ナイトウィッチの誕生会


――ここは506JFW、談話室。
同隊の戦闘隊長、ウィトゲンシュタイン大尉は今日が誕生日の友人、
シュナウファー大尉のために各部隊からナイトウィッチを招き、誕生会を開いていた。

「あー、皆の衆。今日は我が親友ハイディのためによくぞ集まってくれた。ハイディの1番の友として礼を言うぞ。
そもそも、わらわとハイディの出会いはだな……」
「ハイデマリーさん、誕生日おめでとう」
「おめでとな」
「おめでとうございます、シュナウファー大尉」
「みなさん、ありがとうございます」
「お、おい! まだわらわの話は終わっておらぬぞ」
「まぁまぁ、長話なんてしてたらせっかくの料理も冷めちゃうぞ、プリン姫」
「だ、誰がプリンだ! 無礼者!」
「いいですね、プリン姫って愛称。可愛らしいウィトゲンシュタイン大尉にピッタリです。えいっ!」
「お、おい下原、どさくさに紛れてわらわを抱くな!」
「……ふふっ」
「どうしたのだ、ハイディ? 急に笑い出して……」
「あ、ごめんなさい。私もプリン姫って愛称、可愛いなって思って……」
「……ま、まぁそなたに気に入って貰えたなら良いか。それにしても、各統合戦闘航空団にナイトウィッチの招集を要請したというのに、
501と502以外どこからも来ないとは……」
「まぁ、504みたいに正規のナイトウィッチがいない部隊もあるし仕方ないんじゃないか? あるいはプリン姫に人望がないのかもな~」
「な!? 無礼な、わらわには直属の親衛隊もいるのだぞ」
「へぇ、プリン姫さん、親衛隊がいるんですか。何だか分かる気がします。だってプリン姫さん、こんなに可愛いんだもの」
「はぅっ、く、苦しいぞ下原……離れろ」
「よーし下原、そのまま押さえてろ。プリン姫のボディチェックをしてやるんだな」
「ひゃぅ!? ど、どこを触っておるのだユーティライネン」
「うんうん、隠れよくできましたーって感じだな。悪くない」

「ごめんなさい、ハイデマリーさん。なんだか騒がしくなっちゃって……」
「いえ、賑やかで楽しいです……あの、エイラさんっていつもあんな感じなんですか?」
「ええ。いつもあんな感じです……」
「……楽しそうですね」
「はい、エイラと一緒にいると楽しいです」
「ふふっ、サーニャさん、大尉……えいっ!」
「きゃっ! し、下原さん!?」
「わぁ、サーニャさんも大尉も白くてすべすべですね~」
「お、おい! 何やってるんだお前! サーニャから離れろ~!」
「あ、エイラさん。じゃあ変わりにエイラさんをぎゅってしていいですか? えいっ」
「ふにゃっ!? ふ、扶桑のウィッチって変な奴ばかりナンダナ……」
「ねぇ、エイラ」
「な、何だサーニャ」
「私もエイラのこと、ぎゅってしていい?」
「へ? サササササーニャ!? あぅ……」
「ふふっ、エイラ、すべすべしてて気持ちいい……」
「本当、白くてふわふわですね」
「ふ、2人とも、私をそんな目で見んな~!」

「全く、騒がしい連中だ……ハイディ、大丈夫か?」
「は、はい……あの、プリン姫」
「な、何だ? ハイディ(そなたもその呼び名で呼ぶのか……)」
「今日はありがとうございました。私のためにこんな素敵な誕生会を開いてくれて……
私、同じナイトウィッチのみなさんに誕生日を祝ってもらって本当に嬉しかったです」
「何、わらわはそなたの友人として当然のことをしたまでだ……おっと、すっかり言い忘れていた。
ハイディ、誕生日おめでとう」
「ありがとう、プリン姫」
「うむ。これからも毎年、そなたの誕生日はわらわが盛大に祝ってやるぞ。そなたはもう、1人ではないのだからな」
「……はい」

こうしてナイトウィッチ達の夜は更けていく……

~Fin~


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