higher self
ハ~イ今夜も「STRIKE TALKING RADIO」始まりマシタ~。
DJ兼MC、パーソナリティのエイラ・イルマタル・ユーティライネンでス。皆聴いてるカナ?
この番組ハ、サーニャのレーダー魔導針を通しテ、全世界の悩めるウィッチに秘密のラジオとしてお伝えしているンダナ。
夜間哨戒のついでじゃないカラナ?
「エイラ……、今の、前のコピペ?」
しっ仕方ないだロ! 冒頭の決まり台詞って言うカ、その、サーニャぁ……
「もう。続けましょう」
ありがとナ、サーニャ。そんな優しいサーニャが私はす……ス……ス……ウゥ。
「もう、何処までもヘタレなんだから」
ちちち違うゾ! 私はヘタレなんかじゃなイ!
「じゃあ、証明してみせてね?」
サーニャのステキな笑顔が何故か怖いんだナ……。
ともかく今日もお便り来てるゾ。何かすんごい久しぶりな気もするけど気のせいダナ。
ええっと……早速読むゾ。ラジオネーム「ブルーベリー大好きっ娘」さん。オッ、またこの子カ。
『こんばんは。私、実は何をしてもうまくいかなくて……
最近は友達も出来て、それはそれでとっても楽しくて嬉しいんですけど、
もっともっとしっかりしたウィッチにならないと、と思っています。
私の部隊の隊長は凄いしっかりしてるのに、と落ち込んだりしてしまいます。
私、どうしたら隊長みたいにしっかり出来ますか?』
フム……微妙に漠然とした質問なんだナ。文面から察するに「ブルーベリー大好きっ娘」さんハ、
その隊長さんみたいなしっかり者ウィッチになりたイ、と思ってるんダナ? ならズバリ言わせて貰うゾ。
その隊長さんの言動を丸パクリダ!
「エイラ、それって……」
まあ待テ、私の話をよく聞くンダ。
パクると言っても……文章の丸コピペとかはまた意味が違うから除くとしテ……、
所詮その人の行動を真似た所デ、絶対にその人になるなんて出来ないンダゾ。
例えばその人になりきったつもりでモ、何処かは必ず自分のままなんダナ。絶対に同じになんてならないんだゾ。
だけど続けてるうちニ、やがて自分なりのオリジナリティーを得るに至るんダ。
だから最初はどんどんパクレ! 模倣するんダ! マネして“イイとこ”を貰っちゃエ!
どっかのエラ~イ人もこう言ってるゾ。「物事は何事も模倣から始まる」っテ。
だから「ブルーベリー大好きっ娘」さんも、その隊長さんを完パク……はアレかもだけド、
真似たり参考にしたりして、一歩前進を試みてはどうだろウ?
隊長さんのマネしてるうちに「隊長さん」じゃなくても「新・隊長さん」みたいな感じになると思うゾ。
「エイラ、今日はなんか実用的というか真剣ね」
ヒドイナ、私はいつだって真剣ダゾ?
「じゃあ、基地に帰ったら証明してね?」
だかラ、その笑みが怖いんダッテバ……。
では今夜はこの辺で。最後に「サーニャのうた」を聴きながらお別れデス。
end