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√4「ダンスのお相手」


私はバルクホルン大尉とロッテを組む事になった。

「隊列を確認するバルクホルンとエイラは前衛、私とペリーヌが後衛だ以後柔軟に対応せよ」
『了解!』

ペリーヌが坂本少佐の後ろにつく、機嫌はようやく治ったようだ。
っとペリーヌの心配なんてしている場合じゃないんだな、私は先行するバルクホルン大尉を追った。

「敵機確認、敵は超小型ネウロイと判明、小型だからと油断するな」
『了解!』
「ペリーヌは私がコアを確認するまで敵を近づけさせるな」
「了解しました」
「バルクホルン隊突撃開始っ!敵を撹乱せよ」
『了解!』

私達は突撃する。流石はバルクホルン大尉だ既に敵の動きに合わせている。
ところがネウロイは突然進路を変えた。私達を無視して坂本隊へと目標を定めたのだ。

「どうやら私達は、奴のダンスのお相手としてお気に召さなかったらしいな」
「まっ確かにワタシはダンス得意じゃないケドナッ」

バルクホルン大尉もなかなか洒落た事を言うな、それだけ余裕があるんだ。
私達が急速転換するとネウロイは既にペリーヌをやり過ごして坂本少佐に接近していた。
賢い奴だ、誰がこのシュバルムの核なのか一瞬で見極めたんだ。
これは確かに小型だからといって油断ならない相手だな、余裕なんて言ってる場合じゃないぞ。
その上信じられない事が起きた、ネウロイが次第にその姿を変貌させていく……人型だ!
そこに私達四人に加えもう一人の黒い魔女が現れたのだ。

「ナッ、ナンナンダ!」
「こんな事が……ありえまして……」
「これでは迂闊に割り込めんな」

右手にあたる部分はビーム状の扶桑刀へと化し坂本少佐と剣を交えていた。
ネウロイの変貌は加速する、こいつは……坂本少佐を真似ているんだ!
このままじゃ擬態は完成へと向かい坂本少佐との区別がつかなくなってしまう。
早めに手を打たないと……痺れを切らしたのはペリーヌだった。

「トネール!」

坂本少佐の偽物が許せなかったんだろう。だがこの行為は彼女のピンチを招いた。
ネウロイの頭部がペリーヌへと向けられる。その右目に当る部分からビームが発射された。

「まずい、ペリーヌ避けろ」
「え、なんですって」
「間に合エッ!」

私はペリーヌを抱えその場を離脱する、間に合った。ビームは私達の横を霞め海中に没する。
ペリーヌを助けたものの私は大きなミスをした。全身に電気が走る、文字通りの意味だ。
ペリーヌは帯電していた、トネール直後だという事をすっかり忘れていたんだ。
私達はきりもみをしながら墜落する、そして私は意識を失った。

~起床~
私は目覚める、なにやら夢をみていた気もするけどはっきりとした記憶はない。
頭がズキズキする、体がぐにゃ~っとよじれたみたいな感覚だ。私はバルクホルン大尉に抱かれたまま海上を飛んでいた。

「気付いたか、気分はどうだエイラ?」
「あれ?ここは……そうだ戦闘ハ?ネウロイはどうなったンダ?」
「安心しろ無事片付いた、それからじっとしていろ基地まで運んでやる」

なんか今日の大尉は優しいな、甘えてみるのもたまにはいいか。
そのバルクホルン大尉の話によるとペリーヌが作り上げた隙をついて坂本少佐がネウロイを一刀両断したらしい。
落下したペリーヌと私はバルクホルン大尉に受け止められた。
流石に二人分を支えるには相当の魔力を消費したとの事だ。
でそのペリーヌは坂本少佐に抱えられ幸せそうにしている。

「腹減っタナ~」
「あぁ出撃準備で昼食抜きだったからな」
「こっちなんて朝食も碌にだったシナ」
「わたくしもですわ」
「だから言っただろう?好き嫌いは良くないと」
「食べれる時には食べておく、これもパイロットの仕事だ、二人供しっかり肝に命じておくんだな」

「そうは言ってもサ……朝からマルガリータとボロネーゼじゃナ」

私の発言に対し、ペリーヌは言った……

★「確かに、朝からあんな重いものなんて耐えられませんわ」
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★「おかしな事を仰いますわね?今朝のメニューも……」
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