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ハ~イ今夜も「STRIKE TALKING RADIO」始まりマシタ~。
DJ兼MC、パーソナリティのエイラ・イルマタル・ユーティライネンでス。皆聴いてるカナ?
この番組ハ、サーニャのレーダー魔導針を通しテ、全世界の悩めるウィッチに秘密のラジオとしてお伝えしているンダナ。
夜間哨戒のついでじゃないカラナ?
さて今夜は久々にフツーに進行するからナ。ではまず最初のお便り……
「イッル、わざとやってるだろ」
最初のお便り、ラジオネーム……
「こらあ私を無視すんな! 居るんだからちゃんと紹介しろよ!」
もーうるさいナア。じゃあ簡単に紹介。ゲストじゃないけど一応ゲスト。
今夜も勝手についてきた「ついてない」カタヤイネンこと
スオムス空軍飛行24戦隊曹長、ニッカ・エドワーディン・カタヤイネンだナ。
拍手はするだけ無駄ダゾ。
「前より扱い酷くなってないか?」
気のせいダ。そう言えばニパにもお手紙来てるけど読む?
「マジで? どんなの来てるの? ……でも最初に言っとくけど私個人に対する誹謗中傷なら一切受け付けないからな」
「それは残念」
「残念って、リトヴャク中尉……笑顔で言うのがまた怖いよ」
「ふふっ、そう?」
色々な意味で気を付けろよ、ニパ。警告はしたからナ。
「何だよそれ! 何もしてないじゃないか! 私が何をしたんだ!」
「スオムスのひとって、面白い人が多いのね」
ニパと一緒にしないでクレ。では最初の……今日はお便り一枚だけか。まあイイヤ。
国籍はNG、ラジオネーム「砂漠の人」さん。これは……アフリカからカナ?
『エイラさん聞いて下さい。私には将来の夢がないんです。
夢を持つにはどうしたらいいですか?』
夢かァ。まあズバリ、言わせて貰うぞ。
夢を持とうと必死に考えてる時点で夢を見失ってるゾ。
夢って言うのは、人によりけりなんダナ。何かのきっかけが有って夢を持つ人も居るシ
ある日自然に「こうなりたい」みたいなビジョンが見えたりするンダ。
だからいきなり焦って何かを探そうとしても無駄な事って多いンダゾ。
「私の夢かあ。イッル、早くスオムスに帰って来いよ。また二人で色々しようぜ」
エ? ニパ、話振ってないのに何でいきなりそんな流れに?
「忘れたのか? あの時誓い合ったじゃないか。私達は……」
(MG42の射撃音)
(フリーガーハマーのバックブラスト音)
サーニャ、もう分かってると思うけどニパの言う事はデタラメだから信用しないでクレ。
「それにしても面白い事言う人なのね」
アイツ、前にスオムスで私に散々おちょくられたのを根に持って、私に仕返ししようとしてるナ。
さて、話を元に戻して……夢、の話ダヨナ。サーニャの夢は……ご家族と再会する事、ダヨナ。
「うん。……エイラ、貴方は?」
私? 将来の夢? 無いナ。
「えっ……」
ごっ誤解するなサーニャ! 今の“夢”ってのハ、例えば将来エライ人になりたいとかそう言う分野の“夢”であって、
もうひとつの夢は有るんダ。サーニャと一緒に、サーニャの家族を捜して、その後、あの……ええっと……
「エイラったら」
……言わなきゃダメ?
「教えて?」
ウウ……。
私には、サーニャの他には夢がナイ。でも、サーニャの夢を守りたい。それが私の夢、カナ。
「ありがとう、エイラ。嬉しい」
そんなサーニャが大好きダ。
ともかく「砂漠の人」さん、夢は焦っても見つからないゾ。そのうち見つかるからのんびりしているとイイゾ。
「……綺麗にまとめやがって」
あれ、ニパいつの間に戻ってたんダ?
「ふざけるな! 毎回毎回ハエ叩きみたいに気楽に撃ち落としやがって! 超回復能力なきゃ死んでるぞ!」
「ホント、『ついてない』って渾名は伊達じゃないのね」
「リトヴャク中尉、感心しながらフリーガーハマー向けないでくれる? それ地味に痛い……」
「ふふふ」
「くそー、今日は良い事なかったなあ。あんま喋れなかったし。イッル、帰ったら一緒にサウナ行こうぜ」
サウナ?
「そう。二人っきりで。せっかくだから……って! 今フリーガーハマー撃とうとしただろ!」
「サウナより良い所有るから教えてあげようかと」
「それがフリーガーハマーとどんな関係が?」
(フリーガーハマーのバックブラスト音)
……サーニャ容赦無いンダナ。まあニパだから大丈夫だろウ。
「エイラ。帰ったらサウナ、一緒に」
ももも勿論!
さテ、ではそろそろお時間となりましタ、今夜はこの辺で。
最後に、「サーニャのうた」を聴きながらお別れデス。
end