shooting star


ハ~イ今夜も「STRIKE TALKING RADIO」始まりマシタ~。
DJ兼MC、パーソナリティのエイラ・イルマタル・ユーティライネンでス。皆聴いてるカナ?
この番組ハ、サーニャのレーダー魔導針を通しテ、全世界の悩めるウィッチに秘密のラジオとしてお伝えしているンダナ。
夜間哨戒のついでじゃないカラナ?
さて今夜はあいにくの雨模様だけど、サーニャと私で頑張るカラナ。

「イッルいい加減にしろよ。私も居るんだぞ」

……。

「……」

「な、何だよ二人揃ってその目は?」

別ニ。空気読めてないナアって思ったダケ。じゃあ最初のお便り……

「紹介すら無しかよ!? 私の扱いどんだけ酷いんだ!」

あーもう分かったヨ。今週も頼んでもいないのについてきた「ついてない」カタヤイネンこと
スオムス空軍飛行24戦隊曹長、ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン。紹介するのも飽きてきたゾ。

「おい……それはあんまりじゃないかイッル」

まあ、今夜はネウロイが出るかもと予報されてるみたいダカラ、ニパも居てくれると助かるかナ。
私とサーニャだけでも余裕なんだけど一応。

「おおう、任せとけ! 私だってこう見えてスオムスのエースなんだからな」

「ハンガー清掃の?」

「うっ……それはもう卒業したの!」

「でも、ついてないんですよね? ふふふっ」

「リトヴャク中尉、だからその笑顔が怖いって……」

さて、まず最初のお便り。ラジオネーム「恋するオオカミちゃん」。おッまたこの人カ。

『私のみ……いえ、私の彼女なんですが、最近オヤジ化が酷いと言うか
おっさんみたいになってしまって困っています。
あんまり笑えない駄洒落を言ったり、大笑いで誤魔化したり、挙げ句下ネタとか。
もう直にウィッチを引退する頃の歳なので無理はして欲しくないのですが、
ただこう言う歳の取り方はどうかと思うんです。どうしたら良いですか』

こ、これハ……難しい質問ダナ。でもあえてズバリ言って良いカナ?

「諦めろ! ハタチ超えたらもうお……」

(MG42の射撃音)
(フリーガーハマーのバックブラスト音)

ニパはたまに冗談にならない事言うから困るンダヨ。
さてと、改めてズバリ言うゾ。

「恋するオオカミちゃん」のちからで何とかするンダ! じゃなきゃそれも含めて愛しちゃえ!

と言うか、その人って多分元からそんな感じじゃないかと思うンダナ。
それを承知でその人好きになったんダロ? だったらもうありのまま受け入れるしか無いナ。
話が前後するケド、「恋するオオカミちゃん」が常日頃さりげな~くチェックしていればバ、
本人が気付いたりして直るかも知れないケド、期待し過ぎには注意ダゾ。

「エイラ、遠回しにカタヤイネンさんと同じ事言ってる気がする」

きっ気のせいだかんナ! 私は建設的な話をしているンダゾ?

さて次のお便り。ラジオネーム……

「こらあ! 背後から撃つの止めろと何度言えば!」

ニパ、帰り早いナ。

「あら、ついてないのね」

「イッルにリトヴャク中尉……、もう絶対にわざとだろ」

そんな事無いゾ。ちょっとした軽いツッコミだと思って貰えれば良いゾ。

「軽いツッコミで実弾撃つ奴が何処にいるよ……」

「あ、待って。……二時の方向にネウロイ。距離2000。加速してこっちに向かってくる」

ネウロイ!? やっぱり来たカ。予報当たったナ。

「よし、任せとけ! イッルには指一本触れさせないぞ!」

頼もしいな。持つべきはやっぱり友って感じダナ。

「距離1000……もうすぐ見えてくるはず。間もなく私達の方も射程圏内に……」

ヨシ……ニパ、今だ、頼んダ!

「え? うわっ、何で背中押すん……うわああああああぁぁぁ……」

(フリーガーハマーのバックブラスト音)

ネウロイ呆気なかったナ。サーニャのフリーガーハマーで粉微塵ダゾ。

「エイラが私を抱きしめて、全部回避してくれたから。ありがとう、エイラ」

礼なんてイイヨ。サーニャを守る為だったら私は何でもするゾ。

「……だったら、何で私を盾にしたんだよイッル?」

ああニパ、無事だったカ。

「無事じゃねえ! ご覧の有様だよ! というか大怪我だよ! ビーム全弾直撃とか有り得ないだろ!」

ニパ喜べ、名誉の負傷ダゾ。

「おい待てよ。そもそもさあ、イッルは未来予知出来て完全回避出来るんだから、私を盾にする必要なかったんじゃ
……目ぇそむけんなよイッル」

私の未来予知では、ニパを盾にするしかない、って見えたんだナ。

「嘘だッ!」

さて、和んだところで次のお便り、と言うかこれが今夜最後のお便り。
ラジオネーム「マンマのパスタたべたぁ~い」さん。……ホホゥ、今度はちゃんとラジオネーム書ける様になったンダナ。

『基地に居ると飛行訓練とかぁ~、戦いのお勉強しないといけないんだけど
正直チョーめんどくさーい! 全然集中できません。
どうしたら集中できますか!?』

これ自分で答え言ってるみたいなもんダゾ……ズバリ言わせて貰うゾ。

「面倒臭がってる時点でダメダメだぞ!」

ニパ、たまにはまともな事言うンダナ。私も同じ様な事言おうと思ってたゾ。

「へえ。ウマが合うね。流石同郷、同志よ♪」

なんかニパが楽しそうでサーニャがえらく不機嫌なんダゾ……。
ともかく、面倒と思ってる時点でやる気出ないのは当たり前なんダナ。

「何かきっかけをつかんで、少しの時間でも良いから、集中すれば良いと思う」

サーニャの言う通りダナ。
例えば三十分勉強したら十五分昼寝するとカ、また三十分勉強したら宮藤とリーネからお菓子貰うとカ、
そうやってきっかけを作ってやってみると良いかも知れないゾ。

「私もそう思う。エイラ、一緒だね」

サーニャもそう思ウ? やっぱ……いててて、ニパ何するンダ。

「何でイッルはいつもいつもそうやってリトヴャク中尉とばっかり」

「だって……」

「私にも喋る機会くれよ!」

「この後帰ったら、二人で一緒にサウナ入るんだもん。ね、エイラ?」

そそそそうダゾ? サウナ。サウナに入って……サーニャと……

「イッル、何で鼻血出してるんだよ」

気のせい。

「ヘンな事想像したんじゃないだろうな?」

「想像したんじゃないもん。したんだもん。今夜もするんだもん」

「な、なんだって-! それは本当かイッル!?」

ノーコメント。

「何だよ! 二人して顔赤くしたりニヤケたりして! なんかむかつく!」

「カタヤイネンさんって楽しいね」

とととりあえず今夜はそろそろお時間となりましタ、この辺で。
最後に、「サーニャのうた」を聴きながらお別れデス。

end


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