてくれてるのね。
いい子ねエイラ。いい子にはご褒美あげる。
「いっ、いらないっ! どうせまた私に――!」
正解。
とびっきりのキスをしてあげる……。
頭を抱き寄せ唇を押しつけて。中をたくさん味わってあげる。
ここでもエイラは縮こまっちゃってるからどうにか引き出し吸い上げて私の中に入れ、深く交わらせてみる。
ふふ。いい気持ち。
エイラも気持ちいいのね。だんだんとろんとしてきたみたい。
ああかわいい。もっといじめたい…。
このままずっとキスしてようか。
ね。エイラ。
「さ、さー…にゃ…」
「なぁに?」
「もう…しらねーぞ…」
「え?」
なにが? 魔力だして本気で暴れちゃいやよ?
これからが…―――ッ!?
「…っ! ふぁ…ちゅ…、え…えい…ら…ぁ…」
あれ、な、なに、これ?
私がエイラに…キスされてるの?
ちょ、ちょっとエイラ…、激し…。
「しらねー、つったろ…!」
「ま、待ってエイラ――くちゅ…!」
なんで急に私が攻められて…。
んんっ、ちょっと、そ、そこは…!
「さーにゃの…せいだかんな…」
「わ、私の…? …ふあっ!」
「…ずっと逃げちゃってたけど、さーにゃとこんなことしてみたいって思ってた」
「エイラ…、あんっ」
「ここまでされちゃ我慢できねーよ。だから、もうしらない」
我慢って、そんな…。
はぅ…、そこ…そんな風に触っちゃ…だめぇ……。
「さーにゃかわいい…。もっといじめてみたい…」
ひぁ…、や、あぁん…。
まって、まってよ…エイラぁ…。私…、わたし…っ!
「待たない。…覚悟はしとけよ?」
ん、はぁ…、えい…ら…。
だめ…、わたし、止まらなく…なっちゃう。
「もうとまんないって」
うぅ…、だったら…して…。
わたしを…めちゃくちゃに…してぇ……。
「ひひひ、りょーかい」
あああっ! えいら、えいらえいらえいら…!
もっと、もっと強く…!
「うん、いくぞさーにゃ」
END