√02「蕃茄紅色の食卓」
私は朝食をとるためダイニングに向った。
~ダイニング~
そこには朝食とは思えない光景が広がっていた。なんなんだこのテーブル一面の紅白模様は。
マルガリータにボロネーゼ、それに加えてトマトジュースと牛乳、トマトづくしじゃないか。
「おはよー、あたしの力作なの~じゃんじゃんたべてね~」
「ウッ、ウン」
うぅルッキーニは嬉しそうにそう言ってるけどさ……朝からこれはないだろ。
「ねぇシャーリー、マルガリータとボロネーゼどっちがすき~?」
「ん~どっちも好きだけど、あたしはやっぱりトマトジュースかな」
それ答えになってないよシャーリー大尉、ほらルッキーニが困惑……してない。「やっぱりシャーリーも!あたしもあたしも~」
「あーわたしも断然トマトジュースだなぁ~」
「無論だ」
二人の会話にハルトマンとバルクホルン大尉が加わる、なんだこいつらの会話。でもこの中じゃトマトジュースが一番まともかもな。
その割に四人ともマルガリータもボロネーゼも美味そうに食べてるな。
みんな朝からこんなヘビーな物食べれるよ……
うわーハルトマンなんか口の回り真っ赤っかだよ。
それに耐えられずにバルクホルン大尉がハルトマンの口の回り拭きだした。ハルトマン……こいつわざとやってたな。
「朝からこんな重いものなんて常識知らずでしてよ」
おっ珍しくいい事言うなペリーヌ、私も同感だよ。
「私も朝からこれはちょっとね……別に年だからとかそんなんじゃないのよ」
いや誰もそんな事言ってないよミーナ隊長。
「すいませんリクエストがあったので私がルッキーニちゃんにお手伝い頼んだんです」
朝食当番のリーネが申し訳なさそうな顔をする。誰だよ!朝からこんなトマト祭りをリクエストした奴は!トマトをぶつけてやりたい気分だな。
「まぁそう言うなトマトは生理不順にいいんたぞ、我々もいずれ母になるやもしれん、その時に備えでだな」
坂本少佐がそう言うとペリーヌとミーナ隊長はがっつき出した。
坂本少佐はあれだ、保健体育の先生になったら恥ずかしげもなく赤ちゃんのつくり方を指導するタイプだな。
「それにだ、朝から紅白とは縁起がいいじゃないか、わっはっはっは」
それは扶桑での話だろ、縁起と食欲は関係ないと思うよ坂本少佐。
でも縁起か……
私は今朝の占いの結果を思い出す。
私の引いたカードは……
★【ⅩⅢ】だったんダナ。
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★【ⅩⅩ】だったんダナ。
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