happy holiday


ハ~イ今夜も「STRIKE TALKING RADIO」始まりマシタ~。
DJ兼MC、パーソナリティのエイラ・イルマタル・ユーティライネンでス。皆聴いてるカナ?
この番組ハ、サーニャのレーダー魔導針を通しテ、全世界の悩めるウィッチに秘密のラジオとしてお伝えしているンダナ。
夜間哨戒のついでじゃないカラナ?
今夜は何と新年最初の、年始スペシャル! 素敵なゲストを呼んで居るゾ。さあ、登場ッ!

「いやーどうもどうもはじめまして……な訳あるかっ!」

オオー、年始早々、ニパのノリツッコミダゾ。

「何だよ! 私がスペシャルなゲストなのかよ? ……他に誰か呼ぶんじゃなかったの?」

いやー何か皆忙しかったり既に予定入ってたりしてさー残念残念。

「『私だけ暇人です』みたいな言い方するな!」

「じゃあご予定は?」

「うっ……。サーニャさんもきついなあ……ははは」

そうだよニパ。久々にスオムスに帰っても良かったンダゾ? ウインド大尉とか心待ちに……

「わあ! その話はストップ! もうやめて……やめてくれよお……」

何故泣く!?

「エイラ、あんぱりニパさんいじめちゃダメ。でもニパさん、スオムスで何があったの?」

「スオムスだけじゃないよ。帰りたいけど、帰れない……うっうっ」

何ダヨそれ。まあ後で話聞いてやるからサー。とりあえずいつものラジオ始めるゾ。

「エイラ、今年最初のお便り」

ほいほい。じゃあ最初の一枚……「恋するオオカミちゃん」さんから。この人常連さんダナ。

『今年こそは先に……と思っていましたが、去年、先を越されました。
別に競う訳じゃなかったんですけど……、はあ。
どうしたら良いんでしょう?』

なんか、夜の砂浜に一人座って哀愁漂う背中まで見えた気がしたけど多分気のせいダナ。
漠然とし過ぎだけど、とりあえずズバリ言わせて貰うゾ。

去年は去年! 今年は今年で先に行ケ!

「それ、あんま意味無くね?」

そうでもないぞニパ。ずっと引きずると、一年じゃなく「一生」レベルで考えちゃうからいけないんダ。
だから「一年」を単位に、ああする、こうすると決めて襲い掛か……もとい、頑張れば良いンダヨ。

「一年……ねえエイラ、エイラは去年本気出した?」

うえっ? サーニャ、何をいきなり……

「イッル、まさか去年は本気出して無かったのか?」

ニパも何で食いついてくるンダヨ。去年は……うーん。じゃあ今年は本気出すゾ。今年こそ……その、あの……ええっト……

「エイラの、ばか」

ちっ違うんだサーニャ! これはその……

「何この、私だけ置いてけぼりな空気……」

サーニャ違うんだ、だからこっち向いてヨー……

「知らない、エイラ」

「なんだかなあ。二人共ラジオのOA中なのに喧嘩してどうするんだよ。二人共やめなってば。
……ま、たまには私も手紙読んでみるか。暇だし。
えっと、扶桑の『アイパッチ侍』さんから……って誰だこれ?
とりあえず読んでみよう。どれどれ」

『扶桑では「一年の計は元旦にあり」と言いますが……』

「へえ、扶桑じゃそう言うんだ……」

『今年の抱負を教えて下さい』

「な、何だこのお便り? いや、これ質問おかしいだろ? 普通自分の悩みとかを聞いてくるのに
なんで私の事聞いてくるんだ?」

ニパ、読んだからには答え宜しくナ。

「ちょっ! ……一年の抱負? つまり何をするか目標を言えって事だろう?」

そうそウ。

「なら、私の目標はひとつ。絶対に墜落しないッ!」

無理ダナ。

「全否定! しかも早っ!」

ニパが墜落しないなんて、サルミアッキの入ってないお菓子箱みたいなもんダゾ。
有り得ないネ。

「その例え、イッルと私達以外に通じるのか……?」

どうだろウ。

「私分からない」

えっ、サーニャ?

「ニパさん、次のコーナー行きましょ」

「うん、良いけど……何かさめてるなあ、サーニャさん。大丈夫?」

うう……じゃあ次のコーナー。第四回目ダゾ。「エイラのカップル占い」はい拍手ゥ~。

ぱちぱちぱちぱち~

カップルなら公認自認、自薦他薦を問わズ、私のタロットでズバリ占ってみせるゾ。
さて今回は「私のお父さんは世界一」さんカラ、この人と「ブリタニアで一番!」さんのお二人について、リクエストを頂きましタ。
……何か微妙なラジオネームダゾ。まあイイケド。
早速占ってみせるゾ。

……。

「どうなのエイラ?」
「どうなんだよイッル?」

悪くないナ。このままお互いもっと積極的になれば、将来は明るいゾ。多分。
でも、「私のお父さんは世界一」さんは「本能的に胸に行く」って暗示が出てるカラ、
「ブリタニアで一番!」さんはその辺割り切るしか無いゾ。頑張レ。

「胸……。エイラも人の胸よく触るよね」

「そうだな。イッルは昔からどうしようもない……」

「何で、私は触ってくれないの? ……ぐすっ」

さ、サーニャ!? ラジオで何て事言い出すンダ? 何故泣く!?

「おいイッル、サーニャさん泣いてるぞ。何したんだよ?」

違う、何もしてなイ! いや、これはその、あの、他の奴はスキンシップを兼ねてサイズを比べてるだけで、
サーニャは違うンダ……だから話聞いてよサーニャ!

「おい、イッル……。おいってば……。また二人の世界に行ってしまった。
しょうがない、なんかいつになくイッルがテンパッてるので、今日は私が代わりに〆るぞ。
コホン。
この番組は、いつでも皆さんからのお便りを待っています。
各コーナー宛のお便りは501JFW『エイラさんとサーニャさん』宛てに、そっと送って下さいね。
深夜のこの時間をもっと楽しくするには、貴方の本気なお便りが必要です。
今年も一年、この時間、この秘密のチャンネルで貴方をお待ちしてます。
では皆様の健康とご武運をお祈りして、バイバイ!」

「凄いニパさん。エイラより上手」

「えっ本当サーニャさん? いや、何か照れるな……」

こっち向いてクレ、サーニャぁぁぁ……

end



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