第17手 熱いまなざし・じっと見つめる
なんなんだろう…。
なんか、こう…ドキドキしてくるじゃないか…。
「な、なぁ、サーニャ。早く食べないと冷めちゃうゾ?」
「ん、わかってる」
「…なぁサーニャ。おなかすいてないのカ?」
「ううん、おなかすいてるよ?」
「……サーニャ。私の顔になにかついてる?」
「んーん、ついてない」
「…えと、サーニャ?」
「なぁに?エイラ」
「あの、そうやって見られてると非常に食べづらいんダケド…」
「そう?」
なんなんだろう…。目を離してくれない…。
頼むから普通に食べさせてくれ…。
「ちょ、サーニャ!よそ見するからこぼすんダ!」
「あ、ごめんね」
「いいからちゃんと前向いて食えよナー」
「うん、わかった」
おい…サーニャ…。なぜ皿を持つ…。
なぜ椅子ごとこっちを向く…。
「どうしたんダヨ、急に…」
「別に…いつもと変わらないけど…」
「いつもって…」
「私は、いつだってエイラを見てるよ」ニコッ
瞬間、私の皿のトッピングに鉄分が追加された。